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バルサの敗北を観た  文科系

2010年04月29日 12時54分53秒 | 文芸作品
 昨夜、否、今朝未明、バルサ・インテル戦を観た。3対1でインテルが勝った第1戦とほぼ同様のゲームだった(4月21日の拙稿参照)。が、あれ以上にバルサ「攻勢」、インテルの守りと、一種地味だが、まー凄まじいゲームだ。ゲームの数字を観ると、保持率は73対27、シュート数は11対1(だったかな?)。まーほとんどインテル陣内で競り合っているのだが、危ない場面が意外に少ない(こういうのを、日本の守備陣に学んでほしいものだなー)。それも前半30分ほどからのインテル、10人で戦ったのである。レッドカードでモッタが退けられたからだ。
 結果はバルサの1対0で、2ゲーム合計2対3。バルサ敗退! ただ、今回のバルサ1得点は、明らかに得点者ピケのオフサイドだったと思う。一度オフサイドラインを破っていて、ちょっと戻って出直したときにもなお割っていたのだが、それを審判が見誤ったのだと僕は確信している。

 90分間のほとんどが、こんな実況放送になろう。
①バルサがインテル陣営に3分の1ほど入って横にボールを回している。インテルはゴール前に1列、その前に1列と、計8~9名でおおむね2本のライン・ディフェンスだ。バルサのボール保持者には、インテルの誰かが必ず前に出て来て、プレッシャー。バルサ保持者が替わるたびに、インテルの違う選手が後ろから急いで走り出てくるといったやり方である。

②バルサの縦パスが、ほとんど入らない。縦前方の味方が常にきっちりマークされているらしい。メッシがたまにドリブル縦突破を試みるが、これはインテル前ラインを中心とした2~3人に囲まれて後ろラインにすら届かずに、まず沈没、アウトだ。ただメッシの動き出しの早いこと、緩急の差の大きいこと。これを抑えるインテル選手は全員足も速いのだろうが、多分、メッシを抑えるべく動いていく位置、コースがよいのだと思う。
 以上の結果として、バルサはこうなる。結局ボールをサイドに流すしかない、と。

③そのサイドもなかなか中へは入れない。基本のマンツーマンが厳しくて、最終ラインに届かない。下手に大きな、あるいはトリッキーなドリブルなどに出ると、ちょこんと足が出てボールを掠め取られる。また、②、③どちらの場面でも、バルサが裏を狙うことはまずない。これはバルサのポリシーなのか、インテルのオフサイド・トラップが上手いのか。第1戦と並べて考えると多分、バルサのポリシーなのだ。「美しいサッカー」の感じ方? 
 こうして、横から破った際どいシュートというものさえもが、ほとんどない。前半のシュート数が7対0だったが、枠に飛んだのは確か1本だったはず。

 結論である。バルサの完敗だと思う。インテルのカウンターが冴えた第1戦。1、2戦ともに鉄壁のインテル守備陣。全員守備なのだが、特にボランチを中心とした中盤守備陣をば、あのバルサが怖がっているようにさえ見えた。これは僕の気のせいではないと思う。
 誰がこんな結果を予想したろう。世界の識者たちもほとんどバルサ勝利を信じていたはずだ。ポルトガル人、ジョゼ・モウリーニョ監督。勝利の瞬間には端正な容姿を直立させ、スタジアムの一角に上向きの眼光を投げて、長くフリーズ。頭上に突き出した両手はVの字を作り、2本の人差し指がまた「1」になって天を突いている。事実上の決勝戦に勝利した歓喜を、体全体で静かに表しているようにも見えた。が、その目、眼光が違った。あれは「イッテイル」者の目。一種狂気になっていたのだと見た。物凄い野心家なのであろう。

 決勝戦は、久しぶり同士。ドイツはバイエルンとである。ロッベン、ファンボンメル、オリッチでも、この鉄壁は破れないと見たがどうだろう。深夜3時半からシングルモルト・ボウモアを注文したのに、1000円だけでこれだけ楽しませてくれたグランスラムにも感謝。決勝戦もここに来ることになる。
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2 コメント

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このゲームから、日本人が今知るべきこと (文科系)
2017-10-21 21:14:09
 このゲームから今日本人が知るべきことを記したい。全盛期メッシ程度の攻撃力では、得点できない守備組織というものが存在するということだ。この事は何を示すか。サッカーでは、個人技よりも組織問題が優先するということである。世界一金があるレアルが、常勝であり続けられないというのはそういう意味以外の何ものでもないだろう。

 総合的個人能力がある選手を世界から集めれば勝てるという見解は、誤りなのだ。もっとも、総合的個人能力があるとはどういうことで、どの選手がそうなのかというのも、世界選りすぐりの監督同士の間でも、見解が分かれることだろう。潰しとか、繋ぎとシュート力とかという以上に、その組織にあったプレーができるということの方が遙かに大事だと、どんな監督でも考えることだろうが。
歴史的ゲームから学ぶ (文科系)
2018-04-26 10:32:21
 今の論争の必要上、このエントリーと、この前の21日の観戦記とを、2018年4月26日における1970さんとの論議から、読み直しを迫られた。

 今振り返れば、世界のトップ監督が集中しているプレミアの、それぞれ1位と2位の監督同士になっているその二人の記事ということになる。その時から僕はこう言い続けてきたもの。
「モウリーニョは必ずプレミアへ行く」
 しかしながら、まさかグアルディオラがプレミアのしかもシティに行くなんて、予想もできなかった。マンUならありうると言って来たが、ファーガソンの誘いを断ったその理由がよく分からなかった。

 さて、この二人の戦いに、ゲーゲンプレス創始者クロップが加わって来た。初め戸惑いがあった彼のチームが、ここに来て急成長。ついに、今をときめくグアルディオラ・シティをCLで大敗させてしまった。きっと、クロップらしく、若い選手を急速に育て上げたのだろうという仮説も立てているが、観戦でそれを確認し、何故強いかを是非考えてみたいと思っている。それも時間があればのことだが・・・。

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