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2017-06-16 13:37:38 | 日記

●若年女性の数そのものが急速に減っているのも深刻だが?


増田さん: 残念ながらというか、第2次ベビーブーム世代ですね。
一番最後、1974年生まれの人が、今年(2014年)39歳。
子どもを産み育てるという、なかなかそういうチャンス、機会がないんだと思うんですね。
でも諦めることなく、いろんな対策をやっていかなければならないと思います。
(出生率にばかり目を向けていたが、本当に絶対数が減ってしまった?)
むしろ大事なのは、その若い女性の数、あるいは男女も含めた20代、30代の数を、どのようにこれから危機感として捉えていくかだと思います。

●「極点社会」、具体的にどういうイメージ?

増田さん: なだらかな人口減少になれば、私いいと思うんですね。
人口減少社会は避けられないけれども、それを超えた極点社会になると、一挙に地方が500以上の自治体が消えてしまって、そして東京の過密さ、過酷さは変わらないという、極めてアンバランスな世界が、日本で生じてしまう。
ここに非常に危機感を感じます。
(1年の遅れが、その人口減少を加速するおそれがある?)
ですから、できるだけ早くこの対策に取りかかる必要があります。


未定
次の放送6月19日(月) 午後10時00分
未定

No.34922014年4月30日(水)放送
平成の大合併 夢はいずこへ
平成の大合併 夢はいずこへ
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合併に描いた夢 誤算つづきの自治体


人口4万3,000人の兵庫県篠山市です。
15年前、平成の大合併第1号として4つの町が合併して誕生しました。
合併により市役所の支所となった建物を訪ねてみると職員の数は、まばらで閑散としていました。

支所職員
「今は4人で(仕事を)しています。
ぎりぎり回るような感じです。」


実は、篠山市は今、深刻な財政難から徹底的な業務の見直しを迫られているのです。
職員を3割削減し、給与もカット。
さまざまな住民サービスも縮小や廃止を余儀なくされています。
子ども向けの博物館は1年のうち3か月しかオープンできなくなりました。

住民
「大変なんですよ、篠山市は借金で。
今から返していかないと、お金。」

こうした節約作戦の背景には地方交付税の減額があります。
合併に伴う特例が期限切れとなり、18億円も収入が減ることになったのです。

篠山市 酒井隆明市長
「行政がちゃんとやってくれていると思ったら、こんな状態になってしまっている。
何をしていたんだという思いは持たれると思う。」
                                         ※2008年に収録したインタビューです。



そもそも篠山市の合併の目的は、老朽化したインフラを整備することにありました。
当時4つの町が共同利用していたゴミ焼却場や斎場の建て替えには100億円必要でした。
小さな町が単独では負担できないため、合併して予算規模を大きくしようと考えたのです。
そのころ国も市町村の効率化を促す合併の推進にかじを切ります。



「市町村の合併が必要であるとの意見が高まってきております。」

合併特例法が成立し、市町村に合併を促すための優遇策が打ち出されました。
地方の財源不足を補う地方交付税の優遇です。



本来、交付税は、合併して自治体の規模が大きくなるとそれぞれが合併前にもらっていた合計額よりも少なくなる仕組みでした。
これでは合併が進まないとして、合併後10年間に限って交付税を減らさない特例が作られたのです。




さらに、もう1つの優遇策として合併した自治体だけが使える合併特例債が用意されました。
市町村が新たに借金するとき、その7割までを国が負担するという破格に有利な借り入れ制度でした。
合併を果たした篠山市はこれらの制度を使ってインフラを整備。
まず20億円を投じた斎場を建設します。
さらに、事業費80億円のゴミ焼却場も完成しました。
しかし、これだけでは止まりませんでした。
篠山市が利用できる特例債の上限は230億円。


そのうち200億円を使って市民センター、温泉施設図書館、温水プール、博物館など合併前の自治体ごとに次々とハコモノを建設していったのです。
合併特例債は、あくまで3割は市が返済しなければならない借金です。
その額は60億円にも膨れ上がりました。
巨額の借金の背景には将来、人口も税収も増えるという甘い見通しがあったといいます。

篠山市 合併管理室長(当時) 上田多紀夫さん
「合併効果やいろんな問題で6万人ぐらい、2割ぐらい増えるだろうと、6万人に設定した。」

しかし、予想とは裏腹に合併の僅か3年後人口は減少に転じます。
人口増加で賄えるはずだった借金の返済が重荷となり、そこへ交付税の減額が重なり財政危機へと陥ったのです。


