九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

ギリシャ財政危機と金融  文科系

2016年10月14日 | 国際経済問題
 ギリシャ国家の財政危機がEU全体を揺さぶった大問題について、昨日書いたコメントがこれ。僕はこのブログで米金融ゴールドマンの仕業でもあるとずっと書いてきのですが、巷で知っている人は知っているその正体の一端が今紹介中の著作に解説されてありました。このブログでまた「国家がなくなる」と何度も書いてきましたが、その真相でもあります。国家財政財政困難を活用して、さらにこれほどに痛めつけられたら、国家の仕事など何もできなくなりますから。世界金融は更に、ギリシャを痛めつけることによってユーロを通じて西欧全体を揺さぶってきたわけです。
 またちなみに、90年代のアジア通貨危機でもタイなど東アジア各国に、同類のことが起こったわけでした。

【 ギリシャ問題の本質 (文科系)2016-10-14 05:03:08
 一時世界で大騒ぎされた、ギリシャ国家財政危機問題。この一方の本質が、アメリカはゴールドマンの仕業とこのブログに何回も書いてきました。そのことが、この書「金融が乗っ取る世界経済」には、きっちりと解説してありましたね。こんな風に。

『企業ばかりではない。国家もそうである。ギリシャの金融危機が深刻化したのはギリシャ国債の空売りに加えて、新契約の裸のCDSの掛け金がどんどん上がってギリシャ政府が発行する新国債の利子率が急騰したためである。ドイツなどはその裸のCDSの取引を禁じているのだが、そういう取引を歓迎する金融センターが世界中にたくさん残っている』(P200)
 
 この文章の意味がきちんと分かる人が日本にどれだけ居るでしょうか。僕はこれをなんとか理解するのに、1時間以上かかった。それも、今も尚数学に強い我が連れ合いにこの前後を読んで貰った上でちょっと討論できた末のこと。「ギリシャ国債の空売り」、CDSなどはともかくとして、「裸のCDS」とか、「ギリシャ国債のCDS掛け金がどんどん上がる」とか「(すると)新規国債の利子率が上がる」とか。 
 こんなに難しいものを国民が知って反対し始めるまでには、歴史的時間が実に多くかかるもの。だからこそ、文中のこんなことも起こっているわけです。
『ドイツなどはその裸のCDSの取引を禁じているのだが(、英米では認められている)』

 裸のCDSとは何か。この金融保険の「裸の」って、難しすぎてここでは説明のしようがないので、作者の文章から易しい比喩的説明だけをあげておきます。
『保険法だったら、隣の家に黙ってその家に火災保険をかけることは禁じられている。全く当然だ。放火罪奨励はとんでもないことだからである。しかし社債のCDSの場合、国によっては、そのとんでもないことがまかり通る』(P199)
 かくして、この「裸のCDS」ゆえに、こんなことが無数に起こってきた。火災保険が掛けられた家の持ち主でない人々が、この家を燃やして保険金を貰おうという行動を密かに始めるのだ。さらにそのために、安い掛け金の同じ家の別番号CDSを無数に買い集め始める、とか。ちなみに、これが家でなくて社債の保険であるならば、間違いなくその会社を潰していくことになります。安い掛け率の保険が買い占められたら、新たな社債を発行しようにも利子率が高くないと誰もこれを買ってくれない。よってこの会社はもう、会社存続のための新たな借金もできなくなるという理屈です。

 皆さん、ギリシャはこうして潰されました。アメリカのゴールドマンがやったことです。】

 
 こうして、このようなCDSについて、世界的に著名な投資家ジョージ・ソロスもこのように「大量破壊兵器である」と評すことになります。
『ゼネラル・モータースなどの倒産を考えよ。その社債の持ち主の多くにとって、GMの再編より、倒産した場合の儲けの方が大きかった。人の生命がかかった保険の持ち主に、同時にその人を打ちのめす免許を持たせるようなものだ』(「金融が乗っ取る世界経済」P22)
『政治』 ジャンルのランキング
コメント (5)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 「よたよたランナーの手記」... | トップ | 随筆 「全体主義的感性」 ... »
最近の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2016-10-14 17:05:34
そもそも、ギリシャなんて、一度も黒字だった事がない国でしょ?
ゴールドマンが潰したってよりは、EUの看板をたてに、ドイツが潰れている事にした国。
ゴールドマンは、上手に尻馬に乗ったけど。
ぶっちゃけ、早まったのは、ドイツのアレコレで、ドイツの銀行の内情を見れば明らか。

文ちゃん、偏ったスタートをし過ぎ。
意味、分かるの? (文科系)
2016-10-14 19:53:55
 貴方に老マクロ経済学者が語るこの文章の意味が分かるの? 分からないからこそ、こんなこと書いてきてるとはっきりとしてるんだよね。上の解説を何度も読みなさいよね。それでも分かるかどうか?

