乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

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【韓国】:朴槿恵政権の終焉~日本は早く「次の大統領」に目を向けた・・・

2016-11-08 06:16:50 | 【外交・韓国・従軍慰安婦、竹島問題】

【韓国】:朴槿恵政権の終焉~日本は早く「次の大統領」に目を向けたほうがいい ■「親日政権」は望み薄だが…

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【韓国】:朴槿恵政権の終焉~日本は早く「次の大統領」に目を向けたほうがいい

 ■「親日政権」は望み薄だが… 

 ◆権謀術数渦巻く韓国政界

 大統領になる前の朴槿恵議員に、ゆっくり話を聞いたことがある。

 そのインタビューは、汝矣島にある韓国の国会議員会館の朴槿恵事務所で行った。質問は、韓国の大統領選挙から日韓関係、それにご本人の半生に関することまで、多岐にわたった。


 「何を聞いても構いませんよ」と言うので、「なぜ結婚しないんですか?」と聞いてみた。すると彼女は、苦笑しながら答えた。

 「結婚は、ずっとしたいと思っていました。若い頃は、男性に恋愛感情を抱いたこともあります。でもいろんな理由で、結婚には至らなかった。

 1998年に政治家になってから、英国のエリザベス1世(1533年~1603年)の伝記を読んで、非常に感銘を受けました。『処女王』と呼ばれたエリザベス1世は、『私は英国と結婚したのだ』と言って、生涯独身を貫きました。そこで私も、もう50代になったことだし、結婚は諦めて、今後の自分の人生を、韓国国民のために捧げようと決意したんです」

 朴槿恵議員をインタビューしていて、何よりも印象深かったのは、その純粋無垢な性格だった。まるで穢れを知らない15歳の天真爛漫な少女が、心はそのままで大人になり、政治家になったように思えた。

 日本では、皇室にこそ、そのようなタイプの人がいるのかもしれないが、政治家では会ったことがなかった。日本の政治家は周知の通り、ギラギラ、ドロドロしたタイプが大半だからだ。

 その反面、何か特定の政策に通暁しているわけでもなければ、優秀な政策集団を抱えているわけでもなかった。彼女にあるのは、「朴正煕大統領の娘」というブランドだけである。

 インタビューを終えて、夕刻の閑散とした韓国議員会館を後にしながら、私は一抹の不安を覚えた。権謀術数渦巻く韓国政界に飛び込んで、朴槿恵議員はこの先、うまくやっていけるのだろうか――。

                                                 〔PHOTO〕gettyimages

 ◆44通の国家機密漏えい疑惑

 私の不安は、図らずもいまになって、現実のものとなった。

 朴槿恵大統領が巨大スキャンダルに見舞われ、風前の灯火である。私は、彼女は年内に辞職すると見ている。「もう、持たない」という状況だ。

 私が韓国と関わり始めて30年近く経つが、彼らは「赦さない民族」である。先週末、ソウルから訪日した旧知の韓国大手銀行の関係者と会食したが、「朴槿恵スキャンダル」の話に水を向けると、激昂してこう語った。

 「もう朴槿恵の顔も見たくないというのが、韓国人のホンネだ。このまま彼女が『青瓦台』(韓国大統領府)に居座り続けるなら、最後は国民が蜂起し、『青瓦台』を包囲して引きずりおろすだろう。

 2014年4月16日に、『セウォル号』の大事故が起こった時、朴槿恵大統領は7時間もどこかへ消えていて、それが死者304人という大惨事につながった。それなのに辞職することもなく、いまだに『空白の7時間』についての説明がない。今回のスキャンダルは、『セウォル号』の死者たちが、天から復讐したものだ」

 今回のスキャンダルの直接のきっかけは、3大紙の一角『中央日報』系列のケーブルテレビ局『JTBC』が、10月24日の夕刻に、「朴槿恵大統領の演説文や国務会議資料など、44通の国家機密が、事前に大統領の親友・崔順実に流れ、崔はそれらを添削して送り返していた」と報じたことだった。

 この1時間のニュース番組を改めて見たが、崔順実のタブレットの中に入っていたという44通の国家機密のうちいくつかを取り上げ、どの部分に赤字添削が入ったか、また何時何分に送受信されているかなどを、詳細に報じていた。「これが事実なら、アウトだな」と思わせる内容だ。

