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保安院の大罪(87) 尿検査ナシの怪  文科系

2012年10月27日 09時30分34秒 | 国内政治・経済・社会問題

 標記の事で、例によって昨日の中日新聞15面の要約をする。いつものようにこの新聞を読んでいない全国の人々への紹介という意図だ。
①福島県は、事故を受けた県民健康管理調査にホールボディカウンターだけを用い、尿検査を取り入れようとしない。後者の方が体内蓄積されたセシウムを検出できるとかで精度もはるかに高く、動き回る子どもでも正しく使用できるのに。
②尿検査の希望は強い。だが、公開検討委員会は事前の秘密会を開いて尿検査実施を見送りと決めるなど、『議論の不透明さも浮かび上がった』。つまり、『尿検査なし 台本あり』(大見出し)とか、『消極 県検討委、事前に秘密会』(中見だし)の姿勢が目立つばかりだ。

 さて、素朴な疑問。原子力行政を進める時は国が自治体にごり推しに進めてきて、この重大事故の後始末は県主体でやらせるって、一体どういうことなのだろう。こんな姿勢では、県民健康管理調査に多くの国費で支援するなど、今後への正しい調査・反省など全く望めそうもないと思う。

 何度も言う。罪悪にも程度がある。また、過失、罪悪を犯した後の態度にこそ、人の本性が最もよく現れる。よって、福島のような50年に一度というような重大過失、重大罪悪の事後処理こそ、これに関わってきた人々の本性を浮き彫りにするものと言えるだろう。この事に現れた本性は、通常のものとは全く違うということだ。「ご免で済めば警察要らぬ」の最たるものというべきである。
 こういう知見、論理からいえば、日本という国は民主主義の欠片もない終わった国だと思えてならない。「国民は、知らしむべからず、よらしむべし」と語ったら、これはもう封建時代の支配者の思想だろう。国家などの権力者たちがそうなっていることは,今や明らかになったと言えないだろうか。

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3 コメント

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拉致問題への (らくせき)
2012-10-27 09:46:57
取り組みも世論を敵にまわさない程度に
お茶をにごしたモノ。
さすがに家族会も政府を批判せざるを得ないほど。
フクシマより政局というマスコミも困ったモノ。

しかし選挙があったとして・・・・
どこに投票すれのか?これも悩ましい。




解決? (文科系)
2012-10-27 12:36:17
 らくせきさんがいつも言っていることは、この事。
「批判は分かった。解決方向は?」
 ある程度の学者ならこうなった背景と解決方向は分かっていても、着手が難しすぎるということだと思う。
 背景は、医療や教育の心配、不安がなかった社会主義国家が官僚主義腐敗によって倒れた事と、それを良い事に新自由主義経済グロ―バリズムの力を世界に野放しにしたこと。解決方向は、グローバリズムの世界的制御。が、この世界的制御がまた、もの凄く難しい。こういう世界的相談の前例は、第一次世界大戦に懲りた大国が世界戦争を無くそうとし、戦争を非合法化してきたその経過しか存在しない。
 今の世界的課題は、過去の戦争違法化課題よりも遙かに難しい。日米などの大国権力にとっては、グローバリズム存続が当面の死活問題になってしまったからだ。マネーゲームを禁じたら、国民を食わせられないかも知れないのである。
 ただし、このまま資本供給側だけで需要側を無視していけば、餓死者続出の世界になるだろう。食糧問題が深刻な中国は、他国の農地の買い占めをさえ始めた。食糧自給率の低い日本も共犯者だ。他国の水を買い占めているに等しいからだといわれている。こうして、食料を買い占められたに等しい貧困国の貧民はどうやって食料を得るのかという時代が必ず来ると僕は観ている。丁度、グローバリズムという「現実」の前には、民主主義などは空想に過ぎないと言われてきたように。最近僕は、「地球は地獄になるな」と観ている。日本国家、国民がどうのというだけの問題ではないのだも。 
追加です (文科系)
2012-10-30 01:28:26
 落石さんに追加です。なお、上記も以下も,落石さんへのご批判ではありません。僕が考える庶民にとっての諸悪の根源を、端的に明らかにしただけのつもりです。

 さて、上の国民(世界庶民)にとっての根本問題と考えることを解く前にでも日本だけで最も改善できる点が,官僚問題だと考えています。グローバリズムの前に、その上に官僚がさらに搾取している、もっと偏った政治の音頭を取っていると、僕は観ているのです。また、この官僚が日本のグローバリズムへの国家的コミットメントの最大の担い手でもあるとも明らかになったと、そんな風にも観ています。官僚たちが中心となって日本国民をグローバリズムとアメリカに差し出しておいて、彼ら自身の既得権はこれに対して死守している以上のものがあるのだと、そんなふうに観ているのです。
 民主政権が生まれ、福島事故を経て、以上がどれだけ酷いものだったかが白日の下にさらされたと観ているわけです。だからここで、その悪行をこれでもかと書いてきたと,それが僕がここに臨むやり方にもなっているわけでした。よろしく。

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