乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説②】:農業と温暖化 「稲作前線」異状あり

2017-10-14 06:10:10 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説②】:農業と温暖化 「稲作前線」異状あり

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:農業と温暖化 「稲作前線」異状あり

 新米の季節-。ところが温暖化、異常気象の進行で、主食である米作りの現場にも、さまざまな異変が広がって、産地は「適応」に追われている。十年先、二十年先にも、おいしい米が実るよう。

 昨年夏(六月から八月)の平均気温は、平年より一・一度高くなり、一九四六年の統計開始以来、最高を記録した-。

 農林水産省が先月公表した「二〇一六年地球温暖化影響調査レポート」によると、昨年の七月から九月、稲穂が伸びる出穂期から、米粒が膨らむ登熟期にかけての高温の影響で、白未熟粒が発生する範囲が広がった。

 白未熟粒とは、登熟期に気温が上がり過ぎたり、日照量が少な過ぎたりすると、玄米が白濁し、品質が低下する現象だ。

 出穂後二十日間の平均気温が二六度以上になると、増えるという。昨年、白未熟粒の発生を報告した都道府県は西日本を中心に二十七。前年より四割増えた。

 虫害の多発や胴割れ、米粒の充実不足なども報告されている。

 自然を相手になりわいを立てる農家は、気候変動に敏感だ。

 私たち消費者より一足先に温暖化を体感し、「適応策」を講じてきた。農家はすでに、高温に強い品種や、強大化する台風の風にも倒れにくい品種への切り替えを急いでいる。

 長年、ブランド米の代名詞とされてきたコシヒカリは、暑さに弱い。そこで、作付面積の七割をコシヒカリが占める新潟県は、約五百品種を交配して七年がかりで育成した「気温が上がっても食味が確保できる」(米山隆一知事)晩生新品種の「新之助」を、この秋本格的に市場に出した。

 このほかにも富山県の「富富富(ふふふ)」、熊本県の「くまさんの輝き」など、来年、国の減反政策が廃止されるのも相まって、銘柄米の産地間では「暑さに強くおいしい米」の開発競争の様相だ。

 米だけにはとどまらない。

 三重県名張市のブドウ農家は「晴れた日が極端に続いたり、雨量が極端に多くなったり、年々管理が難しくなっている」と話す。

 そして気候変動の影響は、台所へと広がっていくだろう。

 おいしい新米を末永く味わい続けるために、台所では何ができるだろう。

 省エネは温暖化対策の特効薬。冷蔵庫に眠る食品ロスを一掃したり、地産地消に努めたり、できそうなことは少なくない。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年10月14日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【コメ価格】:17年産、前年同月比8%高

2017-10-13 21:54:30 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【コメ価格】:17年産、前年同月比8%高

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【コメ価格】:17年産、前年同月比8%高

 農林水産省は13日、2017年産のコメの9月の相対取引価格(卸値)を発表した。全銘柄の平均価格(税込み)は、60キロ・グラムあたり1万5526円と、前年同月と比べて8%高となった。

 3年連続でコメの生産調整(減反)の目標を達成したことで、前年よりも需要に近い水準の生産量となった。今夏の天候不順や日照不足で収穫量が落ち込んだことも、価格の上昇につながった。

 日照不足が深刻だった栃木県では、コシヒカリが前年同月比10%高い1万5057円となった。一方、早場米の茨城県産のコメは買い手が多く、あきたこまちが同18%高の1万5383円、コシヒカリは同16%高の1万5407円となった。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 経済 【企業・産業】  2017年10月13日  21:54:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

 

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【社説②】:「捨てる食品」減らす工夫を

2017-09-25 03:30:40 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説②】:「捨てる食品」減らす工夫を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:「捨てる食品」減らす工夫を

 食品企業や外食、家庭で食料を捨ててしまう「食品ロス」の削減を政府や自治体が呼びかけ、イオンなどの企業が対策に乗り出した。企業や消費者は食品ロスの削減で経営や家計のムダを減らし、世界全体で食糧不足の緩和にもつなげられる。それぞれが知恵を出し合って推進してほしい。

 農林水産省などの調べで、国内で発生する食品廃棄物は2014年度で2775万トンにのぼった。そのうち、まだ食べられるのは621万トンもあった。国民1人が毎日、茶わん一杯分の食料を捨てている計算だ。

