乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

ナースは見た 独居老人の土地狙う「地面師」ダマしの手口

2017-03-02 07:15:30 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

ナースは見た 独居老人の土地狙う「地面師」ダマしの手口

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:ナースは見た 独居老人の土地狙う「地面師」ダマしの手口

 このところ、「地面師」が暗躍している。他人になりすまし、勝手に土地を売買したりする土地専門の詐欺師のこと。

 2月13日にも、東京・墨田区に住む80代女性の土地を勝手に売却した詐欺容疑で、会社役員の宮田康徳容疑者(54)ら地面師グループ6人が警視庁に再逮捕された。

独居老人をターゲットに…(C)日刊ゲンダイ

        独居老人をターゲットに…(C)日刊ゲンダイ

 宮田容疑者らは12年12月~翌年1月に、女性が所有する土地などの書類を偽造し、横浜市の不動産会社から7000万円をダマし取ったという。

 「宮田容疑者らは別の不動産業者からも、同様の手口で約7億円をダマし取ったことが分かっています。さらに数件の詐欺をはたらいていたようで、被害額は計数十億円に上るとみられています」(捜査事情通)

 独居老人の増加に伴って「地面師も増えてきている」(警察関係者)というが、東京・江東区の病院に勤める看護師は、「(地面師らしき)怪しい男を目撃した」とこう証言する。

 ■資産家の女性の前に突然現れた「息子」

 「この数年、通院してくる独り暮らしの80代女性がいますが、土地持ちの資産家で、高級バッグをいつも持ち歩いている。昨年あたりから認知症が進み、会話もかみ合わなくなり、『私はお金があるの』が口癖になった途端、これまで一度も姿を見せたことがない男が、急に『息子』を名乗ってクルマで送り迎えするようになったんです」

 男は見た目は40代で、金髪にピアスとド派手な格好だという。

 「別の男が同行することもあるんですが、周囲をうかがう感じで明らかに挙動不審なので、『(女性とは)どういうご関係ですか?』と話しかけてみたら、無言でにらまれました。あの目つきは普通じゃないし、とても親族とは思えません。認知症になるとかたくなになるので、女性に『あの男たちは誰?』って聞いても、取りつかれたような表情で『息子よ』の一点張りなんです」

 今や65歳以上の女性の5人に1人が独り暮らしだ(総務省調べ)。ヤツらは病院でカモになりそうな老人を“物色”している可能性もある。

 「暴力団は賭博などのシノギが減り、一発で大金を得られる地面師に力を入れています。ターゲットは独り身で親族や友人と交流の少ない老人で、徐々に取り入っていく。昨年10月、東京・新橋の資産家女性の遺体が見つかりましたが、生前に土地が転売されていた。地面師の仕業とみられていますが、この資産家女性も身寄りがなく、孤独に暮らしていました」(前出の捜査事情通)

 独居老人は今後10年で約100万人増加するという予測もある。老親を独りのまま長く“放置”していたら、地面師のエジキにされるだけだ。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 事件 【犯罪・疑惑ニュース】  2017年03月02日  07:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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介護殺人・心中、自治体4割検証せず…読売調査

2016-12-19 06:05:30 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

介護殺人・心中、自治体4割検証せず…読売調査

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:介護殺人・心中、自治体4割検証せず…読売調査

 高齢者介護を巡り、2013年以降に家族間で起きた殺人・心中などの事件の4割で、自治体が再発防止策を考えるための検証を実施していないことが、各自治体に対する読売新聞のアンケート調査でわかった。

 事件に関する情報が入手しにくいことや、ケアマネジャーなど在宅介護を支援する人たちへの批判につながりかねないことが検証を難しくしている。厚生労働省は、国と自治体が連携した検証態勢の検討を進める方針だ。

 読売新聞は、警察発表や研究者の資料を基に、13年1月~今年8月に介護を受けている60歳以上が被害者となった殺人(未遂含む)や心中、傷害致死など179事件を特定。今年11~12月上旬、これらの事件が起きた139市区町村を対象にアンケートを行い、125市区町村の161件について回答を得た。

 元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 社会 【事件・犯罪、高齢者介護を巡り殺人・心中などの事件・読売新聞のアンケート調査】  2016年12月19日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【特別ホーム】:介護職が80代女性虐待 家族の撮影で発覚

2016-10-01 02:30:20 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【特別ホーム】:介護職が80代女性虐待 家族の撮影で発覚

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【特別ホーム】:介護職が80代女性虐待 家族の撮影で発覚

