乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説】:①概算要求 「人づくり」の中身が問われる

2017-09-01 06:07:30 | 【身を切る改革、大幅な定数削減・歳費削減

【社説】:①概算要求 「人づくり」の中身が問われる

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①概算要求 「人づくり」の中身が問われる 

 「人づくり革命」に資する事業に予算を重点配分する。予算編成の方針を掛け声に終わらせず、いかに成果につなげるかが問われている。

 2018年度予算の各省庁による概算要求が締め切られた。総額は4年連続で100兆円を超え、17年度予算を3兆円程度上回ったとみられる。年末に向けて財務省の査定が始まる。

 財政事情が厳しさを増す中、限られた財源で事業にメリハリをつける。このため概算要求では、予算配分を優遇する「特別枠」が例年と同様に設けられた。

 4兆円の枠に、生涯教育の充実といった人材投資や、地域経済、中小企業などの生産性向上につながる事業を対象とした。

 安倍政権下の予算編成では、これまで「1億総活躍社会」「まち・ひと・しごと創生」などを掲げた特別枠を設けてきた。各省庁の要望段階では、必ずしも政策意図に沿わない便乗的な事業が少なくないとの批判もあった。

 今回の査定にあたっては、バラマキにならぬよう、事業の効果を厳しく見定める必要がある。

 最大の歳出項目である社会保障費は、高齢化に伴う医療費などの増加で、このままでは17年度より6300億円程度増える。政府は、この増加を前年度並みの5000億円まで抑える方針だ。

 今年は、2年に1度の診療報酬改定と、3年に1度の介護報酬改定が6年ぶりに重なる。持続可能な制度に向けて高コスト構造を改める大きなチャンスと言える。

 効率的で質の高い医療・介護を将来につなぐため、医師の技術料などを含め聖域なく見直しを進めるべきだろう。サービス利用者に対しても、所得に応じた負担を求める方向が避けられまい。

 幼稚園・保育園の無償化については、1兆円を超えるとみられる財源のあり方が焦点となる。

 選択肢として、「こども保険」を想定した社会保険料への上乗せや、増税、他分野の歳出削減などが挙がっている。世代間の負担の公平性なども踏まえ、慎重に検討することが欠かせない。

 16年度の税収は7年ぶりに前年割れとなった。為替相場の円高傾向などが響いており、今後も税収の急速な伸びは望みにくい。

 歳出は増え続け、20年度に基礎的財政収支を黒字化する政府目標は、達成が見通せない。

 政府は、18年度に目標の実現性を検証する方針だ。この予算編成で、財政規律を最大限に尊重することが大前提となろう。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年09月01日  06:07:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:縦割り排し社会保障・税一体改革を

2015-12-25 00:02:55 | 【身を切る改革、大幅な定数削減・歳費削減

【社説①】:縦割り排し社会保障・税一体改革を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:縦割り排し社会保障・税一体改革を

 政府が2016年度予算案を決めた。予算総額は96兆7千億円程度と過去最高を更新した。

 税収増を見込み、新規国債発行額を抑える結果、借金で歳出をどれくらい賄うかを示す国債依存度は35.6%まで下がる。

 日本の借金残高は国内総生産(GDP)の2倍を超え、財政は先進国で最悪の状態にある。単年度の財政赤字を前年度より小さくしたのは前進だが、財政健全化の道筋が整ったとはいえない。 

 ■世代間の不均衡是正を

 財政赤字の主因は、高齢化に伴う医療や年金、介護といった社会保障費の増加だ。16年度は前年度比の増加額を4400億円強にとどめた点はひとまず評価できるものの、歳出は切り込み不足だ。

 医療の公定価格である診療報酬は8年ぶりに引き下げられる。しかし、診療報酬のうち、医師、歯科医師、薬剤師の技術料部分、いわゆる本体は引き上げられた。

 診療所の収益は増えているのに本体部分をプラス改定したのは、来年の参院選を意識して医師会などに配慮した結果と疑わざるを得ない。

 地方財政も、国からの自立を促す改革を素通りしている。

 政府は国と地方をあわせた基礎的財政収支を20年度に黒字にする目標を掲げている。

 金融市場で日本の国債への信認が疑われると長期金利が上昇し、事実上の財政破綻につながるリスクが高まる。経済成長を確保しつつ堅実な財政運営が求められるのは、この心配をなくすためだ。

