乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【ノーベル平和賞】:被爆者からバトン受け継ぐ、ICANの川崎哲さんに聞く

2017-10-15 06:15:27 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル平和賞】:被爆者からバトン受け継ぐ、ICANの川崎哲さんに聞く

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル平和賞】:被爆者からバトン受け継ぐ、ICANの川崎哲さんに聞く

 ノーベル平和賞受賞が決まった国際非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))」国際運営委員の川崎哲さん(48)が本紙の単独インタビューに応じた。七月に国連で採択された核兵器禁止条約の発効に向け、「今後も広島、長崎の被爆者の体験を世界につなげる活動を続けるだけでなく、被爆者からのバトンを受け継ぎたい」と話し、核被害の実相を伝え続ける決意を示した。 (聞き手・川上義則)

核兵器廃絶国際キャンペーンの活動について語る川崎哲さん=東京都新宿区で(隈崎稔樹撮影)

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 川崎さんが共同代表の国際NGO「ピースボート」(東京都新宿区)は二〇〇八年の創立二十五周年を機に、日本のNGOとして世界に貢献しようと被爆者と世界を回り、核兵器のもたらす悲惨さを伝えている。「一〇年に被爆者とシドニーを訪れた時、ICANの創始者から参加を勧められ、当初は副代表に就いた」と振り返る。

 ピースボートは各国の外交官らが被爆者の体験談に触れられるように、各地でイベントを企画。条約制定過程で各国政府や国連、NGO関係者らが被爆者の体験談を聞いて心を動かされたという。「外国の人は原爆の被害を知らない。被爆者の話は核兵器が非人道的な兵器であることを人々が認識する土台になった」と位置づけた。

 条約の成り立ちに大きな役割を果たし、条約の前文には「ヒバクシャ」という言葉が用いられた。「なぜ被爆者ではなく、ICANが平和賞を受賞するのかと思う人もいる。だが、ICANの中心メンバーは三十歳代。恐らく、ノーベル委員会は(ICANを)被爆者が次にバトンを託す集団とみているのではないか」と指摘した。

 <かわさき・あきら>

  1968年、東京都生まれ。93年に東京大学法学部卒業後、平和活動を進めるNPO法人ピースデポ事務局長などを経て、2003年からピースボート共同代表。10年から核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の運営に携わる。

 <核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)> 

 2007年にオーストラリアで設立された国際NGO。日本のピースボートなど101カ国に468のパートナー団体を持つ。スイスのジュネーブに事務所を置く。各国政府と協力し、核兵器禁止条約の実現を求める広報キャンペーンを展開する。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社会 【話題・ノーベル平和賞受賞】  2017年10月15日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:ICAN平和賞 核保有国は耳を傾けよ

2017-10-11 06:10:20 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【社説①】:ICAN平和賞 核保有国は耳を傾けよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:ICAN平和賞 核保有国は耳を傾けよ

 ノーベル平和賞を受ける国際非政府組織(NGO)の活動を支えたのは、核の悲惨さを訴える被爆者たちの証言だった。核保有国は核廃絶に向け、耳を傾けてほしい。

 ノーベル平和賞が贈られることが決まった、核兵器廃絶国際キャンペーンICAN(アイキャン)は、二〇〇七年にオーストラリアで設立され、約百カ国、四百七十団体が参加している。日本からも七団体が参加している。

 今年七月、国連で百二十二の国・地域が核兵器禁止条約を採択した。大量破壊兵器である核兵器を永久に非合法化する内容だった。

 ICANのメンバーは、この条約採択に向け、被爆者の証言を聞く会合を開き、各国政府に直接働きかけるなど実現に貢献した。

 ICANは平和団体だけではなく、環境、人権、開発問題などさまざまな分野の団体による地球規模の集まりだ。四十、五十歳代が中核となっている。スタートは「被爆者の話を聞くこと」(フィン事務局長)だったという。

 核軍縮の動きがなかなか進まないのに、逆に北朝鮮の核開発が急ピッチで進み、再び核の惨禍が起きるのではないかという危機感が高まっていることも、ICANの活動の背景にある。

 核保有国と、その核の傘に依存している国々は、核兵器によって国家の安全が図られ、平和が維持されると主張している。いわゆる「核抑止力による平和」だ。

 しかし核兵器が使われた場合、いかに非人道的で、悲惨な結果をもたらすかという広島、長崎の被爆者たちの具体的な証言が、ICANの活動を通して、「核安保論」を乗り越えて世界を動かし、歴史的な核兵器禁止条約につながったといえるだろう。