 食品ロスが発生する場所や要因はさまざまだ。それだけに農水産物の生産から食品加工、流通、消費にかかわる人がムダの削減を意識し、減らす努力が求められる。 イオン傘下のイオンリテールなどの取り組みは「3分の1ルール」と呼ばれる商慣行の見直しだ。製造日から賞味期限までの期間の3分の1以内に小売りに納品しなければならないルールを「2分の1以内」に緩和する。賞味期限の表示を「日」から「月」に改める企業も増えてきた。

 納期に間に合わないことや賞味期限切れで廃棄する食品を少しでも減らそうとする企業の試みは評価できる。

 流通過程で廃棄されてしまうまだ食べられる食品や、出荷時にはじかれる流通規格外の農産物などを集め、安全性を確認して再供給する「フードバンク」という活動も有望だ。

 松本市が始めた宴会の食べ残しを減らす運動などは他の自治体にも参考になる。外食の食べ残しを自宅に持ち帰る機運も広げたい。

 世界では生産量の3分の1にあたる13億トンの食料が毎年廃棄されている。国連は30年までに消費段階で1人あたり食料廃棄を半減させ、生産と流通過程での食品ロスも減らす目標を掲げる。欧州も独自に各国で具体策作りを急いでいる。各国が発生要因や対応策を共有すれば食糧不足の緩和に結びつけられる。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年09月25日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【地軸】:二つの「日本一」

2017-09-21 03:15:40 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【地軸】:二つの「日本一」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【地軸】:二つの「日本一」

 目にした途端、口の中が爽やかになった。店頭に、青みがかった極早生(わせ)の温州ミカンが並び始めた。甘さを引き立たせる程よい酸っぱさが魅力▲

 紅まどんな、甘平など、中晩柑(かん)への転換が進んだこともあり、愛媛が温州ミカン収穫量日本一の座を下りて13年になる。かんきつ類合計ではトップを守るが、県外では今も「愛媛と言えば『ミカン』」。日本一だった34年間の重みと発信力を実感する▲

 8年連続で生産量日本一の養殖真珠は、事情が少々違う。宇和島の業者がぼやく。「真珠は三重のイメージが強くてね」。三重県は御木本幸吉が19世紀末、世界で初めて真珠養殖に成功した地。生産量は3位だが、真珠アクセサリー出荷額は1位を誇る。「世界の女性の首を真珠で絞めてご覧にいれます」との御木本の意気込みが、今も生きているよう。きょうは「真珠王」が96歳で死去した日▲

 生産に比べ加工が弱いとされる愛媛にとって、三重は目標の一つ。若手工芸家は「デザインの力で、愛媛をアピールしたいんですよね」。頭ではいつも、アイデアを練っている▲

 かんきつ農家の後継者は「父や祖父が守ってきた段々畑。高級ミカンの産地のプライドを大切に、中晩柑も増やしたい」。時代の流れを読み、消費者の声に耳を傾ける▲

 南予の海岸線を自転車で走ると、海には養殖いかだ、山にはミカン畑。南予の「原風景」に心が和む。先人の苦労、受け継ぐ若者の意気に感謝。

 元稿:愛媛新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【地軸】  2017年09月21日  03:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【地軸】:万一への備え

2017-09-19 03:15:30 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【地軸】:万一への備え

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【地軸】:万一への備え

 実りの秋を迎え、稲穂のさざめきが耳に心地いい。各地で収穫が進むが、台風18号が県内に近づく。進路が急カーブを描いたことで、農家は「まさか」への対策に懸命▲

 収穫が近づく田では、稲穂が水に漬からないよう水を抜き、まだ先の場合は茎が倒れにくいよう普段より水をためる。「考えられることは全てやる」。丹精のコメを、一粒も無駄にしないために▲

 行政も、歓迎できない想定に先手を打つ。過疎化で議員のなり手不足に悩む高知県大川村は、住民が直接議案を審議する村総会の設置を検討。しかし、県が議会存続を後押しし、議員に手を挙げる人も出てきて、何とか踏みとどまれた。村民意識を変えたのは、議会廃止への危機感▲