 三重県四日市市西大鐘町の特別養護老人ホーム「よっかいち諧朋苑(かいほうえん)」で、50代の女性職員が入所者の80代の女性に、暴言を吐きながら平手打ちをするなど虐待を繰り返していたことが分かった。施設を運営する社会福祉法人「宏育会」理事の村中正敏施設長が30日、毎日新聞の取材に「暴力行為があったことは間違いない。利用者には申し訳ない」と認めた。

  虐待が発覚した特別養護老人ホーム「諧朋苑」を含む、「宏育会」が運営する福祉施設=三重県四日市市西大鐘町で2016年9月30日、松本宣良撮影

 施設や市介護・高齢福祉課、県長寿介護課によると、職員は7〜9月の夜勤中、1人部屋に入居する女性に対し「早く死んだらええやん」などと言いながら顔を平手打ちしたり、枕で顔を殴ったり、顔に布団のシーツをかぶせたりするなどの虐待を繰り返していた。女性は要介護度5の重度の寝たきりで、意思疎通も難しい。けがはなかったという。

 入所者の女性の長男が9月初旬、暴行などの場面が映った30秒から1分前後の動画約15本を市と県警四日市北署に持ち込み、発覚した。虐待を疑い、自ら部屋にカメラを設置して撮影したという。

 市は9月8日に県に報告するとともに、翌日、施設に調査を要請。県や市によると、職員は事実を認めた上で「夜勤のストレスがあった」と話したという。施設は同17日付で職員を懲戒解雇した。

 施設には約100人が入所しているが、他の被害者は確認されていないという。【井口慎太郎、松本宣良】

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース ライフ 【ライフスタイル】  2016年10月01日  02:30:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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川崎連続転落死 容疑者にまさかの「不起訴」浮上する理由

2016-02-23 15:01:20 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

川崎連続転落死 容疑者にまさかの「不起訴」浮上する理由

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:川崎連続転落死 容疑者にまさかの「不起訴」浮上する理由

 「もしかしたら『代理ミュンヒハウゼン症候群』なのではないか」――神奈川県警の捜査関係者たちからこんな声が上がり始めているという。

 川崎市の老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で、入所者3人を転落死させたとして今月15日に殺人容疑で逮捕された元職員、今井隼人容疑者(23)についてだ。

 最初と3人目の被害者の第一発見者であり、事件後、周囲に心肺蘇生を試みたことを自慢げに話していたとされる。

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

        写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 「代理ミュンヒハウゼン症候群とは精神疾患のひとつ。ある種のストレス下に置かれた人が、“自分はこれだけ頑張っている”と周囲から褒められたり、認めて もらうために病気を装ったり、場合によっては他者を傷つけてしまう。今井容疑者もそうだった可能性を否定しきれません。もっとも、難解な精神疾患として有 名な割に症例が少ないので、慎重に解明を進める必要があると思います」(精神科医の和田秀樹氏)

 6年前、代理ミュンヒハウゼン症候群が争点になった有名な裁判員裁判がある。母親が入院中の娘3人の点滴に水などを混入させ、1人を死亡、2人を重症にさせたとして傷害致死などの罪に問われた事件だ。

 子供をわざと病気にし、献身的な介護を装い注目されようとしたことが「代理ミュンヒハウゼン症候群」と診断された。それが「刑事責任能力の低下」として 認められ、懲役15年の求刑が10年に減刑されたのだ。今井容疑者の場合、「代理ミュンヒハウゼン症候群」と診断されると、「不起訴」になるかもしれない という。「弁護士法人・響」の徳原聖雨弁護士がこう言う。

「今回の事件は、目撃証言や物証がなく、今井容疑者の供述を裏付ける客観的な証拠をどれだけ集められるかが焦点となっています。さらに『代理ミュンヒハウゼン症候群』と診断され、刑事責任能力を問えるかどうかが怪しくなれば、検察側は起訴自体をためらうでしょう」

 今井容疑者は「殺すつもりでベランダから投げ落としたことに間違いありません」と認めているというが、精神鑑定の結果次第で、どうなるか分からなくなってきた。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 社会 【事件・事故ニュース】  2016年02月23日  15:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:介護施設転落死 業界の構造的課題に目を

2016-02-22 09:04:55 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【社説】:介護施設転落死 業界の構造的課題に目を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:介護施設転落死 業界の構造的課題に目を

 川崎市の介護付き有料老人ホームで2014年11~12月、入所者の男女3人が相次ぎ転落死した事件で、当時87歳の男性をベランダから突き落として殺害したとして殺人の疑いで元職員の23歳の男が逮捕された。

