BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

テレビ香具師

2017年03月01日 | 古本
人類の進化は類人猿をもとにここ40万年くらいで、今の現代人(ホモ・サピエンス)に近くなった
と思っていた。ところがそれは違うらしい。宇宙が120億年の歴史、地球がほぼ形成されたのが
約40億年前、そして人類的な2足歩行の先祖は700万年ほどの歴史があるようだ。
ただその700万年間の間に知られているだけで27種類の人類系が生まれては消え、生まれては消え
ていったようだ。そして最後に今の我々の〔ホモ・サピエンス〕が唯一ここ40万年進化しながら残って
いるのだという。まあそう考えると40億円のうち40万円の金はもう使ったということか(違うか?)
人類はあとどれだけの金(資源)を使えるのだろうか(笑)今回の2冊、読み応えありだ。
 「人類進化700万年の物語」 著者 チップ・ウォルター  青土社 定価2800円+税
  ( 訳 長野 敬+赤松 眞紀 2014年4月10日 第1刷発行 )

藤原さんの30年前のたまたま残っていた原稿の全エッセイだという。この本は今まで古本屋さんでも
見かけなかったが、幸運にもオー見っけ!だ。そして30年前でもちっとも古く感じない。そっくり
いまに当てはまる。そこがヘナチョコ1週間しか話題が持たないエッセイ書きとは違うのだ。
その中にこんな話が書いてある。
〔上野の不忍池あたり、散歩していて香具師に出くわした。話術はなかなかなものだが、猛毒蛇の
入っている袋からは結局蛇など出てこない。してあげくに得体の知れない塗り薬など買わされてしまう〕
このエッセイの小タイトルは「テレビ香具師」とあるが、これってそのまま今のテレビだ。
「このあとすぐに」といって1時間も待たせて何かの試合が始まる。その間どうでもいいタレントが
歌や踊りで場をつなぐ。そしてそのスポーツには場違いな、なんの関心もない空疎で空しい応援セリフ
が放たれる。「このあとすぐ」という時間の概念をテレビは変えた。これって香具師のインチキ口上と
どこが違うのじゃ!(笑)
 「幻 世 まぼろよ」 著者 藤原 新也  講談社 定価1500円
  ( 1987年6月30日 第1刷発行 )

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