 今治市が誘致を進める獣医学部は、国の審議会が新設の認可判断を保留中。だが、市幹部らには「来春開学を確信」「(開学遅れは)想定していない」と根拠不十分な楽観論が目立ち、当事者なのに第三者のよう。「嵐の前」に準備すべきことがあるのでは▲

 「財政やまちづくりへの影響はどうなるのか」―市民も十分な説明がないと「対策」を取れない。米作りが最後まで気が抜けないように、市が「悲願」とする学部誘致を信じて待つだけ、では心配▲

 農業は、どれだけ対策を取っても「お天道様頼み」が残るから、農家は神に豊作を祈る。行政は「神頼み」ではなく、あらゆる事態を想定して、最後まで人事を尽くすことが大切。

 元稿:愛媛新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【地軸】  2017年09月17日  03:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【霞が関2017夏】:農水省、次の改革は「山」と「海」

2017-09-12 06:30:40 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【霞が関2017夏】:農水省、次の改革は「山」と「海」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【霞が関2017夏】:農水省、次の改革は「山」と「海」

 60年ぶりの農協改革、50年ぶりの酪農改革、全国農業協同組合連合会(JA全農)の組織刷新――。農業分野で相次いで改革を打ち出してきた農林水産省に変化の兆しが出ている。次のテーマが林業と水産業に移っているのだ。キーワードは農業と同じく「成長産業化」。日本の山と海は変われるか。

 兆候は幹部人事に見てとれる。7月、農水省外局である林野庁長官に沖修司同庁次長が、水産庁長官に長谷成人同庁次長がそれぞれ昇格した。注目すべきは両氏とも技官出身である点。事務系のキャリア官僚が幅をきかす同省内では驚きをもって受けとめられた。水産庁で技官の長官就任は初めてだ。

 「技官にやる気を持ってもらわないと変わっていかない」。事務方トップの奥原正明事務次官は周辺にそう漏らす。林野・水産行政を実務面で支え、現場にも詳しい技官に相応のポストを用意し、難しい政策テーマに挑もうとしている。

 ■林業でも担い手育成

 参考にするのは農業だ。「農協(JA)グループの独占打破」「企業による農業参入の後押し」「農地の大規模化」「輸出の促進」。最近の農水省の政策はこんなキーワードで説明できる。底流にあるのは意欲ある農家が腕を振るいやすい環境づくりだ。既得権益層とのあつれきはあったが、農業参入した企業が2000社を超え、農産物の輸出額も過去最高を更新するなど、風景はずいぶん変わった。

 ラストチャンス。日本の林業はこう表現されることが多い。日本の国土の2割超を占めるスギやヒノキなどの人工林が育成段階を終え、成熟した木を伐採する「主伐」に適した時期を迎えているからだ。戦後の一時期に集中して植林された木が多いのが主因。需要とうまくかみ合えば林業の活性化につながるが、放置すると荒廃が一気に進む。

 課題は林業に関心を失っている山林地主が多いことだ。農水省が約1000人にアンケート調査したところ「山林は保有するが、林業経営を行うつもりはない」との回答が5割に達した。同省は高齢農家の農地を大規模農家に貸し出す農地中間管理機構(農地バンク)を参考に、山林を意欲ある林業経営者に委ねる枠組みづくりを進めている。

 ■漁業には企業参入を

日本の漁獲高はピーク時より大きく落ちこんでいる(那覇市の泊市場)

 日本の漁獲高はピーク時より大きく落ちこんでいる(那覇市の泊市場)

 漁業生産量がピークだった1984年の4割にとどまる水産業。世界屈指の漁場に恵まれているにもかかわらず、衰退傾向に歯止めがかからない。農水省が今春まとめた水産基本計画にはそんな流れを変える文言が入った。

 「魚類・貝類養殖業等への企業の参入」がそれだ。ノルウェーなどと比べ、家族経営で成り立つ日本の漁業は企業による大規模な養殖業が少ない。農水省は地元の漁業者優先の制度の見直しを視野に入れる。

 通商交渉や食品偽装が世間をにぎわすたびに改革を迫られてきた農業と比べ、林業と水産業は大きな政策転換を経験していない。それが吉と出るか凶となるか。これから農水省の政策推進力が問われることになる。(中戸川誠)