 ただこの条約には、核保有国や、日本をはじめとする米国の核の傘の下にいる国々は参加しておらず、賛成国の多くも、まだ署名していない。

 ノーベル賞委員会は授賞理由として、北朝鮮の国名を挙げながら、「より多くの国が核兵器を手に入れようとしている」と指摘し、「核兵器は人類と地球上の全ての生物にとって持続的な脅威」と訴えた。そして、核保有国に対して「核兵器削減への真剣な交渉開始」を求めている。条約発効を後押ししたい、という切実な願いがこもっている。

 これこそ、世界が求めていることだ。核兵器保有国は、率直に耳を傾け、動きだす時が来ている。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年10月08日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:イシグロ氏受賞 人のユーモアと悲しみ

2017-10-11 06:10:04 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【社説②】:イシグロ氏受賞 人のユーモアと悲しみ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説②】:イシグロ氏受賞 人のユーモアと悲しみ

 ノーベル文学賞のカズオ・イシグロ氏は「私の世界観には日本が影響している」と述べた。長崎生まれだからだろう。受賞を喜びたいし、新しい境地の作品を生み出すことを何より期待したい。

 「カズオ・イシグロ」の名前が日本で一躍有名になったのは、一九八九年。「日の名残(なご)り」が英国で最高の文学賞であるブッカー賞を受賞したときだ。

 英国の屋敷に仕える執事が主人公だ。生涯をかけて尽くしてきた自分の主人が、対ナチスの宥和(ゆうわ)政策という間違った外交に手をかけ、失意の中で死んでしまう。思い直せば、仕えるにも足りぬ人物であり、自分自身の私生活も失敗だったと気付いたとき、彼の人生ももう残りわずか-。ユーモアあり、悲しみあり、そんな小説である。

 作家の丸谷才一氏は「イギリスへの挽歌(ばんか)」と題し、こう評した。

 <つまりイシグロは大英帝国の栄光が失(う)せた今日のイギリスを諷刺(ふうし)している。ただしじつに温和に、優しく、静かに。それは過去のイギリスへの讃嘆(さんたん)ではないかと思われるほどだ>(「本が待ってる!」週刊朝日編)

 ノーベル賞受賞決定後に「私の一部はいつも日本人と思っていた」と語ったように、第一作「遠い山なみの光」も第二作「浮世の画家」も日本が舞台である。

 五歳まで長崎で生活し、海洋学者だった父が英国の研究所に招かれたため、一家で移住。以来、英国で暮らし、英国籍となった。

 「最初に小説を書き始めた際の動機は、私の日本の記憶を保存することにありました」と共同通信に語っていた。思い出す日本は小津安二郎監督の映画の一場面のような風景という。

 その後は作風は大きく変わる。二〇一五年の最新作「忘れられた巨人」は、記憶がテーマだ。伝説のアーサー王の没後、大きな戦争があったが、奇妙な霧のせいで人々が記憶をなくしている。霧の正体は竜の吐息とわかるが、竜を殺し、記憶を取り戻すべきかどうか-。そんな展開だ。

 クローン人間を主人公にした小説もあって、創り出す世界の多様さには驚かされる。

 スウェーデン・アカデミーは「(『高慢と偏見』の)ジェーン・オースティンとカフカの要素を併せ持っている」と評した。

 偉大な感性を持った作家は次作でどんな世界へとわれわれを運んでくれるのか。イシグロ氏の活躍を楽しみにしたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年10月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:先月二日に九十二歳で逝った土山秀夫さんにとって、

2017-10-11 06:10:01 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【筆洗】:先月二日に九十二歳で逝った土山秀夫さんにとって、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調は、特別な曲だったという

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【筆洗】:先月二日に九十二歳で逝った土山秀夫さんにとって、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調は、特別な曲だったという

 ▼一九四五年の七月末。土山さんは兄とともに、長崎の家でこの曲を聴いた。クラシック音楽を聴いていれば「敵性音楽を楽しむとは」と、とがめられた時代。兄弟は音が漏れぬよう蓄音機にふとんをかけ、かすかな旋律に聴き入った▼兵営入りは、目前。「これが恐らく自分にとって最後のコンサート」と思いつつ聴くと涙がこぼれたそうだが、それは兄らとの「別れの曲」になってしまった。八月九日、土山さんは母を見舞うために、たまたま長崎を離れていた。しかし、兄とその家族は原爆によって命を奪われたのだ▼戦後、医学の道に進んだ土山さんは核を廃絶するために力を尽くした。この世を去る前に「核兵器禁止条約」の誕生を目にすることはできたが、日本政府がその交渉にすら加わらなかったことに、どういう思いを抱いていただろうか▼核の力を手放すことができず、今なお一万五千発もの核弾頭がある世界は、いつ「人類の最後」を迎えるかも分からぬ世界だ。例年、ノーベル平和賞授賞式の翌日には、受賞者をたたえるコンサートが開かれるが、今年は、メンデルスゾーンの協奏曲を奏でてはくれまいか▼それが、私たちの「最後のコンサート」にならぬようにとの思いを込めて。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2017年10月07日  06:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍政権】:談話は形だけ ノーベル平和賞を“無視”した大罪

