乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

 在野の政治研究家乾龍が『漂流日本の闇』を斬る! 日々の政治・経済等の時事ニュースの深層を探る。

【社説】:①ODA予算 戦略的貢献で存在感を高めよ

2017-09-07 06:05:50 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【社説】:①ODA予算 戦略的貢献で存在感を高めよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①ODA予算 戦略的貢献で存在感を高めよ

 国際社会の平和と繁栄に貢献することは、日本の発言権を高める。国益の観点から、政府開発援助(ODA)を戦略的に活用すべきだ。

 外務省は2018年度予算の概算要求に、ODA予算として4897億円を計上した。前年度当初より13%増加した。

 日本のODA予算は2年連続で増えている。だが、ピークの1997年度のほぼ半分に過ぎない。中国は各地で巨額の援助や投資を続けており、このままでは日本の存在感が一段と薄れかねない。

 概算要求は、安倍首相が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」の具体化を柱に据えた。成長するアジアと、潜在力の高いアフリカの連携を強化し、両地域を安定・発展させる戦略である。

 そのカギとなる海洋秩序を維持するため、東南アジアの海上保安機関の強化や、アフリカの港湾整備などを支援する。巡視船供与や人材育成は海上交通路(シーレーン)の安全確保につながろう。

 中国は「一帯一路」構想の下、インフラ投資を強力に推進する。自国の権益を優先する覇権主義的な意図が見え隠れする。

 日本は、民間と連動した「質の高いインフラ」の整備により、途上国の自立的な成長を後押しし、差別化を図ることが重要だ。

 日本企業や非営利組織(NPO)の参加を促し、「顔の見える協力」とすることも求められる。

 日本は昨年、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の分担金約38億5000万円の支払いを一時留保した。中国申請の「南京大虐殺の文書」が「世界の記憶」に登録されるなど、中立・公平性に疑問が生じたためだ。

 資金拠出だけでなく、国際機関の運営にも積極的に関与し、正確な史実や日本の取り組みを世界に的確に発信することが肝要だ。

 河野外相は就任前、無駄が多いとして「ODA半減」を唱えていたが、ひとまず持論を封印した。有償資金協力が債権放棄に至ったり、建設した施設が有効活用されなかったりするなど、現状に課題があるのは否定できない。

 問題点を克服しつつ、ODAを拡充することが望ましい。

 河野氏は行政改革相当時、在外公館の館員削減を主張し、定員4人の在外公館が設置された。外相就任後、「私の失敗だった」と明言し、今回、定員の大幅増や出張旅費などの増額を要求した。

 そもそも日本の在外公館は、主要国に比べて少ない。偏向した発言の撤回は理解できよう。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2017年09月07日  06:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【外務省】:「国際連帯税」で提言へ ODA財源確保、影響力低下懸念

2017-01-14 17:22:30 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【外務省】:「国際連帯税」で提言へ ODA財源確保、影響力低下懸念

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【外務省】:「国際連帯税」で提言へ ODA財源確保、影響力低下懸念

 外務省は、削減傾向にある政府開発援助(ODA)を巡り、新たな財源として期待している「国際連帯税」の在り方に関する有識者会議を発足させた。3月までに提言をまとめる。外務省幹部が14日、明らかにした。国際貢献の切り札と位置付けるODAの財源が十分に確保できなければ、日本の影響力低下を招くとの懸念が背景にある。政府や与党に慎重論も根強く、世論を喚起したい考えだ。

 国際連帯税はフランスや韓国が既に導入しており、それぞれ徴収した税金を途上国支援に充てている。国際機関を経由して後押しするケースもある。(共同)

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・外務省・政府開発援助(ODA)】  2017年01月14日  17:22:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【主張】:日本の貧困支援 テロに屈せず継続したい

2016-07-07 05:02:25 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【主張】:日本の貧困支援 テロに屈せず継続したい

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【主張】:日本の貧困支援 テロに屈せず継続したい 

 途上国の貧困と飢餓をなくし、住民の暮らしをよくする。暴力の土壌をなくし、過激主義の拡散を防ぐ上で欠かせない作業である。

 バングラデシュでのテロ事件の犠牲となった日本人たちは、まさにこの地道で困難を伴う活動に従事していた。

 それゆえに無念でならず、非道なテロへの怒りを抑え切れない。だが、事件にひるみ、日本の途上国支援が後退することはもっとも避けたい事態だ。

 強い情熱と勇気に基づく彼らの活動を、政府はこれまで以上に支えていかなければならない。けっしてテロに屈しない、国や国民の覚悟が問われている。

 亡くなった7人は、交通渋滞の解消のためのインフラ整備事業の事前調査が目的だった。国際的なボランティア活動に情熱を燃やす若い女性、80歳のベテラン鉄道技術者が含まれていた。地下歩道の専門家は「国内で得たノウハウで貢献したい」と話していた。

