米国大学院貧乏留学日記

28歳の独身男が、貧しさに立ち向かい、貧しさから学ぶ、お金にこだわった貧乏な留学生活を綴ります。

期末試験終了。

2007年12月15日 13時11分00秒 | 貧乏留学日記
12月14日(金)

今日のマクロ経済学の試験をもって今学期終了。

それよりも昨夜、僕の住んでいるアパートから歩いて3分くらいの所にあるアパートでインド人の博士課程留学生2人が射殺されると言うとんでもない事件が起きた。被害者は共に30代の男性で既婚との事。

住人の8割方が留学生で占められ、しかも大学のキャンパス内にあるアパートでこんな事件が起きるなんて考えもしなかった。

同じ大学で同じく博士課程に通う同じ留学生として、心から恐ろしいし、悲しい。

つい数日前にもキャンパスの反対側の学生が多く住む地域で発砲事件があったし、バトンルージュは本当に狂っている。

こんな事件が起きて、しかも犯人が捕まっていないにもかかわらず、平常通り期末試験を行う大学も狂っている。

大学から送られてきたメールには、

“university officials are urging the LSU community to use caution when moving about campus this morning.”

「大学は、今朝キャンパス内を移動する際は十分注意するようにと呼びかけています。」

とだけ。

十分注意する為には外を無駄に出歩かない方が良いに決まっているだろうに。

更に、緊急事態用のテキストメッセージの送信が事件発生から5時間以上も掛かった上に、登録していたのにメッセージを受け取れない人が続出したとの事。

しかも、その件に関して、

“The tragic homicides that took place on campus Thursday evening provided an opportunity for the university to test its new emergency text-message system.”

「木曜夜にキャンパス内で起きた殺人事件はテキストメッセージシステムをテストする機会となりましたが・・・」(意訳)

というメールが届く。

このメールを書いた奴は頭に虫が湧いているに違いない。

人が2人も殺されていて、犯人が捕まらずに逃げているのに「テストする機会」な訳がないだろう。こういう事態になった時にシステムが間違いなく作動するように予めテストしておかなければならない事くらい、誰が考えたって分るだろうが。

それを怠った上に、怠った事の重要性を全く認識できない奴は即解雇すべきだ。こんな馬鹿な人間にこんな大事な職務を任せられるわけがない。使えなさ過ぎる。クビになる前に前に自分から辞めろ。恥を知れ。

余りにも腹が立ったので、メールを受け取ってすぐ抗議のメールを返信してやった。

期末試験が終わったら何も考えずにのんびりしようと思っていたのだが、この事件の事が気になってネット上で大学の新聞記事を読み続けている。

夕方になって被害者の家族への基金が設立されたとの事だったので、大学のHPから(本当に人に言うのが恥ずかしい位の額だったけど)寄付した。こんな事件で命を落とした被害者はどれだけ無念だろうか、残された家族はどれだけショックを受けるだろうかと考えると、貧乏だけど何かせずに入られない気持ちになった。

ふと思ったのだが、こういう事件が起きた後、護身の為に銃を買う人たちを責められるだろうか。もし今回の事件の被害者達が銃を持っていたらもしかしたら命を守れていたかもしれないのである。

日本にいた頃は、幾ら銃による犯罪が多いからって護身用に銃を買うって言う事は、他人を撃つ準備をする事で、そんなの狂っていると思っていたが、身近でこういう事件が起こると、そんな悠長な事を行っていられない不安な気持ちが良く分る。

もし僕が今独りじゃなくて、守るべき家族がいたとしたら、銃を持つことを真剣に考えるかもしれないと思った。

こういう事件が起きてもなお銃を持たない事を正当化する理由として、「自分はそんな事件には遭わないだろう」という確率論以外に果たして存在するのだろうか・・・

恐ろしく根の深い問題である。



 
留学部門268ブログ中15位です。

留学部門84ブログ中4位です。

上のロゴをクリックして頂くと順位が上がります。
いつも応援ありがとうございます。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お気をつけて (Tom)
2007-12-16 02:23:19
今学期、おつかれさまでした。それにしても、射殺の件、ショックです。何とコメントすればよいのかわからないほど。「気をつけて」といわれても何のしようもないかもしれませんが、とにかくお気をつけ下さい。
返信する
Unknown (ミー太郎)
2007-12-17 15:09:15
何の罪も無い人が殺害される事ほど悔しいものは
ありませんね。つい先日、日本国内でも銃の乱射事件がありました。2人の命が奪われました。
銃社会アメリカでは事件後の対応も随分アバウト
なんですね。感覚が全然違ってて言葉もありません。
もっともっと事の重大さを重く受け止めて欲しい
ものです。hirokiさんも十分に気を付けて!
返信する