2017-10-10 15:26:20 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【安倍政権】:談話は形だけ ノーベル平和賞を“無視”した大罪

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【安倍政権】:談話は形だけ ノーベル平和賞を“無視”した大罪

 世界唯一の被爆国である日本の姿勢がこれでいいのか。

 国連の核兵器禁止条約採択に貢献したNGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」がノーベル平和賞を受賞。決定から2日たった8日、日本の外務省はようやく「政府のアプローチとは異なるが、核廃絶というゴールは共有」などと、味も素っ気もない談話を発表した。

安倍首相本人からの祝福コメントはなし(C)共同通信社

        安倍首相本人からの祝福コメントはなし(C)共同通信社

 安倍首相は昨年5月、米国のオバマ前大統領と一緒に広島を訪れた際、「核兵器のない世界へ」とエラソーに語っていた。であるならば、今回のICANのノーベル賞受賞には祝福コメントを出すのが当然だろう。ICANには日本人も深く関わっているのだからなおさらだ。それなのに安倍首相は日系英国人のカズオ・イシグロ氏のノーベル文学賞受賞が決定した際は即座にコメントを発表したのに、今回は知らんぷりとはどうかしている。

 2007年に設立されたICANは、各国政府に対して「核兵器禁止条約」の支持を働きかけてきた。7月、国連加盟122カ国地域の賛成で採択されたが、日本は不参加だった。ICANのベアトリス・フィン事務局長は今月6日、共同通信のインタビューで、日本が被爆国であることを念頭に「(衆院選で)核禁止に関する議論が大きな争点となることを期待する」とまで語っていた。

 中国の民主化運動を行ってきた劉暁波氏が10年にノーベル平和賞を受賞した際、中国政府は一切のコメントを控えたが、安倍政権がやっていることは中国政府と同じだ。9日、都内で20人の被爆者らを前にノーベル平和賞受賞の報告集会を行ったICAN・国際運営委員の川崎哲氏はこう言った。

 「日本政府がコメントを出したタイミングなどについては、受賞者側として評価する立場にはありません。しかし、外務省声明には、われわれが各国に呼びかけてきた『核兵器禁止条約』という文言が一言も入っていないことには疑問を感じます。今回の受賞については、国連事務総長も肯定的な談話を発表しています。日本政府も与野党問わず、当問題について闊達な議論を交わしてもらいたいと考えています」

 もはや国辱ともいえる安倍政権を一刻も早く引きずりおろすべきだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2017年10月10日  15:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【ノーベル経済学賞】:セイラー教授 行動経済学をけん引

2017-10-09 20:16:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル経済学賞】:セイラー教授 行動経済学をけん引

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル経済学賞】:セイラー教授 行動経済学をけん引

 【ロンドン=小滝麻理子】スウェーデン王立科学アカデミーは9日、2017年のノーベル経済学賞を米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授(72)に授与すると発表した。授賞理由は行動経済学への貢献。授賞式は12月10日にストックホルムで開く。賞金は900万クローナ(約1億2400万円)。

 セイラー氏は1945年に米国で生まれた。02年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマン氏らと並び、行動経済学の発展に大きな貢献をした。人間がいつも合理的な判断をするという前提に立つ従来の経済学と異なり、行動経済学は経済学に人間の心理的な影響を反映させようとする。

ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大のリチャード・セイラー教授=ロイター

         ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大のリチャード・セイラー教授=ロイター

 同アカデミーはセイラー氏について「人々が経済的な決定をする時の分析に心理学の要素を組み込んだ」と指摘。そして「人は完全に合理的には行動しないこと、社会的な公平性を認識して選択すること」の研究を業績に挙げ、人間の持つ特徴が市場の結果や個人の決定にどのような影響を与えるかを示したと評価した。

 セイラー氏の成果としては「心の会計」(メンタル・アカウンティング)と呼ばれる理論がある。例えば、人は苦労してためたお金は慎重に使おうとするが、あぶく銭は簡単に使ってしまう。そのようにお金の色分けをして行動することを示した。

 「セルフコントロール(自己抑制)の欠如」にも注目。人間は「現在」と「未来」の時間差によって意思決定が変わる。例えば、すぐに1万円をもらえるのと、2年後に2万円をもらうのとでは、たとえ2年後の方が得だったとしても、人はすぐ1万円をもらうことを選びやすい。「今」という要素が大きく行動を左右することを示した。