 社会保障費を賄う安定財源としての消費税はいずれ10%を超えて上げる必要があるだろう。ただ、社会保障費の膨張に歯止めをかけなければ、際限のない増税を強いられかねない。だからこそ社会保障制度の効率化は急務となる。

 こうした観点からみると、16年度予算案は及第点に達しない内容だ。3つ問題がある。第1は所得や資産にゆとりのある高齢者に負担を求める改革に踏み込んでいないことだ。

 医療では、70歳以上の高齢者の窓口自己負担が原則1~2割にとどまり、現役世代の3割より低く抑えられたままだ。

 年金では、受給者が現役世代の所得控除より手厚い税制優遇措置を受けている。そのうえ高所得の年金受給者についても、基礎年金の半分に税金が投じられている。

 所得や資産が比較的豊かな高齢者にも優遇措置を続ければ、世代間の給付と負担の不均衡はいっこうに是正されない。今回も痛みを伴う改革を先送りし、この点では「決められない政治」が続いた。

 第2は子ども・子育て支援だ。幼児教育無償化の対象を広げたりひとり親家庭に配る児童扶養手当を増やしたりするのは妥当だ。

 しかし、安倍晋三政権が合計特殊出生率をいまの1.4台から1.8に上げる目標を掲げている割には小粒な内容だ。

 少子化への対応は息の長い取り組みが要る。そのためには高齢者向けの歳出を抑え、浮いた財源を思い切って子ども・子育て支援に振り向ける、といった歳出の抜本的な組み替えが必要だ。今回の予算案はその難題を避けた。

 15年度補正予算案では低所得者のうち年金受給者だけを対象に給付金を大盤振る舞いする。高齢の有権者が増えるほど、高齢者を優遇する政策がまかり通る「シルバー民主主義」の弊害は目に余る。

 ■勤労税額控除も一案

 第3に、真に支援が必要な低所得者向けの対策だ。17年4月の10%への消費増税時には軽減税率を導入することが決まった。

 それでも、国民年金や国民健康保険(国保)といった社会保険では、税以上に低所得者の負担が相対的に重い「逆進性」の問題が残っている。

 改善策として例えば、税と社会保障の共通番号(マイナンバー)を使い、勤労税額控除のようなしくみを導入するのは一案だ。

 働いても所得が低い間は社会保険料負担を減免し、手取りの所得を増やせるような誘因策はあっていい。働く意欲を持つ人々を下支えする施策は、生活保護の改革などとあわせ安全網を再構築するうえで重要になる。

 日本では、税は自民党税制調査会と財務省、社会保険は厚生労働省と縦割りでバラバラに制度設計をしてきた結果、効率性や効果に乏しい制度を温存してきた。

 社会保障制度を持続可能にするとともに、財政健全化の道筋を固める。そのためには社会保障制度と税制を一体的に抜本改革する必要がある。安倍政権はその課題から逃げてはいけない。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2015年12月25日  00:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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【財政再建】:欧米に後れ 16年度予算案96.7兆円を決定

2015-12-25 00:02:05 | 【身を切る改革、大幅な定数削減・歳費削減

【財政再建】:欧米に後れ 16年度予算案96.7兆円を決定

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【財政再建】:欧米に後れ 16年度予算案96.7兆円を決定 

  2016年度予算案では政策経費を税収でどの程度賄えるかを示す国の基礎収支の赤字が10.8兆円と9年ぶりの低水準になった。だが欧米主要国は年金給付 の削減などにも踏み込み、財政再建を加速させている。17年4月に予定する消費増税の軽減税率の財源も決まらず、20年度の財政目標達成はなお視界不良 だ。

  政府は16年度予算案で歳出の伸びを目安の5千億円程度に抑えた。歳出をどれぐらい借金で賄っているかを示す国債依存度も35.6%と、リーマン・ショッ ク後の09年度比で16ポイント下がった。「初年度としてはふさわしい予算になった」。麻生太郎財務相は24日の記者会見で、20年度に基礎収支を黒字に する目標に近づいたと強調した。

 だが欧米の財政再建はさらに急ピッチだ。09年に国債依存度が日本とほぼ同水準だったフランスは年金給付 や公共事業削減を急ぎ、現在は25%。米国は公共事業などの歳出を10年間で9千億ドル減らす予算管理法を11年に成立させた。ドイツは新規国債をほぼ発 行せずに歳出を賄える状態だ。

