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東京国立博物館 『みちのくの仏像』・・他

2015-01-17 | 美術館・博物館
月曜日にも行ったばっかりですが、再び登場。
今日は、今週水曜日(1/14)から開催されている
『みちのくの仏像』の観覧です。

いつもは開場間もない時間に到着するんですが、
今日は余裕をかましてしまって、ちょっと経った10:30頃到着。
開場方向から、学生らしき集団がやって来るので、
ちょっとギョッとしましたが、会場内はまぁまぁの客の入り
という感じで、特に混雑ということも無かったです。

今回も、音声ガイドをレンタル。
520円位のレンタル料のことが多いんですが、
今回は、作品数が少ないということもあってか、
ちょっと安めの400円と言うレンタル料でした。
今回のナレーションは、薬師丸ひろ子さん。
「あまちゃん効果か?」と思いましたが、
公式HPによると、強ち間違いとも言えないみたいです。
今回の展覧会は、平成館ではなく、本館の特別5室。
正面入口奥の狭い部屋です。
なので、展示数は19点と厳選された出展数。
だからか(必然?)、音声ガイドも、大体全ての作品にありました。
俳優さん、女優さんのナレーションだと、
上手・下手が極端ですが、薬師丸さんは上手でした。

見どころは、何と言っても、福島・勝常寺の
国宝《薬師如来坐像および両脇侍立像》ですかね。
平安時代の9世紀の作品らしいです。
けやきを彫って作った一木造と言う手法らしいのですが、
日光/月光の菩薩立像は、まだ細身だから良いとして、
座禅を組んで座っている薬師如来坐像を一本の木から彫るとすると、
物凄く太いけやきじゃ無いとダメですね。
9世紀ころは、そんな見事なけやきが有ったんでしょうね。

薬師如来坐像は他にもあって、
岩手・黒石寺の薬師如来坐像は貞観4年のもの。
”貞観”と言えば、先の東日本大震災の約1000年ほど前にあった、
非常に大きな貞観地震の”貞観”です。
1000年の時を経て、再び同じような大地震に見舞われてしまったのですね。
この薬師如来坐像は、勝常寺のものよりも保存状態が良いのか、
光背の金箔が残っており、また、光背には小さい薬師様が乗っていました。

山形・本山慈恩寺の《十二神将立像》も見事。
今回は、丑神、寅神、卯神、酉神がありましたが、
東北のみちのくに、都に通じるような見事な仏像が有るんですね。
どうも、この本山慈恩寺のある辺りは公家・藤原氏の荘園があったらしく、
それが故に、都の文化が入り込んでいたようです。

円空仏も3体出展。
円空仏というと、彫り跡の残る、素朴というか荒々しいというか、
一種独特の仏像なわけですが、今回出展されている円空仏は一味違いました。
キレイに正面は整えられ、他の仏像と遜色ないくらい。
ですが、板のように薄いという特徴と、細い目の優しい表情は、
相変わらずでした。

出展数が少ないので、ちょっと割高な感じはしますが、
ほぼ全てで音声ガイドがあり、そう言う意味では逆にお得かもね。








名称みちのくの仏像
http://michinoku2015.jp/
会期2015年1月14日(水)~4月5日(日)
会場東京国立博物館 本館特別5室
当日観覧料一般1000円、大学生700円、高校生400円、中学生以下無料
開館時間9:30 ~ 17:00
※3月、4月の金曜日は午後8時まで
※4月4日(土)、5日(日)は午後6時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜日
※ただし、3月23日(月)、30日(月)は特別開館


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今回の『みちのくの仏像』展は、もちろん、まもなく4年を迎える
東日本大震災とは無関係ではありません。

という訳で、同時開催で『3.11大津波と文化財の再生』と言う
特別展も開催されていたので、そちらにも行ってみました。
『みちのくの仏像』展は総合文化展観覧料とは別料金なんですが、
こちらの『3.11大津波と文化財の再生』総合文化展観覧料だけで、
見ることが出来ます。
展覧会の性格からして、それで良いのかもしれませんね。

