乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

[想い風]:政治の矛盾を追求せよ リーダーを動かせ、疑問を引っ込めるな

2016-10-10 09:26:30 | 在日米軍基地・再編問題・防衛・武器

[平安名純代・想い風]:政治の矛盾を追求せよ リーダーを動かせ、疑問を引っ込めるな

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:[平安名純代・想い風]:政治の矛盾を追求せよ リーダーを動かせ、疑問を引っ込めるな

 自分たちが選んだ指導者だからといって、市民が疑問の声を上げず、政治の矛盾を追及するのを控えた時、その先にはどんな社会が待っているのだろう。

 最終盤に達した米大統領選挙を横目に、オバマ大統領誕生後の米国の変化を考える日が増えた。

 2009年1月に第44代大統領に就任したオバマ氏は「米国は世界の警察官ではない」と述べ、米国民や同盟国が直接的危機に脅かされる場合を除き、単独の軍事力は行使しないとの方針を外交政策に据えた。

沖縄県の翁長雄志知事(左端)らとの会談のため、知事公舎を訪れた菅官房長官(右から2人目)=2016年10月8日午後(代表撮影)

 沖縄県の翁長雄志知事(左端)らとの会談のため、知事公舎を訪れた菅官房長官(右から2人目)=2016年10月8日午後(代表撮影)

 オバマ氏は、同年4月に「核なき世界」を描いたプラハ演説でノーベル平和賞を受賞したが、時を同じくしてアフガニスタン増派も発表。11年には米英仏中心の多国籍軍でリビアを空爆し、14年にはイラクで過激派組織「イスラム国」への空爆を開始。シリアにも拡大した。

 軍事縮小を唱えていたオバマ氏が変容する前兆は確かにあった。しかし、オバマ氏を支持するリベラル派や反戦団体は、まるで申し合わせたかのようにオバマ氏の行動の矛盾に疑問を投げかけるのを控えたのだ。

 その結果、オバマ政権は批判されることなく軍事力を重視した政策を推し進めることに成功した。

 熱狂的な「チェンジ」現象が過ぎ去った後に、オバマ氏に投票した有権者らが自覚したのは、指導者に望みを託しただけでは真の変化は訪れないという現実だ。当時を振り返りながら、あの時の熱狂ぶりが今の沖縄に重なっていく。

 翁長雄志知事は8日、菅義偉官房長官から、年内の米軍北部訓練場の部分返還を米側と交渉していると伝えられ、「大変歓迎する」と喜びを表現。会談後の会食では両者とも、高江や辺野古、ハリアーに言及せず、菅氏は「いい雰囲気で会食できた」と評した。

 副知事らを脇に、菅氏を和やかな笑顔で迎え入れる翁長知事の表情は、かつての政府との対決姿勢は鳴りを潜めたかのようだ。

 翁長知事は14年10月の知事選出馬表明で、「ヘリパッドはオスプレイの配備撤回を求めている中で連動し反対する」と表明している。その公約を変えたのはなぜなのか。

 「日米間では来年1月までには返還するとの基本合意がある」と話す米政府高官は、「年内返還が実現すれば安倍政権の株も上がるだろう」と笑顔を見せた。

 票を託した指導者の矛盾を追及し、変化を起こせるかどうかは市民が疑問の声をあげられるか否かにかかっている。(平安名純代・米国特約記者)

平安名 純代
 平安名 純代(へいあんな すみよ) 沖縄タイムス米国特約記者

 沖縄県那覇市出身。1995年渡米。日英両語のロサンゼルス日系紙「羅府新報」でカリフォルニア州議会やロサンゼルス市議会などの担当を経た後に副編集長。2010年12月から現職。米軍普天間飛行場の移設問題をめぐるラムズフェルド元国防長官との単独会見などの一連の取材で12年に第16回新聞労連ジャーナリスト大賞優秀賞を受賞。

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【タイムス×クロス】  2016年10月10日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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