篠山市 合併管理室長(当時) 上田多紀夫さん
「絵に描いた餅になってしまったことは事実。
6万人人口も施設をうまく活用することも絵に描いた餅になってしまった。」

こんなはずでは… 難しい行政の効率化


行政の効率化が、うたわれた平成の大合併。
しかし、そもそも効率化を実現することが困難な現実もあります。
人口7万7,000人の大分県佐伯市です。
9年前、9つの自治体が合併して九州で最も広い市町村になりました。
通常、合併すると役場を統廃合しますが、佐伯市では8つあった役場をすべて残し支所として使っています。
合併によって市の面積は900平方キロメートルになり、端から端までの移動には3時間かかります。

「市役所に行くことある?」

住民
「足もないのにどうやって行くんですか。
何か乗り物がないと佐伯市(中心部)には行けない。」

人口をもとに決められる国の想定では佐伯市の支所の数は2つ。
しかし、広大な面積を2つの支所ではカバーできないため8つの支所を残さざるをえないといいます。
さらに、南海トラフ巨大地震で大津波が予想されているため、避難誘導のためにも支所が減らせません。


佐伯市 清家和彦財政課長
「市民サービスに直結した部分や人命に直結した部分は、効率化は難しい。
合併によって効率化できないものもあるので、その点も踏まえて交付税の算定に反映してほしい。」

何のため誰のための“平成の大合併”

当時、自治省の事務次官として市町村合併の陣頭指揮を執っていた松本英昭さんも自治体の効率化が難しいことは認めています。
しかし、低成長の時代を乗り切るには合併が必要だったと強調します。


自治省 事務次官(当時) 松本英昭さん
「それぞれ一つの地域でたくさんの市町村が分立しているのは、かえって不利。
高度成長の時は分け前をもらう人が多いほど、分け前が全体として多くなる面もあった。
しかし、今度は負の遺産、負の分け前。
私はそういう意味で、合併をしなければよかったという事ではないと思う。」

平成の大合併から“10年” 自治体がピンチ

ゲスト新藤宗幸さん(後藤・安田記念東京都市研究所常務理事)
●交付税減額や借金 財政悪化など予想できたのでは?


当然、予想できたと思います。
つまり経済的に決していいという状況じゃありませんし、ちまたでずっとみんなが言ってたように、高齢化をしていくと、少子化すると。
そのことだけ考えても、財政状態がよくなるわけではないんですね。
ですけれども、この合併というのは政治的なコストが非常にかかる話なんですね。
(政治的コストとは?)
例えば今、5つの自治体を合併しようと。
国民健康保険料でも、あるいは介護保険料でもいいですけれども、この5つが全部、同じ額のわけないでしょ。
必ず高低がありますね。
そうすると、この合併を成立させよう、住民の合意を得ようという話になると、どうするかといえば、一番安いところに新しい自治体の料金を設定するわけですよ。
(合併の自治体の中に、住民負担の安い、例えば国民健康保険のところがあれば、安いところで合わせる?)
それからさっきの篠山の例もありましたけれども、もう1つは、旧市町村に同じような建物を造る。
そうやってみんなの合意を得る。
こういうコストがすごくかかりますから、当然、そのことをあまり見なければね、交付税の減額等々で、今、苦しくなるのは当然といえば当然ですね。
(しかもバブルの時代に、ハコモノの運営費が高くつくことは経験済み。)
してますもんね。
特に合併特例債は、建物にはつきましたけれども、管理運営経費は、全然対象外ですから、大きい建物を造れば造るほど、そういう管理運営経費がプレッシャーになって、迫ってきますよね。

●それでも特例債発行や合併に走ったわけは?

やっぱり、合併の1つの効率化を図るとか、あるいはそれで町を近代化するという、一種のそういう雰囲気に流されたとしか言いようがないんではないかなと思ってますけれども。

●特例債の発行 国はもう少し慎重になるべきでは?

