かつて「ポーラレディ」、現在「ビューティーディレクター」と呼ばれる店舗販売員になりたい人へ向けた説明会「リクルート・フォーラム」が8月20日と27日、東京・名古屋・大阪・福岡で開催され、そのPRのため作られた。
だが、従業員募集の広告にしては雰囲気が「暗い」。登場するのは、不安そうな顔で人ごみに立つ女性、コピー機の前に立つ無表情な女性、会議出席者のコーヒーカップを無言で片づける女性、デスクに腰掛け疲れた様子で腹をさする妊娠中の女性、化粧室でうなだれる女性。その背後で、
「この国は、女性にとって発展途上国だ。限られたチャンス、立ちはだかるアンフェア。かつての常識はただのしがらみになっている。それが私には不自由だ。迷うな、惑わされるな。大切なことは私自身が知っている」
と穏やかにナレーションが入る。華やかなイメージが強い化粧品メーカーのCMの中で、異彩を放っている。
「こういう会社とか、こういうことってリアルにあるの? と悩んだ部分はあります」――同社宣伝部の担当者はJ-CASTニュースの取材に、CM企画時のエピソードを明かす。
女性社員が7~8割を占め、女性役員も多く、「むしろ男性社員が気を遣うほど」女性が元気な同社。ビューティーディレクターもほとんど女性で、CMのような風景は社内・社外を問わずまったく見られないという。CMを見た女性役員には「こんな会社今どきあるの?」と指摘された。
.
次ページは:「日本まだまだだよね」という思い 引用元。