 現地のニーズを丁寧に探り、官民一体となって行う日本の途上国支援には定評がある。質の高い支援はこうした専門家の現地での活動があって成り立っている。

 アジアの最貧国のひとつに甘んじてきたバングラデシュは近年、縫製産業への投資が拡大し、国内総生産の伸び率は6%台を続けている。日本の手厚い支援も成長を後押ししてきた。

 テロが起きたとき、過激組織「イスラム国」(IS)が、ラマダン(断食月)中のテロを呼びかけているとの情報はあった。

 飲食店など警備の薄い施設で民間人が狙われた。ソフトターゲットの危険性を減じる特効薬はない。在留邦人への危険情報の提供など、よりきめ細かな注意喚起も必要となろう。

 安倍晋三首相は「(被害者の)家族に寄り添い、できることはすべてやっていく」と語った。全力で家族を支えることも、毅然(きぜん)としてテロとの戦いを続ける政府の重要な責任である。

 イラクの首都バグダッドでも、3日にISの仕業とみられる爆弾テロが相次ぎ多数の死傷者が出たが、中東以外のテロ拡散に対し、これまで以上の警戒がいる。

 日本は議長を務めた伊勢志摩サミットで、対テロ行動計画をまとめた。国連安全保障理事会の今月の議長でもある。国際連携の強化へ一層の役割を果たすときだ。

 元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム  【主張】  2016年07月05日  05:03:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説】:①開発協力白書 オール日本で戦略的な支援に

2016-03-22 03:02:50 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【社説】:①開発協力白書 オール日本で戦略的な支援に

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①開発協力白書 オール日本で戦略的な支援に

 途上国の発展を後押しすることは、日本の国際的な影響力や発言権を高め、国益の確保につながる。官民が連携し、戦略的に取り組むべきだ。

 

 外務省がまとめた2015年版の開発協力白書は、国連が採択した30年までの「持続可能な開発目標」を特集した。貧困や飢餓の撲滅、気候変動への対処など17分野の目標を定めている。

 すべての人に安全で健康な暮らしを約束し、世界全体の繁栄に貢献することは、各国共通の責務だ。日本も積極的に関与したい。

 安倍首相は、アジア地域の良質なインフラ(社会基盤)整備を支援するため、5年間に政府開発援助(ODA)などで1100億ドルを投じる方針を掲げる。

 対象地域の開発計画に適合した道路や橋、港湾などの整備は、途上国の自立的で持続的な発展に向けて、重要な基盤となる。

 インフラ輸出の拡大は、安倍政権の成長戦略にも資する。安売りも辞さない中国の輸出攻勢に対抗するには、円借款を呼び水に民間資金も取り込み、途上国の要請に柔軟に対応することが大切だ。

 白書は、政府に加え、民間活動団体(NGO)、企業、大学などによる「オールジャパン」の協力推進の必要性も強調している。

 衛生状態の改善や、水資源の確保、産業振興など、途上国が抱える課題は、多岐にわたる。各国の発展段階や優先案件も異なる。

 相手国の事情に合わせた、きめ細かい支援を行うには、政府と民間がそれぞれの知見や得意分野を補完し合って、相乗効果を上げることが欠かせない。

 青年海外協力隊員はこれまで、計88か国に延べ約4万1000人が派遣された。NGOは世界各地で、人道支援や技術指導などの地道な活動を展開している。

 こうした草の根レベルの「顔の見える援助」を強化したい。

 16年度予算案では、政府全体のODA予算は5519億円で、17ぶりに増加する。「積極的平和主義」にODAを活用しようとする安倍政権の姿勢の表れだろう。

 だが、ピークだった1997年度と比べると、半分の水準に過ぎない。14年の実績では、米英独仏に次ぐ5位で、前年の4位から後退した。世界3位の経済規模と比べて、日本の援助額は少ないとも指摘されている。

 ODAは、相手国との信頼関係を深め、国際社会における日本の存在感を高める重要な外交カードだ。政府は国民の理解を得つつ、予算の増額に努めるべきだ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2016年03月22日  03:02:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【キューバODA】:外相が拡充伝達 カストロ議長と会談へ