そうですね、私もそう思います。
つまり、いかに合併させるか、そういう1つの誘因を次から次に出していく、のってくるという読みがあったと思いますね。
ただ、当時の言葉として、よく自己責任ということが、いろんな分野でいわれましたけれども、国側は別に割り当てたわけじゃないよと。
借りたのはあんたたちじゃないかと。
それは自己責任でしょと、こういう言い逃れもまたできますよね。
(国としては、地方に渡す交付税の額を減らしたい?)
もちろん全体としての経費を減らしたいということですよね。

節約大作戦 苦悩する自治体


8年前、7つの町が合併してできた香川県三豊市。
交付税の減額を2年後に控えています。
現在100億円ある交付税が最終的に60億円にまで減るため市は、行政サービスの根本的な見直しに着手しています。
議論の末、選んだのは業務そのものを有償ボランティアに委ねる改革案でした。
発足したのが、定年退職した地域住民などで結成された「まちづくり推進隊」です。


「もともとは何を?」

推進隊メンバー
「国鉄職員。」

推進隊メンバー
「仕事は化学工場へ行っていた。」

住民票の発行や税金の収納などを除き、支所のほとんどの業務を担っています。
この日は新たに転入してきた住民のためにゴミの分別ルールのチラシを手渡しました。
推進隊を活用することで23人の職員を削減。
年間2億円の人件費を節約しています。
地域のニーズを踏まえた推進隊の仕事は自治会や交通安全運動、防犯活動まで多岐にわたります。

推進隊メンバー
「おはようございます。
点検でまいりましたんで。」


推進隊メンバー
「これ、最近テストしてみた?」

住民
「いえ、全然してないけど。」

1人暮らしの高齢者が多い地区で始めたのが火災報知器の取り付け。

推進隊メンバー
「あのぐらいやったら寝とっても、目が覚めるやろう。」

一軒一軒、地道に回り200軒以上に取り付けました。

推進隊メンバー
「お邪魔しました。」

地域住民の発案で行われる推進隊のサービス。
行政は運営に関わらず、住民の自主性に委ねられています。


三豊市 横山忠始市長
「合併は地方のリストラではなく、地方分権の受け皿として合併した。
市民生活に密着するところは、すべて地方が裁量権と財源で持ってやる。
分権の受け皿作りは、どんどん進めている。」

何をあきらめ何を残す 自治体の模索


自治体の財源が減る中、行政サービスの重点を決めてそこに集中しようという町も現れています。
高齢化率が30%を超える人口6,300人の福島県矢祭町です。
合併しない選択をした矢祭町。
しかし、小規模の自治体に手厚く配分されていた交付税制度が見直され、町の交付税は最大で8億円も減りました。
以来、職員を3割減らし、トイレ清掃も職員みずからの手で行うなど行政コストの削減を行っています。

「初めての時どうでした?」

職員
「やりなれなかったけど、今はだいぶ慣れた。」


7年前にオープンした「もったいない図書館」も利用者の少なかった武道館を改築してつくられました。
蔵書は44万冊に及びますが、すべて寄付で賄っています。
入り口に置かれている朝刊も再利用されています。

図書館職員
「午前中この新聞は役場で読みます。
図書館へはお昼休み終わって、1時頃取りに行ってこちらに入れます。」


しかし行政コストを削減する一方で、重点政策には十分な予算を充てているのが矢祭町の特徴です。
3億円近くを投じて充実させているのは、子育て支援。
幼稚園の授業料は月2,000円で周辺市町村の半額程度です。
さらに、第3子の誕生には祝い金が100万円。
ここ数年は出生数が下げ止まっています。

母親
「授業料とか町が半分くらい負担してくれるので、(子どもの)数が多くても他の町より負担は少ない。」


「お子さんは2人?」

母親
「2人です。」

「矢祭町は3人産むと…」

母親
「あと1人、ぜひ産みたい。」

小さな町でも地域に根ざしたサービスを提供することで自立に向けた一歩を踏み出せると考えています。


矢祭町の行政改革を行った 根本良一前町長
「住民のため、郷土のためだけを考えていれば何ら問題ない。
すべての判断基準をそこへもっていけばいい。」

人口減少時代 自治体はどこへ

●有償ボランティア活用の取り組みについて


僕はそういう交付税の減額だけではなくてね、全体として評価します。
高齢化社会といっても元気なお年寄り、いっぱいいるわけですから、いろんな自治体の、自治体の仕事を手伝ってもらうというのはいいと思います。
ただ、今、画で見たようなこと、そういう労働だけではなくて、三豊なら、三豊の町をどうするかという、そういう意思決定にも参加していただいて、今までのいろんな人生上の知恵をそういうところで出していただいたらいいんじゃないでしょうかね。

●重点的に子育て支援 矢祭町の決断について

実に正しい決断じゃないでしょうか。
合併しないということはですね、かなり厳しい経済条件、財政条件に当面することになります。
ただ、同時に孤立してしまうんではなくて、元気な自治体というのは、やっぱり子どもの声が、あるいはいろんな世代の声がする自治体ですよね。
だから、削るところは徹底的に削って、先ほどの保育園の保育料にしたって、あるいは3子目以降の手当にしてもですね、移りたいという人がいっぱい出てくるんじゃないですか。

●財政悪化によって町から人がいなくなる心配も?