  元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース ビジネスリーダー  【コンフィデンシャル】  2017年08月29日  02:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【農水省】:都市の農地、税優遇で維持 企業に貸しやすく

2017-09-06 01:23:30 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【農水省】:都市の農地、税優遇で維持 企業に貸しやすく

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【農水省】:都市の農地、税優遇で維持 企業に貸しやすく

 農林水産省と国土交通省は、都市部の農地「生産緑地」を維持するための対策に乗り出す。地主の相続税を猶予したり、硬直的な土地の貸し借りの仕組みを柔軟にしたりして、企業やNPOが借りやすくする。市民農園などの形で活用を促す狙いだ。生産緑地の多くは2022年に期間満了を迎え、宅地転用が加速する恐れがある。東京などでは今後、緑地の保全が課題になる。

都市の緑を守るとともに宅地転用による住宅市況の悪化を防ぐ(東京都練馬区)

         都市の緑を守るとともに宅地転用による住宅市況の悪化を防ぐ(東京都練馬区)

 現在の生産緑地は1992年、都市部に農地を残す目的で導入。地主には30年にわたる税優遇を認めるかわりに、営農を義務付ける。全国には約1万3千ヘクタールあり、東京都で約3200ヘクタールを占める。高齢化に伴う代替わりで徐々に売却するケースが増えている。22年には全体の約8割の農地が優遇期間である30年の期限を迎える。

 期限切れの際、地主は利用を10年延長するか、市区町村に農地の買い取りを求めるか選べる。だが、営農をあきらめる人が増えれば、一気に宅地化が進む可能性がある。住宅価格の急落など、東京などには「2022年問題」として懸念する声がある。農水省などは生産緑地の維持で影響を和らげる。

 両省が力を入れるのは生産緑地の貸借。地主自ら耕作しなくても、企業やNPOに農地を貸し出せば相続税の納税猶予の対象とする。これまでは貸借への国の支援がなく、代替わりで営農をやめた場合は土地を売るしかなかった。15年の都市部の市民農園数は約3360件と9年前の3割増。借り手のニーズは強く、都会の飲食店に新鮮な野菜を届けるといったサービスの広がりも期待できる。

 農地の貸し借りに不安を抱く地主への対策も講じる。農地法は地主が貸借期間満了前に「更新しない」と通知しなければ、自動的に貸し借りが続く。借り手の耕作権を保護するためだが、「農地を貸すと返ってこない」と地主がためらう一因となっている。生産緑地の貸借に限り、この法解釈の適用外とする。

 土地をさらに借りやすくする仕組みも設ける。農地を借りる場合、農業委員会の承認が必要になるが、生産緑地については、市区町村の承認を得られれば土地を借りられるようにする。

 政府は昨年、「都市農業振興基本計画」を初めてまとめた。計画では都市農業について、農産物の供給だけでなく、農作業体験の場や災害時の避難所としても使え、良好な景観を生む機能があると評価した。都市部の農地は全農地面積の2%しかないが、大消費地に近く、販売額ベースでは全国の約1割を占める。

 農水省などは早ければ秋の臨時国会に関連法案を提出し、年末の政府・与党による税制改正論議で必要な協議を求める。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 経済 【企業・産業】  2017年09月06日  01:23:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:②ジビエ料理 捕獲動物の有効活用を図ろう

2017-09-03 06:10:00 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説】:②ジビエ料理 捕獲動物の有効活用を図ろう

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:②ジビエ料理 捕獲動物の有効活用を図ろう

 農作物などを食い荒らす有害動物を、食肉として利用する取り組みが広がりつつある。

 山里の人々にとっての厄介者を、地域おこしなどに有効活用したい。

 狩猟で獲たイノシシやシカなど野生動物の肉は、フランス語で「ジビエ」と呼ばれる。脂身が少なく、適切に処理した肉には独特の旨(うま)みがある。カレーやハンバーグで用いるのが一般的だ。

 山間部の限られた地域でしか食されてこなかった鍋料理などを、新しい名物として売り出す自治体や農協、飲食店もある。

 調理法を工夫すれば、メニューの幅はもっと広がるだろう。

 野生動物による農作物の年間被害額は、200億円前後に上る。イノシシとシカが原因の被害が6割ほどを占め、それらの駆除数も増えている。2014年度には計75万頭に達した。農林水産省は年約100億円を投入している。

