黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

嫌じゃ嫌じゃ

2016年01月28日 13時28分09秒 | ファンタジー

 はなは、なかなか良い写真を撮らせてくれない。
 親戚の家の猫たちの場合、ポーズまでは取らないが、カメラをまったく気にしないのに。
 はなは特別なのか。携帯やカメラを向けると、表情がみるみる硬くなり、シャッターを押そうとすると、落ち着かない素振りで顔をそむける。カシャッと音がしたら、そこにいたたまれないとばかり、そそくさと背中を向けて、「嫌じゃ嫌じゃ」とその場から立ち去ってしまう。
 カメラは猫の遊び道具にならないので、ハイポーズ、とこっちに付き合わせるのはそもそも間違いなのだ。猫好きカメラというのがあったら教えてほしい。
<顔をそむける最中>

<左耳は後ろを警戒中か?>
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次元

2016年01月22日 16時45分46秒 | ファンタジー

 超弦理論を読了して、この世のことがさっぱりわからなくなった。
 この世界の次元が時間を加えて四次元というのは理解できるが、十とか十一次元とか言われても、どうやって確かめるのかわけがわからない。他の次元にはそれぞれ別の世界があるのか、この世界に別の次元が重なっていて私自身がその次元を行き来しているのに知覚できないということなのか、私という存在がほんとうは十に分かれているのか、それとも、過去・現在・未来が次元のひだに折り畳まれていて、それらを全部拡げると永遠が見えてしまうのか。こんなことを書くこと自体、何もわからないということなのだ。
 それでブログ記事が書けなくなったわけではない。今、別の作文(仮題「とのの屈折面」)に終日打ち込んでいて、目いっぱい。楽しい気分のうちに書いてしまいたい。(2016.1.22)
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楸邨の句

2016年01月12日 15時41分27秒 | ファンタジー

俳句も短歌もよくわからないが、楸邨の句は生々しさがいい。


「百代の過客しんがりに猫の子も」
 この句は先に掲げたとおり、「猫の吾(あ)も」に改編させていただいた。

「枯れゆけばおのれ光りぬ枯木みな」
「さむきわが影とゆき逢ふ街の角」
 自己の孤独を見つめる厳しさに満ちているが静かなたたずまい。

「蟇(ヒキガエル)誰かものいへ声かぎり」
「炎天下くらくらと笑(えみ)わききしが」
「鰯雲人に告ぐべきことならず」
 私には、抑圧された心の叫びを感じるのだが。

「さえざえと雪後の天の怒濤かな」
「生きてあれ冬の北斗の柄の下に」
「燕はやかへりて山河音もなし」
「火の奧に牡丹崩るるさまを見つ」
 やはり、人の死と深く結び合う句か。

「死ねば野分生きてゐしかば争へり」
「火の中に死なざりしかば野分満つ」
 苦渋の思いあふれた句。

「雉子の眸のかうかうとして売られけり」
「天の川怒濤のごとし人の死へ」
「猫と生れ人間と生れ露に歩す」
「しづかなる力満ちゆきばつたとぶ」
 我に比べ、雉子や猫たちの堂々たる面構えに心打たれる。

「ふくろふに真紅の手毬つかれをり」
「天の川わたるお多福豆一列」
「落葉松はいつめざめても雪降りをり」
「おぼろ夜のかたまりとしてものおもふ」
 見たまま、感じたままでいい。(2016.1.12)

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フォースとともにあれ

2016年01月07日 15時31分09秒 | ファンタジー

 年末から年始にかけて、続けて数人の知友が旅立った。身のまわりをいきいき飛び回っていた人々が次々と姿形を失っていく様子は、まるで時間旅行する人々が目の前からワープして別の時空域へ飛び込んでいくのを見るようだ。
 彼らがいなくなってわかったことがある。彼らがここに存在していたとき、私の目は、必要に応じて彼らを見、そして私の都合で彼らを利用していた。なので、私は、眠りの夜、決して彼らの姿を見ることはなかった。
 しかし不思議なことに、彼らときたら、生前それほど親しいのでもなかった私の許に、とのの黒い手に引かれてちょくちょくやって来るようになった。私の精神は、彼らのかつてない快活さと笑顔に包まれて震えた。私はきっと永遠に彼らとともにあるのだと思う。(2016.1.7)
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2016年 はなの年賀状

2016年01月01日 11時42分38秒 | ファンタジー

 あけましておめでとうございます

 はなは今、女子猫ラグビーチームを募集しています。メンバーはまだ、親戚のドン子と姫子と私の3匹だけ。ほんとうは日本代表メンバーをトレードしたいのですが、皆さん忙しいので付き合ってくれそうにありません。
 はなのチームのアピールポイントは、年寄りドン子の老練なタックル、黒豹にも負けない細身の姫子のラン、そして猫サッカーのゴールキーパーで鍛えた、はなの華麗なボールさばき。でも、五郎丸選手みたいに鋭く正確なキックはなかなか決められません。
 そこで、はなたちはキックを蹴る前に、両手の短い指をせいいっぱい伸ばし、はっしと肉球を打ち合わせて、五郎丸選手張りのルーティンを練習しています。ラグビー界の超絶技巧と称賛されるまで、3匹三様、鍛錬を続けますので、今年もよろしくお願いします。
 2016年 元旦
 
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