津波に晒された文化財は数知れず。
津波に晒されたと言うことは、泥や塩水に浸かったということで、
泥を洗い流し、脱塩し、変色・腐食を防ぐということが必要になります。
東日本大震災からほぼ4年ですが、まだまだ作業は終わらず、
全ての作業が終わるのには今後10年は必要とも言われているようです。
今回の特別展で説明のあった岩手県陸前高田市では、
56万点の資料のうち46万点が救出され、いままでの所、
16万点がひとまずの安定化処理が終わったそうで、
本格的補修は、これからと言う事のようでした。
陸前高田市だけでそうですから、被災地全体では気が遠くなりますね。

また衝撃的だったのは、石川啄木歌碑拓本の事。
石川啄木歌碑自体は、大津波に流出してしまったので、
この石碑の碑文を伝える貴重な資料となってしまいました。
って言うか、そうか。
石碑が無くなると言う事もあるよな・・・。

会場内写真撮影禁止だったので、写真はありません。
会期は『みちのくの仏像』展よりも短いので注意。








名称特別展 3.11大津波と文化財の再生
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1692
会期2015年1月14日(水)~3月15日(日)
会場東京国立博物館 本館特別2室・4室
当日観覧料総合文化展観覧料による(一般620円、大学生410円、高校生以下および満18歳未満と満70歳以上は無料)
開館時間9:30 ~ 17:00 (3月6日(金)と3月13日(金)は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜日


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話変わって、こちらは二階にある貴賓室(便殿)。

何故か、扉が開いていました。先週は、閉じていたんですけどね。

この部屋は、東京国立博物館が東京帝室博物館として1938年に開館した際、
皇族方の休憩室として作られた部屋だそうです。
いまは、皇族方だけではなく、国賓や公賓などの休憩にも用いるそうです。

でもなぁ、真ん中のテーブルに着くと、
なんかポツンとした感じで、
ちょっと落ち着かなさそうな気がするのは、
私が高貴な人間では無いからでしょうか(笑)?

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せっかく来たので、ミュージアムシアターにも行ってみました。
いまは、『法隆寺宝物館 聖徳太子ゆかりの名品 -太子絵伝と灌頂幡-』と
『国宝 檜図屏風と狩野永徳』と言う二作品が上映中。
今回は、スケジュールの合った
『法隆寺宝物館 聖徳太子ゆかりの名品 -太子絵伝と灌頂幡-』を見てきました。

法隆寺宝物館は、時々行くんですが、階段付近に吊り下げられているものが、
灌頂幡とは・・・。
って言うか、ちゃんと説明書きも有るんですが、それを見るだけなのと、
きちんと説明を聞くのでは、理解度が全く違いますね。

《聖徳太子絵伝》の方は、2014年11月11日(火)~12月7日(日)に
展示されていたそうです。
不覚。
この時期は行かなかった・・・orz。
時々、何が展示されているのかチェックする必要がありますね。

ちなみに、《灌頂幡》も《聖徳太子絵伝》も国宝です。


こちらはおまけ。

《洛中洛外図屏風(舟木本)》の高品位複製だそうです。
このミュージアムシアターのスポンサーが凸版印刷ですからね・・・。
凸版印刷の技術を示すという事のようです。
でも、言われなきゃ、素人には本物に見えますよ。
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1 コメント

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初期の円空仏に関して (天狼星)
2015-01-19 10:41:16
 初めまして。円空学会常任理事をやっている前田と申します。東北の円空仏の初期像は全体的に大振りであること。また、表情が固く感じられ、全体の彫りも硬い印象を受けられたかと思います。表面も鑿の削り痕を残す感じではなく、滑らかになるよう処理を施されていたかと思います。
秋田県能代市の龍泉寺から出展された十一面観音は、頭上の小面が立ち阿弥陀を境に左右で造り分けをされていたのに気が付かれたでしょうか?向かって左側の3つのお顔が、やがて不動明王や天部の諸像のお顔になって行ったのではないかと思っております。
仏像の造像の変遷を更に楽しんで頂ければ、嬉しく存じます。

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