やっぱり、よく自治体の活性化、地域の活性化ということを言いますけれども、そのために企業誘致だとかなんとかって言うんだけれども、やっぱり人がいることですよね。
しかも、それもいろんな世代の人間が暮らす、そういう多世代の人間が暮らせる条件を行政はきちんと作る。
これがやっぱり必要なんじゃないでしょうかね。

●合併しなかった自治体のほうが財政不安が少ないという事態も?

全体的な状況を見ますと、合併しなかったところのほうが、合併したところよりも、財政状態は比較的よろしいです。
相対的な問題ですけどね。
というのは、やっぱり合併しないで単独で生きていくという、そのためには厳しいことをいろいろせねばならない。
そういう住民間の合意ができているということではないでしょうかね。
(合併してうまくいっている所も?)
もちろんです。
合併して、うまくいって、自分たちの過去の歴史、あるいは文化というものをですね、きちんと生かしている所はありますよ。
またそういう歴史や文化を大事にしている合併した自治体が元気にいっているということですよね。
だから、一概に合併が悪いとは言いませんけれども、町のきちんとした方向性を考えないで、やれ特例債だ、やっぱり交付税の算定外だというようなことに飛びついて、ハコモノを造ったからということですよね。
そこは反省すべきだと思っています。

●改めて地方自治ということを考えさせられる

そうですね。
結局、自治というのは自分の頭で考えて、どこかにすがらないで、頼らないで、生きていくということが、基本になければだめですよね。


未定
次の放送6月19日(月) 午後10時00分
未定

No.34912014年4月28日(月)放送
新型出生前検査 導入から1年 ~命をめぐる決断 どう支えるか~
新型出生前検査 導入から1年 ~命をめぐる決断 どう支えるか~
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新型出生前検査 突然決断を迫られて…


関東地方に住む43歳の女性です。
この日、新型出生前検査の結果を聞きに来ていました。
赤ちゃんに病気が見つかれば中絶するしかない。
女性はそう考えていました。




医師
「病気が出てくる確率が高いというふうに出たわけです。
42.9%です。」

検査の結果は陽性。
胎児は重い心臓病や知的障害が起きる病気、18トリソミーの可能性が40%以上あると告げられました。


病気かどうか確かめるため、女性はすぐに次の検査を受けました。
おなかに針を入れて羊水を取る検査です。
画面には妊娠18週を迎え、元気に動く赤ちゃんの姿が見えました。

新型出生前検査を受けた女性
「元気そうに見えるけど、これでも病気があるんですか?」


病気だと分かれば中絶するつもりだった女性の気持ちに、変化が現れました。

新型出生前検査を受けた女性
「かわいそうというのと、かわいいというのと、産んであげたいというのと、いとしい気持ちですね。」

中絶が認められるのは妊娠22週未満まで。
羊水検査の結果が出てから2週間しか時間がありません。
障害のある子どもを産んで育てるとしたら、どんな生活になるのか。
何か支援は受けられるのか。
逆に中絶したらどんな思いをするのか。
女性には知りたい情報がたくさんありました。
しかし医師らによる遺伝カウンセリングで伝えられたのは、検査の意味や病気の詳しい症状など、医学的な説明が中心だったといいます。
女性は、知りたかった情報をなかなか聞くことができなかったといいます。

新型出生前検査を受けた女性
「おなかにいる子を人工で陣痛を起こして死産させるという、こんなことを自分が今しようとしている恐ろしさとか、悲しさとか。
かといって産んで育ててあげようという勇気も出ない。
そのジレンマで、毎日毎日葛藤していました。」


1週間後、女性は再び病院を訪れました。
羊水検査の結果、胎児は病気ではなかったと告げられました。
5か月後、女性は元気な女の子を出産。
しかしいっときでも中絶を考えた自分に、後ろめたさを感じています。



新型出生前検査を受けた女性
「ごめんね、情けなくてね。
そのときの私は全然情報も何もなかったので、陰性だったらマル、陽性だったらバツという考えしかできなかったので、それ(中絶)しかないって思い込んでいた危うさというか、怖さも思いますし。」