 また消費者が公平性を求めると、企業の値上げを防ぐことがあることを、理論と実証で示した。金融分野では、政策よりも情報によって人間の行動が影響されることも示した。同アカデミーは9日の記者会見で、こうした業績を挙げた上で「セイラー氏は経済をより人間的なものにした」と評した。

 池田新介・大阪大学教授は「行動経済学を政策決定の場に応用する分野で大きな貢献を果たした。彼の理論は世界中の行動経済学者が参照している」と話す。依田高典・京都大学教授は「行動経済学は2000年すぎから世界的なブームになっている。セイラー氏が果たした役割は大きい」という。

 セイラー氏の理論は現実にも応用されている。坂井豊貴・慶応義塾大学教授は「セイラー氏は、初期設定が重要だとする理論の提唱者でもある。例えば、企業年金において初期設定を『加入』とすることで、自由意思を尊重しながら加入率を上げられると主張した」と話す。

 元稿:日本経済新聞社 主要ニュース 経済 【企業・産業・学術・ノーベル賞】  2017年10月09日  20:16:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ノーベル経済学賞】:セイラー氏…「行動経済学」

2017-10-09 19:28:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル経済学賞】:セイラー氏…「行動経済学」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル経済学賞】:セイラー氏…「行動経済学」

 スウェーデン王立科学アカデミーは9日、2017年のノーベル経済学賞を米シカゴ大のリチャード・セイラー教授に授与すると発表した。

 受賞理由は、人間の心理的側面に注目して経済を分析する「行動経済学」の発展に貢献したこと。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 経済 【企業・産業・学術・ノーベル賞】  2017年10月09日  19:28:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ノーベル経済学賞】:権威、「政治利用」の危険性

2017-10-09 19:22:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル経済学賞】:権威、「政治利用」の危険性

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル経済学賞】:権威、「政治利用」の危険性

 今年のノーベル経済学賞は米シカゴ大学のリチャード・セイラー教授の受賞が決まった。過去の受賞者をみると、受賞を機に「権威」が一段と高まり、発言の影響力が増している。経済学の発展に貢献した学者たちの理論や主張に耳を傾ける価値は大いにあるが、受賞者は万能ではないし、経済や経済学に関する発言であっても経済学界を代表する見解であるとは限らない。受賞者の発言を過度に尊重したり、真に受けたりするのは危険でもある。

ノーベル経済学賞はシカゴ大のセイラー教授に決まった

               ノーベル経済学賞はシカゴ大のセイラー教授に決まった

 今年1月、2011年にノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン大学のクリストファー・シムズ教授が来日した。デフレ脱却の処方箋として同氏が唱える「物価水準の財政理論」(FTPL)が「シムズ理論」として政治家や市場関係者らの注目を集め、多くのメディアが同氏の主張を取り上げた。

クリストファー・シムズ・米プリンストン大教授

                 クリストファー・シムズ・米プリンストン大教授

 シムズ理論を要約しよう。ゼロ金利のもとで金融政策が有効ではない場合、追加の財政政策が代役となり得る。追加の財政支出は将来の増税や歳出削減で賄うのではなく、インフレーションに伴う税収増を財源とする、という内容だ。16年夏の米ジャクソンホール会議での同氏の講演の内容を知った浜田宏一内閣官房参与が「目からうろこが落ちた」と評価し、日本で急速に関心が高まった。低金利政策が脱デフレの切り札であると唱え、安倍晋三政権の経済政策、アベノミクスの柱であるリフレ政策の推進役である浜田氏の発言は「異次元緩和の限界を認めた」とも受け取られた。

 「シムズ理論は日本で使えますか?」。シムズ・ブームとも呼べる空気が広がる中で、安倍官邸の幹部は、旧知の日本の経済学者に問い合わせた。「これまで何度も財政出動をしてきた日本ではいまさら財政政策の議論をしても仕方がない。シムズ理論は筋が悪い」。こう説明すると、その幹部は納得した様子だったという。

 スウェーデン王立科学アカデミーはシムズ氏がノーベル経済学賞を受賞する決め手となった業績を「政策と経済の関係について調べるメソッド(手法)を発展させた。例えば、石油価格の上昇が経済に与える影響、中央銀行の政策金利がインフレーションや経済成長に与える影響を分析するメソッドを発展させた」と紹介している。マクロの計量分析の専門家であり、「多変量自己回帰モデル」と呼ばれるモデルの研究が代表作である。中央銀行が金利を下げたとき、マクロ変数にどのような影響を及ぼすかを推測できるモデルも導き出せる。「シムズ理論」は計量経済学をよりどころとするモデルを応用した理論といえるだろう。しかし、この理論はノーベル賞の直接の選考理由ではないし、ましてや日本の実情を踏まえた理論でもない。

