BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

真 の 実

2017年07月14日 | 古本
札幌へ戻った空きにBOOK OFFへ。そう安くはなってなかったが、久しく行ってなかったので3冊を。
椎名さんの不眠話はこれまで何度も読んできたが、こんな風にまとめたものは初めてか。月刊 新潮45の
連載をちょいと新書にはいつもの手口だが、不眠症仲間としてはつい同情した(笑)
 「ぼくは眠れない」 著者 椎名 誠  新潮新書 定価720円+税
  ( 2014年11月20日 発行 )

北海タイムスの整理部にいたダチの話の、内実は近いものがある。勿論小説ゆえデホルメや辻褄の合って
無い所には目をつぶろう。金玉コースはアタシも一時期よく行っていた者として笑ってしまった。
ヤキトリ金富士の親父は頑固で、アタシらの要望には応えない。安いんだから頼んだものを出されたら黙
って喰えというスタンス。カメラマン仲間のO氏はそれで切れてケンカし、出入り禁止となった。
増田さんがタイムスに居たことは知らなかった。時期としてはダチが見切りをつけて去った後だ。段々と
厳しくなっていたのですね。
ある日、タイムス朝刊の一面、でかでかと「本日をもって休刊」という社告には驚いた。せめて最後の
新聞をと思い1部を買いに走った。それはまだアタシの本棚の奥に多分、仕舞われている。残念だった。
 「北海タイムス物語」 著者 増田 俊也  新潮社 定価1700円+税
  ( 2017年4月20日 発行 )

原 節子を美人女優と思ったことはアタシは一度もない。ギョロメ目に大きすぎる鼻が目立つ。
小津安二郎のローアングルや切り返しのレンズのミリ数が、生理的に好かない。
例えば近くに座った2人の会話の切り返えしが、なんであんなワイドサイズになるのか気味が悪い。
また小津の「東京物語」などいまではあまりにも話が古すぎないか。
ただ原さんはお気の毒な時代の女優さんだった。撮影においてはフィルムの感度は低く、レンズだって
今ほどのキレがない。それゆえUPだって強烈なライトを照てられただろう。ライトにトレペやパラなど
挟んだのだろうか。また白カポックや黒カポックで陰影をつけるなどの技術はない時代だ。どんなに目を
傷めただろうか、白内障になって片目をやられたのは同情に堪えない。
まあしかしよくぞ95才まで生きた。女優人生を退場して、よりはるかに長い人生を遁世していたのだ。
そして作者の石井妙子さんにもよくぞ粘り強く、真の実を書いてくれたと拍手を送りたい。
 「原節子の真実」 著者 石井妙子  新潮社 定価1600円+税
  ( 2016年8月20日 5刷 )
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