 老後を送るはずの介護施設で起きた信じられない事件だが、特異なケースとして済ませてはならない。背景を解明し、介護の現場が抱える課題や再発防止に向けた対策に目を向ける必要があろう。

 男は3人が亡くなった日、いずれも当直勤務だった。逮捕容疑を認め、86歳と96歳だった女性2人の殺害も認めているという。

 警察は当初、事件か事故か判別できない変死として一連の転落死を処理し、司法解剖もしなかった。同じ施設で起きていたことに気付いたのは3件目の後だっ たという。情報共有がきちんと行われ、警察がもっと早く動きだしていたなら、少なくとも3件目は防ぐことができたのではないか。

 厚生労働省によれば、14年度の全国での高齢者虐待は1万6039件に上る。大半は家庭内の家族や親族による虐待が占めるが、介護施設の職員による虐待も12年度から倍増の300件で過去最多となった。ただ、これは「氷山の一角」との指摘もある。

 介護施設では低賃金や重労働といった理由で職員が定着せず、常に深刻な人手不足に悩まされている。経験の乏しい人でも採用するが次々と辞めてしまう。残 された職員は、労働環境がさらに厳しくなる悪循環の中で心身とも追い込まれ、はけ口を求めて虐待に走るともいわれる。職員による虐待は身体的虐待が63・ 8%で最も多く、暴言などの心理的虐待、貯金使い込みなど経済的虐待が続く。

 虐待をした職員は30歳未満が最多の22・0%で、若い世代ほど割合が高かった。原因は「職員の教育・知識・介護技術の問題」が62・6%と圧倒的に多 く、次いで「職員のストレスや感情コントロールの問題」「職員の性格や資質の問題」などだ。しかし、虐待の理由を個人的な事情だけに求めてはならない。業 界が抱える構造的課題ととらえ、研修に力を入れるなど対策を講じるべきだ。

 昨年12月の有効求人倍率は1・27倍だが、介護職の場合はそれを大きく上回る3・06倍と「売り手市場」だ。しかし、厚労省によると、介護施設職員の 平均給与(14年)は月21万9700円で、全業種の平均より10万円以上低い。排せつや入浴の世話、夜勤などを伴う重労働でもあることから、平均勤続年 数は5・7年と全業種平均の12・1年の半分にも満たない。

 政府は「介護離職ゼロ」の実現に向け、20年代初頭までに介護サービスの受け皿を計50万人分増やす方針を決めたが、現状のままでは約25万人の介護人材が不足すると推計する。

 経験や資格のない人が今後さらに介護の現場に立つことも予想される。人材確保や労働に見合う待遇改善などにしっかり取り組むことが急務となっている。

 元稿:熊本日日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年02月22日  09:04:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【川崎入所者殺害】:介助拒否にいらだち?…入浴や食事世話

2016-02-20 19:08:30 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【川崎入所者殺害】:介助拒否にいらだち?…入浴や食事世話

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【川崎入所者殺害】:介助拒否にいらだち?…入浴や食事世話

 川崎市幸区の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入所者3人が転落死した事件で、男性(当時87歳)を殺害したとして 逮捕された元施設職員の今井隼人容疑者(23)=横浜市神奈川区=が「数カ月前から男性に入浴の介助を度々拒否され、困っていた」と供述していることが、 捜査関係者への取材で分かった。神奈川県警幸署捜査本部は、介護でいらだちを募らせていたことが動機の一つとなった可能性があるとみて調べている。

 川崎市によると、男性は身の回りのことができない要介護3で、認知症だった。施設では職員が交代で入所者の介助を担当しており、今井容疑者が男性の食事やトイレ、入浴などの世話をすることもあったとみられる。

 捜査関係者によると、男性は裏庭に面した個室の403号室に入所し、転落した2014年11月3日深夜~4日未明は当直の今井容疑者が4~6階の見回り を担当していた。「男性を殺すつもりで403号室に入った」「寝ていた男性を起こしてベランダに連れて行き、抱えて投げ落とした」などと供述しており、捜 査本部は計画的に殺害した疑いが強いとみて裏付けを進めている。【福永方人】

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 社会 【事件・事故・裁判】  2016年02月20日  19:08:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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{社説②}:川崎転落死 背景と経緯の解明を

2016-02-20 09:05:20 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

{社説②}:川崎転落死 背景と経緯の解明を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説②}:川崎転落死 背景と経緯の解明を