2015-05-03 06:15:50 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【キューバODA】:外相が拡充伝達 カストロ議長と会談へ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【キューバODA】:外相が拡充伝達 カストロ議長と会談へ

 【ハバナ=共同】岸田文雄外相は二日午前(日本時間同日夜)、キューバのロドリゲス外相と首都ハバナで会談し た。キューバと米国との国交正常化を見据え、政府開発援助(ODA)を拡充する考えを伝達。経済制度改革を後押しするため、両国の政府と企業関係者による 「官民合同会議」の新設でも合意した。

写真

 ※(写真):2日、ハバナの外務省で会談する岸田外相(左端)とロドリゲス外相(右端)=共同

 岸田氏のキューバ訪問は、日本の外相として初めて。キューバは観光や天然資源に恵まれており、将来の日本企業による進出や投資拡大をにらみ関係強化を図る。会談では、キューバと友好関係にある北朝鮮に対し、日本人拉致問題解決への働き掛けも要請した。

 会談後、岸田氏は記者団に、ラウル・カストロ国家評議会議長と同日午後に会談することが決まったと明らかにした。

 岸田氏は冒頭のあいさつで、ODAについて「本格的に無償資金協力を実施したい」と表明。米国とキューバの国交正常化交渉を歓迎する意向を伝えた。ロドリゲス外相は「日本は最大の友好国であり、投資や貿易、科学技術といった全ての分野で関係を強化したい」と述べた。

 会談で岸田氏は、これまで小規模案件にとどまっている無償資金協力に関し、がん治療に使う医療機器の提供といった本格的な実施を検討する考えを示した。今年秋に実態調査に入り、来年度にも数億円規模のプロジェクトを実施する。

 ◆外相会談ポイント

 一、岸田氏は政府開発援助(ODA)供与の拡充を表明。本格的な無償資金協力を実施し、医療機器などの提供を検討と伝達。

 一、両氏は日本とキューバの関係強化で一致。

 一、キューバの経済制度改革を後押しするため、両国の政府、企業関係者による官民合同会議を今秋にも新設。雇用や税制の見直しなどビジネス環境整備を議論。

 一、岸田氏は米国とキューバの国交正常化交渉を歓迎。 (共同)

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 政治 【政策・外交・キューバ、政府開発援助(ODA)】  2015年05月03日  06:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【安倍首相】:戦後日本「陰徳積んだ」 ODA貢献を評価

2015-04-16 20:57:30 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【安倍首相】:戦後日本「陰徳積んだ」 ODA貢献を評価

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【安倍首相】:戦後日本「陰徳積んだ」 ODA貢献を評価

 ◇戦後70年談話に関する有識者懇談会の第3回会合で 

 安倍晋三首相は、今月2日に開かれた戦後70年談話に関する有識者懇談会(座長・西室泰三日本郵政社長)の第3回会合で、日本が戦後の早い段階で 他国向けの政府開発援助(ODA)を始めたことに触れ「かなり陰徳を積んだ70年だった」と評価した。戦後70年の歩みに「静かな誇り」を持つ必要性も強 調した。政府が16日に公開した議事要旨で明らかになった。

 会合では、戦後日本の経済発展や国際貢献などを議題として、16人の委員らが意見交換した。

 首相は、戦後の日本が国際支援で新幹線や高速道路を整備して高度成長につなげたと説明。今後のODAで「質」を重視していく意向も示した。(共同)

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 政治 【政策・政府開発援助(ODA)】  2015年04月16日   20:57:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ODA白書】:「紛争助長を回避」 軍協力容認巡り

2015-03-13 15:27:50 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【ODA白書】:「紛争助長を回避」 軍協力容認巡り

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ODA白書】:「紛争助長を回避」 軍協力容認巡り

 岸田文雄外相は13日の閣議で、2014年版「政府開発援助(ODA)白書」を報告した。2月にODA大綱を改定し、非軍事目的の場合の他国軍への協力を容認したことについては直接的には言及せず、「軍事的用途および国際紛争助長への使用を回避する」などと強調した。

 白書では、戦後処理の賠償と併せて1954年から始まったODAの60年間の経緯を説明し「国際協調主義に基づく積極的平和主義の基本理念のも と、日々変化する国際環境の中で戦略的に対応し続けていく」とした。ODA大綱を改定して策定した「開発協力大綱」を踏まえ、民間企業やNGO、地方自治 体などとの官民連携の推進を挙げた。外務省幹部は「日本は引き続き、非軍事の協力・軍事的利用の回避を大原則として人道支援や災害支援などを行う」と説明 している。【鈴木美穂】