『企業ばかりではない。国家もそうである。ギリシャの金融危機が深刻化したのはギリシャ国債の空売りに加えて、新契約の裸のCDSの掛け金がどんどん上がってギリシャ政府が発行する新国債の利子率が急騰したためである。ドイツなどはその裸のCDSの取引を禁じているのだが、そういう取引を歓迎する金融センターが世界中にたくさん残っている。(P200)』
ドイツ銀行 (文科系)
2016-10-17 18:02:35
現在の世界経済の最大問題の一つは、ドイツ銀行の運命。ギリシャに対するのと同じように、ドイツにも今空売りが掛けられていると確信している。多分日米がつるんで。それも、最後にはドイツ政府が税金救済をするだろうという、そんな目論見の下に。
 もし税金救済がなければ、空売りを掛けている債権者たちは一体、どうする積もりなのだろうか。その時ははっきりとした世界大恐慌とか?

 でも、リーマンや長銀のように潰すのが良いのかも知れない。税金を当てにした空売りなど、モラルハザードも良い所なのだから。 空売り。レバレッジ。他人の家に火災保険を掛けられるから家を燃やして金にしたいなどという人に応えるに等しいCDSの横行。キャピタル・ゲイン税15%。金融は今や、百鬼夜行の世界だ。
金融化が世界を貧しくした (文科系)
2016-10-18 13:52:57
 すぐ上のコメントに書いた金融「百鬼夜行」が、勝手に世界に進んでいるというだけならば、どうということはない。
 空売りも。
 レバレッジも。
 他人の家に火災保険を掛けられる制度があるからその家を燃やして金にしたいなどという不届きな人を増やすに等しいCDSの横行も。
 世界的大ファンド投資家ウオーレン・バフェットでもキャピタル・ゲイン税が15%適用だから課税率17%になって、約4000万ドルの収入に対して、税額がたったの690万ドルだとかも。なおこれは、2011年のニューヨーク・タイムズへの本人寄稿文からとあって、当ブログ9月3日拙稿に紹介してあります。
 2006年のゴールドマンの高級従業員50名が一人最低17億円もボーナスを貰ったことも。さらには、ボーナス100億円を越える社長とか、ディズニー社の社長のように、歴代世界1位の中でもずば抜けた500億円ものボーナスがあったとかでさえも。ちなみにこれも、1年分のことですよ!

 問題は、こういう金融化が世界の普通の人々の生活に何をもたらしたかなのである。
 世界の実体経済を壊し、攪乱して、失業者や不安定雇用者を急増させた。
 中進国なども、そこの法人なども含めて、世界の小金を奪い取って、世界の実態経済を壊してきた。日本では例えばこの愛知でも南山大学や藤田保健衛生大学が将来のために貯金した各数百億円まで奪われている。
 為替に空売りを掛けて、国家の金を奪い取ってきた。これを通貨戦争という。ギリシャ、タイ、韓国、ブラジル、アルゼンチン・・・この30年ほどに渡って成されたこれらをあげれば、切りがない。
 
 これらのことの概観を大学の教科書なども使ってできる限り説明した11回連載がここにありますから、興味のある方はご覧下さい。2013年3月1日から4月13日までぱらぱらと載せた「世界経済史の今を観る」です。当時はまだまだ頭も整理されていない拙い原稿ですが、これを読まれれば、最近紹介している「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」関連エントリー7本ほどが、世界像の中に位置づけられて詳しく分かると思います。
 出し方は右欄外のカレンダー下、「バックナンバー」欄の「2013年3月」クリックから。このクリックですぐ上のカレンダーがその年月分に代わりますから、今度はカレンダー内の日を指定クリックして下さい。エントリー本欄がその日のエントリーだけに代わりますので、当該投稿お読み願えます。
金融化最要点のエントリー (文科系)
2016-10-26 03:20:50
 すぐ上のコメントに追加です。バブルとバブル弾け、そういう金融化(の帰結)は、結局なぜ大問題なのか。最大の問題は、実体経済を壊すこと、失業者と不安定労働者ばかりを増やすことですが、これらのことが更に一般消費も設備投資も減らして、景気悪化の悪循環を起こしていくという問題があります。現に、リーマン以降の世界経済は結局のたうち回っているだけだ。

 こう言う最も大きい流れを概観するためには、9月28日のエントリー『米大企業社長たちはこうして「金融の馬車馬」に』をお勧めします。金融化の歴史的統計数値を最も多く扱っているエントリーだからです。

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む