 介護施設という密室で何が起きたのか。なぜ防げなかったのか。全容を早急に解明し、背景や経緯に潜む問題を明らかにする必要がある。

 川崎市の介護付き有料老人ホームで2014年11~12月、入所者の男女3人が相次いで転落死した事件である。このうち1人をベランダから投げ落として殺害した容疑で、当時この施設の職員だった23歳の男が逮捕された。

 神奈川県警によると、男は逮捕容疑のほかに、2人の殺害も認めている。3人は当時86~96歳で認知症や記憶障害があり、要介護2~3だった。何も抵抗できないお年寄りだ。動機が何であれ、許し難い。

 3件の事件は当初変死として処理されている。最初から徹底して捜査していれば、後の事件を防げたのではないか。

 不審な点は多かった。いずれも夜間に起き、ベランダから転落している。高さ約120センチの手すりを身長150~160センチの3人がどう乗り越えたのか、疑問を持たなかったのか。

 県警が同じ施設で転落死が相次いでいると気付いたのは3人目の後だ。3件の現場に駆けつけたのは別々の県警捜査1課検視官で、報告を受けた複数の幹部も 情報を共有していなかった。地元の警察署が見過ごした理由は何か。変死が日常的に多いことは言い訳にならない。初動捜査に甘さがあった。経緯の解明が必要 だ。

 容疑者の男は逮捕後の聴取に対して「職場でもいろいろあった」と供述している。仕事のストレスが動機となった可能性がある。

 介護施設では低賃金や重労働といった理由で職員が定着せず、慢性的な人材難が続いている。昨年12月の介護職の有効求人倍率は3・06倍で、全職種の1・2倍台を大きく上回る。給与は平均より月10万円以上低い。

 全国の施設では職員による入所者の虐待が相次いでいる。厚生労働省によると14年度は300件起きた。右肩上がりで増えており、それでも氷山の一角とされる。低賃金で働く経験不足の介護職員に掛かる重圧が原因という専門家の指摘は多い。

 事件があった施設も介護職員41人のうち経験5年未満が32人だ。14年度は21人が退職し、18人を採用している。虐待が相次いでいたことも分かっている。

 動機を慎重に解明しなければならない。過酷な介護現場の実情が背景にあるのだとしたら、やるべきことは多い。

 元稿:信濃毎日新聞社 朝刊 ニュースセレクト 社説・解説・コラム 【社説】  2016年02月18日  09:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【論説】:介護施設転落死 人手不足の悪循環ないか

2016-02-20 07:25:55 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【論説】:介護施設転落死 人手不足の悪循環ないか

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【論説】:介護施設転落死 人手不足の悪循環ないか

  川崎市の介護付き老人ホームで入所者の男女3人がベランダから転落死した。当初は事故かと思われたが、元施設職員の23歳の男が投げ落として殺害した容疑で逮捕された。

 事件は2014年11月から12月、上階から落ちたとみられる遺体が相次いで見つかった。介護が必要な80~90代の高齢者が、1・2メートルの手すりを乗り越えるという不可解な状況だった。

 防犯カメラの映像や目撃証言もなく、警察は変死として処理し司法解剖もしなかった。しかし、入所者の財布を盗んで逮捕・懲戒解雇された元職員が、転落死が起きた日にいずれも当直勤務をしていたことが分かり事件と判明した。

 警察がもっと早く動いていれば、連続死は防げたかもしれない。今後は凶行に至った動機はもちろん、施設の管理体制など全容を徹底的に解明し、再発防止に生かす必要がある。

 一方で気になるのが、施設での高齢者虐待が年々増えていること。厚生労働省によると、特別養護老人ホームなど介護施設で14年度に起きた虐待は300件。12年度から倍増し、8年連続で過去最多を更新した。

 施設職員から虐待された入所者のほぼ80%が認知症で、被害内容(複数回答)は身体的虐待が63・8%で最も多い。暴言や無視など心理的虐待43・1%。貯金使い込みなど経済的虐待16・9%、介護放棄8・5%の順番だった。

 虐待した職員は30歳未満が最多の22%。その原因(複数回答)は「職員の教育・知識・技術の不足」が62・6%と圧倒的に多い。「職員のストレス」20・4%、「職員の性格や資質」9・9%などが挙げられた。

 こうした実態を見るにつけ、問題の背景に「介護現場の疲弊」が潜んでいるのではないかと危惧する。

 介護の仕事は重労働の割に賃金が低いとされる。厚労省の13年調査では全産業平均の月額32万4千円に対し、福祉施設介護員は21万9千円しかない。その後、介護報酬の改定で給与はアップされたが、離職に歯止めはかからず今も人手不足は深刻である。