 元稿:毎日新聞社 東京夕刊 主要ニュース 政治 【政策・政府開発援助(ODA)白書】  2015年03月13日  15:27:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。 

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【ODA白書】:「紛争助長を回避」強調 軍事協力容認巡り

2015-03-13 11:28:30 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【ODA白書】:「紛争助長を回避」強調 軍事協力容認巡り

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ODA白書】:「紛争助長を回避」強調 軍事協力容認巡り

 岸田文雄外相は13日の閣議で、2014年版「政府開発援助(ODA)白書」を報告した。2月にODA大綱を改定し、非軍事目的の場合の他国軍への協力を容認したことについては直接的には言及せず、「軍事的用途および国際紛争助長への使用を回避する」などと強調した。

 白書では、戦後処理の賠償と併せて1954年から始まったODAの60年間の経緯を説明し「国際協調主義に基づく積極的平和主義の基本理念のもと、 日々変化する国際環境の中で戦略的に対応し続けていく」とした。ODA大綱を改定して策定した「開発協力大綱」を踏まえ、民間企業やNGO、地方自治体な どとの官民連携の推進を挙げた。

 外務省幹部は「日本のODAは引き続き、非軍事の協力・軍事的利用の回避を大原則として人道支援や災害支援などを行う」と説明している。

 「ODA大綱」が「開発協力大綱」に変更されたことに伴い、白書も15年版から名称変更となる予定で、「ODA白書」としては今回が最後の刊行となる。【鈴木美穂】

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 政治 【政策・政府開発援助(ODA)白書】  2015年03月13日  11:28:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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{社説①}:他国軍への援助 ODA原則の抜け道だ

2015-02-16 02:40:55 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

{社説①}:他国軍への援助 ODA原則の抜け道だ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:{社説①}:他国軍への援助 ODA原則の抜け道だ

 安倍政権は今月、政府開発援助(ODA)大綱を見直した新たな「開発協力大綱」を閣議決定し、他国軍への援助を民生や災害救助など非軍事目的に限って認めることにした。日本政府による他国軍への援助をめぐっては、実はこれとは別にもう一つ見直しの動きが進んでいる。

 ODAとは異なる枠組みで、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の軍に対し、海洋の安全保障に役立つような防衛装備品を防衛省予算で援助しようというものだ。ODAを貫く非軍事・平和主義の原則の抜け道になりかねないことを危惧する。

 この構想は、昨年4月に政府が武器輸出三原則を全面的に見直したのを踏まえて、防衛省の有識者検討会(座長・白石隆政策研究大学院大学学長)が政府としての支援策を検討する中で浮かんできた。

 防衛省は3年前から能力構築支援事業として、人道支援や災害救援、地雷・不発弾処理などの分野でASEAN諸国の軍隊の能力向上を目指した人材育成支援をしている。ただ防衛装備品を他国に無償や安価に供与する仕組みはないため、あくまでも教育訓練などにとどまっていた。

 ところが武器輸出を一定の要件のもとで認める新三原則により、政府が日本の安全保障に役立つと判断すれば、防衛装備の完成品の海外輸出が可能になった。これを受けて防衛省の能力構築支援事業も、人材育成にとどまらず、防衛装備品を供与できるようにしようというのだ。

 ASEAN諸国から装備品供与の要望があることや、中国をにらんで海洋安全保障分野での協力を強化する狙いがある。

 具体的には、警戒監視レーダーやセンサー、通信機器、掃海活動や各種訓練用の機材などの供与が想定されている。殺傷能力のある装備品は対象外だが、供与されるのは非軍事目的にとどまらず、こうした軍事目的の装備品も含まれる。

 有識者検討会が今夏に提言をまとめるのを受けて、政府は来年の通常国会に関連法案を提出して法整備を図るとともに、2016年度政府予算案に関連予算を計上する方針だ。

 先のODA大綱改定では、他国軍支援が非軍事目的に限って認められたことについて、他国軍が軍事目的に転用するのを防げるのか、すでに疑問の声があがっている。

 新たな構想は、ODAとは別枠の防衛省予算とはいえ、最初から軍事目的の装備品供与を想定している。いわば「軍事版ODA」だ。国民の立場から見 れば、税金がどう使われるかという意味では、ODAも防衛省予算も違いはない。なし崩し的に日本の軍事支援が拡大する懸念を抱かずにいられない。