  日本の来年度予算案は税収が57.6兆円と25年ぶりの高水準になる。企業業績の改善や賃上げが税収増につながる好循環を描く。だが内閣府の中長期試算で は、3%成長を続けても、20年度には国・地方の基礎収支の赤字が6.2兆円残る。赤字を穴埋めするには一段の歳出削減が必要になるが、機運は乏しい。

  「そんな内容はのめない」。診療報酬を巡る麻生太郎財務相と塩崎恭久厚生労働相の合意文書に対し、与党から反発の声が上がった。高齢者の医療費の自己負担 の上限を定めた「高額療養費制度の見直し」が合意文書に盛り込まれたためだ。与党内の一部では来年夏の参院選前に負担増を連想させる必要はないとの意見が 強く、21日の公表時には「高額療養費」の文言が消えた。

 新たな難題も浮上している。政府・与党は軽減税率の対象を全食料品に広げる方針 で、税収は1兆円規模で減る。社会保障の充実策を一部見送るが、6千億円の安定財源の確保が必要。中長期試算では軽減税率の影響を加味しておらず、単純計 算で20年度の基礎収支の赤字は6.8兆円に膨らむ可能性がある。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 経済 【金融・財政】  2015年12月25日  01:11:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【春秋】:財布は年々厚みを増している…

2015-12-06 10:55:35 | 【身を切る改革、大幅な定数削減・歳費削減

【春秋】:財布は年々厚みを増している…

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【春秋】:財布は年々厚みを増している…

 財布は年々厚みを増している。けれども、暮らしは楽にならない。買い物のたびに実感する。たまるのは種々のポイントカードばかり。肝心のお札の枚数は一向に増えない

 ▼女性はもちろん、男性でも10枚以上のカードを携帯する人はざら。財布とは別にカード専用ケースを持ち歩く人も多い。百貨店、スーパー、コンビニ、家電店…と行く先々のレジで差し出す

 ▼カードと言えば、かつてはクレジットカードが主流。社会的な信用の証しだった。それがいつしか広範な顧客囲い込み戦術に利用され、多種多様なカードが出回る

 ▼便利なようで、釈然としない。多くの消費者にとって、カードの利用は生活防衛策。ささやかであっても出費を削りたい。その心理につけ込むような「カード乱発社会」が広がる

 ▼歳末商戦たけなわ。ボーナスが増えた業界もあろうが、寒風が身に染みる家庭も少なくなかろう。住宅ローン、子どもの教育資金、親の介護費用…と心配のタネが頭を巡る。同じカードでも、暮らしを一気に好転させる“切り札”があればいいが

 ▼国の来年度予算編成作業も大詰め。与党議員もこの時期はポイント稼ぎに走る。自らの支持基盤に有利な予算を獲得して票固めにつなげようと。それが公益に則 していればいいが。そもそも永田町から庶民の暮らしは見えているか。安倍晋三首相らに一度問い掛けてみたい。「ポイントカードはお持ちですか」 =2015/12/06付 西日本新聞朝刊=

 元稿:西日本新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【春秋】  2015年12月06日  10:56:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【主張】:身を切る改革 「カネ」の痛みも共有せよ

2015-02-15 05:01:40 | 【身を切る改革、大幅な定数削減・歳費削減

【主張】:身を切る改革 「カネ」の痛みも共有せよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【主張】:身を切る改革 「カネ」の痛みも共有せよ

 国民に約束した定数削減を他人任せにする政治家たちに「身を切る改革」を求めることは、やはり無理なのか。

 昨年暮れの衆院選で中断していた、「衆議院選挙制度に関する調査会」の議論が再開された。もっとも、「各党の総選挙公約にある定数削減の処理」という課題には、すぐに結論が出そうもない。

 定数削減は切り離し、第三者機関に任せず政治家が自ら決すべきだ。それが調査会での選挙制度改革論議の加速にもつながる。

 併せて指摘したいのは、「政治とカネ」の観点からも、痛みを伴う改革に真剣に取り組むべきだという点である。何事にもほおかむりで通そうというなら、有権者を愚弄している。

