500余の席があるホールの一番後ろ.いただいたチケットだから文句はいえない.それにホールではなく寄席のはずの,上野鈴本だって300人くらいは入れそうだし.
まず喬太郎が前座のふりをして「枕を買わした」.次に弟(おとうと)弟子の小太郎が現れ「お菊の皿」.また喬太郎が出てきて漫談みたいなのを延々とやり,中入りまで1時間20分.ちなみに喬太郎の師匠がさん喬で,そのまた師匠が柳家小さんだそうだ.
歳をとるとずっと椅子に座っているのも苦痛.漫談?はヨーロッパ公演の体験談だったが,早く終わらないかと思った.となりのおばさんたちはよく笑っていた.あれなら高座で箸を転がしても笑い転げそう.
中入りの後「梅津忠兵衛」.枕は省略で30分弱.はじめて聴いたが,ストーリーがあると退屈しない.小泉八雲原作を喬太郎が落語化したらしい.
赤ん坊が重くなると喬太郎の顔が赤くなるのだった.原作によれば,赤ん坊が重くなることは,産門が閉じて赤ん坊が外に出られないことを象徴しているのだが,そういう感じはしなかった.
忠兵衛が再三「月が動いた」とつぶやくのは,時間が経過するということ以外に,何か意味があったのだろうか.
めでたしめでたしであっさり終わってしまったところがいまいち.
音声だけだが,Youtube で発掘.