阿部ブログ

日々思うこと

軍用原子炉技術はウェスティングハウスからベクテルに移譲されて東芝に売却された

2017年07月15日 | 雑感
米海軍の最新世代の空母1号艦のUSSGerald R. Ford(ジェラルド・R・フォード)CVN-78が7月22日に就役する。
この新鋭空母の原子炉は、ニミッツ級の原子炉A9Wの出力を25%向上させたA1Bで2基搭載されている。軍用原子炉は、退役まで燃料交換する事が無く、濃縮度97%以上の核燃料を装填して就役する。A1Bの耐用年数は50年であり、多分就役から20年を超えた適切な時点で大規模改修され、その際、核燃料も換装されるのだろう。半世紀に及ぶ運用を考慮して設計されており、非常にメンテナンスが容易で自動化が進められており、且つ安全性が向上している。
ウェスティングハウスが開発したニミッツ級原子炉A9Wの発電能力は64MWeであるが、Bechtel Marine Propulsion Corporation(BMPC)が開発したフォード級のA1Bは、300MWeの発電容量を持っている。フォード級は、電磁航空機発射システム(EMALS)を採用しており、油圧式のカタパルトから電力式に転換している。カタパルト以外でも、駆逐艦ズムワルト以上に電力中心のシステムに転換している。今後、米海軍艦艇には、レーザービーム兵器や電磁式のレールガンなど大電力を使う兵器システムの搭載が予定されており、フォード級も当然に電化する訳だ。

さて、重要なのは東芝を倒産の危機に陥れているウェスティングハウスだが、軍用原子炉の技術は、東芝の買収前にベクテルに軍用原子炉事業は全て移譲されていることである。事業採算が取れない民間原子力事業だけを東芝に売ったのは、米国の巧妙な戦術だ。今後、軍用原子炉は、ベクテルとGEが担うことになる。

A1Bなど原子炉技術参考
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