Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

白い城砦

2018-01-16 10:57:46 | 読書
芳野 満彦,あかね書房 (1970/7).
山の本.

著者 (1931-2012) は登山家・画家.Wikipedia から抜粋すると,
*****早稲田中学2年の17歳のとき八ヶ岳の主峰赤岳で遭難して両足指をすべて欠くが,不屈の精神で登山を続けた.1957年前穂高岳IV峰正面壁積雪期初登攀.1965年渡部恒明とともにマッターホルン北壁の日本人初登攀.新田次郎の小説『栄光の岩壁』の主人公のモデル*****.

水戸のスポーツ店のご主人で,そこで何度かお見かけしたが,商売は奥さん (背の高い垢抜けたひと) に任せきりのようだった.このモリ商会も今はないそうだ.

「第一部 山への詩 (うた).第二部 山への断層,第三部 山への闘い」という構成.

第一部は文学的だが,次第に散文的になり,第三部には遭難救助費用について渡部恒明氏の例をひいて克明に書いている.
また第二部では処女出版の「山靴の音」の初版本を持っていないので,古本屋にたのんだら,「千円くらいならあるかもしれない」とヌカされ憤慨している.
この「白い城砦」は扉の後ろにカラーページ.目次あたりは二色ずり.本文は大きなフォントという豪華本が,広島紙屋町地下街の古本市で500円.1970 年初版の定価は 950 円とある.物価指数で換算すれば今なら 3000 円というところだが,それではとてもできない.自著の現在の古書価格を知ったらどう思われるだろう...
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