産経新聞から横浜の杭施工不良マンションは全棟建て替えの方向の様だがチョットおかしいねぇ－
そもそも問題の発覚は西棟と中央棟の渡り廊下のズレから騒ぎ出したので住民が生活に不便を感じての事ではないようだ。
まして他の３棟には問題が起こっていない。
勿論 杭の施工に不正はあってはならない事だが・・
もともと設計上は約３倍の荷重が加わっても安全のように設計されている（安全率）
あの３．１１の震度６の地震のときに私は大きなス－パ－で買い物をしていたが、１．３ｍの鉄筋コンクリ－トの柱が大きくしなるように撓むのをみた。
現役時代にコンクリ－ト試験室でテストピ－スを潰したり引っ張ったりしたがあの変形は想像を超えるものだった。
あのマンションの場合・西棟と中央棟がＬ字型になっておりそれを剛性の小さい渡り廊下で繋ぐのはあまり感心しない・ましてＬ字型なので固有振動数が地震波方向に対して大きく異なるので剛性の小さい渡り廊下には相当無理が掛かりその歪み（ズレ）が戻らずに残った可能性があるのではないかと思う。
まず杭の不正を騒ぐのも結構だが 問題の西棟全体の縦断変形の数値と 各部屋の傾きを測量して明らかにすべきだ。（渡り廊下のズレと異なる可能性もある）生活に支障がなければ杭が届いていない場所は人工的にグラウトで固める方法もある。
関係のない棟まで建て変える騒ぎは感情論になりすぎで国家的な損失だとおもう。マスコミは鬼の首を取ったようなハシャギようだ。
そもそもマンションの杭打ちは工場で自動車を作るようにはいかない。雨も降れば風も吹くし・地盤だって不均質で凸凹もある。だからいろいろあるから３倍も丈夫に設計されている。技術者はこの安全率に救われているケ－スがかなりあると自覚している筈だ。
マンションは精密機械ではないことを買う人も知るべきだ。