 介護需要が高まる中、何とか人数を確保しようとすると、経験の乏しい人も採用せざるを得ない。新規職員だけでなく、ほかの職員にも負担がかかりまた辞めていく。

 中には心身ともに追い込まれ、虐待にはけ口を求める者も出る。まさに人手不足の悪循環である。

 「1億総活躍社会」を宣言する安倍晋三首相は、目標の一つに「介護離職ゼロ」を掲げている。家族の介護で仕事を辞める年間10万人もの人たちに働き続けてもらう趣旨である。

 かつて「3K」といわれた看護職場は待遇や人員体制の改善などで人材難を切り抜けた。「離職ゼロ」に向け介護施設の充実と人材確保は欠かせない。政府の本気度も試されている。

 元稿:福井新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【論説】  2016年02月20日  07:25:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【金口木舌】:介護を愛し、共に生きる

2016-02-20 06:02:45 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【金口木舌】:介護を愛し、共に生きる

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【金口木舌】:介護を愛し、共に生きる

 川崎市の老人ホームで起きた認知症の入所者3人の転落死事件。最初に死亡した男性の殺害容疑で元職員(23)が逮捕された

 ▼入所者に繰り返した窃盗事件でも逮捕されていた。計画的殺害も示唆され、介護のストレスといった理由も取り沙汰されるが、解明はこれからだ。この施設、別の職員の入所者虐待も発覚した
 ▼「介護を愛し、共に生きる」との主題を追究する木村浩子さん(78)は、脳性小児まひによる言語障がいと両手右脚硬直の重度障がいがある。伊江島で平和と福祉を考える「土の宿」を始めて34年、信条は「平和でなければ福祉は成り立たない」
 ▼「共倒れになる前に、共に生きていくことを考えよう」。介護を必要とする側と支援する側の人権をどちらも大切にしようと言い続ける。派遣ヘルパー事務所増加の一方で内容の伴わない介護も増えたと指摘、低賃金で人の命に関わる介護者の待遇改善も訴える
 ▼山口県生まれ。戦時中に日本兵から「足手まといだから(娘を)殺せ」と青酸カリを手渡された母と共に逃げ、生きた。「障がい者は施設でおとなしく生活すべきだ」という世間もよく知る
 ▼介護を愛し、共に生きるとは何だろう。木村さんはいつも涼しい笑顔、たまに痛快な“毒舌”で老若男女をいや応なく引き付け、笑いと一緒にそのヒントを与えてくれる。何度でも繰り返し考えたい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2016年02月20日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説①】:老人施設転落死 虐待起きぬ態勢づくりを

2016-02-20 06:02:25 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【社説①】:老人施設転落死 虐待起きぬ態勢づくりを

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:老人施設転落死 虐待起きぬ態勢づくりを

 川崎市の介護付き老人施設で高齢者3人が相次いで転落死した件で、1人を投げ落として殺した疑いで元職員の男が逮捕された。他の2人殺害も供述しているという。

 警察が全容を解明するのは当然だが、施設側にも原因を徹底究明し公表する社会的責任があろう。
 男は「入所者の言動に腹が立った」「職場でもいろいろあった」と述べている。
 この施設では職員4人が入所者を暴行していたことも発覚した。系列のホームでも虐待が露見し、過去2年で81件の虐待があったと第三者委員会が報告している。職員選びや態勢に問題はなかったか。
 もっとも、人手不足はこの施設に限ったことではない。厚労省によると介護施設職員の平均勤続年数は5・7年と全業種平均12・1年の半分以下だ。繁忙度や待遇が背景にあるのは想像に難くない。
 事実、平均給与は月22万円弱で、全業種平均より10万円以上低い。日本医療労働組合連合会によると、全国143介護施設のうち124施設が2交代制で、過半数が夜勤中1人態勢という過酷ぶりだ。
 政府は2020年代初頭までに介護サービスの受け皿を計50万人分増やす計画だが、介護人材は25万人も不足すると見込まれている。
 もちろん虐待は加害者個人の資質の問題が大きく、圧倒的大多数の職員は高潔な意識で働いていよう。だが仕事上のストレスが虐待につながる可能性は無視で きない。高齢者の世話をしたいと高い志を持つ人々に対し、労働に見合うだけの待遇と環境を保障しなければ、慢性的人手不足も解消できない。現場が望む賃金 向上策は16年度予算にも盛り込まれなかった。政府の抜本的対策が求められよう。
 他方、警察の初動捜査の甘さも見逃せない。この施設では14年11月に87歳男性が転落死し、同年12月9日に86歳女性、同月31日に96歳女性と続いた。だが臨場したのは別々の検視官で、神奈川県警が同一施設での続発に気付いたのは3人目の死後だった。
 転落したベランダは高さ1メートル20センチの手すりがある。3人は身長が150~160センチだ。踏み台なしで肩の高さを乗り越えるのは中年でも難しい。まして90歳前後の要介護度2~3のお年寄りに可能かと、疑問を持たなかったのか。
 本格捜査していれば2人目以降の死は防げたはずだ。変死の司法解剖率が低い問題もある。犯罪死を見逃さぬ態勢づくりが望まれる。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年02月18日  06:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【大弦小弦】:死ぬときぐらい 好きに…