  元稿:毎日新聞社 東京朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2015年02月16日  02:40:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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他国軍援助ODA解禁でまた進んだ安倍政権の“開戦準備”

2015-02-13 12:30:50 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

他国軍援助ODA解禁でまた進んだ安倍政権の“開戦準備

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:他国軍援助ODA解禁でまた進んだ安倍政権の“開戦準備

 12年ぶりのODA改定で、平和国家・日本は一大転機を迎えることになりそうだ。「テロとの戦い」に自ら飛び込んだ安倍政権が、またひとつ、「戦争をする国づくり」の準備に突き進むことになるからだ。

 10日に閣議決定された新たなODA大綱。名前も「開発協力大綱」に改められたが、なるほど、従来のODAとは似て非なるものだ。決定的な違いは、外国 の軍隊への援助を解禁したこと。いくら岸田外相が「“非軍事”分野に限る」と言ったって、カネに色はついていない。現実には軍隊内で援助金をどう使っているのかは支援する国の「機密」に触れ、検証は難しい。それに、他国軍を支援すれば、その国と敵対する国にとっては日本も「敵」になる。攻撃対象になりかね ない。


自衛隊航空観閲式に参加する安倍首相/(C)日刊ゲンダイ

 元外務省国際情報局長の孫崎享氏もこう言う。
 「軍事では必ず『仮想敵』が存在します。つまり、日本ODAが“軍事協力”の分野に入れば、反対勢力から敵視される状況を自らつくり出すということで す。これまで日本のODAは、発展途上国の経済成長を後押しすることで、その国が安定し、政治が民主化される環境整備に貢献することを目指してきた。そこには敵も味方も関係ありません。一方、米国の経済協力自分たちの体制を守る“道具”として使われてきた。冷戦時代に西側陣営の勝利に向けた接点となる国を支援してきたのです。日米の経済協力は目的が全く違っていましたが、今度の新大綱で、日本は米国のような経済協力の色合いを強くすることになります」

 ■高まる東アジアの緊張

 新大綱は「国益」重視の姿勢を鮮明にし、「ODA卒業国」への支援も可能にした。純粋な途上国援助というより、政府の意向でどこにでも資金をバラまけることになる。つまり、「カネが欲しけりゃ、日本の味方になれ」というわけで、援助という名の陣営取り込みだ。

 その狙いは中国包囲網である。南シナ海で中国と領有権争いをしているフィリピンやベトナムなどに、今後ますます資金をつぎ込むことになるだろう。東南ア ジアで日本がスポンサーの“代理戦争”が行われることになれば、日本と中国の緊張がますます高まるのは確実。安倍政権はそれを承知で、あえて危険な方向に動いているかのようだ。

 「米国はシリアのアサド政権との戦いで、かつては『イスラム国』を助けたのに、いまはイスラム国と戦っています。揺れ動く国際情勢の中で、状況は刻々と変化する。自分たちの利益を追求しても、情勢はどう変わるかわかりません」(孫崎享氏)

 こうして日本は米国と同じ道を歩む。折しも13日から安保法制に関する自公協議が始まる。集団的自衛権の閣議決定→ODA大綱改定→安保法制で自衛隊の海外派兵の恒久化となるのか。安倍政権の戦争準備は、とどまるところを知らない。

 元稿:日刊ゲンダイ 主要ニュース 政治・経済 【政治ニュース】  2015年02月13日  12:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説】:①開発協力大綱 戦略的ODAで国益追求せよ

2015-02-11 01:29:50 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【社説】:①開発協力大綱 戦略的ODAで国益追求せよ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説】:①開発協力大綱 戦略的ODAで国益追求せよ 

 政府開発援助(ODA)は日本外交の重要なカードだ。時代の要請に応じて、その内容を見直し、国益を確保したい。

 政府が、ODA大綱に代わる「開発協力大綱」を閣議決定した。大綱改定は2003年8月以来だ。「国益の確保」を初めて明記し、安倍政権の「積極的平和主義」に基づき、ODAをより戦略的に活用するとしている。

 新大綱は、ODAを軍事的用途や紛争助長に使わない原則を維持した。軍隊の非軍事活動への支援については「実質的意義に着目し、個別具体的に検討する」とし、内容次第で認める方針を示した。

