黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

ネコキングとの 最高法規

2016年10月14日 09時51分29秒 | ファンタジー

 ものの本によれば、十三世紀初頭、イギリスではすでに、王権を制限し、貴族の特権や都市の自由を認めさせる「マグナカルタ」が成立した。これは「法による支配」などの立憲主義の出発点と見なされている。近代よりはるか以前、国民が王権や国家権力を監視し制約するための成文法が制定されている。
  
◇ネコ国の現憲法は、制定から七十年間まったく手を入れられなかった。ネコ国の場合、諸外国に比べ、憲法改正手続きが特別厳しいからなのか?
 そうではないだろう。アメリカ憲法の改正には各州の議会の同意が必要で、フランスにいたっては、改正してはならない基本条項(国家体制や基本的人権)が決められている。
◇オオカミ国から押しつけられた憲法なので、ネコの手で改正しなければならないか? 
 現憲法の前文冒頭にあるように、政府の行為によって引き起こされた先の戦争によって、東アジア地域において、諸外国を含め、内外、軍民、老若引っくるめて、数千万にものぼる無惨な犠牲が払われた。現憲法は、このことを心底悔やみ、悲惨な戦争を永久に引き起こさないとのネコの決意のもとに成立した。押しつけられたと感じる方々は、現憲法を読んだことがない不勉強ネコだということ。
◇憲法はすべて現状に合致しなければならないか? 
 現憲法は、前時代への反省を込めて、掲げた理想と目的を全力をあげ達成することを誓う。つまり、憲法があるから自動的にその理念や目的が達成されるというのでなく、国及び国民は、憲法の理念に基づいた努力を日々怠ってはならないのだ。もちろん九条もそのひとつ。
 九条の平和主義は、ネコ国総体の希望でありその実現に向けて努力するという決意を世界に公表したもの。残念だが、この努力と決意は、七十年経過して今なお、いや以前に増して厳しい局面を迎えている。そのことをネコたちは忘れてはならない。

 ジミ案はどうだろう? 
 現憲法の基本理念をねじ曲げようとする企みが随所に見られる。基本的ネコ権、思想及び良心の自由、表現の自由について制約を強めようとするばかりか、象徴天皇を元首に位置づける記述など、まったく支離滅裂で現憲法の精神に比べようもないお粗末なもの。
 元首とは内閣総理大臣や最高裁長官と同様、国の機関名のひとつで、象徴とは国や国民の理想を体現するシンボルを意味する。今さら元首を置くとは、戦前の天皇機関説を戦後七十年にして公に認めるというのと同じ。いったいこれは、いつの時代のどこの国の憲法草案なのか? 箸にも棒にもかからないとは、まさにこの草案のためのことわざと言っていい。
 現在もグローバル化した世界各地で未だ不幸な紛争が止まず、経済・社会較差も拡大の一途をたどっている。普通の感覚の持ち主なら、こうした時代情勢を踏まえ、現憲法の平和や幸福実現といった基本理念に思いをいたし、自国の役割をさらに拡大するような憲法を希求するのが当然だろう。
 ジミ案画策者に提案するが、憲法を変えようとする前に、己の精神を見つめ直し、思い込みや誤りを改めるべきだ。手始めに、戦争の悲惨さを実体験する世界ツアーに行ってみてはいかがか。そして、性根がどう猛なのですぐ闘いたがるネコ族として、自国が戦争しあるいは戦争に加担することができないシステムを考案し、それを全世界に普及することを国是とすべきではないか。

◇最高法規
「ジミ案」
「1 全て国民は、この憲法を尊重しなければならない
2 国会議員、国務大臣、裁判官その他の公務員は、この憲法を擁護する義務を負う。」


『現憲法』
第97条
『この憲法が国民に保障する基本的ネコ権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。』
第99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。』


◇基本的ネコ権
「ジミ案」は次のとおり。
「国民は、全ての基本的ネコ権を享有する。この憲法が国民に保障する基本的ネコ権は、侵すことのできない永久の権利である。」

『現憲法』は次のとおり。
『国民は、すべての基本的ネコ権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的ネコ権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。』

【帝国憲法】を参考に載せる。
《臣民たる要件は法律の定めるところによる》
《臣民は法律の定めるところにしたがい兵役の義務を有す》


◇自由及び権利
「ジミ案」は次のとおり。
「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力により、保持されなければならない。」
「国民は、これを濫用してはならず、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない。」


『現憲法』は次のとおり。
『この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。』

◇法の許の平等
「ジミ案」は次のとおり。
「全て国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、障害の有無、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない。」

『現憲法』は次のとおり。
『すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない。』
(2016.10.14)
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