新型出生前検査 戸惑う医療現場

新型の出生前検査が始まって1年。
NHKがこの検査を実施している33の医療機関に取材したところ、現在行っている遺伝カウンセリングでは、十分ではないと感じている医師が少なくないことが分かりました。


大学病院 産婦人科医
“本当の意味でのカウンセリングになっていない。
医学的な知識を妊婦や夫婦に伝えるのが精いっぱいで、なぜ自分はダウン症の子どもを産むことを選ぶのか、あるいは選ばないのかというところまでは、話が及ばない。”


大学病院 産婦人科医
“障害のある子どもを産んだ場合将来どうなるか、説明できない。
情報がない。
親御さんたちは自分が先に死ぬことの不安を口にするが、答えられない。”


一方でほとんどの妊婦は中絶すると決めてきていて、なんのためのカウンセリングなんだろうと疑問に思うことがあるなどの声もありました。
取材に答えてくれた医師の1人澤井英明さんです。




澤井さんの病院では、この1年で400人以上が新型検査を受けました。
羊水検査の結果ダウン症だと分かった6人の妊婦のうち、5人が中絶を選択しました。
胎児に病気があるなら産まないと決めている妊婦が多いといいます。



兵庫医科大学 澤井英明医師(産婦人科)
「大きな障害があれば、妊娠を続けるのはちゅうちょされることがあるわけですよね。」

新型検査を受ける妊婦
「そうですね、夫の考えも聞かないといけないんですけども、育てる自信はないかなと。」

産むか産まないかの判断は、最終的には妊婦とその家族が決めることだと澤井さんは考えています。
しかし限られた時間の中で、病気について十分知る機会もないまま中絶を選ぶ妊婦や家族を前に、もどかしさも感じています。


兵庫医科大学 澤井英明医師(産婦人科)
「病気のお子さんを育てるとどうなるのかということを、正しく認識していただいているかどうかということが分からないわけです。」





松原未知さん
「こんにちは。
ご無沙汰してます。」

澤井さんは妊婦の決断の助けになればと、同様の経験をした母親を紹介する取り組みを独自に始めました。

松原未知さん
「昨日で1歳半になったんです。」

この病院でダウン症の男の子を出産した松原未知さん。
先月(3月)初めて、ある妊婦と話をする機会がありました。
松原さんは、ダウン症の子どもやその家族のことがあまりに知られていないと感じたといいます。

松原未知さん
「『ダウン症の家族がいると、一生経済的に大変』だとか、『親が死ぬまで面倒をみなくてはいけない』という誤った情報が加味されてしまっているので、想像がつかないことが1番の不安だと思うんですよね。」

自身も、産む前は不安だらけだった松原さん。
多くの妊婦とその家族に、後悔しない選択をしてもらいたいと願っています。


松原未知さん
「私は“産む”という選択肢をとりましたということで、参考にしていただければと思うだけであって、でも逆の選択をした方のお話も聞けたほうがいいだろうなと思うんですね。
いろんな話が、必要としている方に声が届く制度になっていればいいのにと思います。」

新型出生前検査 命の決断どう支える

ゲスト齋藤有紀子さん(北里大学准教授)

●中絶考え後ろめたさ感じる女性 新型出生前検査の重みどう受け止める?

出生前検査が持っている大きなジレンマの1つだと思います。
この検査は決して陽性になった方とかだけの問題ではなくて、今の映像のように、陰性になったけれども、そのことを選ぼうとしてしまった自分を考える問題もありますし、検査というものが提示されて、それを受けようか受けまいか、迷ったということ自体で、そのあとずっと悩まれる方もいらっしゃいます。

●今までの検査との違いは?

やはり羊水検査という、胎児の流産のリスクがない新型出生前検査ということで、血液だけで検査ができるということで、やはり妊婦さんにとっては検査のハードルは下がるというところがあるかと思います。
また逆に羊水だったら受けないけれどもということで、血液検査なら受けようという妊婦さんのニーズも掘り起こすというところがあるかと思います。
そのことによって、胎児がだんだんと、親が体の特徴や、胎児の体の特徴などを検査をして、妊娠中に考えてもいい、そういう対象だということを、検査自体が社会に暗黙のメッセージとして、出しているというところはあるかもしれません。

●生まれてくる生命・赤ちゃんとは別の意味が出てくる恐れがある?

