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改めて、分かり、楽しくなるサッカー観戦法  文科系

2017年11月19日 | スポーツ
 僕はスポーツを身体芸術という文化と捉えてきたから色々熱心にやってきたせいか、その見方にも拘る。すると、スポーツ評論家などがその見方などをまとめたりしたものを案外観たことがないことにも気付いた。僕と違って、単なる見せ物興行とか娯楽、遊びとだけみなすせいだろうとも、思ったりした。

 ところで、サッカーの基本的見方自身が、野球などよりも遙かに難しい。その理由はこういうことだ。サッカーの攻守には、野球のように1人で1点取るホームラン王や、相手を1点台に押さえるエース投手のような個人は存在しない。ホームラン王やエースは基本的にそういう個人技を磨けばよいのだが、サッカーはいくら個人技があってもチームに溶け込めなければ1得点だって上げられない。攻守ともに組織を観なければその面白さが全く分からないに等しいということだ。ついで、その攻守が野球のようにはきちんと分けられず、良い守備が得点を産んだり、良い攻撃が守備時間(失点の可能性がある時間)をどんどん減らしたりと、攻守が相互に影響し合う度合いが野球などよりも遙かに大きい。
 サッカーのあちこちの側面から何回も書いてきたことだが、改めて標記のことをまとめてみる。

① サッカーの最も初めの見方はこうだろう。ボールの動きを目で追っかけて、「今誰それが、パスミスした」とか「あそこの彼が、今ボール奪取ができたのに!」とか。こういうことはある意味、誰でも見えること。よって次にはこうなる。パスを上手く受けるために誰が、どこへ、どう走っているかとか、敵のパス回しを潰して攻撃に転じるために身方選手らがどう走り込んでいるかとか。こうして、攻撃、繋ぎを成功させる中心になっている選手と、守備、潰しによく顔を出し潰し成功の中心になっている選手とが、それぞれのチーム攻守の要なのだろうなどということも分かってくる。

② あるゲームで①を観ていると、どちらが優勢であるかが次第に分かってくる。良い位置、良い機会の敵ボール潰しが上手いらしくて、あるいはボール繋ぎ自身が上手くて、敵ゴールへのチャンスが多い方が優勢なのだ。
 例えば、ボールを持っている時間がいくら長くても、そのボールを後ろとか横に回しているだけなら、優勢とは言ない。敵のボール奪取力を怖がっている(自分らのパス回し力と比較しての話だが)とも言えるからである。
 逆に、いつも守っている方が劣勢とも言えない。後ろで良い機会に敵ボールを奪って、一気に敵ゴールに迫るカウンター・シュートが何度か成功しているならば。

③ ①②から言えることだが、サッカーのこの基本、攻撃と潰しとはいつも、チームとして行われている。そこで問題になるのが、攻撃と守備とそれぞれの組織、選手配置とその理に適った流動性である。
 守備組織には、身方陣地前に守備ブロックを作るやり方と、身方DFラインを上げてFWとの間を縮めたコンパクト・ゾーン守備とがある。前者で敵ボールを奪って攻撃に転じるときには長短のパスを多く繋がなければ敵ゴールには迫れないが、後者で上手く敵ボールが奪えればたった一本のパスからシュートとか、たった一人のドリブルからシュートまで持ち込めるということも起こる。
 なお、「コンパクト・ゾーン・ディフェンス」というのは、その狭い「地帯」に身方が密集しているから敵ボールを奪ってよいシュートまで持ち込みやすい半面、敵にボールを奪われたら一気に身方の薄いゴール前に押しよせられるという危険性もある。この危険に備えるべく二つの道を用意するのが普通だ。一つは、オフサイドトラップと言い、敵がボールを奪った瞬間に身方DFラインを押し上げて、敵が前へ蹴るそのボールを受けてシュートまで持ち込もうとする敵FWを後ろに取り残して、オフサイドに引っ掻けるやり方。今一つは、身方ゴールキーパーが猛然と前に出てきて、敵が大きく蹴ったボールを奪うやり方である。この後者については、ブラジル・ワールドカップで優勝したドイツのゴールキーパー・ノイアーの広大な守備範囲に驚かれた方も多いはずだ
ドイツはあのノイアーの広大な守備範囲の分、攻守ともに身方組織が高い位置で構えていて「敵ゴール直結」を狙っていたわけである。ブラジルW杯のドイツは、このやり方で個人技世界1と言って良い開催国を、7対1で破り、世界を驚かせた。サッカーでは、個人よりも組織が大事という典型的な歴史的語り草になっていくはずだ。組織規律性がドイツ人と同様の民族性と言われる日本人は、サッカーに向いた最大長所の一つを持っているわけである。 

