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北朝鮮④ 1970

2017年08月05日 01時57分10秒 | Weblog
ICBM火星14号が成功。これでアメリカ本土ほぼ全域が北朝鮮ミサイルの射程に入った。
というわけで、徐々に洒落にならなくなってきた今後を考えたい。


国同士の安全保障はトップ同士の信頼関係或いは人間関係があるかないかで大きく変わる。東西冷戦時代に米ソの決定的な衝突が無かったのもホワイトハウスとクレムリンにホットラインが合ったことに他ならない。
さて、北朝鮮とアメリカはどうか?
そこまでは無いわなw
ましてやトランプと正恩に信頼関係があるとは思えない。そもそも自国から出ない正恩なんで、プーチンや習近平との信頼関係も全く不明。
結局今のところ信頼関係や人間関係による宥和は無いものと考えることが自然になる。
火星14には当然小型核弾頭の搭載が可能。北朝鮮の目的は核開発を国際社会に認めさせ核抑止による自国の安全保障を確立することになるのだろう。
しかし、当然世の中そんなに甘くはない。

大昔から現代に至るまで国同士の戦争の大部分は隣国同士の争いから始まる。だから今回の場合で言えばアメリカと北朝鮮は国境を接しているわけでは無いから衝突の可能性は限りなく低い。こういう見方はある。
しかし、一方で常に謎に包まれた政策の北朝鮮が国際社会からの警告を無視し続け遂にICBMの開発と核搭載能力の実現にこぎつけた。この次になにをするのか?さっぱり分からない。もしかすると更に攻撃的な動きに移行するのではないか?という見方もある。
どちらの見方も肯定も否定も出来ない。

又、一連の動向で最も割りを食ってるのは中国という見方もある。果たして中国はここまで北朝鮮のミサイル開発が短期間に飛躍的な成果をみせることを予見出来ていたのだろうかという見方である。
北朝鮮は中国にとっては重要な役割を果たしている。アメリカの同盟韓国との間にワンクッション置けるのと、北朝鮮に暴走させそれを中国が抑えるという形でアメリカや韓国、日本に対して一定の緊張を与えることが可能になる。
しかし、今回のICBMは中国にとっても諸刃の剣になる。中国全土も当然射程圏に入ったから。こうなると従来とはかなり状況が変わる。
当然今までのような圧力を正恩に掛けられるかは不明になる。

国家間の戦争の大部分は隣国同士と書いたが、中国と北朝鮮との軍事衝突の可能性も否定出来ない状況が生まれている。

そして、核問題。
このまま北朝鮮の核が既成事実になった場合、日本や韓国始め東アジアの国々は北朝鮮の核の恐怖に襲われる。核抑止とは、こっちは使うつもりは無いがお前が撃ったら間違いなく倍返しだからなという暗黙の論理で成立する。しかし、それだけでは核抑止にはならない。そこにもうひとつ信憑性の話が加わる。
例えばアメリカが北朝鮮に、もしそっちがロサンゼルスに核を落としたらこっちは平壌に核を落とす。この威嚇は信憑性が高い。だが、もしそっちが東京に核を落としたらこっちは平壌に核を落とす。この威嚇はどうか?日本はアメリカの同盟国だから東京に核が落ちた場合、同盟国を守るというアメリカの信頼性に傷は付くが、直接の被害は無いので果たして信憑性のある威嚇になるかというと必ずしもそうではない。
そうなるとこの場合は厳密に言うと核抑止にはならないことになる。
度々日本はアメリカの核の傘下でという話になるが、実際の信憑性はあまり高いとは言えない話だったのよw
しかし、北朝鮮のミサイル核開発がここまで来てしまった以上、日本や韓国も今までとは違う安全保障が求められる可能性が出てくることも否定出来ない。
つまりは、核開発になる。

核による恐怖の均衡が国同士の戦争を回避する有効な手段と考えられるならば、その可能性も否定出来ない環境が北朝鮮によって整いつつある。


コメント (10)
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