 注目したい動きがある。維新の党が独自に文書通信交通滞在費をネット公開し、使途報告を義務づける法案も提出した。また、衆院で議案提出権を得た共産党は、政党助成法廃止法案を出した。

 国民受けを狙ったパフォーマンスに終わるのでは困るが、いずれも国会議員にかかるコストの透明化や減額など、大胆な見直しにつなげることが可能だ。他党は知らぬ顔を決め込むのだろうか。

  「文通費」は月額100万円と金額からして大ざっぱに定められ、課税や使途報告の義務もない「第2の給与」と呼ばれる。衆参両院で年間86億円が支出され ている。月額65万円の立法事務費と並び、地方議会でずさんな取り扱いが問題視された「政務活動費」の本家ともいえる。

 「公の書類の発送」や「公の性質を有する通信」を行うといった漠然とした名目はあるが、海外投資に流用された例もあった。公開は、つかみ金とも呼ばれる文通費の不適切な使用を抑制する狙いもあろうが、支給額が適正なのかという議論の契機とすべきだ。

 共産党は政党の活動費を税金で賄う制度は憲法違反だと主張し、助成金の受け取りを拒んできた。主張の是非は別として、助成金は企業献金の縮小廃止が前提で導入されたのに、前提が見直されていないとの指摘はその通りだ。

 選挙の前後に起きる、有権者に対して説明のつかないような政党の離合集散も、助成金の支給を当て込んだものが少なくない。

 民主党の岡田克也代表は助成金の減額に言及したことがある。与野党で積極的に論じてほしい。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【主張】  2015年02月15日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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{社説①}:衆院解散・総選挙へ 定数大幅削減

2014-11-22 11:45:20 | 【身を切る改革、大幅な定数削減・歳費削減

{社説①}:衆院解散・総選挙へ 定数大幅削減

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説①}:衆院解散・総選挙へ 定数大幅削減

 ◇約束破りの罪は大きい

 安倍晋三首相は21日に衆院を解散する。既に指摘しているように国民の信を問う大義に乏しい解散だ。そしてもう一つ、言っておかねばならない話があ る。前回の衆院選前、自民、公明、民主3党が「消費増税で国民に負担増を求める以上、議員自らも身を削る必要がある」と約束した衆院定数の大幅削減が実現 しないまま選挙戦に入るということだ。

 振り返ってみたい。2012年11月の党首討論で、当時の野田佳彦首相(民主党代表)は衆院解散と引き換えに「必ず次の国会(13年)で定数削減 する。ともに責任を負うことを約束してほしい」と野党自民党の総裁だった安倍・現首相に提起した。安倍氏も受け入れ、民自公の3党は衆院議員の定数削減を 含む選挙制度の抜本改革実現で合意した。

 ところが、自公両党が政権を取り戻してからは与野党協議は難航。結局、今年9月、伊吹文明衆院議長の下に設けた第三者機関に検討を委ねることになってしまった。検討は始まったばかりで、しかも結論を出しても各党がそれを受け入れる保証もないのが実情だ。

 国の人口と比べて国会議員の数が多いか、少ないか。確かに議論は分かれる。だが3党は「減らす」と国民の前で大見えを切ったのだ。ほごにされては政治不信は強まるばかりだ。特にそれを放置したまま解散する首相と自民党の責任は大きい。

 衆院小選挙区の「1票の格差」問題も残ったままだ。今回の衆院選から適用される「0増5減」は当面の格差を2倍未満にする小手先の対策に過ぎな い。前回衆院選での「1票の格差」について最高裁は昨秋「違憲状態」との判決を出している。その後も格差は拡大しており、格差が2倍超になるのは確実と見 られている。このため、今回の衆院選に対しても司法が「違憲」または「違憲状態」と判断する可能性がある。

 47都道府県に1議席ずつを割り振る「1人別枠方式」の問題もある。最高裁は格差の要因であるこの方式が事実上残っており、構造的問題が解決していないと指摘している。これに関しても与野党はほとんど議論をしていない。

 今度の衆院選で各党は一体、どう主張するのか。安倍首相は「消費税率を10%にするのは延期するのだから議員が身を削るのも待ってほしい」とでも 言うのだろうか。一方、野党は「数十人削る」と大盤振る舞いのような口約束をするのだろうか。いずれの主張も、大半の有権者はもはや信用しないだろう。

 元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2014年11月21日  02:32:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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