底無しの夢(麻亜子の勝手に選歌)

短歌人の皆さんの歌や、読んだ歌集を紹介しています。
「古今伝授の里フィールドミュージアム」のことなども…

第4回古今伝授の里・現代短歌フォーラム

2016年11月06日 | イベント・勉強会・批評会
本日11月6日(日)は、古今伝授の里フィールドミュージアムで、
第4回古今伝授の里・現代短歌フォーラムが行われました。
ミュージアム周辺は紅葉がずいぶん進んでいます。




忘れないうちに書き留めておきます。
フォーラムは13:30からはじまり、第1部・第2部とこのような内容で
進行していきます。

テーマ
第4回古今伝授の里・現代短歌フォーラム
「小瀬洋喜の歌論-短歌的な世界からの回帰と脱出」

内容と出演者(順不同)
<第1部>
「小瀬歌論の魅力を語る」
語り手・後藤すみ子氏(岐阜県歌人クラブ副会長)、鈴木竹志氏(中部日本歌人会副会長)
ゲストスピーカー・平井弘(歌人)

<第2部>
「今、短歌評論家のなすべきこと」
講師・佐佐木幸綱氏(現代短歌評論賞選考委員)
   小塩卓哉氏(第10回現代短歌評論賞)
   川本千栄氏(第20回現代短歌評論賞)
   山田航氏(第27回現代短歌評論賞)
   寺井龍哉氏(第32回現代短歌評論賞)
   司会・鈴木竹志氏

「今、短歌評論家のなすべきこと」と題され
{現代における短歌評論家の役割について考える}ベースとなっているのは
岐阜歌壇の発展に尽力し、「私」性論議や円空研究でも知られる小瀬洋喜氏
(1926-2007、歌人、薬学博士、環境衛生学者)の歌論に着目した企画展
小瀬洋喜の歌論-短歌的な世界からの脱出と回帰」が、当館で行われている
ことを受けてです。

第10回~第32回現代短歌評論賞受賞者4名の論客と、賞の選考委員である
佐佐木幸綱氏による鼎談。4氏がそれぞれ1枚のレジメに基づいて順に話されます。

小塩氏は「今気になる評論集」と題して、主に小高賢『上田三四二の生と文学…』
岡嶋憲治『評伝 春日井建』等の評伝に触れ、評論とともに評伝の大切さを強調。

川本氏は「大辻隆弘『近代短歌の範型』(H27六花書林)をもとに
歌を残していくという評論家の使命や、近代短歌の時間意識、昨今の助動詞の
問題について。

山田氏は「いま、注目している評論」と題して、安田純生『現代短歌のことば』等
取り上げ、また輪島裕介『創られた「日本の心」神話…』を引例に「短歌評論は
権力から短歌を守る鎧として機能していくべき」という論。

寺井氏は「いまどういう評論集に着目しているか、それはなぜか」と題して、
岡井隆、佐佐木幸綱、高柳蕗子、吉川宏志の評論と、斉藤斎藤の歌集『人の道、死ぬと町』
のなかの散文の内容を列挙し、その内容からの精査。

佐佐木氏が「評論は地図の現在地を示してくれるもの」とまとめた。

短歌の歴史という長い時間軸と、時評のような「点」の部分、そこに評論と
短歌の実作、「私性」や「虚構」問題が絡み、混沌としていると感じて
いたところだったので、「地図の現在地」という的確な言葉に納得しました。
「今ここに立って各自が歌を作る」ということ、「評論や時評を読み、現在地を
確認しながら歌を作る」ということ、少し意識していこう。

和歌文学館企画展「小瀬洋喜の歌論-短歌的な世界からの脱出と回帰」は、
12月25日(日)まで。


篠脇山荘で本日まで開催されていた、作品展「木と土と石と紙の縁遊会」にて。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「短歌人」11月号掲載作品 | トップ | 短歌人11月号 同人2欄の惹か... »

コメントを投稿

イベント・勉強会・批評会」カテゴリの最新記事