 空港・港湾などインフラ施設の改修では、民生分野に限って支援する。軍事転用の可能性が高い事業には協力しない。

 途上国で近年、災害救助・復旧や感染症対策などで軍隊が果たす役割が大きくなっている実態を踏まえたもので、妥当である。

 セネガルの軍病院の産科棟の改修をODAで行うなど、過去にも複数の実例はある。

 民間活動団体(NGO)関係者らには、「軍への協力には違和感がある」といった声がある。

 だが、ODAで重視すべきは、支援の対象機関ではなく、その目的のはずだ。軍隊が重要な民生活動を担っている場合は、一律に排除するのは適切ではない。

 軍人を日本留学に招くため、別の省に出向してもらうような形式主義は廃するべきだ。

 途上国が本当に必要とする支援の実情を吟味し、前向きに対応することが相手国との信頼関係を築き、日本への評価につながる。

 新大綱は、経済協力開発機構(OECD)の基準ではODAの対象外となる高所得国も支援する方針を打ち出した。

 当面想定するのが、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンなどの中東湾岸諸国だ。経済的には豊かだが、深刻な廃棄物処理問題を抱えている。新大綱ではODAを使った技術協力が可能になる。

 エネルギー資源の安定的な確保の観点から、中東地域との関係を深める意義は大きい。

 カリブ諸国への支援も拡大する。国連安全保障理事会の改革などでより多くの賛同国を得るために、ODAを有効活用したい。

 12年の場合、日本から途上国にはODAの約4倍の民間資金が流れている。東南アジアでは、ODAによるインフラ整備以上に民間投資を望む声が強い。政府のODAと企業の資金を組み合わせ、相乗効果を高めることが大切だ。

 元稿:讀賣新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2015年02月11日  01:29:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【社説①】:新ODA大綱 「非軍事」を貫いてこそ

2015-02-11 01:05:30 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【社説①】:新ODA大綱 「非軍事」を貫いてこそ

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【社説①】:新ODA大綱 「非軍事」を貫いてこそ

 政府の新しい「開発協力大綱」は他国軍への援助に道を開くものだ。非軍事分野との限定付きだが、軍事転用の懸念は消えない。転用を許さず、非軍事を貫いてこそ、日本の平和主義は生きてくる。

 きのう閣議決定された大綱は従来の政府開発援助(ODA)大綱を見直し、対外援助に関する新たな理念や基本方針を示すものだ。

 安倍内閣が掲げる積極的平和主義に基づき、ODAを戦略的に活用し、日本の国益確保につなげる狙いがあるのだろう。中国の軍事的台頭を受け、ODAを安全保障にも役立てたいとの思惑もにじむ。

 一九五五年に始まった途上国への日本の非軍事的な援助は平和国家にふさわしい国際貢献であり、国際社会で高い評価を得てきた。

 九二年に策定され、二〇〇三年に改定された旧大綱は、対外援助について「軍事的用途および国際紛争助長への使用を回避する」と定めている。民生支援でも他国軍にはODAを使わないのが、日本の対外援助の大原則だった。

 しかし、新しい大綱は「民生目的、災害救助など非軍事目的」との限定付きながら、軍などへの援助も「個別具体的に検討する」と定め、対象を軍関係にも広げた。

 感染症対策や災害復興など戦闘以外でも軍が能力を発揮する場面が多くなり、特に民間部門が未発達な途上国では、軍の役割が大きいためと、政府側は説明する。

 そうした事情は一定の理解はできても、軍事転用されたり、日本の援助が結果的に他国軍の軍事能力向上につながる可能性は消えない。紛争当事国や周辺地域、紛争に至る可能性が潜在的にある地域では、特に注意が必要だ。

 日本の援助が結果的に国際紛争を助長することになれば、平和主義は空文化する。相手国に軍事転用しないよう継続的に求めたり、定期的に点検することが必要だ。

 日本のODAは九七年度の一兆千六百八十七億円をピークに減少が続き、一五年度当初予算案では五千四百二十二億円にとどまる。

 大綱見直しの背景には、減少した予算を効率的に使うという切迫した事情もあるのだろう。財政事情が厳しく、直ちには無理としても、国民の理解を得て、いずれは増額を検討してはどうか。

 東日本大震災では世界百六十三の国・地域から復興支援の申し出があり、深刻な貧困にあえぐ「後発開発途上国」も含まれる、という。民生支援を地道に積み重ねた成果だと、確認しておきたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2015年02月11日  01:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【開発協力大綱】:「国益確保へ」ODA拡大