 安倍官邸が興味を示さなかったこともあり、シムズ・ブームは静かに去ったが、仮に安倍官邸がシムズ理論に飛びついていたらどうなっただろうか。「ノーベル賞受賞者の発言は正しい」との幻想を抱く日本人が多い限り、受賞者の権威が都合良く利用される危険性は常にある。

 「ノーベル経済学賞」の編著がある京都大学の根井雅弘教授は「ノーベル経済学者にも政治的な立場があって当然なので、本人が自らの信念に忠実なのは構わない。しかし、それを観察する私たちは、誰がどのような立場で関与しているのか、知っておいたほうがよい」と忠告する。

 16年3月、安倍首相が主催した「国際金融経済分析会合」はノーベル賞学者の「政治利用」の典型例として、多くの日本の経済学者が批判を浴びせた。会合には、ジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大学教授、ポール・クルーグマン米ニューヨーク市立大学教授、デール・ジョルゲンソン米ハーバード大学教授を招き、それぞれ意見を聞いた。ノーベル賞受賞者のスティグリッツ氏とクルーグマン氏は消費増税に反対する意見を表明し、増税に慎重な安倍首相にお墨付きを与える結果となった。ちなみにスティグリッツ氏は、情報に偏りがあると市場はうまく機能しないとみる「情報の非対称性の理論」、クルーグマン氏は「貿易パターンと経済活動の立地に関する分析」で受賞した。2人がマクロ経済に詳しいのは間違いないが、「日本の消費増税のタイミング」について語る資格があるのかどうか、微妙だと言わざるを得ない。

ジョセフ・スティグリッツ・米コロンビア大教授

                 ジョセフ・スティグリッツ・米コロンビア大教授

国際金融経済分析会合に出席したポール・クルーグマン・米ニューヨーク市立大教授(2016年3月、首相官邸)

  国際金融経済分析会合に出席したポール・クルーグマン・米ニューヨーク市立大教授(2016年3月、首相官邸)

 実はこの会合で、ジョルゲンソン氏は「企業の投資を促すためには税負担を投資から消費にシフトする改革が必要。消費増税は重要な手段だ」と発言したのだが、「黙殺」に近い扱いを受ける。同年6月、安倍首相が消費増税の再延期を表明したとき、多くの日本の経済学者は落胆した。

 米国の経済学界で活躍し、スティグリッツ、クルーグマン両氏とも親しい米ニューヨーク大学の佐藤隆三名誉教授は「米国でも2人は特別な存在で、他のノーベル賞経済学者は政治的な発言をほとんどしない。ノーベル賞学者に限らず、学者の本分はやはり研究と論文の執筆であり、自分の発言が政治利用される危険性を自覚しなければならない。発言を受け止める側も、学者を政治利用しようとする側の意図と、発言者の真意を見抜く努力が必要だ」と警鐘を鳴らす。(編集委員 前田裕之)

  元稿:日本経済新聞社 主要ニュース 経済 【企業・産業・学術・ノーベル賞】  2017年10月09日  19:22:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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[FT]:イシグロ氏 「忘れられた巨人」に込めた思い ■ 「45歳限界説」の・・・

2017-10-09 14:33:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

[FT]:イシグロ氏 「忘れられた巨人」に込めた思い ■ 「45歳限界説」の真意は

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:[FT]:イシグロ氏 「忘れられた巨人」に込めた思い ■ 「45歳限界説」の真意は

 記憶を薄れさせていく霧、ドラゴン退治への旅、高原を睥睨(へいげい)しながら進むアーサー王伝説に出てくる騎士――。カズオ・イシグロの著作「忘れられた巨人」は「ポスト9.11小説」には思えないかもしれないが、少なくとも字面の上では書きだしはこんな感じだ。イシグロ氏という英国人作家はこの小説の構想を日本で開いた読者との交流イベントで最初に語った。折しも、2001年9月に米国で同時多発テロが起こった直後だ。

イシグロ氏は「忘れられた巨人」で歴史と忘却をめぐる倫理的な問いかけをした=AP

       イシグロ氏は「忘れられた巨人」で歴史と忘却をめぐる倫理的な問いかけをした=AP

 「その時、社会はどう記憶し忘れるかについて本を書きたいと思いました」とイシグロ氏は言う。「どんな時こそ前へ進んだらいいのか。個人としては誰もがその問いに直面します。では、国家がこの問いを受け止めたらどうなるかと考えるうちに、興味が深まって行った。イベントでは、日本人に向かって話していることを強く意識しました。もちろん、日本は第2次世界大戦で起きたことの大半を忘れてしまったと思いますが」