 駆除した動物の多くは、埋めたり焼却したりして処分する。食肉用として使われるのは、1割程度にとどまるという。奪った命を無駄にしないという観点からも、食肉への活用を進めたい。

 捕獲した動物は、最寄りの処理施設に運び込まれ、解体や保管処理される。全国には、市町村や業者が運営する約500の処理場がある。ほとんどが小規模のため、レストランなどからの注文に十分に応えられないのが現状だ。

 部位別の肉の切り分け方にも、施設ごとにばらつきがあるなど、事業として成り立たせるには、まだまだ課題が多い。

 農水省は来年度、モデルとなる処理施設を全国12地区に整備する方針だ。高度に衛生管理された施設で、熟練の作業者が解体やカット、包装を行う。年1000~1500頭を処理し、流通させれば、黒字化のめどが立つという。

 これまで捨てていた部位を正確に切り分けるなど、無駄を減らすことで収益増につなげたい。

 野生動物は、病気や寄生虫を持っている恐れがある。問題のある肉は確実に廃棄し、安全性を確保することが何より大切だ。

 流通量を増やすために、忘れてはならないのが狩猟者の確保である。狩猟免許の保持者は現在、約20万人で、1975年の半分以下にまで減った。高齢化も進む。

 山中を歩き、獲物を運ぶのは重労働だ。若いハンターの養成が欠かせない。講習会の開催や、免許取得費用の補助に乗り出す自治体もある。農作物を守る狩猟の役割について、理解を広めたい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年09月03日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【社説②】:懸念多い加工食品の産地表示

2017-09-01 03:30:40 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説②】:懸念多い加工食品の産地表示

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:懸念多い加工食品の産地表示

 国内で製造されるすべての加工食品に、原材料の産地を表示する。そんな新しい制度が1日にできた。これまでは加工度の低い一部の食品に限られていた。消費者にとっては、商品を選ぶ際の情報が増える。

 ただ表示のルールは、やや複雑だ。容器包装の見直しにはコストもかかる。消費者にとって本当に役立つ仕組みになるのか。不断の見直しが欠かせない。

 新たに表示を求められるのは加工食品の原材料のうち、重量の割合が最も高いものだ。例えばポークソーセージなら「豚肉」について、「アメリカ、カナダ」などと使用量の多い順に産地を記す。

 原材料の産地は多くの国にまたがり、時期によって変わることも多い。そのため、使う可能性のある国を「アメリカまたはカナダ」と並べたり、3カ国以上の場合に「輸入」と表記したりする方法も認められた。「輸入または国産」などの表示も起こりうる。その表示が何を意味するのか、ぱっと見て、わかりにくい面がある。

 消費者庁から今回の基準について諮問を受けた消費者委員会でも、消費者が誤解をしないか、懸念の声が出た。複雑な仕組みは事業者の誤表示も招きやすくなる。制度の理解の状況について具体的な目標値を定めて周知に努めることや、監視体制の整備など、多くの注文がついた。

 新しいルールは9月に制定されたが、2022年3月までは原材料の産地を表示しなくてよい移行期間になった。消費者庁や農林水産省などは対策を急いでほしい。

 消費者委員会は、24年をめどに「拡大、廃止を含めて」制度を見直すことも求めた。それ以前でも、制度が十分活用されなかったり、コストが過度にかかったりする場合は見直していくべきだ。

 原材料の産地表示を義務付けている国は国際的にみてまれだ。新ルールの背景には国産品のブランド力向上をはかる狙いがあるが、過剰な規制によって、かえって競争力をそぎかねない。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年09月01日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①農業支援法 全農の改革への姿勢が重要だ

2017-08-28 06:05:55 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説】:①農業支援法 全農の改革への姿勢が重要だ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①農業支援法 全農の改革への姿勢が重要だ