2016-02-20 05:30:24 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【大弦小弦】:死ぬときぐらい 好きに…

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【大弦小弦】:死ぬときぐらい 好きに…

 「死ぬときぐらい 好きにさせてよ」。年始に全国紙に掲載された全面広告。ジョン・エヴァレット・ミレイの名作「オフィーリア」に扮した女優樹木希林さんのビジュアルにも目を奪われた

» [大弦小弦]イクメンのはしりといえば…

 ▼死について考えることで、どう生きるかを考えるきっかけになれば、という思いを込めた宝島社の企業広告だ。人生の最期をどう迎えるか。だれもが直面する問いにあらためて考えさせられた

 ▼超高齢化社会を迎える中、だれにどう支えてもらうか、病気になったときにどこでどう過ごすか。自分らしく生きるには。答えを探すのは簡単ではない

 ▼ただ、どんな場所であっても、だれからも尊厳を奪われることがあってはならない。川崎市の老人ホームで認知症を含む入所者3人が転落死した事件で、うち1人を殺害した容疑で元職員(23)が逮捕された。動機は何だったのか

 ▼元職員は入所者の所持品の窃盗などで有罪判決も受けていた。そもそも転落の問題が起こった際の施設側の検証に不作為はなかったか、再検証も求められる

 ▼介護施設職員による2014年度の高齢者虐待数は300件と過去最多(厚労省)。実効性ある行政のチェック体制や防止策は当然だが、今必要なのは、介護する側も受ける側も同じ命を持ち、自分らしい最期を迎える権利があるという当たり前の教育かもしれない。(赤嶺由紀子)

 元稿:沖縄タイムス社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【大弦小弦】  2016年02月17日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【論説】:介護施設で起きた殺人 ■若い職員への教育充実を

2016-02-20 05:00:55 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【論説】:介護施設で起きた殺人 ■若い職員への教育充実を

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【論説】:介護施設で起きた殺人 ■若い職員への教育充実を

 神奈川県川崎市の介護付き有料老人ホームで、入所者の87歳の男性を4階から投げ落として殺害したとして元職員(23)が逮捕された。ほかに2人の殺害にも関与したとみられ、連続殺人の可能性も出てきた。

 2月初めに、厚生労働省が介護施設における高齢者虐待の増加を発表したばかり。2014年に全国で確認された事例は300件(佐賀県は80件)に上る。その中にあっても、入所者を投げ落とした事件は特異なケースである。

 これまでの警察の取り調べで、殺害動機や経過が次第に明らかになりつつある。容疑者の勤務状況や生育歴、当時の心理など固有の事情のほか、介護現場一般にも根ざす要因があるかどうかが、最も気になるところだ。

 厚労省の調査で虐待の要因として最も回答が多かったのは、「職員の教育・知識・介護技術などに関する問題」(6割)である。次いで「職員のストレスや感情コントロールの問題」(2割)、「虐待を行った職員の性格や資質の問題」(1割)の順だった。

 虐待をした職員は「30歳未満」が最も多く、被害者の8割は要介護度が高い認知症の高齢者だった。徘徊(はいかい)や妄想など特 有の症状に対するこまやかな配慮がいるため、介護側の負担は大きい。調査からは経験不足の若い職員が、感情にかられて虐待に走る状況が浮かび上がってい る。

 今回の事件は介護サービス大手「メッセージ」(岡山市)の子会社が運営する施設で起きた。同グループの施設では虐待などが相次いで発覚し、厚労省の業務改善勧告を受けていた。事件の根っこに職員採用や待遇など、経営方針に関わる問題があるのではないかと思わせる。

 容疑者は入所者の現金を盗み、同僚におごったりしていた。中学生のころ、感情の爆発を抑えきれなかったなどの証言が友人たちから出てきている。そうした個人の資質による部分も、事件の要因となったのは確かだろう。

