Hippo日記

オーディオの事や感動した音楽の話し、お勧めの癒しの音楽など、徒然なるままに書いてみたいと思います。

剛体キャビネットv.s.フローティングマウント?

2016年08月15日 | オーディオいろいろ

 

※ 写真は17cmPPウーファ+フローティングマウント・アダプターの2way製作見本

フローティングマウント・アダプターをご検討のお客様より大変良いご質問をいただきましたので、お許しをいただいて、ご紹介させていただく事にしました。聴感に率直なお客様で、理屈と音が合致せずに長年疑問を抱いておられます。

そして、剛体(マウント)キャビネットではなくて、何故フローティングマウントなのか? 疑問に思っておられる方も多いかと思います。以下その答えになるかと・・・


ご質問内容(埼玉県 S様)

デッドマスのコンセプトを初めて知ったのは40年以上前?のラ技誌上で10cmフルレンジにレンガを貼りつけるモノだったかと記憶しています。

その後「高橋式」に感銘を受け重量級(6~7Kg、最大26Kg)非磁性SUS製デッドマスを取り付けたSPをいくつか製作してみました。その効果は特にウーファーの中低音域では顕著なものでしたが高域の(一聴しゃっきり感はあるものの)何か付帯音のようなものが耳触りでこれがたまたま使用したSPユッニトの癖なのかどうかまで検証できないままエンクロージャーに鉛板+ブチルゴムを貼ったりあれこれ対症療法に終始、ここ何年か改善活動も停滞しております。

(中略)

そしてこれはひょっとするとSUSをデッドマスに使用するとSPの低周波領域ではその質量が有効に作用するものの高音域ではSUSデッドマスが逆に振動伝達機、あるいは振動共鳴機として働いているのではなかろうか。

(中略)

それでは何枚ものSUS厚板をエポキシで積層接着すればエポキシ部で振動がある程度遮断されないか、共振もダンプ出来ないかと作成してみましたが効果は感じられません(もっともこのケースではフローティングマウントではない)

このあたりどの様に考えればよいのか。とくにSUSの音速とデッドウエイトの効果が期待できる上限周波数との関係などについてお考えがあればご教示をお願いいたします。もちろん全くの考え違いであれば率直にご指摘いただければ、と。

以上のような「モヤモヤ」をずっと抱えていたところに貴社の「石材コンポジットレジン」デッドマスを知り、ここ何年かの疑問がこれを使ってみればある程度解消しないかそんなことから発注させていただくことにした次第です。

ちなみに高剛性、徹底質量付加の密閉箱原理主義路線のメインシステムが行き詰ったため、これとは真逆に三菱六半を段ボール製TQWTにフローティングマウント、透過損失が不足する部分はバルサ材で裏打ちという超低Q、超低剛性エンクロージャーをでっちあげてみたところこれが(紙くささの無い)目から鱗の聴きやすい音だったことも影響しております。


ご回答

お感じの聴感は、私も同じ結論です。非常に多くの方が、硬くて重いキャビネットが良いと思い込んでおられますが、これは酷い誤解です。特に重く硬い板状構造物は、一度鳴き出したら止めるのは容易ではありません。高橋和正先生におかれても同じ結論で、厚肉鉄板のBoxを作ってみたが、板鳴りは一向に収まらなかったとの事です。

ところで大形のオルゴールの発音メカをご覧になった事がありますでしょうか?鉄の塊の様な重量級ベースに薄い鋼の櫛歯が固定されています。このベースをキャビネット壁に密着させる事で、澄んだ大きなオルゴール音が出ます。重く硬いメカだから音が小さくなると思いがちですが、エネルギー不滅の法則に従って、櫛歯の振動はロスする事無くキャビネットに伝わって音が出ます。

ユニットの磁気回路に生ずる反力も同様にキャビネット表面から(キャビネットの共振音を伴って)音波となって放出されます。これが良い音であるはずがありません。下記ブログに実験ビデオのリンクがありますので、ご参考になさって下さい。

http://blog.goo.ne.jp/ac-audio/e/92b0f8ba0bd2acfe8fb3a98ebe3652f4

さて、問題はキャビネットだけではなく、鋳物の立派なユニットフレームも非常にクセモノです。硬い重いキャビネットにがっちり固定する程に、フレームの硬いバネ係数と磁気回路(+デッドマス)の質量に見合った周波数で猛烈な共振を起こします。

以上がS様の体験なさった煩い音の主な原因と思われます。デッドマスの材質等の影響もあるにはありますが、これよりもずっと小さいです。段ボールBox等、適当にロスを持たせた方がかえって煩くなくなると言う事は、十分にあり得る事と思います。

(後略)

 

以上がフローティングマウント(+デッドマス)を推奨する理由であります。デッドマスを広めた高橋和正先生曰く、「理屈もいいけど、まずはとにかく聴いてみなさいって言うんだけどさぁ、聴かないで物を言う人が多いんだよねぇ(苦笑い)」 はい、まずはとにかくフローティングマウント・アダプターの音を聴いてみて下さいね!

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