 農業の再生は、新法に則(のっと)った農協組織の自己変革がカギを握る。

 農業資材の規制緩和策や、流通構造の改革を盛り込んだ農業競争力強化支援法が今月施行された。

 肥料、農薬などの資材は、農家の負担を減らすため、海外より割高な価格の引き下げを促す。

 国内の肥料は約3000のメーカーが計約2万もの銘柄を作ってきた。都道府県が品種や土壌ごとに細かな基準を定め、それに合わせて製造しているためだ。効率が悪く、価格が上がりやすい。小規模メーカーの乱立も招いた。

 支援法は、国が都道府県に基準の簡素化を促し、メーカーの銘柄集約を促進するよう求めた。

 農薬では、安価な「ジェネリック(後発)農薬」の普及を想定している。国は、農家がインターネット上で肥料や農薬を比較購入できる専用サイトを充実させる。

 割高な肥料や農薬の弊害は長らく指摘されてきた。農家がコストの低下を実感できるように、改革を着実に進めることが重要だ。

 流通面では、全国農業協同組合連合会(JA全農)の取引慣行の見直しが焦点となる。

 現状は、全農が農家から作物を預かって卸などへ売る委託形式が中心だ。全農には「少しでも高く売る」意識が働きにくかった。

 支援法は、全農が作物を買い取り、外食や小売りに直接販売する方式への転換を促している。

 農家は委託手数料が省けるため、手取り増の要因となる。

 ただ、資材コストや流通構造の規定は、いずれも努力義務にとどまる。農協の商社機能を手広く担う全農が、農家の経営基盤強化の先頭に立つことが肝心だ。

 改革が後戻りせぬよう、政府も実態把握に努める必要がある。

 農業就業人口は180万人と、20年前の半分に減少した。今回の施策で、肥料メーカーや卸業者の淘汰(とうた)が進むことも予想される。

 支援法は、関係企業の再編時に政府系金融機関などが資金面で援助する措置を盛り込んだ。

 融資にあたっては、円滑な資金提供や、堅実な合併計画の審査を通じて、中小業者などへきめ細かく目配りせねばならない。

 業界再編による経営体力の強化を通じて、関連産業の地力を高める取り組みに期待したい。農業の競争力向上につながろう。

 農家自身は「いかに作るか」だけでなく、「いかに売るか」の経営意識を高めることが大切だ。事業環境の改善を、高品質の作物生産や販路開拓に生かしたい。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年08月28日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:衛星生かし精密農業の推進を

2017-08-28 03:30:40 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説②】:衛星生かし精密農業の推進を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:衛星生かし精密農業の推進を

 衛星画像やIT(情報技術)を利用し、農業生産の効率向上をめざす「精密農業」が米国で広がっている。日本でも担い手が不足する農業の改革は待ったなしで、準天頂衛星「みちびき」を使う日本版GPS(全地球測位システム)を最大限活用すべきだ。

 米国では東京ドーム400~500個分もの農地を数人で経営する場合もあり、精密農業による効率化のニーズが高い。GPS受信機、収量計測装置などを搭載し、自動運転も可能なトラクターやコンバインが増えている。

 日本の農地は規模が小さいが生産性向上などの課題は米国と共通しており、学ぶべき点は多い。

 米モンサントはGPSの位置情報を使い農地の区画ごとの雨量、収量などをスマートフォン(スマホ)画面の地図上にわかりやすくカラー表示するサービスを始めた。気象情報会社を買収し観測やデータ解析のノウハウを得た。

 近年は局地的豪雨が増え、隣接地でも雨量が異なる場合がある。同じように育てた同一品種でも、収量が少ないこともある。スマホなどで常に実態を把握できれば、区画ごとに収穫時期をずらしたり品種を替えたりするのに役立つ。

 日本はみちびき1~3号機の打ち上げに成功し、今年度中に4基目が上がる予定だ。既存のGPS信号と併用して最小6センチメートル程度の誤差で位置を測れるようになる。精密農業の普及につながる新サービスを展開する好機だ。

 正確な測位で農機の自動走行の安全性は高まる。農林水産省は今年3月、人間が近くで監視しながら、農地でトラクターなどを無人で自動走行させる際の安全指針を出した。今後は遠隔操作での無人走行や、農地に隣接した一般道の走行も検討すべきだろう。

 測位情報は他の衛星の画像、気象、地形、地質などの多様なデータと組み合わせてこそ使い道が広がる。斬新なアイデアをもつ企業がこれらを素早く入手して事業に生かせるよう、関係省庁が連携して仕組みづくりを進めてほしい。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年08月28日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:農家保護策のツケを払うのは消費者だ