 その後、崔順実を巡る疑惑は、政府の人事や政策への介入、二つの財団への法外な献金、一人娘の不正入学など多岐にわたること、彼女が青瓦台で「陰の大統領」と呼ばれていたことなどが、次々と暴露されていった。

 そのため、朴槿恵政権の支持率は急落する一方で、11月4日には、ついに5%まで下がった。首都ソウルでは2%、30代までの若者では1%だ。

 日本のケースを調べてみたら、戦後の歴代政権の中で、支持率が最低を記録したのは、1989年4月の竹下登政権と、2001年4月の森喜朗政権で、それぞれ7%だった。

 竹下元首相は消費税導入で、森元首相は「えひめ丸」事故への対処で、国民の不信がピークに達したのだ(「えひめ丸」の事故は、「セウォル号」の事故と似ている)。そして両政権とも、すぐに内閣総辞職している。

 大統領制を敷く韓国は、議院内閣制の日本とは政治制度が異なるが、朴槿恵大統領が、2018年2月まで任期を全うするというシナリオは、もはやありえないだろう。

 朴槿恵大統領は、10月25日と11月4日、2度にわたって国民に謝罪した。1度目は単なる釈明会見だったが、2度目は表情も虚ろで、憔悴している様子がありありと見て取れた。 

 ◆安倍政権の「対中戦略」に亀裂

 日本政府の立場から今回の件を見ると、一言で言えば「困惑」だろう。安倍外交にとって、10月下旬から11月上旬は、まさ に「鬼門」だった。

 安倍政権の基本的な外交政策は、「21世紀の日本の最大のライバルである中国に対抗する」という戦略のもとに立案されているように見受けられる。その「対中戦略」に、4本の大きな亀裂が入ったのだ。

 まず第一は、10月20日、フィリピンのドゥテルテ新大統領が、訪問先の北京で、「今後はアメリカと決別し、中国を頼っていく」と宣言したことだ。これによって、南シナ海でアメリカとともに中国を封じ込めるという戦略が、根本から狂った。

 第二は、ロシアとの北方領土問題である。安倍首相はプーチン大統領との「12・15山口会談」をブチ上げ、11月3日から5日まで、世耕弘成経産相を訪ロさせた。8日からは谷内正太郎国家安全保障局長も訪ロする。

 だが、10月31日にマトビエンコ上院議長が来日した時、旧知のロシア人に話を聞いたが、「山口で(プーチン)大統領ができる最大の譲歩は、『領土問題は交渉継続中』と言うことだ」と述べた。

 彼は『日本経済新聞』(10月17日付)が一面トップで報じた「北方領土でロシアとの共同統治案」という記事のコピーを持っていて、「いったいどこからこんな話が出てくるのだ」と、憮然とした表情だった。つまり、「2島先行返還」の交渉さえも、暗礁に乗り上げているのである。

 第三は、アメリカの大統領選挙である。11月1日、ワシントンポスト紙とABCテレビが発表した全米世論調査で、ついにトランプ候補とクリントン候補の支持率が逆転した。

 安倍政権は、クリントン候補に一方的に肩入れしていて、トランプ候補に関しては、自民党議員、外務省職員含めて、誰一人会ったことさえなかった。逆に中国は、トランプ支持である。そのため安倍官邸は、何とかしてクリントン候補が勝利してほしいと、祈るような気持ちで、8日のアメリカ大統領選を見守っている。

 そんな中で、「4つ目の凶報」が、韓国からもたらされたのである。それが「朴槿恵スキャンダル」だった。

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 ◆THAAD配備にはどう影響するか

 日韓関係に関して、安倍政権は、「単純な日韓関係など、もはや存在しない」と考えている。すべては「ライバル中国への対抗」という視点から、そのために有利か不利かで、韓国に対する政策を決めているように見受けられる。

 2013年2月に発足した朴槿恵政権は、5年ある大統領の任期の前半、中国の習近平政権との「蜜月」を築いた。その間、韓国が中国に接近すればするほど、歯ぎしりしていたのが、安倍首相だった。

 朴槿恵大統領は、就任からわずか4ヵ月後に北京を訪問したが、東京へはいまに至るまで、一度も来ていない。これは歴代の韓国の政権では、ありえなかったことだ。

 それが昨年秋ごろから、ようやく流れが変わり始めた。昨年11月1日に、日中韓サミットがソウルで開かれたことで、安倍首相が待ち望んでいた訪韓が、ようやく実現。翌2日に、初めてとなる朴槿恵大統領と安倍首相の単独の日韓首脳会談が、「青瓦台」で開かれたのだった。

