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随筆 「ハーちゃんと僕」    文科系

2017年03月30日 | 小説・随筆・詩歌など
保育園玄関出入り口を開けるとすぐの廊下に、今年入学予定で六歳のハーちゃんが早帰りの準備万端を整えて待ち構えていた。手早く靴を履きながら「ジジ、遅いねー!」、その全身が喜びを表しているから嬉しくなった。歯医者に行くための早迎えだと言ってあるのに。

 娘夫婦は、我が家のすぐ近くに住まいを決めて、こんなふうにいろんな育児仕事に僕を引っ張り出してきた。0歳の時にもうそうだったし、単に育児仕事だけではなく、運動会とか「親子」キャンプなど女男二児の保育園行事にもどんどん。若い頃の僕が保育園参加も含めたイクメンの走りと娘自ら体験してきたからのことなのだが、パパだけでなく、まだ健在のババを差し置いたジジのこれだけのイクメンって、ちょっと珍しいはずだ。
 イクメンと言う以上に教育パパならぬ教育ジジもやってきた。と言っても、まだこんな程度だが。自転車に乗れるようにしたり、運動会のための竹馬も僕が作って、僕も教えた。週一土曜日の水泳教室はほとんど、若いママやパパに混じって見学しに行きたくなるのだし、二か月に一度のその教室進級テストの一~二週前などは二人で市営プールに行って欠点を修正してやったりもする。そんな帰りの公園で運動会の前などは正しい走り方まで教えてきた。だからこそなのだと確信しているが、水泳は二五メートルがクロールできるクラスだし、運動会リレーではアンカーとしてクラス一バネの利いたダイナミックな速さを見せているなーと、教育ジジは目を細めていた。ただし僕にとっては、これらすべてが、我が子に日曜日などにやってきたことを繰り返しているに過ぎないのである。ハーちゃんが習っているピアノ・レッスンも、娘にしてきたようによく付き合っている。「小学校前教育は、何かスポーツと芸術一つずつ。それが一番」という教育方針も僕と娘夫婦で一致しているのである。もちろん、お婿さんもこれらを僕とともにやってきた。彼と僕が仲が良いのもこうして、ハーちゃんの御陰なのである。孫もカスガイということだろう。

「恋人同士みたいだね」。これは、去年白樺湖の大きな遊園地に出かけた時に娘夫婦が僕らにかけた言葉だ。ほぼ全ての遊び遊具目指して、僕と二人であちこち飛び回っていたその光景を評したもの。こんな時は、「ランナー現役を続けていて良かったー!」と自分ながらしみじみと思うのである。〈日々一緒に遊んできて教育ジジやってきたけど、恋人ねー……〉。
 日曜日の午後、玄関のブザーが鳴る。パパが開けた扉の鍵音諸共、居間でビデオ・サッカーを観ている僕の膝めがけてハーちゃんが駆け込み、飛び込んでくる。こんなところも確かに、恋人みたいなのだ。膝の上のハーちゃんは時にお姫様抱っこの体勢も取るし、僕の首筋に両手を回したりもするから、大好きな「ごっこ遊び」であり、その恋人同士。ただ、CDがいっぱい揃えてあるディズニー・アニメの男女場面のごっこ遊びかも知れぬと気付いてからは、途方に暮れてしまうようになった。そう気付いたのは、こんな場面があった時だ。
 四〇歳を超えた僕の息子と我が家で出くわしたときには、ハーちゃんの恋人役はたちまち彼に替わるのだ。僕に対してよりもかなりべたべたしている。アニメのごっこ遊びと思えばこの全部が理解できるのだが、ちょっと際どいこんな「遊び」がはて何歳まで続くのか。そう想いを馳せると、ちょっと寂しく、一種切ない気持ちになった。
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明日も・・・ (文科系)
2017-03-30 21:51:43
 明日もハーちゃんは保育園欠席で、僕が面倒見ることになった。ママの「明日は春休み(ハーちゃんは保育園欠席)」が急になくなったから、急遽ハーちゃんが僕に回ってきた。午後遅く僕が歯医者にも連れて行くはずだったし。それで、こうすることにした。午前から二人で東山動物園へ。そして、時間が来たら歯医者に行くと。
 二人の動物園、楽しいナー! 僕はとにかく、子どもといる時間は全く疲れないだけでなく、ただ楽しいだけ。これも若い頃暇があればわが子と過ごした習慣からなのだ。
メガロスのこと (文科系)
2017-04-02 08:25:13
 ハーちゃんの水泳教室関連で少々。同じく社会のスポーツ文化の問題として。
 以下のこれは前に書いたこと、やはり進級テスト基準が極めて不明朗だと再認識した。今日のあの泳ぎで「合格へのマークが二つ増えただけ、あと6つ残っている」という結果は、明らかにおかしい。子どもに質問する口があったらどう説明するのだろうなどと考え込んでいた。

 各基準項目の説明に付されたハーちゃんの評価を見ると、最も大きい「欠点」は腕の掻きが甘いということらしい。が、あんなにゆったりした泳ぎの掻きが甘いのであれば、あんなに速くは泳げない。ハーちゃんの場合むしろ、脚の方に上下浮き沈みが大きいという欠陥が少々あるのに、普通よりも速いのである。進級基準の25メートルもゆったりと楽々泳いでいて、50メートルも泳げるだろうとさえ感じた。こうして、脚よりも腕がおかしいという見方自身が誤っているはずなのである。

 メガロスって確か野村不動産がやっている所と聞いたが、多くの子どもを集めて、周囲の熱意や努力を逆なでするような、良くない商売をするものだと思った次第。なにしろご本人らには失礼かも知れぬが、この試験に受かったはずの一級上のクラスにも、ハーちゃんより下手な子がごろごろ居るのだから。息を吸う時に体が天上向いてて、腕の掻きも問題外と言える子らのことである。このクラスで最も低年齢の彼女ならまだ上げなくとも良いと、長引かせる「商売」があるとしか思えないのである。

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