そうですね。
妊婦さんがそう思うかどうかということ以前に、やはり検査ができるということ自体が、そういう社会に向かっているというメッセージになるかなという感じがいたします。
(選択の対象という?)
そうですね。

広がる出生前検査 ドイツの選択


日本より半年早く新型出生前検査を導入したドイツ。

妊娠葛藤相談所 クラマ=イラーチュ所長
「こんにちは。」

妊娠葛藤相談所と呼ばれる公的な相談機関を、全国1,500か所に設置しています。

ここでは妊婦とその家族が、専門のトレーニングを積んだ相談員のカウンセリングを何度でも無料で受けることができます。


同じような体験をした人や、支援団体も紹介してもらえます。
中絶を体験した女性を支援する団体。






ダウン症など障害のある人たちの生活を支える団体。







障害のある子どもを育てる家族への補助金や、税負担の軽減を行う窓口の紹介も受けられます。






検査後 中絶した女性
「簡単に決められず何度も迷いました。
相談は私が必要とするかぎり続けられたので、大きな助けになりました。」



ドイツでは胎児の命を巡る選択をどう考えるのか、20年以上にわたり国を挙げた議論を続けてきました。

女性
「胎児の命を守るべきです。」

女性
「(子どもの世話を)最後までするのは母親なのです。」

その中で作られたのが妊娠葛藤法。
妊娠や中絶の悩みに応じる専門の相談所を、全国に設置すると定めました。


さらに4年前には、出生前検査の急速な広がりに対応するため法律を改正。
胎児に障害があると分かった場合、検査を行った医師は妊婦に相談所を紹介しなければならないと義務づけたのです。




ドイツ倫理審議会 タウピッツ副議長
「産むのか産まないのかを決める女性の権利、おなかに宿った子どもの命、そのどちらも同じように大切なのです。
妊婦とその家族が十分に考えた上で決断ができるように、情報の提供やきめ細かな支援を、国は行うべきなのです。」



法律の改正を受け、医師と相談員の連携も進められています。
出生前検査の専門クリニックです。
ここでは、同じフロアに妊娠葛藤相談所が設置されています。
多くの妊婦は胎児に障害があると分かった直後は混乱し、相談所に足を運ぶことさえ難しくなるからです。


医師
「今、時間ありますか?」

医師と相談員は常に情報を共有し、妊婦の状況に合わせた対応を考えます。

医師
「今僕のところに、この前相談にのってもらった患者が来ています。」

妊娠葛藤相談所 クラマ=イラーチュ所長
「彼女ですね。
産むか産まないか何度も考え、もう限界にきていました。」

医師
「今、彼女と話してもらえますか?」

妊娠葛藤相談所 クラマ=イラーチュ所長
「いいですよ。」


妊娠葛藤相談所 クラマ=イラーチュ所長
「妊婦やその家族と、あらゆる可能性についてじっくり話し合います。
障害のある子どもを産む産まないという判断が、どういう意味をもつのか。
そしておなかの中にいる子どものことも、責任を持って決断することが何よりも大切なのです。」


相談所の支えで、不安や混乱の中から1つの決断にたどりついたという、ある夫婦を訪ねました。
ティーツさん夫婦と長女のミアちゃんです。





2年前、出生前検査でおなかの中のミアちゃんはダウン症だと診断されました。






妻 モニカさん
「様々な思いが頭をよぎり、家族とは、中絶とは、幸せとは一体なんだろうと考え、とても混乱しました。」





夫 トーマスさん
「ものすごく泣きましたよ。
完全に打ちのめされました。」





しかし相談員と何度も話し合ううち、自分たちが本当はどうしたいのか、夫婦で確かめ合うことができたといいます。

夫 トーマスさん
「ダウン症の子どもを持つ家族とも会い、障害のある子どもを育てていくということはどういうことなのか、実感できました。
ミアは待ち望んだ私たちの子どもです。
授かった命なのだと気づいたのです。」


妊娠葛藤相談所 ヴュラス相談員
「私たちは障害のある人たちと、どう向き合っていくのか。
社会が受け入れる体制は整っているのか。
出生前検査の問題は、社会全体で議論すべきテーマです。
こうした議論を成熟させることが、妊婦とその家族の決断に大きな影響を与えるのですから。」

新型出生前検査 命の決断どう支える

●カウンセリングにはどういうことが必要なのか?