2015-02-10 23:26:30 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【開発協力大綱】:「国益確保へ」ODA拡大

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【開発協力大綱】:「国益確保へ」ODA拡大

 政府は10日、政府開発援助(ODA)大綱を2003年以来約12年ぶりに改定し、「開発協力大綱」 として閣議決定した。ODA予算が減少を続ける中、安倍晋三首相が掲げる「積極的平和主義」を踏まえ、支援の対象を従来より広げたのが特徴。新たな協力を 通じて、日本の平和と安全や国際秩序の維持という「国益の確保に貢献する」と初めて明記した。その一環として、非軍事目的に限って他国軍への援助を認める が、軍事目的への転用をどう防ぐかは課題として残ったままだ。 

 ◇他国軍支援、監視に課題

 政府のODA予算(一般会計当初ベース)は1997年の1兆1687億円をピークに減少に転じ、2015年度予算案では5422億円とほぼ半減した。ODA大綱から開発協力大綱に名称を変更したのは、これまでの手法にとらわれず、「日本の判断でより主体的に援助する」(外務省国際協力局)ためだ。民間企業や地方自治体と連携した開発協力も進める。

 国民所得が一定水準に達した「ODA卒業国」に対し、各国の開発実態や負担能力に応じて協力する方針は、他国軍への援助と並ぶ今回の柱。具体的に はカリブ海のバルバドス、トリニダード・トバゴなどを想定している。将来の国連安全保障理事会常任理事国入りをにらみ、カリブ共同体(カリコム)との関係 を強めたい政府の意図が透ける。この地域への関与を強める中国に対抗する狙いもある。

 一方、新大綱は「開発協力の軍事的用途や国際紛争助長への使用を回避する」という従来の原則を踏襲したうえで、「相手国の軍や軍籍を有する者」への非軍事目的の開発協力を容認した。海上警察活動への巡視艇供与や、災害救助の際の軍への物資提供などが該当する。

 これまでも01年にセネガルの軍病院の改修を支援した例があり、外務省は「考え方はこれまでもあった」と方針転換ではないことを強調している。岸 田文雄外相は10日の記者会見で「紛争後の復旧や復興など非軍事目的の活動に軍が重要な役割を果たすようになってきた」と指摘。「(軍事的用途への使用回 避の)原則に抵触するためできなかったことが、新大綱でできるようになるのではない」と述べた。

 これに関連し、新大綱は、相手国の軍事支出、大量破壊兵器やミサイルの開発・製造、武器の輸出入などの動向に注意することも盛り込んだ。政府は他国軍への 支援について、実施前だけでなく実施後も定期的に現場を視察するなど監視を継続する方針だ。ただ、機密性の高い軍に提供した物資や資金の軍事転用を十分 チェックできる保証はない。岸田氏は会見で「透明性を高める取り組みが重要だ」と述べたものの、具体策には言及しなかった。【高橋恵子】

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 政治 【政策・政府開発援助(ODA)大綱改定】:  2015年02月10日  23:26:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ODA】:他国軍へ容認、大綱閣議決定 非軍事限定

2015-02-10 15:31:40 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【ODA】:他国軍へ容認、大綱閣議決定 非軍事限定

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ODA】:他国軍へ容認、大綱閣議決定 非軍事限定

 政府は10日午前の閣議で、政府開発援助(ODA)大綱を改定し、非軍事目的であれば他国軍などへの協力を容認する「開発協力大綱」を決定した。安倍政権が掲げる「積極的平和主義」に基づき、ODAを活用して国際社会の平和に貢献する姿勢を打ち出すことが狙いだ。民生分野に限ってきた日本の援助政策の転換点で、援助を軍事目的に転用することにいかに歯止めをかけるかが課題となる。改定は2003年以来約12年ぶり。【高橋恵子】

 新たな大綱では、基本方針に「非軍事的協力による平和と繁栄への貢献」の項目を新設。

 「相手国の軍または軍籍を有する者が関係する場合には、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討する」とし、非軍事分野に限定した形で他国軍への支援に道を開くことを明記した。

 外務省によると、他国軍が関係する支援は、拠点医療施設と位置付けられたセネガルの軍病院を01年に改修した例がある。今回、政府が想定するの は、災害救助を実施する軍への物資支援や、軍関係者への民主化研修といった内容だ。ただ、援助の実施は「実質的意義」に基づき政府が個別に判断するとして おり、軍への支援の幅が拡大していく可能性もある。

