こばやしあきこの 京便り・キモノあそび (ブログはアメブロにて毎日更新中)

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水無月 【六月】

2005-06-06 | 歳時記
庭の主役を、牡丹が紫陽花に譲る頃となりました。

 一雨ごとに街路樹が濃く活き活きとして、翠雨(すいう)の時節到来ですね。6月に着る単衣や真夏用の薄く透けた絽・紗のきものを出し、すっかり衣更え終了!と思っていたのですが、今朝肝心の梅雨支度を忘れていることに気がつきました(^_^;)ほんま鈍くさいことです。
慌てて探したのは利休下駄、雨下駄です。薄く少し高い歯の下駄なので草履よりハネが上りにくく、前には爪皮と呼ばれる泥除けがついてます。利休下駄の名前の由来は茶人が好んで使わはったからやそうで、関西の呼び方やとか。さらに雨ゴートと十六骨の和傘で準備万端!雨空が待ち遠しくなってきました。(*^_^*)


うかとして利休つまづく走り梅雨  (和香女


 さて、京の衣更えは衣類だけやありません。お家丸ごと入れ替えます。京都は盆地なので“夏蒸し暑く冬底冷え”その上、町家の多くは鰻の寝床と呼ばれる間口が狭くて縦に長い造り。表から裏まで風が通るように建具を重々しいふすまから葦障子にかえ、畳には網代を敷き、軒には簾を吊る。戸や障子を開け放ち風の道をつくって麻や藍染の暖簾をかけます。町家の“夏のしつらい”は風の通りがみえるかのように、どこまでもどこまでも滞りの無い透かしのたたずまいを目指して見た目の涼しさにも力をいれます。もちろん小物にも気を使い、茶碗やお軸も夏物にして花器は籠物を使います。簾越しに坪庭を眺めればひ~んやり。石を叩く雨音も違って聞こえます。
小さいころ、いかにも暑そうな顔をしていると『夏は暑うて当たり前』とよく言い聞かされました。こうして心まで吹き通るような町家の風を感じるようになった今、それは四季とともに暮らし、短所も長所にかえてどんな時でも楽しむことを教えられていたような気がします。


 そうそう、これでもまだ京都の夏は越せません。夏越の祓いに水無月いただかんと(o^-')b
水無月は三角の白外郎に小豆をのせたお菓子です。旧暦6月1日は「氷の節句」室町時代には幕府や宮中で年中行事とされていました。この日になると、御所では「氷室(ひむろ)」の氷を取り寄せ、氷を口にして暑気を払いました。「氷室」とは冬の氷を夏まで保存しておく所のことで、地下など涼しいところを利用して作られた、天然の冷蔵庫のような場所です。京都の北山には「氷室」という名の場所があり、今でもその氷室の跡が残っています。昔はこの北山の氷室から宮中に氷が献上されたと『延喜式』に記され、宮中では氷室の氷の解け具合によってその年の豊凶を占ったといいます。

当時は氷室の氷を口にすると夏バテしないと信じられ、臣下にも氷片が振舞われましたが、庶民にとっては夏の水はとても貴重。ましてや氷など簡単に食べられるものではありません。そこで、宮中の貴族にならって氷をかたどったお菓子が作られるようになりました。これが水無月です。水無月の三角形は氷片を模り、上の小豆は氷室から氷を取り出した際についた土を表したんやとか。
今でも6月30日は水無月を食べる日。「夏越祓(なごしのはらえ)」「水無月の祓い」とも呼ばれ、京都では和菓子店だけでなく、スーパーやコンビニでも目にするようになります。
今年も水無月いただいて、京の夏を元気に楽しみたいと思います♪
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3 コメント

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こんにちは。 (若鷹)
2005-06-14 15:37:53
打ち水をされた家の前の小道を思い出しました。

家丸ごとの衣替えってすごいですね。



それと、”水無月”というお菓子、食べてみたいですね。
素敵な便り (和香女)
2005-06-17 15:12:51
拙句を載せていただき、さらに素敵な一文、楽しく拝見いたしました。



京の街は私も大好き

貴女さまが、京の街角を利休下駄をコトコトと鳴らして小走りする姿はさぞお美しいでしょうね。



これからも、ご活躍期待いたしております。
梅雨~京の夏 (一休)
2005-06-18 23:00:42
こんばんは。

蒸し暑い梅雨になりました。

夏に向かって、京都では色々と生活の知恵を

使って涼をとっていくんですね。

暑いのが当たり前・・・エアコンの鳥肌が

立つような冷やし方より自然の風による涼しさは

とても優しいものですね。

もうすぐ、暑い祇園祭・・・楽しみです!

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