写楽、北斎、歌麿、広重など寛政年間に隆盛を極めた浮世絵の7~8割は、海外の美術館や個人に所蔵されており、わずかに国内に残る殆どが美術館に所蔵されている。当時の時価は現代の貨幣価値で300~500円程度だったといわれる。主に歌舞伎役者絵、美人画、日本の風景を描いたこれら浮世絵は国内よりも海外(特に欧州、米国)での評価が高かった。特に希少価値の写楽の活動期はわずかに10ケ月、全作品数は145点(複写をふくめても705点)。そのうち105点がボストン美術館などの海外に所蔵されている。国内にのこるのは僅かに40点のみ。欧州では浮世絵をまねたジャポニズム・ブームが流行、ゴッホ、マネー、マチスなどにおおきな影響を与え、それらの作品も数多い。浮世絵に限らず海外流出した芸術品は枚挙にいとまがない程である。
株式市場でも日本株の海外流出が続いている。特に最近は米国、欧州に続いて中国系ファンドの買い越しが目立っている。震災による業績悪化を嫌って国内機関投資家、個人の株離れが顕著だ。被災した主力工場も秋口にはほぼ全面復旧するといわれている。それに伴って業績の急回復が見込まれ、その時には株価は現在よりかなり高い水準に達しているのではないだろうか。バーゲンセール状態の今こそ株式を選好すべき。浮世絵の流出と同じ愚を繰り返してはならないと、杞憂におわればいいのだが・・・。
株式市場でも日本株の海外流出が続いている。特に最近は米国、欧州に続いて中国系ファンドの買い越しが目立っている。震災による業績悪化を嫌って国内機関投資家、個人の株離れが顕著だ。被災した主力工場も秋口にはほぼ全面復旧するといわれている。それに伴って業績の急回復が見込まれ、その時には株価は現在よりかなり高い水準に達しているのではないだろうか。バーゲンセール状態の今こそ株式を選好すべき。浮世絵の流出と同じ愚を繰り返してはならないと、杞憂におわればいいのだが・・・。