 新大綱では、旧大綱に引き続き「軍事的用途および国際紛争助長への使用を回避する」との原則を維持しつつ、軍事支出や大量破壊兵器などの開発製 造、武器輸出入の動向に注意を払うとの原則を新たに盛り込んだ。日本による他国軍への支援が、相手国の軍備増強や地域情勢の不安定化につながらないよう注 意を払うためだ。

 ただ、日本が支援した物資や資金を、他国軍がどのように運用するかを把握するのは実際は困難だ。非軍事目的としたODAの原則をいかに担保していくかも、政府の課題となる。

 また、ODAは国民所得が一定水準以下の国に実施してきたが、新大綱では、経済成長を遂げた「ODA卒業国」にも「開発ニーズの実態」に応じて援助を再開できると規定。

 民間企業も活発に発展途上国に投資している現状を踏まえ、経済的な国益を確保するため、官民連携を強化する必要性も明記した。

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 ◇開発協力大綱(骨子)

  ・非軍事的協力による平和と繁栄への貢献

  ・軍事的用途・国際紛争助長への使用の回避

  ・相手国の軍が関係すれば「実質的意義」で個別に検討

  ・「質の高い成長」と貧困撲滅

  ・官民連携を推進

 元稿:毎日新聞社 東京夕刊 主要ニュース 政治 【政策・政府開発援助(ODA)大綱改定】  2015年02月10日  15:31:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ODA】:非軍事分野に限定 他国軍への協力

2015-02-10 11:40:30 | 【政府開発援助(ODA)、開発協力大綱】

【ODA】:非軍事分野に限定 他国軍への協力

 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:【ODA】:非軍事分野に限定 他国軍への協力 

 政府は10日午前の閣議で、政府開発援助(ODA)大綱を改定し、非軍事目的であれば他国軍などへの協力を容認する「開発協力大綱」を決定した。安倍政権が掲げる「積極的平和主義」に基づき、ODAを活用して国際社会の平和に貢献する姿勢を打ち出すことが狙いだ。民生分野に限ってきた日本の援助政策の転換点で、援助を軍事目的に転用することにいかに歯止めをかけるかが課題となる。改定は2003年以来約12年ぶり。【高橋恵子】

閣議に臨む安倍首相(中央)=首相官邸で2015年2月10日午前8時51分、山本晋撮影

  閣議に臨む安倍首相(中央)=首相官邸で2015年2月10日午前8時51分、山本晋撮影

 ◇12年ぶり改定 閣議決定

 新たな大綱では、基本方針に「非軍事的協力による平和と繁栄への貢献」の項目を新設。「相手国の軍または軍籍を有する者が関係する場合には、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討する」とし、非軍事分野に限定した形で他国軍への支援に道を開くことを明記した。

 外務省によると、他国軍が関係する支援は、拠点医療施設と位置付けられたセネガルの軍病院を01年に改修した例がある。今回、政府が想定するの は、災害救助を実施する軍への物資支援や、軍関係者への民主化研修といった内容だ。ただ、援助の実施は「実質的意義」に基づき政府が個別に判断するとして おり、軍への支援の幅が拡大していく可能性もある。

 新大綱では、旧大綱に引き続き「軍事的用途および国際紛争助長への使用を回避する」との原則を維持しつつ、軍事支出や大量破壊兵器などの開発製 造、武器輸出入の動向に注意を払うとの原則を新たに盛り込んだ。日本による他国軍への支援が、相手国の軍備増強や地域情勢の不安定化につながらないよう注 意を払うためだ。

 ただ、日本が支援した物資や資金を、他国軍がどのように運用するかを把握するのは実際は困難だ。非軍事目的としたODAの原則をいかに担保していくかも、政府の課題となる。

 また、ODAは国民所得が一定水準以下の国に実施してきたが、新大綱では、経済成長を遂げた「ODA卒業国」にも「開発ニーズの実態」に応じて援助を再開できると規定。民間企業も活発に発展途上国に投資している現状を踏まえ、経済的な国益を確保するため、官民連携を強化する必要性も明記した。

 ◇開発協力大綱(骨子)

  ・非軍事的協力による平和と繁栄への貢献

  ・軍事的用途・国際紛争助長への使用の回避

  ・相手国の軍が関係すれば「実質的意義」で個別に検討

  ・「質の高い成長」と貧困撲滅

  ・官民連携を推進

 元稿:毎日新聞社 主要ニュース 政治 【政策・政府開発援助(ODA)大綱を改定】  2015年02月10日  11:40:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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