日曜日にあった地方選挙,知事選ではほとんど現職の再選で,宮崎県の東国原知事が当選したときのような「サプライズ」は起きませんでしたね。
まあ,石原都知事が3選を果たしたこと自体については何も言うつもりはありませんけど,選挙期間中だけは過去の言動について反省しているふりをしておきながら,選挙で大勝したとたんに元の尊大な態度に戻るというのはいかがなものかと思います。選挙民が馬鹿にされているような気がしてなりません。
前置きはこのくらいにして,今回はうちの事務所の主軸業務,個人再生手続の話です。個人再生については,倒産事件に関わっている弁護士の先生でも意外と知らないという人がいたりして,倒産法の関係ではやや特殊な分野といえます。
個人再生は,正確にいうと民事再生法に定める再生手続のうち,小規模個人再生に関する特則を利用した手続と,給与所得者等再生に関する特則を利用した手続の総称で,個人版民事再生手続という人もいます。
制度の由来は,アメリカの連邦破産法13章に定める手続で,これは通常の破産手続と異なり,一定期間債務額の一部を分割して弁済する代わり,その金額の範囲内であれば持っている財産を手放さないで済むといった内容のものですが,これを日本に輸入したのが,いわゆる個人再生手続です。
個人再生は,住宅ローンなどを除く債務額が5000万円以下の場合に利用することができ,最低弁済額は債務額に応じて,100万円未満であれば全額,100万円から500万円までであれば100万円,500万円から1500万円までであれば債務額の5分の1,1500万円から3000万円までであれば300万円,3000万円から5000万円までであれば債務額の10分の1と決まっています。ただし,持っている財産の総額(清算価値の総額)が最低弁済額を上回っている場合は,清算価値の総額が最低弁済額になります。
個人再生手続では,上記最低弁済額以上の金額を,原則として3年間(支払いが難しい場合には,5年間までの期間も認められる)を分割して弁済する再生計画案を提出し,債権者の書面決議で否決されず,履行の見込みなどの要件を満たしていれば,裁判所により再生計画が認可されます。あとは,その再生計画に従って債務を完済すれば,残りの債務は免除されるわけです。
なお,住宅ローンの残った自宅を持っていて,自宅を手放したくない場合には,再生計画案に住宅資金特別条項というものを付けて,住宅ローンについては従来どおり支払いつつ,それ以外の債務だけ免除を受けるということもできます。
債権者の書面決議については,反対意見を出した債権者が,債務額の過半数または債権者数の2分の1に達すると再生計画案は否決されますが,業者のうち反対意見を出してくるのは信用保証協会くらいで,それ以外の業者が大半を占めている事案では,最低弁済額ぎりぎりの再生計画案を提出しても,否決されることは事実上ありません。
債権者の書面決議があるのは小規模個人再生の方で,給与所得者等再生については書面決議はありませんが,その代わり可処分所得の2年分以上の金額を返済しなければならないという要件が加わります。この可処分所得の金額は,時にはものすごい高額になってしまう上に,計算方法が非常に複雑で,ちょっと計算を間違えると再生計画不認可や取消の原因になってしまいます。
そのため,信用保証協会が債権者の過半数を取っているような事案でもない限りは,小規模個人再生を利用するのが一般的であり,給与所得者等再生は今日ではあまり使われていません。
にもかかわらず,今になっても依頼者に給与所得者等再生の説明ばかりする馬鹿たれ弁護士も,世の中にいないわけではありませんが。
個人再生の一般論だけで1000文字以上を費やしてしまいましたが,自己破産ではなく個人再生を利用する目的としては,住宅資金特別条項を使って住宅を守ることのほか,自動車や生命保険などで手放したくない財産がある,免責不許可事由があるなどの理由で自己破産するのが怖いからなど,人によって様々ですが,その中の1つに,個人再生だと公的資格が消えないというものがあります。
弁護士,公認会計士,税理士など他人の財産を取り扱う公的資格については,破産者で復権を得ない者が欠格事由に挙げられており,自己破産するとこれらの資格が一時的にせよ失われてしまうわけですが,個人再生だとそのようなことはありません。実際に,資格を守るために個人再生を利用する例としては,黒猫の感覚では生命保険募集人がおそらく最も多く,次いで宅地建物取扱主任者,警備員などが挙げられると思われます。