 国家動員を余儀なくされたり抑圧されたりした国について、イシグロ氏は様々な事例を読み進めている。ナチスドイツによる占領が終わった後のフランス、大虐殺が起きたルワンダ、アパルトヘイト後の南アフリカ、内戦で分裂したユーゴスラビアなどだ。数年後にはこの問題について、スイスのダボスで開かれる世界経済フォーラムの討論会で司会をする予定だったのだが、自身の考えをなかなか形にできずにいたという。

 ■ようやく訪れたひらめき

 イシグロ氏は「私の考察をこうした歴史的状況に当てはめようといくら試してもしっくりこなかった。一歩引いて、もう少し隠喩的で普遍的な小説を書こうと思いました」と述べた。

 ひらめきは04年になってようやく訪れる。それは14世紀の詩「ガウェイン卿と緑の騎士」、その中でもとりわけ、架空のアーサー王の時代の英国を舞台に、主人公である(アーサー王のおいの老騎士)ガウェイン卿の旅が描写される箇所を目にした時だった。「この数行が私のなかではじけたのです」とイシグロ氏は話す。「鬼が飼いならされていない雄牛のように付随的に描かれ、ガウェイン卿は毎日追い払わなければならなかった。突然、目の前が開け、よし、これで行けるぞ、と思いました」

 私たちはロンドン北部のゴルダーズ・グリーンにあるイシグロ氏の自宅の明るい居間にいる。イシグロ氏の新作の大々的な宣伝活動は始まったばかりで、今のところは家族との知的で和やかな生活には支障が出ていないようだ。部屋には外交問題の専門誌が、小説のゲラやボサノバの楽譜とともに所狭しと置かれ、彼がゆったりと知的探索の旅をしながら多様な文化にも関心を向けていることがうかがえる。

 ■思いがけない妻の反応

 ギターのコレクションをほめると、イシグロ氏はジプシー・ジャズの1節を(ギタリストの)ジャンゴ・ラインハルトのように弾いてくれた。続いて「イパネマの娘」をポルトガル語で口ずさみながら、お気に入りのマーチン・ギターで奏でた。

 ソーシャルワーカーだった妻のローナさんが時折、口をはさむ。「(彼を)イシって呼んでください、みなさんそうしていますから」。そんな雰囲気の中にいると、英国でもっとも輝かしく著名な小説家の1人に取材していることをつい忘れてしまう。

元稿:日本経済新聞社 主要ニュース ビジネスリーダー  【グローバル・Financial Times】  2017年10月09日  14:33:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:②ノーベル文学賞 頂点極めたイシグロ氏の情感

2017-10-09 06:05:20 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【社説】:②ノーベル文学賞 頂点極めたイシグロ氏の情感

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:②ノーベル文学賞 頂点極めたイシグロ氏の情感

 日本で芽吹き、英国で育まれた独自の感性が、世界に認められた。

 日系英国人の作家、カズオ・イシグロ氏にノーベル文学賞が贈られることが決まった。「予想もしていなかった素晴らしい受賞です」と、ロンドンで喜びを語った。心から祝福したい。

 「感情に強く訴える小説で、世界とつながっているという我々の幻想の下に隠された闇を明るみに出した」。これが授賞理由だ。生命倫理や国際紛争など、時代性に富むテーマを巧みに物語に溶け込ませる創造力が評価された。

 昨年、米国の歌手ボブ・ディラン氏が受賞し、ノーベル文学賞の在り方に議論が巻き起こった。英国文学に特徴的な物語性豊かな作風のイシグロ氏への授賞により、原点回帰の意図がうかがえる。

 62歳のイシグロ氏は、長崎市に生まれた。研究者だった父親の赴任に伴い、5歳で渡英した。後に英国籍を取得した。

 日本語はほとんどしゃべらず、作品も英語で執筆する。

 1982年に「遠い山なみの光」で長編デビューした。89年には、時代に取り残された英国の老執事を題材にした「日の名残り」で、英国最高の文学賞とされるブッカー賞を受賞した。

 日本で広く知られるのは、2005年の「わたしを離さないで」だ。臓器提供のために生まれてきたクローンの若者たちの悲哀を描いた作品は映画化され、テレビドラマでも放映された。

 民族紛争を想起させる15年のファンタジー「忘れられた巨人」で、英国の代表作家としての揺るぎない地位を確立したと言えよう。

 日本とは全く異なる英国の文化を深く理解し、培った造詣を自らの作品に投影させる。その力量は見事だと言うほかない。

 日本に対する思いがにじみ出る作品もある。「遠い山なみの光」は、英国在住の日本人女性が、かつての長崎での生活を回顧するストーリーだった。

 続く「浮世の画家」も、日本を舞台とした。薄れていく記憶をとどめたかったのだという。

 受賞決定後、「自分の中には常に日本がある。ものの見方や世界観の大部分は日本人だと思う」と語っている。作品の根底にあるのは、日英の情感の融合だろう。

 移住先で、現地の言語を用いて優れた作品を世に送り出す作家が目立つようになった。

 イシグロ氏の受賞は、グローバル時代における文学の新たな可能性を感じさせてくれる。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年10月07日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ノーベル賞受賞】:岸田前外相、平和賞を歓迎 核廃絶「それぞれの・・・