2017-08-25 03:30:55 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説①】:農家保護策のツケを払うのは消費者だ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:農家保護策のツケを払うのは消費者だ

 今年産のコメが値上がりしそうだ。主因は補助金で家畜飼料米の増産を奨励し、食べるコメの需給を人為的に引き締めようとする政策にある。自由な競争を阻害し、横並びでコメ農家を保護する政策のツケは外食企業や消費者が払うことになる。見直すべきだ。

 今月に入り、早場米と呼ばれる宮崎、鹿児島産などの新米が店頭に並び始めた。店頭価格は1年前の新米価格に比べ1割前後も高い。今後出回る関東、北陸産米なども軒並み前年より値上がりする可能性が高い。

 政府は主食用米の生産を減らし、飼料米の生産を増やす農家に対し10アールあたり最大10万円強を助成する。都道府県ごとに主食用米の生産抑制目標も設定している。

 この政策は食用米の価格を押し上げ、農家の収入を増やすことが狙いだ。政府は来年6月末の民間在庫を、東日本大震災の影響で在庫が急減した2012年並みに削減できるとみている。

 飼料米を増産し、農家の収入を増やす生産者偏重の政策には、外食企業や消費者がどのような影響を受けるかという視点はない。人為的に在庫を減らしたところに日照不足などの影響が追い打ちをかけ、価格が高騰する懸念もある。

 財務省は競争力の向上につながる助成金の運用に変えるよう求めているが、農林水産省は飼料米の増産政策を強化している。

 少子高齢化によって、食用米の国内需要は年間750万トン台と10年前に比べ100万トン近く減った。コメの値段が上がれば需要はさらに縮小し、政府が力を入れる輸出拡大にも障害となる。

 横並びの保護を脱し、市場での競争を通じて付加価値を上げたり、生産コストを引き下げたりする政策に早急に転換すべきだ。

 国内では政府が1日からセーフガード(緊急輸入制限)を発動し関税が大幅に上がった米国産冷凍牛肉も卸価格が上昇している。

 セーフガードは国際的な貿易ルールで認められた緊急措置ではある。ただ、牛丼チェーンなどが使う米国産冷凍牛肉の輸入が増えることで、高品質の牛肉生産が主力の国内畜産農家がどれだけ損害を受けるか、疑問はある。

 発動が単に国内農家に対する「保護のアピール」でしかないとすれば、負担の増す企業や消費者は被害者だ。政府は農家が被る損害や関税引き上げの影響を検証し、問題点を修正してもらいたい。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年08月25日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【春秋】:刺し身やすしを食べるときに、小皿にどのくらい醤油を・・・

2017-08-25 03:30:30 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【春秋】:刺し身やすしを食べるときに、小皿にどのくらい醤油(しょうゆ)を注ぎますか。

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【春秋】:刺し身やすしを食べるときに、小皿にどのくらい醤油(しょうゆ)を注ぎますか。

 まあ適当に? 気にしてない? ところが向田邦子さんは子どものころ、少しでも醤油を残すと父親にこっぴどく叱られたという。小皿の醤油は翌日、ちゃぶ台の向田さんの前に置かれたそうである。

 ▼中流家庭でもこうだったから、戦前は本当に食べ物を大切にしたわけだ。「今でも私は客が小皿に残した醤油を捨てるとき、胸の奥で少し痛むものがある」と、昭和を生きた向田さんはエッセーに書いている。さて時は流れ、醤油どころか刺し身やすしだって盛大に食べ残す昨今だ。それでも現代人の胸はさほど痛まない。

 ▼コンビニで売れ残った弁当。立食パーティーの手つかずのごちそう。どんな家にも、冷蔵庫には使い残しの調味料などが眠っていよう。こういう「食品ロス」は年間600万トン余にのぼる。「もったいない」という言葉が注目されながら食のムダが膨れあがる日本なのだ。反省ムードが高まりだしたのも当然かもしれない。