さて,破産すると失われてしまう公的資格の筆頭に弁護士を挙げましたが,個人再生手続を利用すれば,せっかく取った弁護士資格を失うことなく借金を整理することもできるわけです。
もっとも,過去に法律事務所の経営失敗や,懲戒処分で弁護士業務ができなくなったことなどが原因で自己破産に至った弁護士はいるものの,弁護士資格を守るため個人再生手続を利用したという人は,今のところ聞いた覚えがありません。
弁護士資格を取得すれば,従来は年収600万円くらい,最近は相場が徐々に下がりつつあるようですが,それでも年収400万円台くらいの働き口はあり,弁護士登録早々極端な生活苦に陥ることは基本的になかったというのが主な理由だと思いますが,法科大学院時代になると事情が変わってくる可能性があります。
まず,法科大学院での学費や在学中の生活費などで,手持ち資金がショートし借金を抱える人が大幅に増えると予想されること。旧司法試験時代は,合格率が非常に低かったので,将来の合格を見越して無理な借金をする人もあまりいなかったのですが,新試験は合格率が中途半端に高いので,その意味でも合格までに借金を抱えてしまう人は多いでしょう。
さらに,2010年から司法修習生の給費制は廃止され貸与制に移行しますので,1年間の司法修習の間に,最高裁からの債務が最高で300万円以上上乗せされることになります。そして,一部の渉外事務所等を除き,弁護士として就職しても好待遇はもはや望めない時代になりますから,弁護士登録してもそれまでの借金を支払えない人が出てくるでしょう。そんなときに活用できるのが個人再生というわけです。
以上が,黒猫の「弁護士が個人再生をする時代が来る」仮説であり,これについては,2年前に書いた『個人再生徹底活用マニュアル』という本でもさりげなく書いてあります。
この仮説が当たるかどうかは,将来法曹になる皆さんにかかっていますが,仮に弁護士が自己の借金について個人再生手続を利用する場合,実務上の疑問点がいくつか浮かび上がってきます。
1 弁護士が再生債務者となる場合でも,本人申立て扱いになるのか?
仮に,個人再生を利用せざるを得ない事態に追い込まれたとしても,弁護士の資格を取った以上は,自分の裁判手続きくらい自分でやりたいというのが人情かもしれません。
しかし,個人再生手続では,弁護士を代理人にして申立てをする場合と,そうでない本人申立ての場合とではかなり取り扱いが異なり,例えば東京地裁の場合,弁護士が代理人になっている事件の個人再生委員費用は15万円で済みますが,本人申立てだと30万円くらいかかり,しかも本人申立てはなかなか受け付けてくれません。
弁護士による本人申立てが来た場合,裁判所がこれを本人申立てとして扱うのか,それとも弁護士が代理人となっている場合と同様に扱うのか,ちょっと興味があるところです。また,弁護士資格は取得したものの弁護士登録をしていない人と,弁護士登録をしている人との間で差異が生じるかも興味のあるところです。
もっとも,個人再生手続は,弁護士資格を取った人でも初心者が簡単にできるようなものではなく,特に再生計画案の作成は下手をするとそれだけで丸一日かかってしまうような代物なので,自分でやるよりは専門の弁護士に依頼した方が無難だと思いますが。
2 最高裁判所は,再生計画案に反対してくるのか?
司法修習が貸与制に移行する2010年以降は,弁護士が個人再生を利用する場合,修習資金を貸与した最高裁判所も債権者一覧表に載ることになる可能性が高いので(最高裁判所だけを債権者から除外することは法律上できません),小規模個人再生手続においては,債権者としての最高裁判所が再生計画案に反対してくるかどうかがポイントになります。
日本育英会や国民生活金融公庫などの公的機関については,かつて反対が懸念された時期もあったものの,最近はあまり反対してこなくなったのでたぶん大丈夫だろうとは思うのですが,最初のうちは最高裁もびっくりして,反対票を投じてくるかもしれません。もっとも,最高裁が反対しても,他の反対してこない債権者で債務額の2分の1以上に達していれば再生計画案は可決されますし,最高裁の債権額は高くても300万円台くらいなので,いくらでも対策の立てようはありますが。
3 司法修習生は,個人再生手続を利用できるのか?
