乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説】:②EU首脳会議 英離脱に備え再結束できるか

2016-09-18 06:05:40 | 国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米

【社説】:②EU首脳会議 英離脱に備え再結束できるか

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:②EU首脳会議 英離脱に備え再結束できるか

 英国の離脱決定に伴う動揺を抑えるため、難題を先送りし、結束を演出したのだろう。

 欧州連合(EU)が、英国を除く27か国の首脳会議を開き、半年後に「魅力的なEUの将来像を提示する」と宣言した。「難民・移民」「テロ」「経済」の3分野の優先課題に関する「行程表」もまとめた。

 来年3月は、欧州統合の礎となった「ローマ条約」の調印60年に当たる。それまでに首脳会議を重ね、具体策を練るという。

 不十分な難民・テロ対策への不満は、英国だけでなく、域内各国に広がる。首脳会議が行程表で危機対応策を前面に打ち出したことは、英国に続く「離脱ドミノ」の回避に向けたEUの信頼回復の第一歩として理解できよう。

 難民対策では、流入抑制の方針を明確にした。新設の「欧州国境沿岸警備隊」を年内に稼働させるなど、域外との国境管理を強化する。テロの防止策として、各国情報機関の連携を緊密化させる。

 合意しやすい項目を列挙しただけで、新味には乏しい。

 深刻なのは、難民の受け入れ分担を巡る昨秋のEUの決定が、ハンガリーやポーランドなど東欧諸国の頑強な抵抗によって、宙に浮いていることである。

 足並みの乱れが続くようでは、「魅力的な将来像」は看板倒れになろう。各国が粘り強く妥協点を探らねばなるまい。

 難民流入や相次ぐテロで社会不安が高まる情勢に乗じ、「反難民」「反EU」色の強い政党が、来春に大統領選を控えるフランスなど各国で伸長している。

 EUを牽引(けんいん)するドイツでも、今月上旬の州議会選で、メルケル首相の寛大な難民受け入れ策を批判する新興右派政党が躍進した。

 大衆迎合主義の台頭を抑え、政治の安定を保たねばならない。EUが求心力を維持するには、加盟国が協調を深めて、難民問題や治安回復で実績を着実に上げる取り組みが求められよう。

 経済分野も課題が多い。

 成長戦略を巡っては、各国の財政規律と構造改革を重視するドイツと、財政出動を求めるイタリアなど南欧諸国との「南北対立」が先鋭化している。今後の首脳会議で歩み寄りが欠かせない。

 EUは英離脱という試練に直面しても内向きにならず、世界の自由貿易をリードする役割を担っていることも忘れてはならない。

 日本とEUは経済連携協定(EPA)の締結を目指し、交渉中だ。妥結に全力を挙げてほしい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年09月18日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

『ヨーロッパ』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【グローバルOutlook... | トップ | 【社説】:①公明党大会 憲法... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国際・欧州・中東・アフリカ・北米・南米」カテゴリの最新記事