 「日韓国交正常化50周年にあたる2015年のうちに、両国間の懸案事項である慰安婦問題を解決したい」

 日韓首脳会談で、安倍首相と朴槿恵大統領は、同じ思いを述べた。

 だが、両首脳の腹の中は、まったく異なっていた。朴槿恵大統領が慰安婦問題を早く解決したいのは、何よりも元慰安婦の老女たちが高齢になり、もはや一刻の猶予もないと考えていたからだった。

 これに対し、安倍首相が慰安婦問題を早く解決したかった最大の理由は、朴槿恵政権を中国から引き離し、日本の方に引き寄せたかったからだ。そのためには、朴槿恵大統領が口を酸っぱくして言っている「慰安婦問題の解決」を実現するのが一番の方法だったのだ。

 この頃の日韓両国は、まるでそれぞれが、反対側の斜面から富士山に登っているようなものだった。頂上を目指している点では同じでも、見ている「風景」が、まったく異なっていたのだ。

 それでも日韓両国は、何とか頂上まで辿り着いた。それが昨年末、12月28日に岸田文雄外務大臣が訪韓して、尹炳世外交部長官との間になされた「慰安婦問題に関する日韓合意」だった。

 今年に入ると、首相官邸に、さらなる「吉報」がもたらされた。それは、2月7日に韓国軍と在韓米軍が合同で、「THAAD(終末高高度ミサイル防衛)の導入に向けた交渉を開始する」と発表したことだった。

 「だいぶ長い時間、待ったけど、ようやく朴槿恵大統領が、こちらへ戻ってきてくれた」

 安倍首相は笑みを浮かべて、周囲にこう漏らしたという。安倍政権にとって、韓国の「THAAD配備」は、朴槿恵政権が中国と決別し、日米の陣営に戻ってくれることを意味したのだ。

 逆に中国は、今年2月以降、THAAD配備に関して、再三にわたって阻止しようとした。

 「THAADは対北朝鮮用と言いながら、実際は中国に向けたものだ。THAADを配備すれば、中国軍も対抗措置を取らざるを得なくなり、そうなると最もハイリスクになるのが韓国だ」

 これが中国の主張だった。だが、朴槿恵政権は7月8日、朴槿恵大統領の任期中のTHAAD配備を正式発表し、9月30日には具体的な配備先を発表した。これらの発表が即刻、安倍首相官邸に報告され、官邸の主の顔を綻ばせたことは言うまでもない。

 こうした経緯があったため、韓国で今回の「朴槿恵スキャンダル」が発生して以降、安倍官邸は、THAAD配備にどう影響するのかと、気が気でないのだ。 

 ◆GSOMIAと日中韓サミット

 THAAD配備の他にも、この降って湧いたような「朴槿恵スキャンダル」によって、安倍政権を悩ます事態が、二つ起こってきた。

 一つは、日韓間のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の締結である。GSOMIAは友好国同士が、互いに持っている軍事情報を共有し合うという協定だ。韓国はアメリカ、フランス、ロシアなど、計32ヵ国・地域と結んでいる。日本は、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、NATO(北大西洋条約機構)と結んでいる。

 11月1日、両国間でGSOMIAを締結するための協議が、4年ぶりに、東京で再開された。参加したのは、両国の課長級の外務・防衛担当者である。防衛省の関係者は、日本が韓国とGSOMIAを締結する意義について、次のように述べた。

 「このところ北朝鮮が、潜水艦から発射するミサイル能力を、急速に進歩させている。しかしいまの韓国軍は、潜水艦を探索する技術が自衛隊に較べて、だいぶ劣っている。そこでアメリカから日本に、自衛隊が持っている潜水艦の探索技術を、韓国軍に伝授してやってほしいと、強力な要請が来たのだ。だが両国で軍事機密を共有するには、GSOMIAの締結が必須だ。

 日本としても、拉致問題解決のために、韓国へ年間1500人もやってくる脱北者のヒューミント情報が欲しい。そのため韓国とのGSOMIA締結は、言ってみれば潜水艦探索技術と脱北者情報の交換だ」

 だが、4年ぶりに開かれた協議は、GSOMIAの締結を前向きに進めていくことでは一致したものの、やはりまだ時間がかかりそうな雰囲気だった。外務省の関係者が語る。

 「一言で言えば、韓国側は『朴槿恵スキャンダル』のせいで、いまこうした大きな国家間の問題を決められる状況にないということだ。こうした韓国側の態度に、われわれは4年前の『50分前ドタキャン事件』を思い出した。