司法修習生についても,最高裁判所規則で破産者が欠格事由になっていますので,修習生が借金整理をする必要に迫られた場合にも,やはり個人再生を利用するしかありません。
しかし,司法修習生の任期は1年間なので,修了後の就職先を確保しておかなければ再生計画履行の見込みは認められませんし,特に貸与制に移行した後は,最高裁から受ける修習資金の貸与が「反復又は継続した収入」と認められるのか,という解釈上の問題点も生じてきます。
収入にあたるかどうか問題になるものとして,年金は大丈夫ですが,生活保護はその趣旨から収入にはあたらないと解されています。ましてや修習資金は,そもそも貸与に過ぎない上に,「司法修習生がその修習に専念することを確保するための資金」とされていますから,これを債務の返済に充てるのは修習資金の趣旨に反すると言われるのが目に見えているような気がします。
ほかには,弁護士である依頼人を連れて審問や個人再生委員面接に行ったとき,裁判官や個人再生委員が一体どんな顔をするかなどと想像してしまうことがあり,不運にも利用者第1号になってしまう人は精神的にかなりつらい思いをするかもしれませんが,第1号が出たら,後は雪崩式に利用者が増えるような気がします。
第1号といえば,うちの事務所の○山は,年末になると固め打ちで個人再生の申立書を各地の裁判所に郵送し,個人再生事件の平成○○年(再イ)第1号という事件番号を取ることを狙う,いわゆる「1号狙い」というくだらないことをよくやるのですが,平成19年は2カ所くらいの裁判所で第1号の事件番号が付いたものの,東京地裁では先客があったらしく,第2号から第9号まで全部うちの事務所の事件だったにもかかわらず,第1号は取れなかったようです。
もっとも,事件番号に第1号とか付いていると,依頼者はむしろ嫌がることが多いんですけどね。
とりあえず,この記事を読んで「大変参考になりました」などと言う法科大学院関係者や司法修習生が,少なくとも今のところはいないか極少数派であることを祈りたいところです。
まあ,石原都知事が3選を果たしたこと自体については何も言うつもりはありませんけど,選挙期間中だけは過去の言動について反省しているふりをしておきながら,選挙で大勝したとたんに元の尊大な態度に戻るというのはいかがなものかと思います。選挙民が馬鹿にされているような気がしてなりません。
前置きはこのくらいにして,今回はうちの事務所の主軸業務,個人再生手続の話です。個人再生については,倒産事件に関わっている弁護士の先生でも意外と知らないという人がいたりして,倒産法の関係ではやや特殊な分野といえます。
個人再生は,正確にいうと民事再生法に定める再生手続のうち,小規模個人再生に関する特則を利用した手続と,給与所得者等再生に関する特則を利用した手続の総称で,個人版民事再生手続という人もいます。
制度の由来は,アメリカの連邦破産法13章に定める手続で,これは通常の破産手続と異なり,一定期間債務額の一部を分割して弁済する代わり,その金額の範囲内であれば持っている財産を手放さないで済むといった内容のものですが,これを日本に輸入したのが,いわゆる個人再生手続です。
個人再生は,住宅ローンなどを除く債務額が5000万円以下の場合に利用することができ,最低弁済額は債務額に応じて,100万円未満であれば全額,100万円から500万円までであれば100万円,500万円から1500万円までであれば債務額の5分の1,1500万円から3000万円までであれば300万円,3000万円から5000万円までであれば債務額の10分の1と決まっています。ただし,持っている財産の総額(清算価値の総額)が最低弁済額を上回っている場合は,清算価値の総額が最低弁済額になります。
個人再生手続では,上記最低弁済額以上の金額を,原則として3年間(支払いが難しい場合には,5年間までの期間も認められる)を分割して弁済する再生計画案を提出し,債権者の書面決議で否決されず,履行の見込みなどの要件を満たしていれば,裁判所により再生計画が認可されます。あとは,その再生計画に従って債務を完済すれば,残りの債務は免除されるわけです。
なお,住宅ローンの残った自宅を持っていて,自宅を手放したくない場合には,再生計画案に住宅資金特別条項というものを付けて,住宅ローンについては従来どおり支払いつつ,それ以外の債務だけ免除を受けるということもできます。
債権者の書面決議については,反対意見を出した債権者が,債務額の過半数または債権者数の2分の1に達すると再生計画案は否決されますが,業者のうち反対意見を出してくるのは信用保証協会くらいで,それ以外の業者が大半を占めている事案では,最低弁済額ぎりぎりの再生計画案を提出しても,否決されることは事実上ありません。
債権者の書面決議があるのは小規模個人再生の方で,給与所得者等再生については書面決議はありませんが,その代わり可処分所得の2年分以上の金額を返済しなければならないという要件が加わります。この可処分所得の金額は,時にはものすごい高額になってしまう上に,計算方法が非常に複雑で,ちょっと計算を間違えると再生計画不認可や取消の原因になってしまいます。
そのため,信用保証協会が債権者の過半数を取っているような事案でもない限りは,小規模個人再生を利用するのが一般的であり,給与所得者等再生は今日ではあまり使われていません。