2017-10-06 21:57:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル賞受賞】:岸田前外相、平和賞を歓迎 核廃絶「それぞれの立場で努力」

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル賞受賞】:岸田前外相、平和賞を歓迎 核廃絶「それぞれの立場で努力」

 前外相の岸田文雄自民党政調会長は6日、核兵器禁止条約の実現に尽力した国際非政府組織(NGO)のノーベル平和賞受賞決定について「大変歓迎すべきことだ。(核兵器廃絶へ)政府、自治体、NGOがそれぞれの立場で努力することが大事だ」と述べた。

 東京都内で記者団に語った。岸田氏の地元は被爆地・広島。

 日本政府の取り組みに関しては「国際社会が一致して核兵器のない世界に向けて努力できる環境をつくるよう役割を果たさなければいけない」と強調した。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政局・ノーベル平和賞受賞】 2017年10月06日  21:57:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【日本政府】:複雑な思い ノーベル平和賞受賞決定

2017-10-06 21:17:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【日本政府】:複雑な思い ノーベル平和賞受賞決定

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【日本政府】:複雑な思い ノーベル平和賞受賞決定

 国連で核兵器禁止条約の採択に尽力した国際非政府組織(NGO)のノーベル平和賞受賞が決まったことに関し、条約に不参加の日本政府関係者からは6日、複雑な思いが漏れた。外務省担当者は「受賞決定は承知している。核廃絶の目標は共有しているが、アプローチは異にしている」と述べた。

 安全保障で米国の「核の傘」に頼る日本政府は条約に参加しなかった。外務省担当者は「廃絶には核保有国と非保有国の協力が必要だ」と説明。双方の信頼関係の構築に向けて、粘り強く取り組む考えを示した。

 日本政府高官は「国際的な共感を得て、多くの国が条約の採択に賛同した」と認めるのが精いっぱいだった。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政局・ノーベル平和賞受賞】 2017年10月06日  21:17:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【ノーベル文学賞】:「不安定な時代に文学の力を」カズオ・イシグロ氏

2017-10-06 06:08:50 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル文学賞】:「不安定な時代に文学の力を」カズオ・イシグロ氏

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル文学賞】:「不安定な時代に文学の力を」カズオ・イシグロ氏

 【ロンドン=小滝麻理子】2017年のノーベル文学賞を受賞した英国人作家、カズオ・イシグロ氏(62)は5日、ロンドン市内で記者会見した。イシグロさんは「価値観や(政治などの)指導力が不安定な時代。文学が少しでも何か道を探すことにつながればと思っている」と語った。

 受賞は自宅の台所の机でメールを書いているときに知ったという。「はやっているのでフェイクニュース(偽のニュース)なのかと思った。BBCからの連絡を受けて本当だと思った」と話し、笑いを誘った。12月にストックホルムで開かれる授与式には「是非参加したい」とほほ笑んだ。

5日、ノーベル文学賞の受賞が決まり記者会見するカズオ・イシグロ氏(ロンドン)

         5日、ノーベル文学賞の受賞が決まり記者会見するカズオ・イシグロ氏(ロンドン)

 昨年6月に決まった絵国の欧州連合(EU)離脱決定については、移民や多様性を否定しかねない面を批判していた。「自由民主主義が揺らぐような出来事が増えている。作家として私の役割は、一歩引いて、普通の人々と権力の関係、個人間の責任などについて考察することだ」と語った。

 イシグロ氏は「誰もが忙しい日常を送っている。自分の小さな生活における責任がどう始まり、どう終わるのか。考えることを全くしなくなれば、いつか大きな事故が起きてしまう」と語った。

 長崎市で生まれ、5歳まで日本で育った。自身のアイデンティティーについては「明確な答えはない。英国の作家や日本の作家であることがどういう意味かもわからない。いつもただのひとりの個人として書こうとつとめてきた」と語った。

 その上で「日本の読者、そして日本の社会全体に感謝している。書き方やものの見方など多くの部分で日本文化の影響を受けた」と発言。作家の川端康成や大江健三郎の名を挙げ、「彼らの足跡に続くことができることを感謝している」と述べた。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース カルチャー 【ニュース・ノーベル文学賞】  2017年10月06日  06:08:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ノーベル文学賞受賞】:「世界観に日本が影響」 イシグロさんが喜びの会見

2017-10-06 06:08:40 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル文学賞受賞】:「世界観に日本が影響」 イシグロさんが喜びの会見

