ドクターズ・サロンの「心と体にきく医いニュース」

治せない医療から治せる医療へカジを切ろう。先導するのはこの“AMT”です。

≪医ー3≫

2016-10-13 16:21:11 | Weblog
 坂本昌也(慈恵医大病院代謝内分泌内科医師)と岡田正彦(新潟大学名誉教授)のお二方の対談
(週刊現代)を、抄録させていただきました。如下。

 7~8年前から、処方し易いDDP-4阻害薬(ジャヌビア等)が出てきて、一般医でも 気軽に処方
できるようになりました。そのせいか、過剰投与による低血糖化の患者さんが増えだし、専門
医としては、心配でなりません(坂本)。

 メーカーは新薬の説明に、よく「切れ味が鋭い」といいますが、これは副作用も鋭いという
ことでもあります。副作用もそのカテゴリーは、皮膚湿疹のような判り易いものから、血糖値
や血圧の下りすぎのような判り難いものまで種々です(岡田)。

 チアリゾン(アクトス等)には浮腫、SGLT2阻害薬(スーグラ等)には膀胱の過活動、と いった
判り易い副作用を斉す薬の処方は、これを避けますが、判り難い場合は、処方に迷いが生じが
ちです。薬も10年選手でないと、安心してつかえない、これが正直なところです(坂本)。

 もんだいは、長期的副作用調査がなされにくい点にあります。普通は、半年~1年ほど 試験
をして、一定の効果をえ、重大な副作用がなければ、薬は認可されます。ところが、実際には
メーカーは、発売後の調査も能うかぎり短かくして、「ボロが出ないうちに」終了させ、その
データを宣伝につかうんです。しかし 本来、10年単位で何千人規模での 調査をしなければ、
長期的な副作用など判明するはずがありません。
 新しい薬は、従来の薬より有効性が高くなければならない。しかし劇的な効果がある、その
裏には、劇的な副作用もあるとしるべきです。自身で論文にあたらず、メーカーの説明を鵜呑
みにして、その劇的な副作用をみおとしている医師がいるのも、否めません(岡田)。

 患者さんも、劇的効果薬に喜ぶ傾向があり、やりにくいですね。SU剤は血糖値を劇的に下げ
るので、よく使われます。しかしそれはインスリンを無理にださせて、膵臓に過度な負担をか
けてもいるわけです。疲弊した膵臓がインスリン抽出不能となるまでに、10年かかるとしたら
「いま出す」方をえらびがちなのも、わからないではありません。
 糖尿病の専門医は、できるだけSU剤を使わないようにしています。しかし細かいケアまで手
が回らない開業医のなかには、面倒だからSU剤を出しておけ、という先生もおられるようで、
なかなか難しいことですね(坂本)。
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