 ▼宴会の最初30分と最後の10分は食事に専念する「3010運動」や、フードバンクへの食品寄付など試みはさまざまだ。対策法案をつくる動きもある。ものを食べ切ることの気持ちよさを知る時期に来ているのだろう。向田さんが得意だった手料理のひとつに「ゆうべの精進揚げの煮付け」がある。うまいんだな、これが。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【春秋】  2017年08月24日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【春秋】:Ochaya。日本人が目にすればつい「お茶屋」と・・・

2017-08-13 03:30:50 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【春秋】:Ochaya。日本人が目にすればつい「お茶屋」と変換して読みたくなる看板を、タイの首都バンコクのあちこちで見かける。

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【春秋】:Ochaya。日本人が目にすればつい「お茶屋」と変換して読みたくなる看板を、タイの首都バンコクのあちこちで見かける。

 街なかを走る鉄道の駅やショッピング・モールといった人通りの激しい場所で、タピオカパールを入れた冷たいミルクティーを売っている。

 ▼このチェーン店ビジネスを立ち上げたのは、台湾出身のスタンレー・ユー(游啓仁)氏。台湾のIT関連会社からタイに派遣され、土地勘と人脈を養ううち、お茶を生かしたビジネスに可能性を見いだして起業した。「お茶は飲み口がさわやかで健康的なイメージもある。タイの消費者に広く受け入れられる」とにらんだ。

 ▼もくろみは当たり、創業から10年で店の数は250を超えた。結果、台湾からタイへのお茶の輸出拡大に貢献しているそうである。新たな需要を創り出す起業家のセンスと突破力は、農業の振興にも役立つということだろう。いまは日本の食材をいかしたビジネスも考えている、とユー氏。何が生まれるのか楽しみである。

 ▼農産品の輸出拡大は日本にとっても課題であろう。海外からの攻勢に身構えるばかりの内向きの農業から、世界市場に打って出る「攻めの農業」への転換が、求められている。ユー氏によれば、日本の農産品は安全だとの信頼感はアジアで結構ひろがっている、とのこと。カギを握るのは需要を創り出し掘り起こす戦略か。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【春秋】  2017年08月12日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説②】:農家が利用するコメ先物に

2017-08-10 03:30:50 | 【食料自給率、食糧・農業・農村】:

【社説②】:農家が利用するコメ先物に

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:農家が利用するコメ先物に

 大阪堂島商品取引所はコメ先物の正式な上場を断念し、試験的な上場期間をあと2年延ばすことになった。期限のない正式上場について、自民党がコメ価格への影響などを理由に反対したためだ。

 政府は来年、コメの生産調整(減反)制度を廃止する方針だ。本来であれば、コメの販売価格を前もって確定できる先物市場は生産者にも役立つはずだ。

 農家が自ら考えた計画で作付けし、収穫見込みの一定割合を先物を利用して価格変動リスクを抑える。米国の穀物生産者は当たり前のように行っている。

 自民党の会合でも、リスクヘッジのためにコメ先物市場は必要との声はあり、所轄官庁の農林水産省も堂島商取が申請した正式上場を認可する方向にあった。

 しかし、最後は投機的な先物取引が現物のコメ価格に影響しかねないと懸念する農業と関係の深い政治家の慎重論に押し切られた。

 安倍政権は農家に経営感覚を求める農業改革を推進しているはずだ。コメ先物に旧態依然とした拒否反応を示し、家畜飼料米への転作誘導でコメ価格を下支えしようとする発想は農業改革と矛盾する。活発な市場取引を通じて競争力を高める政策を徹底すべきだ。

 コメ先物は2011年に堂島商取の前身である関西商品取引所と、解散した東京穀物商品取引所が試験上場し、すでに2度、試験期間を延長している。これまでの6年間で大手コメ卸などが取引に加わり、現物調達の場として機能するようになったことは前進だ。

 一方で、取引所にも課題はある。昨秋上場した「新潟コシヒカリ」などの効果で取引は増加傾向にあるとはいえ、平均売買高は東穀取が上場時に掲げた目標の半分以下にとどまる。

 堂島商取には大規模な農業法人や先進的な農業協同組合から市場に引き込み、コメ先物の利用を広げていく戦略が要る。農家が参加し、売買高が増える実績を取引所が示せば、自民党内の反対意見も消えるはずだ。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年08月10日  03:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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