 忘れもしない2012年6月29日、外務省でGSOMIAの締結署名式が行われることになっていた。だが、韓国側は式典の50分前になって、『国内の諸懸案を考慮して延期する』と通告してきたのだ。信じられないことに、韓国国内では、日本とGSOMIAを締結したら自衛隊が韓国に攻めてくると思っている人たちがいるというのだ。

 ともあれ、4年前と同様、『呪われたGSOMIA』だ」

 今回の韓国のスキャンダルで安倍政権を悩ますもう一つのことは、年末に控えた日中韓サミットである。

 日中韓サミットは、前述のように、昨年11月にソウルで開いていて、今年は日本が開催国だ。日本は「12月3日、4日の開催」を、中韓に打診している。だが、開催まで1ヵ月を切っても、日程を確定できないでいる。

 今回は特に、日中韓サミットにかこつけて、朴槿恵大統領の初訪日を予定していた。それは、日韓両国の関係発展に、大きく寄与することが見込まれた。

 日本から見れば、前述のように朴槿恵大統領は、任期の前半こそ中国に擦り寄ったが、今年に入ってからは、日米の陣営に戻ってきてくれた。そのため、安倍政権としては窮地に立つ朴槿恵大統領を日本に招待し、「援護射撃」してあげたい。だが、朴槿恵大統領が弾劾されたら、出国すらできなくなるのだ。

 ◆次の韓国大統領は誰か?

 11月4日にはソウルで、日韓議員連盟の総会が開かれた。日本側は、昨年末に両国政府で合意した慰安婦問題を、朴槿恵政権の成果だと評価するなどして、何とか朴槿恵政権を盛り立てようとした。だが韓国側の議員たちは、誰もが「朴槿恵スキャンダル」で頭が一杯で、日韓関係の発展など、どこかへ吹っ飛んでしまった。

 日本としても、今後は「ピンチの朴槿恵政権にどう対処するか」ではなく、「次の韓国大統領とどうつき合うか」に軸足を移すべきである。換言すると、「韓国の次期政権を、中国ではなく、アメリカと日本に引き寄せる」ことを考えるべきだということだ。

 歴史的にも、朝鮮半島が日本につくか中国につくかという問題は、朝鮮王朝が鎖国を解いた19世紀後半以降、常に日本にとって、朝鮮半島に関する最大のテーマであり続けた。

 日本が朝鮮半島への介入を本格化させたのは、1894年の日清戦争以降だが、日清戦争は、朝鮮第26代王・高宗が、東学党の乱を収めるため、清国の軍隊に頼ったことが引き金となった。日本からすれば、朝鮮が日本でなく中国を選択したことに立腹し、戦争による中国排除と、朝鮮半島支配の道を選択したのである。

 21世紀の現在では、もちろん日本は、過去のような手荒なことは考えていない。韓国はアメリカの軍事同盟国であり、日本も同様なので、日本としては、アメリカ-日本-韓国という3ヵ国の協調によって、軍事的に台頭していく中国に対抗していきたい。そのため韓国が、日本の「仮想敵国」である中国に擦り寄ることが、何よりも不快なのである。

 朴槿恵大統領が辞職した場合、韓国憲法の規定により、辞職から60日以内に、大統領選挙を行うことになっている。いま後継者として名前が挙がっているのは、潘基文国連事務総長、文在寅「共に民主党」元代表、朴元淳ソウル市長らである。

 潘基文国連事務総長については、外務省で肯定的に評価する外交官は、皆無と言ってよい。

 「潘基文事務総長は歴史問題において、反日的な立場を露わにしている」「日本の国連安保理での常任理事国入りに最も反対している人物だ」「中国が提起したことには進んで耳を傾けるが、日本が提起したことはなおざりにする」・・・。

 潘基文事務総長について外務省から聞こえてくるのは、そんな話ばかりだ。

 ◆親日大統領は望めない

 11月4日、地球温暖化対策を進める国際的な枠組みである「パリ協定」が発効した。ある政府関係者は、こう述べた。

 「地球温暖化対策を進める最初の国際的な枠組みは、1997年に日本が中心となってまとめた『京都議定書』だった。ところが、『京都議定書』に代わる『パリ協定』を主導したのは、温室効果ガスの排出量が世界一の中国と、『親中派』の潘基文事務総長だった。

