ADONISの手記

主にADONISが書いた二次小説を公開しています。リンクフリーです。

16.異世界転移

2017年10月05日 21時28分03秒 | 小説

 ユグドラシルのサービス終了当日。その日は異世界転移のデータ観測に集中していた。巡洋艦には100人のクローンたちが横たわっており、ゲームの中で最後の時を待っていた。

 そして12:00になると、クローンたちがいきなり消失した。所謂異世界転移というものである。勿論それは巡洋艦に搭載された多数の機材の観測によって転移先の時間軸から座標まで把握しているので問題ない。

 クローンがそうなった以上、サービス終了時にログインしていた他のプレイヤーも同様なのだろうが、その辺りはどうでもいい。どうせ、プレイヤーは貧困層ばかりなので大した騒ぎにならないからニュースになるのかも怪しいからね。では、彼女たちの後を追って例の座標に移動しますか。

 

 私たちは巡洋艦ごと例の世界に移動して、ミサカシスターズと合流した。時間軸としては原作の500年前で、八欲王たちが転移した時期だった。

 ミサカシスターズはギルド拠点ファルコン号ごと原作の舞台となる大陸に転移していた。このままこの大陸にいればいずれは八欲王たちに見つかって揉め事になるのは避けられないだろう。

 しかし、ファルコン号は飛空艇だから別にこの大陸にとどまる必要はないので、さっさと大陸から移動することにした。移動先としては大陸からある程度離れた大きな島が望ましい。というか、そういう事態になることを見越して最初から飛空艇型のギルド拠点にしていたわけである。

 これが原作のナザリック地下大墳墓などの固定型のギルド拠点であれば移動できないから思いっきり行動が制限されるが、ミサカシスターズは最初から拠点を移動させて場所を自由に選べるという強みがあった。
 
 こうして北海道ほどの大きさの無人島を発見して、そこを拠点にすることにした。その島は人間やエルフなどの亜人種は存在しておらず、野生動物ぐらいしかいなかった。その中でも邪魔になりそうな獰猛な野生動物は処分して開拓することにした。

 幸い100人もプレイヤーがいたことから島の制圧は呆気なく完了した。まあ、八欲王がたった八人で大陸を支配できたことから島一つに対して過剰戦力なのはいうまでもないけどね。

 やはり島はいい。下手に大陸で勢力を持つと広大な土地と陸続きになってしまうから防衛がやたら面倒ですが、島なら限られた面積を制圧してしまえば、広大な海が天然の城塞となって外敵を遮断してくれるから楽だ。

 かくして、ミサカシスターズは八欲王が大陸で暴れまわっているのを他所に島の開拓を順調にやるのであった。

 

 ちなみにミサカシスターズに所属するプレイヤーとNPCの寿命対策として、アムリタを大量に保有していたので、真っ先にそれを全員に飲ませています。

 このアムリタは飲むと不老長寿になれるという薬で、ユグドラシル末期に導入された課金アイテムです。とはいえ、ユグドラシルでは老化や寿命など関係なかったので、不老長寿になるという効果は全く意味がないネタアイテムでしかなかった。その為、わざわざそんな課金アイテムをリアルマネーを払って購入しようとする物好きはミサカシスターズ以外全くいない超不人気課金アイテムだった。

 勿論、それはエリーゼが運営を使って導入させた課金アイテムだが、導入時期が過疎化が進んだ11年目であったことも相まって、保有どころかその存在を知るプレイヤーすら多くないだろう。

 しかし、この世界では基本的にプレイヤーは選んだ種族の影響を受けてしまう為、いくら寿命が長くても下手に異形種になってしまうと、原作のモモンガのように肉体だけでなく精神まで人間でなくなってしまう。とはいえ、人間だと老化と寿命が問題になる。

 故にこのアイテムは人間としての肉体と精神を保ったままで不老長寿になれるという画期的なアイテムだったりする。でも、ミサカシスターズ以外は保有してしないので、その恩恵を受けることはないでしょう。

 

あとがき

『オーバーロード』では異世界転移の詳細が明らかになっていないので、独自設定として、サービス終了時にログインしていたプレイヤーは、リアルにある肉体ごと異世界転移し、その魂をゲームのアバターの身体に宿したままでギルド拠点ごと異世界転移したことにしています。

 

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