相撲：押し倒しの「音」を収録 珍しい効果音CD 第179回 大相撲

スポーツの魅力の一つに、「音」がありますよね。相撲の取り組みでも、力士のぶつかりあう音や、観客の声援・どよめきで、観戦気分が大きく盛り上がります。土俵上の力士が、取組前に自分の体をたたいて気合を入れたり、取組でぶつかりあったりして出る音も魅力です。今回は、押し倒しの「音」を収録した、珍しい効果音CDをご紹介します。


大相撲の会場に、
朝早く足を運ぶと、
たどりつかないうちから、
やぐらの上で呼出しさんがたたく
太鼓の音が聞こえてきます。

相撲を見に来たんだ…。
気分もすでに、高揚してきます。

そうです。
会場に入らないうちから、
すでに相撲観戦は、
始まっているんですよね。


入口の木戸でチケットをもぎっているのは、
大相撲のOBである親方たちなのですが、
入場する際、ひとことふたこと、
言葉をかわす事もあるかもしれません。

声も話し方も人柄もみなさん違いますから、
何回も足を運んでいても、
今日は誰だろうと毎回、楽しみです。


さて、会場に入ると、
まだ空いている時間なら、
空調の音や人の足音、衣擦れの音が。
お客さんが増えてくれば、
そのざわめきが耳に飛び込んできます。

取組が始まっている時間帯なら、
行司さんが行なっている館内放送の声、
そして力士を呼出す呼出しさんの声なども、
流れてきます。

花道の奥で、
力士が準備運動としてシコをふむ音も、
ペタペタと場内に響き渡ります。


お茶屋さんの出方さんが
お客様を案内しながらキビキビと歩く、
雪駄の音も響きます。

廊下を歩いて売店の前にさしかかると、
お土産や弁当を売るお店の方から、
いかがですかという声がかかるかもしれません。


他のスポーツと大きく違って、
力士の皆さんは、お客さんと同じ廊下や、
同じ通路を通る部分が多いですよね。

ですから、場所入りしたり、
帰ったりする力士が歩く時の
下駄や雪駄の音も耳に入ってきます。

ゆっくりとした足取り。
慌てた若い力士の走る音。


力士同士の会話も聞こえてきたりするので、
何を話しているのか、
気になってしまうような場面もあるかもしれません（笑）


力士の出入り口で、
場所入りするお相撲さんを眺めていると、
熱心な相撲ファン同士が話す楽しそうな声や、
力士への拍手・声援も聞こえます。

中には、声援に返事をしてくれる力士もいて、
生の声が聴けることも。

親方同士が目の前を
愉快に談笑しながら歩いてきたりして、
素の魅力に触れることができたりするのも、
会場へ出かけて良かったと思える理由の
ひとつかもしれません。


気になる力士の取り組みが始まるので、
館内に戻ると、
前の取組が大いに盛り上がって、
歓声が上がっていたりします。

普通、取り組みは短いものですから、
歓声を聞いてから戻っても、
すでに遅い事が多く、
なんだか損をした気持になったしります。


そろそろ自分の席に戻って観戦しましょうか。


２階席だと、
下から歓声がわき上がって来るように聞こえて、
これはこれで、気分が高まります。

こういったスポーツの歓声は、
やはり生で見た時の醍醐味ですね。

この臨場感を味わってしまうと、
テレビではなく、
できるだけ会場に行きたくなります。


行事さんや呼出しさんの声も、
相撲と切り離せない大切な音ですよね。

声や、呼び上げの素晴しい呼出しさんや
行事さんがいらっしゃるので、
これも聴き逃せません。


そして観戦気分を盛り上げてくれる音で、
重要なのがもうひとつあります。

お茶屋の出方さんが、
ビールやお茶を運ぶ時の音です。

高い澄んだ音なので、
広い場内でも、とてもよく通ります。

この音がなんとも良い味を出していて、
情緒があると思うのですが、
皆さんはいかがでしょうか？


回りの席のお客さんの声も耳に入ってきます。
興味深い話だと、土俵の上の事よりも、
注意がいってしまったり、
隣のお客さんと話が盛り上がってしまったりもします。


時間がたって、いよいよ幕内も後半戦になってくると、
館内の熱気も最高潮です。

あちこちからご贔屓の力士に声援が飛び交います。
力士の一挙手一投足に、客席全体が反応して、
どよめきます。
声を出そうとしなくても、
出てしまうんですよね。

そしてこのどよめきの臨場感で、
ますます興奮も大きくなって、
ますます声も出やすくなって…。

感動的な一番の時など、
全身に鳥肌が立って、困ってしまいます。

ナマの良さを、まさに肌で実感します。


それから、小学生など、小さな子供たちが
修学旅行や授業の一環などで集団で来ていると、
その応援は本当によく響きますよね。

子供たちの応援内容によっては、
場内から拍手が起こったりする事もあって、
そんな時は、その場に居合わせた巡り合わせに
感謝したくなります。

会場がひとつになったような、
そんな気配が、一瞬ただよいます。


力士が花道の奥や土俵上で、
自分の体をたたいて気合を入れている音なども、
とても良く聞こえますね。

力士がまわしをたたく音も、
ポン、ポンと、不思議に良い音です。
絹でてきているからでしょうか？


取り組みでは特に、頭と頭で思いきり当たった時の音は、
素人が聞いていても、思わず顔をしかめてしまうほどの大迫力で、
とにかく痛そうです。


結びの一番が終わり、外に向かうと、
太鼓の音が聞こえてきます。

これがまた、なんとも言えずに
味わいがあって、たまりません。

立ち止まって最後まで聴いていく人もいて、
打ち終わると拍手がある事も。


力士が帰るところを待っているお客さんたちや、
興奮覚めやらぬまま駅に向かうお客さんたちのざわめきも、
心地よく耳に入ってきます。


さて、長々とお待たせしてしまいましたが、
今回ご紹介するのは異色の「音」のCDです。

なんと、「手 押す:相撲の押し倒し」
という音が収録されているのです。

効果音ライブラリー1～〈はいぱー擬音〉人体2 からだ

というCDなので、
相撲はその中のひとつなのですが、
一覧を見ていると、
これは一体どんな音が入っているのかな？
と気になってしかたがないようなものが、
たくさんあります（笑）

「効果音」「擬音」ですから、
本物の音をそのまま収録したのではなく、
作った音なのですが…。

興味のある方は、
ぜひ、その一覧を見てみてください。

そして、もし買った方がいらっしゃいましたら（！）、
今度、一緒に聞かせて下さい（笑）

というのは冗談ですが、
感想はうかがってみたいですね。


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効果音ライブラリー1～〈はいぱー擬音〉人体2 からだ

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2005.8.28　　第４３版