病院でお医者様たちはやっぱり、偏りのない正確な医学的な情報とか、妊婦さんの理解を促進しようというふうに説明されると思うんですが、妊婦さんの関心とか自分の心の中の迷いというのは、たぶん医学的な説明だけでは解消されなくて、やはりそれ以外の居場所といいますか、妊婦さんの迷いとか不安に、ゆっくり耳を傾けてくれる、ただそれだけをやってくださる、その上で話し合いにつなげていけるというような、人とか場所とか時間というのが、とても大事になってくると思います。

●妊婦の葛藤に対し、どういう向き合い方が求められるか?

やっぱり妊婦さんは生活に根ざした実感といいますか、これからの生まれてくる子どもとの暮らしですとか、あとは今いる、すでにいる子どもたちとの関係性、それからパートナーとの関係性がどうなるか。
しかもその検査をすること、しないことで悩むこと自体にも、先ほどのような後ろめたさを感じている中で、本当に自分が決めていいんだろうかというような思い、それを必ずしもパートナーと同じリズムで悩みや迷いを共有できないという、そういうところがあると思いますので、やっぱりそこに耳を傾けられる気持ち、心を寄せる社会制度というのが必要じゃないかと思います。
(生命を自分の決断で絶つかもしれないと思っただけで…。)
ですので、ただやはり、どの妊婦さんも多かれ少なかれ向き合う、本当に重いテーマですので、あなただけではないと。
むしろそういうふうに悩んでいることこそ、胎児とあなたがしっかり向き合っている証拠なんだということを受け止めて、否定しないで、責めずに受け入れてくれる、そういう場所が恐らく、ドイツのような、葛藤相談のような場所では、少し実現してるのではないかなというふうに思います。

●増える高齢出産、高まるリスク 社会はこの検査をどう捉え、向き合っていくべき?

社会全体でいろいろな人がやはり知恵を絞って、妊婦さんの居場所、考える場所というのを作り、それからやはり社会の中で障害を持った人、病気を持った人たちが温かく迎え入れられている、あるいは生まれてきた子どもの将来をイメージできるような、そういう社会であれば、おのずと妊婦さんの考える決断の軸というのも変わってくるという可能性はありますので、やはり今、そういうことを考えるきっかけが、この検査を通して社会に提示されてるんではないかなというふうに思っております。
(むしろ障害があって生まれてくる子が、よりいやすい場所・社会であるような方向性に向かうように、社会的な議論が進むことが大事だということか?)
そうだと思います。


未定
次の放送6月19日(月) 午後10時00分
未定

No.34902014年4月24日(木)放送
復活するアルカイダ ~テロへ向かう世界の若者たち~
復活するアルカイダ ~テロへ向かう世界の若者たち~
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アルカイダに加わる欧州の若者たち


シリアで戦うアルカイダの戦闘員がみずから撮影したという映像です。

フランス語
「我々は神の教えに従い、敵と戦うのだ。」

話しているのは現地のアラビア語ではなく、フランス語です。
フランスからシリアに渡って戦闘員などとなった人はおよそ700人に上り、ヨーロッパで最も多いとされています。

「仲間たちよ、シリアに来い!」


シリアから3,000キロ余り。
フランスでは、テロに対する警戒感が高まっています。
今年(2014年)2月、カンヌ郊外にある高級マンションで、シリアから帰ってきたアルカイダの戦闘員が武器や爆発物を準備し、テロを計画していたことが分かりました。



マンションの住人
「テロリストが隣に住んでいたと知って、ショックでした。」




フランス政府は警察による捜査活動を強化。
アルカイダとつながりのある組織の摘発を急いでいます。


フランス国家警察 モハメッド・ドゥーアン氏
「イラク戦争のときはこうした若者は数十人しかいませんでしたが、今は数百人に増えています。
アルカイダが彼らを使ってフランスを攻撃する危険があるのです。」


なぜフランスの若者たちはアルカイダに加わるのか。
戦闘員となった人の多くが、イスラム系移民の若者たちです。
移民が多く暮らすフランス南部のニースでは、シリアに渡った人がおよそ30人に上ると見られています。
その中にはキリスト教徒だった若者も含まれていました。


18歳のこの青年もその1人です。
学校を中退し職業訓練を受けていましたが、仕事はありませんでした。
友人の多くが近所に住むイスラム教徒の若者でした。
去年(2013年)12月、こうした若者3人と共にシリアに行ったと見られています。
青年の母親が取材に応じました。
長年、介護施設に勤めながら女手一つで息子を育ててきました。