④ サッカーの攻撃組織は、いろんな得点法という形になる。サイド攻撃は、敵ゴールの左右に走り込んでゴール前へクロス・パスを出してシュートを狙うのだし、アーリークロスと言って斜め後方から敵ゴールへ走り込む身方に合わせるパス(いわゆるスルーパスの一種)もある。敵ゴール正面攻撃にはパスを普通に繋いで迫ったり、ポストと言って背の高い身方FW目差してパスを放り込み、彼が後ろに短く返すボールめがけて身方が一斉に走り込んでパスを繋いでゴールに迫るやり方もある。
 なお、こういう得点法の全てに共通して、敵ゴール前のDFの人数をなるべく減らす工夫も必要になる。ザックはよく、こんなことを語っていた。
「敵の守備陣形を縦にも横にもなるべく広げること」
 広い範囲に敵DF陣を分散させるわけである。これが上手く行った時には、敵ゴールすぐ前などに「身方の数的優位」が出来たりするわけだ。プロの世界において、敵ゴール前のDFよりもその周囲の身方FWらが多数だというのは、得点目差して非常なチャンスを得たということ。なお「スペース」と言う言葉が一般的によく使われるが、これは空いている空間をいち早く見つけてそこに走り込めば楽に身方ボールが受けられて、余裕を持ってパスが出来るということ。こういう大きなスペースをゴール前などで見つけて走り込めれば、自らシュートなり、絶好のシュート目差したよいアシストなりが可能になるということである。
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ACL決勝、第一戦 (文科系)
2017-11-19 22:22:57
 浦和と、サウジのアル・ヒラルとの標記の戦いを、昨夜午前1時から観た。キープ率もシュート数も圧倒されながら、1対1。第2戦に相手はどうしても1得点以上を上げて勝たなければならぬという地点に追い込むことが出来た。その原因は、何と言ってもハリル言う所のデュエルの強さ。肝腎な所で敵を自由にさせないという、その勝率であると探したからこそ、こんな資料が見つかった。

『圧巻の数字を残したのはセンターバックの槙野で、地上戦が6勝1敗、空中戦が2勝0敗と鉄壁の強さを誇った。右サイドバックの遠藤も地上戦4勝3敗、空中戦1勝2敗と五分に渡り合っている。中盤では長澤が地上戦6勝2敗、空中戦なしと強さを見せ、前線で孤立する場面が目立った興梠も地上戦6勝4敗、空中戦2勝1敗と高い勝率を残した』

 次戦は25日だが勝つと思う。これに勝てば、12月の世界各大陸チャンピオン・クラブ・トーナメントの準決勝で、ヨーロッパチャンピオン、レアル・マドリに当たる可能性大ということで、スペインが大注目している。去年は、開催国枠で出た鹿島が南米チャンピオンを負かし、決勝でレアルと激戦を演じたからだ。90分時間内では2対2、延長で力尽きたのである。2得点は何れも柴﨑岳があげたもので、この得点をきっかけに、柴﨑はスペインへ行き、今は中堅チームのエースになっている。現在はまだ故障休場中だが、12月にはトップ下エースなどとして復活してくるはずだ。
監督と評論家 (文科系)
2017-11-20 12:40:38
 サッカー監督は当然、上に書いたことの全部に精通しているだけではなく、「これを言葉にして選手に教え諭し、鍛え」られねばならない。
 評論家は、こういう監督と同じレベルであることが望ましい。組織プレー、個人プレーを出来るだけ広く見られ、言葉にする能力である。その意味では、一定実績を上げた監督が最も良い評論家になれるのであって、名選手でも良い評論家にはなれない。組織を表現できない元選手などは多いはずだから。

 スポーツが科学だとは、そのスポーツの全部をより広く、正確に見られるということだろう。それには何よりも言葉による表現が欠かせない。複雑な物事の科学というものは、言葉に表現、説明しては、それを正しく修正していくことによって育まれていくものだからである。名選手でも組織を言葉にする中心にいた人こそ、名監督になれるのである。今の急激に台頭しつつある磐田の、名波のように。
Unknown (Unknown)
2017-11-20 17:09:55
ロクに見ていないサッカーに加え、ほとんど見ていない野球も入れてきた上での、「観戦を楽しくするために」と、きた。
流石は、文ちゃん。
らくせきさんの言う、威張っているバカをやらせたら、トップクラスの配役かとも思うよ。

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