 『パリ協定』は本来なら、来年発効する予定だったが、中国政府が、今年の年末で任期が切れる潘基文事務総長に花を持たせるため、排出量の多い国々を炊きつけて、発効を急いだのだ。

 日本は、来年の発効を見越していたため、いまの臨時国会での批准が間に合わなかった。そのため、11月7日からモロッコで開かれている『COP22』で、『パリ協定』の第1回締約国会議に正式参加できないという屈辱を味わった」

                                                  〔PHOTO〕gettyimages

 こうしたことから、韓国で今後、潘基文大統領が誕生したら、「親中反日政権」になるのではという危惧が、日本にはある。

 さらに、左派の大統領候補たち、文在寅元「共に民主党」代表、朴元淳ソウル市長・・・に至っては、言うまでもない。いまの韓国の左派の政治家たちの多くは、歴代の韓国大統領の中で最も反日的だった故・廬武鉉大統領の薫陶を受けているからだ。

 私は、大統領になる前の廬武鉉氏と会ったこともあるが、植民地時代の「反日闘士」のような人物だった。

 廬武鉉政権の時代、日本政府の高官たちは、「青瓦台タリバン」と陰口を叩いていた。当時、アフガニスタンで猛威を振るっていた急進左派のタリバン政権と似たものを感じていたからだ。私は安倍首相に近い人物から、次のような話を聞いたこともある。

 「2006年10月9日、北朝鮮が最初の核実験を強行した。当時、首相になったばかりの安倍首相は、ソウルを訪問中で、廬武鉉大統領と首脳会談を行う1時間ほど前に、この衝撃的なニュースが入ってきた。

 そのため安倍首相は、日韓首脳会談の冒頭で、北朝鮮を非難する緊急共同声明を出そうと持ちかけたが、廬武鉉大統領は頑なに拒否した。かつその数日後、北朝鮮問題を話し合うため、北京へスッ飛んでいったのだ。

 当時の安倍首相は、北朝鮮の核実験にもショックを受けていたが、廬武鉉政権の『親北親中反日』ぶりにも呆れていた。そのため安倍首相はいまでも、『廬武鉉系の政治家』と聞いただけで、拒否反応を示す」

 朴槿恵政権が存続しているうちに、次の政権の話をするのも気が早いが、親日大統領が誕生する素地は少ないことも知っておくべきだろう。

 ◆不可解な最期

 最後に、今回の「朴槿恵スキャンダル」で、私が一番腑に落ちないのは、一体何者が、崔順実のタブレットの中身を、ケーブルテレビ局『JTBC』に持ち込んだのかということだ。

 もしも個人が盗みだしたなら、これは窃盗犯罪である。かつ、どうやってパスワードなどを解読したのかという謎も残る。

 つまり、崔順実という還暦のオバサンの悪行を超えて、もっと国際的な謀略戦が起こっていた可能性があるということだ。

 思い起こせば、朴槿恵大統領の父親・朴正煕大統領は、1979年10月26日の晩餐の席で、側近の金裁圭中央情報部長によって暗殺されたが、この原因も、いまだに解明されていないし、様々な陰謀論が飛び交っている。

 いずれにしても、父娘揃って、不可解な最期を迎えた。

 ※朴槿恵大統領と崔順実との関係については、下記記事をご参照ください。

●スクープ! 韓国・朴槿恵大統領は「密会男」に操られていた!(『週刊現代』2014年8月30日号)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40259

【今週の推薦雑誌】

『歴史通』11月号
「旧ソ連邦15ヵ国、衛星国15ヵ国踏破!」
(ワック、税込み890円)

 久しぶりに見応えと読み応えのある月刊誌の記事を見た。28ページにわたって、写真と記事で、評論家の宮崎正弘氏が「旧ソ連邦の今」をレポートしている。ロシアはおろか東欧でもプーチン本がベストセラーになっていること、若者たちは社会主義の追憶もなく新時代に向かっていることなどが語られる。
ロシア周辺30ヵ国の政治体制、市場経済、言論の自由、生活水準リストも見応えがある。盛り上がってきた北方領土交渉を、ロシア側から考える参考になる大作だ。

 元稿:現代ビジネス 主要ニュース l国際 アジア・中国・韓国 【担当:『週刊現代』編集次長 近藤大介】  2016年11月08日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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