阿部ブログ

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バルチィック・ドライ指数 (Baltic Dry Index) 12月から2月にかけて暴落 ~ その後

2012年03月20日 | 日記
バルチック・ドライ指数とは、バルチック取引所(the Baltic Exchange )の指数。バルチック取引所の起源はバルト海での交易に携わる商人の情報交換の場から現在の取引所となった。ドライ指数のドライとは ドライカーゴのこと。鉄鉱石、石炭、穀物、肥料など乾き物を運ぶ貨物船を指す。

バルチック・ドライ指数は、今後の世界経済の行く末を移す重要な指標と考えられており、ドライカーゴの指数、即ち運賃が上昇するということは、資源輸送が活発であることを示しており、今後の景気を示す。

このバルチック・ドライ指数が、昨年2011年12月20日の「1878」から2012年2月3日の「647」まで急落している。

バルチック・ドライ指数は、リーマン・ショック後は2008年2日に「672」と言うボトムを記録。今回の「647」は、これをを下回るもので、単純に考えるとリーマンショックを超える恐慌状態の到来を示唆する。

バルチック・ドライ指数が1000を下回ったのは2009年1月。1月20日には「862」となり、下落率は-47%となったが、背景には中国の鉄鉱石海運需要が鈍化してる状況で船舶の供給過剰が悪化していることがあった。
これは、バルチック・ドライ指数を左右するのは鉄鉱石の需要であることが理解できる。
これは世界の海上物流の3割を鉄鉱石が占め、その内中国向け鉄鉱石は60割を占める。つまりバルチック・ドライ指数は中国の実態経済を表している。
これが、昨年12月から2月にかけて暴落した。しかもリーマンショックを超える下げ幅である。

またバルチック・ドライ指数は、上海総合指数と2ヶ月から3ヶ月の時間を経て連動している事が知られている。
上海総合指数はバルチック・ドライ指数の先行指数となっているのだ。
リーマン・ショックの時も上海総合指数のボトムが2008年10月に1664を記録した後、バルチック・ドライ指数は2ヵ月後の2008年年12月に679となっている。

上海総合指数の影響を受けるバルチック・ドライ指数は、東証株価指数(TOPIX)に波紋する。
さてこの影響は?

ちなみに3月16日(金)のバルチック・ドライ指数は874である。

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