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人殺しを減らし、平和を目指してきた人類史(3)   文科系

2017年04月20日 | 国際政治・時事問題(国連・紛争など)
 今回は、前2回のまとめをしておこう。

 第1回目で250万年の人類史に於いて人殺しがいかに少なくなったかという英科学雑誌ネイチャー論文の内容、数字を上げた。概要を、東京大学薬学部教授・池谷裕二氏が紹介した文章からの抜粋で見てみよう。
博士らは哺乳類137科に属する全1024種の生物について、400万件以上の個体の死因を調べました。これは哺乳類の80%の科をカバーしています』

『調査の結果、哺乳類が(同種の)仲間に殺される割合は0.3%でした。300匹のうち平均1匹が同種によって殺されていることになります。肉食獣は草食動物よりも凶暴性が高いのですが、その差はヒトに比べればごくわずかでした。ヒトの凶暴性はなんと2%と推測されたのです。ヒトは平均的な哺乳類よりも6倍も凶暴だったのです。これほど同種を殺し合うのは哺乳類としては異常なことです。
 ところが慎重に調べを勧めてみると、意外な真実が見えてきました。チンパンジーやオランウータン、もしくはその祖先でも同種殺害率は1.8%と高かったのです。つまり、異常な凶暴性は、高等な霊長類に広く共通した現象なのです』

 という調査結果から始まった、人類人殺し史の結論はこういうものだった。
『石器時代以降の全250万年の考古学的証拠を丹念に調べたところ、狩猟採集の時代の殺人はおおむね個人的な動機に基づく小規模な諍いが大半だったのです。ヒトが大規模な抗争を始めたのは、定住を始めた1万年前以降です』
 この1万年以降というのは、農業、牧畜が始まって人口が急激に増えて都市も生まれ、やがて奴隷制度も始まっていく時期を最も古く見た場合と言える。
『現代社会では同種殺害率は0.01%と著しく低い』
『ヒト本来の数値である2%に比べて200分の1、哺乳類の平均0.3%に比べても30分の1のレベルに収まっています。
 公的制度によって自他を抑圧する「社会力」は、ヒトをヒトたらしめる素です』

 なお、上記のような人殺しの率を問題にする場合に、死者が増えたとどれだけ語ってみても問題外である。人間絶対数がそれ以上に増えていたら率は減るのだから。また、農業牧畜の発明が人口を急増させたように、産業とか、国家構造や医学の進歩によって、人口は急に増えていくものだ。


 次の2回目では、20世紀になって世界平和を第1の目的とした国家連合組織(国際連盟)が生まれた次第を眺めてきた。そして、この誕生を主導したのが米国大統領ウィルソンであって、彼を導いたのが18世紀ドイツの大哲学者カントの著作「永遠平和論」だったという世界政治史上有名な事実を確認してきた。ウィルソンはこのように、世界平和を「現実的目標」として掲げてきた政治家の1人だったと言える。彼が、この実現にどれほどのスパンを観てきたかはともかくとして。なお、カントは「永遠
平和論」において、国家連合の創設の他、共和制国家では戦争が少なくなるだろうとか、常備軍の廃止などを提案、予言していたと確認させていただいた。

(続く)
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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2017-04-20 18:12:54
加計ネタ、まだ?
Unknown (sica)
2017-04-20 22:26:55
>共和制国家では戦争が少なくなるだろうとか

中華人民共和国
北朝鮮民主主義人民共和国
あとベネズエラも共和国ですが、チャベス前大統領も現政権のマドゥロ大統領もかなりの独裁者であり、あまり平和的な国家とは言えません

>公的制度によって自他を抑圧する「社会力」は、ヒトをヒトたらしめる素です

個人の生活でしたら、犯罪を犯せば警察力という武力を背景とした公的制度により罰せられるので「社会力」とやらが働き抑止となりますが、国際社会においては大国であればあるほど罪を犯しても罰せられる確率・程度は低いので抑圧する社会力は期待できなくなります
実際、国連に大国を抑圧できる力はありません
そもそも常任理事国の5大国には拒否権があるのですから、国連は5大国に制裁できないような、非常に不公平な組織となっています

>なお、上記のような人殺しの率を問題にする場合に、死者が増えたとどれだけ語ってみても問題外である。人間絶対数がそれ以上に増えていたら率は減るのだから

それって、「人類がカントの予言のおかげで人殺しの率が減ったのではなく、単に人口が増えた結果人殺しの率が減っただけ」という事になりますが・・・

それにしても「死者がどれだけ増えても問題外である」という言葉、とても世界平和を望む人物の言葉とは思えません

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