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル文学賞受賞】:「世界観に日本が影響」 イシグロさんが喜びの会見

 「信じられない」。長崎生まれの英国人作家、カズオ・イシグロさん(62)は5日、ロンドンの自宅敷地内で記者会見を開き、ノーベル文学賞受賞が決まった喜びを語った。出身地の長崎市では幼少期を知る人らが「夢みたい」と感激。吉報を待っていた村上春樹さん(68)のファンも、村上さんが評価するイシグロさんの一足早い受賞決定を祝った。

 【ロンドン=共同】イシグロさんは5日午後(日本時間同日深夜)、ロンドンの自宅敷地内で記者会見し、「信じられない出来事だ。予想していなかった」と喜びを語った。「英国で育ち、教育を受けたが、私の世界観には日本が影響している。私の一部は、いつも日本人と思っていた」と述べた。

 イシグロさんは丸首のシャツの上に紺色のジャケット姿。庭のベンチに腰掛け、写真撮影に応じながら、詰め掛けた報道陣に「もう少しきちんとした格好で出てきたかった」と笑みを浮かべ、照れた様子を見せた。

 受賞決定は電話で知らされたといい「冗談かと思った。フェイクニュース(偽のニュース)がはやっているので」とおどけて見せた。

 スウェーデン・アカデミーからは12月10日に予定される授賞式に出席するかどうか聞かれ「もちろんです。他の予定はキャンセルします」と答えたという。

 手元に用意した紙に目を落としながら、世の中が不安定になっていると指摘し、ノーベル文学賞受賞によって「小さい形であっても、平和に貢献できればうれしい」と述べ、表情を引き締めた。

 元稿:日本経済新聞社 朝刊 主要ニュース カルチャー 【ニュース・ノーベル文学賞】  2017年10月06日  00:14:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ノーベル文学賞】:突然の吉報、国内外から祝福の声

2017-10-06 06:08:30 | 【ノーベル賞(物理学・科学・生理学・医学

【ノーベル文学賞】:突然の吉報、国内外から祝福の声

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ノーベル文学賞】:突然の吉報、国内外から祝福の声

 長崎生まれの英国人作家、カズオ・イシグロさん(62)のノーベル文学賞の受賞決定に、出身地や英国の日本人らから喜びの声が上がった。長年の愛読者らは「すごくうれしい」「多くの人に読んでほしい」と感激。日本国内で吉報を待っていた村上春樹さん(68)のファンは「残念だが、おめでとう」と村上さんも評価するイシグロさんの一足早い受賞を祝った。

カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞し、慌ててポスターを作成する書店員(5日午後、東京都千代田区)

  カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞し、慌ててポスターを作成する書店員(5日午後、東京都千代田区)

 「昔からの大ファンなのですごくうれしい」。イシグロさん初の長編「遠い山なみの光」を読んで以来、30年以上のファンというボランティア団体「英国日本人会」理事の小川のり子さん(75)は突然の吉報に興奮気味だった。

 「英語なのに日本の情景が浮かぶ。簡潔な文体なのに奥ゆかしく情緒を感じる」と小川さん。受賞をきっかけに英国内外でファンが増えると期待。「ファンクラブを作ろうかな」と喜んだ。

 ロンドン中心部で日本の書籍の輸入・販売を行っている書店「JP Books」のマネジャー、増田慎也さん(39)は携帯電話のニュースアプリで受賞を知った。「受賞は予想していなかった。本当にびっくりした」

 英国籍のイシグロさんは、新作が発表されると現地の書店が特設コーナーを設置する人気作家。日本の書籍が中心の同店でも代表作「わたしを離さないで」など5作品ほどをそろえる。増田さんは「うちも特設コーナーを作りたい。多くの人に読んでほしい」と声を弾ませた。

 受賞を逃した村上春樹さんのファンも祝福の声を上げた。

 村上さんがデビュー前後にジャズ喫茶を営んでいた東京・千駄ケ谷の鳩森八幡神社では、多くのファンがスウェーデン・アカデミーの記者会見を映す大型画面を見守った。

 「カズオ・イシグロ」と受賞者の名前が読み上げられると、会場からは「えっ、イシグロさんって言った?」「それはそれですごい!」と驚きや祝福の声。用意していたクラッカーを鳴らし、拍手する人もいた。

 両者の作品は文体が似ているといわれ、村上さんもエッセーでイシグロさんを評価していた。村上さんが長年通っていた書店「ブックハウスゆう」のオーナー、斎藤祐さん(72)は「先を越されたのは残念だが、春樹さんは(心の中で)拍手していると思う」と語った。

 元稿:日本経済新聞社 主要ニュース カルチャー 【ニュース・ノーベル文学賞】  2017年10月05日  23:12:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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