にもかかわらず,今になっても依頼者に給与所得者等再生の説明ばかりする馬鹿たれ弁護士も,世の中にいないわけではありませんが。
個人再生の一般論だけで1000文字以上を費やしてしまいましたが,自己破産ではなく個人再生を利用する目的としては,住宅資金特別条項を使って住宅を守ることのほか,自動車や生命保険などで手放したくない財産がある,免責不許可事由があるなどの理由で自己破産するのが怖いからなど,人によって様々ですが,その中の1つに,個人再生だと公的資格が消えないというものがあります。
弁護士,公認会計士,税理士など他人の財産を取り扱う公的資格については,破産者で復権を得ない者が欠格事由に挙げられており,自己破産するとこれらの資格が一時的にせよ失われてしまうわけですが,個人再生だとそのようなことはありません。実際に,資格を守るために個人再生を利用する例としては,黒猫の感覚では生命保険募集人がおそらく最も多く,次いで宅地建物取扱主任者,警備員などが挙げられると思われます。
さて,破産すると失われてしまう公的資格の筆頭に弁護士を挙げましたが,個人再生手続を利用すれば,せっかく取った弁護士資格を失うことなく借金を整理することもできるわけです。
もっとも,過去に法律事務所の経営失敗や,懲戒処分で弁護士業務ができなくなったことなどが原因で自己破産に至った弁護士はいるものの,弁護士資格を守るため個人再生手続を利用したという人は,今のところ聞いた覚えがありません。
弁護士資格を取得すれば,従来は年収600万円くらい,最近は相場が徐々に下がりつつあるようですが,それでも年収400万円台くらいの働き口はあり,弁護士登録早々極端な生活苦に陥ることは基本的になかったというのが主な理由だと思いますが,法科大学院時代になると事情が変わってくる可能性があります。
まず,法科大学院での学費や在学中の生活費などで,手持ち資金がショートし借金を抱える人が大幅に増えると予想されること。旧司法試験時代は,合格率が非常に低かったので,将来の合格を見越して無理な借金をする人もあまりいなかったのですが,新試験は合格率が中途半端に高いので,その意味でも合格までに借金を抱えてしまう人は多いでしょう。
さらに,2010年から司法修習生の給費制は廃止され貸与制に移行しますので,1年間の司法修習の間に,最高裁からの債務が最高で300万円以上上乗せされることになります。そして,一部の渉外事務所等を除き,弁護士として就職しても好待遇はもはや望めない時代になりますから,弁護士登録してもそれまでの借金を支払えない人が出てくるでしょう。そんなときに活用できるのが個人再生というわけです。
以上が,黒猫の「弁護士が個人再生をする時代が来る」仮説であり,これについては,2年前に書いた『個人再生徹底活用マニュアル』という本でもさりげなく書いてあります。
この仮説が当たるかどうかは,将来法曹になる皆さんにかかっていますが,仮に弁護士が自己の借金について個人再生手続を利用する場合,実務上の疑問点がいくつか浮かび上がってきます。
1 弁護士が再生債務者となる場合でも,本人申立て扱いになるのか?
仮に,個人再生を利用せざるを得ない事態に追い込まれたとしても,弁護士の資格を取った以上は,自分の裁判手続きくらい自分でやりたいというのが人情かもしれません。
しかし,個人再生手続では,弁護士を代理人にして申立てをする場合と,そうでない本人申立ての場合とではかなり取り扱いが異なり,例えば東京地裁の場合,弁護士が代理人になっている事件の個人再生委員費用は15万円で済みますが,本人申立てだと30万円くらいかかり,しかも本人申立てはなかなか受け付けてくれません。
弁護士による本人申立てが来た場合,裁判所がこれを本人申立てとして扱うのか,それとも弁護士が代理人となっている場合と同様に扱うのか,ちょっと興味があるところです。また,弁護士資格は取得したものの弁護士登録をしていない人と,弁護士登録をしている人との間で差異が生じるかも興味のあるところです。
もっとも,個人再生手続は,弁護士資格を取った人でも初心者が簡単にできるようなものではなく,特に再生計画案の作成は下手をするとそれだけで丸一日かかってしまうような代物なので,自分でやるよりは専門の弁護士に依頼した方が無難だと思いますが。
2 最高裁判所は,再生計画案に反対してくるのか?
司法修習が貸与制に移行する2010年以降は,弁護士が個人再生を利用する場合,修習資金を貸与した最高裁判所も債権者一覧表に載ることになる可能性が高いので(最高裁判所だけを債権者から除外することは法律上できません),小規模個人再生手続においては,債権者としての最高裁判所が再生計画案に反対してくるかどうかがポイントになります。
日本育英会や国民生活金融公庫などの公的機関については,かつて反対が懸念された時期もあったものの,最近はあまり反対してこなくなったのでたぶん大丈夫だろうとは思うのですが,最初のうちは最高裁もびっくりして,反対票を投じてくるかもしれません。もっとも,最高裁が反対しても,他の反対してこない債権者で債務額の2分の1以上に達していれば再生計画案は可決されますし,最高裁の債権額は高くても300万円台くらいなので,いくらでも対策の立てようはありますが。
3 司法修習生は,個人再生手続を利用できるのか?