 しかし、施設に勤務するまで介護の経験はなかったという。介護現場はスキルの高い人だけでは支えられない現実があるとされるものの、働きながら技量を高められる育成体制が組まれておれば、結果は違っていたかもしれない。

 現在は介護職員に対し、認知症に特化した研修は義務化されていない。専門家は新人職員向けの体系的な研修など、教育を充実させる必要性を指摘している。待遇改善と同時に、育成に正面から向き合うことが求められている。

 同施設では1~2カ月後の14年末にも女性2人が相次いで転落死した。神奈川県警は3人のいずれも司法解剖をせず、同一施設で起きたことに気づいたのは3人目が亡くなった後だった。

 組織の大きさがあだになって、情報の共有を難しくした面があるという。地方であれば考えられないことだ。変死事件の多さや事件性の判断が難しい事案であったとしても、初動捜査のあり方は反省点だ。

 被害者が仮に高齢者でなく子どもであったならどうか、と重い問いを投げかけている。施設を監督する自治体は悲劇を繰り返さないためには、いじめと同じように、虐待があることを前提に指導を続ける必要がある。(宇都宮忠)

 元稿:佐賀新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【論説】  2016年02年20日 05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:老人ホーム殺人 介護現場の課題見つめ対策急げ

2016-02-20 03:15:45 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【社説】:老人ホーム殺人 介護現場の課題見つめ対策急げ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:老人ホーム殺人 介護現場の課題見つめ対策急げ

 「入所者の言動に、腹が立った」「言うことをきかない」。そんな理由で、老人ホームの職員が入所者をベランダから投げ落として殺害する―。信じ難い事件に背筋が凍る。
 川崎市の介護付き有料老人ホームで入所者3人が転落死した事件をめぐり、87歳男性の殺人容疑で23歳の元職員が逮捕された。ほかの2人の殺害も認めているという。動機など事件の全容解明を求めたい。
 同時に構造的な問題に目を向け、事件の背景を徹底検証することが必要だ。なぜ、最悪の事態が起きたのか。防ぐことはできなかったのか。事件の異 常性に目を奪われがちだが、容疑者個人の資質の問題で済ませてはならない。根底に潜む介護現場の課題を掘り起こし、再発を防がなければならない。
 事件があった施設は退職者が多く、職員が次々と入れ替わっていた。「人材確保が追いつかない。質よりもまず数」(系列施設の関係者)との状況下、半数以上が経験3年未満だった。
 当直の職員は入所者70人に対し3人。仮眠の際には2人しか対応できない。重度の要介護者がおり、転落死した3人も認知症や記憶障害があった。意思疎通が困難な人の排せつ介助やおむつ交換、徘徊(はいかい)の対応などに、夜を徹して当たる厳しさは想像に難くない。
 施設では介護職員の精神をケアするための研修さえなかったという。経験が浅いため対処できず、感情コントロールがきかなくなる恐れも否定できない。
 これらの状況が、全国の介護現場の縮図である点も注視しなければならない。厚生労働省の調査では、介護施設の職員による入所者虐待が激増してい る。2014年度は2年前の倍に当たる300件にも上った。一歩間違えば事件はどこでも起こり得る。今回の事件を社会への警鐘として重く受け止めたい。
 人材難は全国で続いている。平均勤続年数は5.7年と全業種平均12.1年の半分にも満たない。介護施設職員の平均給与が全業種の平均よりも月 10万円以上低いことが理由に挙げられる。待遇改善が叫ばれて久しいが、政府はいまだに抜本策を講じていない。16年度予算案にも賃上げ策は盛らなかっ た。
 政府は「介護離職ゼロ」に向け、20年代初頭までに介護サービスの受け皿を計50万人分増やす方針だが、立ちゆかないことは明白だ。施設を増やしてもケアする人なくしてサービスはできない。当然のことに早く気付き、対応を急いでもらいたい。
 虐待の要因には教育や技術の不足、ストレスが挙げられる。ゆとりある労働環境と十分な教育体制を、国の責務として整えねばならない。密室性が高い施設運営を透明化し、自治体や第三者機関がきめ細かく評価して質を高める仕組みも不可欠だ。
 事件は超高齢化時代の厳しい未来を示唆している。現場任せでなく、社会全体の問題として対策に本腰を入れたい。

 元稿:愛媛新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年02月19日  03:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:川崎入所者殺害 介護現場の課題洗い出せ

2016-02-20 03:13:55 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【社説】:川崎入所者殺害  介護現場の課題洗い出せ      