司法修習生についても,最高裁判所規則で破産者が欠格事由になっていますので,修習生が借金整理をする必要に迫られた場合にも,やはり個人再生を利用するしかありません。
しかし,司法修習生の任期は1年間なので,修了後の就職先を確保しておかなければ再生計画履行の見込みは認められませんし,特に貸与制に移行した後は,最高裁から受ける修習資金の貸与が「反復又は継続した収入」と認められるのか,という解釈上の問題点も生じてきます。
収入にあたるかどうか問題になるものとして,年金は大丈夫ですが,生活保護はその趣旨から収入にはあたらないと解されています。ましてや修習資金は,そもそも貸与に過ぎない上に,「司法修習生がその修習に専念することを確保するための資金」とされていますから,これを債務の返済に充てるのは修習資金の趣旨に反すると言われるのが目に見えているような気がします。
ほかには,弁護士である依頼人を連れて審問や個人再生委員面接に行ったとき,裁判官や個人再生委員が一体どんな顔をするかなどと想像してしまうことがあり,不運にも利用者第1号になってしまう人は精神的にかなりつらい思いをするかもしれませんが,第1号が出たら,後は雪崩式に利用者が増えるような気がします。
第1号といえば,うちの事務所の○山は,年末になると固め打ちで個人再生の申立書を各地の裁判所に郵送し,個人再生事件の平成○○年(再イ)第1号という事件番号を取ることを狙う,いわゆる「1号狙い」というくだらないことをよくやるのですが,平成19年は2カ所くらいの裁判所で第1号の事件番号が付いたものの,東京地裁では先客があったらしく,第2号から第9号まで全部うちの事務所の事件だったにもかかわらず,第1号は取れなかったようです。
もっとも,事件番号に第1号とか付いていると,依頼者はむしろ嫌がることが多いんですけどね。
とりあえず,この記事を読んで「大変参考になりました」などと言う法科大学院関係者や司法修習生が,少なくとも今のところはいないか極少数派であることを祈りたいところです。










ところで、〇山の体調が不良であることは事務所の方にお話ししていましたが、
昨日定期的に通院している病院より、以前から危惧していた
心筋梗塞の疑いがあると通告されました。
ここ一、二年は不眠で、睡眠薬を多量服用しても入眠出来ない状態が続き、
精神的、身体的症状が悪化していました。
朝も起き上がれず横になっています。
最近は「疲れた」「辞めたい」などと口に出すことも多くなりました。
今まで、周囲や本人の意思を尊重してきましたが
暫くの間、強制的に病院に入れるべきかと思っています。
非弁活動したら、拘置所に入れますか。
そうしたら、事務所の経営も他の職員の生活も
家族の生活も考えることなく、本人も否応無しに
ゆっくり休めそうなので。
いろいろ勉強になります
今度、関内に飲みに行きましょう!
では
今回のはいまいちかもですね〜
>司法修習が貸与制に移行する2010年以降は,
>弁護士が個人再生を利用する場合,修習資金を貸与した
>最高裁判所も債権者一覧表に載ることになる可能性が高い>ので
否、最高裁自身が債権者になることはまずないでしょう。
(貸与制になる場合でも、債権者は法務省関係かと思われる)
よく考えてみたらわかる話です。
「最高裁判所は,再生計画案に反対してくるのか?
ってそんな話はまずないわけで(反対はしないでしょう
今のサラ金だって殆どそうだし・・・)
黒猫先生のブログは、個人再生の手続きに引きつけて
修習生の危惧感を駆り立てる内容で、
後輩の読んだときの気持ちにも
考慮して書いてほしいと思いました。
>修習生の危惧感を駆り立てる内容で、
黒猫さんブログの主目的は、新修習やロー生を煽って楽しむことですから。
どんな話題からでもそういう話にもっていく技術はすごいですね。
貸与制になっても、修習専念義務?は維持されると聞きましたが、本当でしょうか。
大学院や予備校でのバイトもできないのですかねえ・・・。
とにかく仕事をして、借金を返す方法を考えないと・・・。
合格してからの見通しがつかず途方にくれていた僕にとって一筋の光明が見えてきました。本当にありがとうございます。