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:川崎入所者殺害  介護現場の課題洗い出せ 

 川崎市の介護付き有料老人ホームの入所者3人が相次いで転落死した事件で、元職員の23歳の男が逮捕された。87歳の男性を投げ落とした殺人容疑である。男はあとの2人の殺害も認めている。

 供述の通りなら、弱い高齢者を狙った連続殺人だ。老後の安心した暮らしを提供する施設で、なぜこのような事件が起きたのか。警察は背景や動機の解明に全力を挙げてほしい。

 関係省庁と業界も、事件が起きた施設や介護現場の問題点を洗い出し、再発防止に取り組まなければならない。

 事件は2014年の11~12月に起きた。亡くなったのは86~96歳の男女3人で、いずれも深夜から未明にかけて、4階と6階のベランダから転落した。全ての事件の日に当直勤務をしていたのは、容疑者の男だけだった。

 警察の調べでは、男は87歳の男性を殺害した動機について「言うことを聞いてくれなかった」と供述している。身勝手極まりない理由だ。

 首をかしげるのは、警察が当初、事故として処理をしたことである。3人目の入居者の死後になって、同一施設で転落死が相次いでいることに気がついたという。

 ベランダには高さ約120センチの手すりがあり、3人の身長は150~160センチだった。要介護2~3に認定されている高齢者が自力で乗り越えるのは難しいだろう。

 事件性を疑い、もっと早く本格的な捜査に乗り出していれば、第2、第3の事件は防げたのではないか。初動捜査や情報共有に問題があったと言わざるを得ない。

 生活をサポートするはずの職員が、入居者を手に掛けるという事態を招いた施設の責任は重大である。

 この施設では別の職員による虐待も発覚し、川崎市は昨年12月、介護報酬の請求を3カ月停止させる処分を科している。

 施設を運営する会社の親会社である介護サービス大手は、手頃な価格のホームを開設して急成長した。グループは約1万8千室を運営する規模となったが、傘下施設での虐待が次々と明るみに出た。

 職員の研修や、若手の育成に問題があったのではないか。他の施設に改善の余地がないのか、徹底的に究明しなければならない。

 介護施設での虐待は社会問題となっている。厚生労働省は、14年度には全国で300件あったとしているが、それは氷山の一角とされる。被害者の8割以上が認知症の人で、虐待をした職員は30歳未満の若者が22%と最多を占めている。

 重労働だが低賃金とされる介護業界は、離職者が多いのが現実だ。若い職員が過重な負担を強いられ、そのストレスが虐待を引き起こしているとの分析もある。

 高齢社会を迎え、介護の人員をどう確保し、モラルを保つのか。行政はもとより、社会全体で考える必要がある。

  元稿:徳島新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年02月20日  03:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【くろしお】:将来への不安

2016-02-20 03:11:50 | 【高齢者への虐待・暴行・身体拘束】:

【くろしお】:将来への不安

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【くろしお】:将来への不安

 先週土曜、県議会議場で開催された「わけもんの主張」に、介護福祉士を目指して勉強中という男女複数が出場した。代表する地域は違うが同じ専門学校で学ぶ若者たちだ。

 七つのブロックから2人ずつ選抜された代表14人の中に、これから介護の現場で働こうという若者が複数いたのは将来何をするか目標がはっきりしていて、具体的な内容が盛り込まれていたからだろう。厳しい介護現場の実情を知り、改善への手がかりもあった。

 西諸県支会代表の田畑将志さんは、国家資格である介護福祉士の待遇改善を求めたうえで「介護について理解できていなければ想像していたものとの違いに対応できず離職してしまうと思う。離職を防ぐためには教育が必要」と訴えた。

 児湯支会代表の原あすかさんは「介護福祉士は専門職であるにもかかわらず転職率が高い。介護の世界に飛び込もうとしている私たちの不安は大きい。選挙公 約では福祉政策に関する内容をよく見かけるが選挙のためだけの常套(じょうとう)句(く)になっていないか」と指摘した。

 川崎市の介護付き有料老人ホームでおととし、入所者の男女3人が相次いで転落死した事件で、施設元職員の男が殺人の疑いで逮捕された。老後を送る施設で起こった残忍な事件に胸がつぶれ同時に、自分の身の将来にも不安を覚えた。

 犯罪はけっして容認できるものではないが、「現場の疲弊」と無関係とは言い切れない。介護施設で働く人たちの処遇の改善を急ぐべきだ。事件を機に、これまでもあった老後へのぼんやりした不安がはっきり輪郭を持って浮かんできた。

 元稿:宮崎日日新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【くろしお】  2016年02月20日  03:11:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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