最近、シリアにいる息子から送られてきた写真です。
イスラム教に改宗し、アルカイダ系の武装組織に入ったと見られています。




母親
「息子がメールで私に伝えてきました。
シリアで殺された女性や子どもの映像をたくさん見た。
彼らを助けるためにシリアに来たんだというのです。」


母親は、アルカイダが仕事のない若者たちに目をつけ、リクルートしていたのではないかと考えています。

母親
「ひげを生やした男たちが、近所の若者と話しているのを見たことがあります。
シリアに行ったのは皆、お金のない無職の若者です。
飛行機代もないし食べ物を買うお金もありません。
アルカイダがお金を渡して連れていったのだと思います。」

シリアに渡ったヨーロッパ出身の若者たちの中には、過激なテロ思想に染まる者も少なくありません。
私たちは、今シリアにいるという若者の1人にインターネットを通じて直接話を聞くことができました。
19歳のこの青年は、アメリカによる対テロ戦争に協力するフランスは、祖国であっても攻撃の対象にするといいます。


フランス人戦闘員(19)
「フランスに帰ったら、フランス軍にかかわるあらゆる施設を破壊するつもりだ。
フランスはシリアのアサド政権と同じことをやっている。
だからフランスを攻撃しなければならない。」




フランスを含むヨーロッパ全体で、シリアに渡りアルカイダに加わった若者は2,000人に上ると見られています。
EU・ヨーロッパ連合では、治安担当の閣僚が集まる会議を開き、アメリカや中東諸国と連携するなど対策を迫られています。



EUテロ対策担当官 ジル・ド・ケルコーヴ氏
「ヨーロッパの若者は、EUのパスポートを持っているのでさまざまな国に自由に行くことができ、警察にマークされていない人も多くいます。
だからアルカイダにとって絶好の人材なのです。
国際社会全体で情報の共有を行い、対策を打ち出すことが急務です。」

アルカイダに加わる欧州の若者たち

ゲスト池内恵さん(東京大学准教授)
●なぜ若者はシリアに引きつけられていく?


それはフランスを中心とした西欧社会の社会的な条件の面と、それからイデオロギーの両方から見ていったほうがいいと思うんですが、まず条件面から言いますと、特にフランス社会では、移民の統合がうまくいっていない面があります。
もちろんうまくいっている場合もありますけど、うまくいっていない面がある。
非常に象徴的なのが郊外問題、都市の郊外に、特に移民を中心とした若者が職もなく集まっていて、その犯罪なども多いわけですね。
このイスラム教のジハード、外国に行ってまでジハードをしようという、こういうグローバルジハード主義といいますが、このイデオロギーは、まさにフランス・西欧諸国の抱える社会問題の中に、うまくつけ込んでいるということですね。
つまり通常であれば、目的のない若者が多く郊外にたむろしていたら、例えばマフィア組織に勧誘されるとか、麻薬に染まるとか、そういった犯罪に実際に染まってしまうことはよくあるんです。
むしろ、ジハードをやろう、やりたいという人たちというのは、そういうところから抜けようと思って、より確かな目標、目的のために身を投じたいということですね。
そういった形で人々を勧誘する、そして受け入れて、みずからシリアにまで行くと。
だからそういう意味でのイデオロギー的な、社会条件に適合したイデオロギーが広まっている、しかも広めるためにインターネットとかさまざまなメディアが出来たということが大きいと思います。
(インターネット上に出ている、無実の人々が殺されている映像などに引かれていく?)
そうですね。
つまり狂信的な人がジハードやってるとか、あるいは犯罪者が人を殺すためにシリアに行ったり、恐らく、少なくとも主観的にはそうではないわけですね。
むしろ世界に何か問題が起こる、不正義がある。
そして社会には自分たちの目的がない。
この2つが合わさったところにジハードをすれば、あなたの人生に意味が生じると、そういうふうに言われると、イスラム教徒の移民の子弟とか、あるいはフランスや西欧の社会に対して反発して改宗した人たちなどがそういったイデオロギーに染まる。
そして実際にシリアで内戦が行われていますから、その身を投じる場所がある、機会があるということですね。
そういう形で生じてる現象だと思いますね。

潜入 戦闘員を送るアルカイダの拠点

シリアの隣国レバノン。
私たちは、シリアに戦闘員を送り込んでいるグループと接触することができました。


拠点を訪ねると、厳しく取り締まられているはずのアルカイダの旗が公然と掲げられていました。
拠点には銃を構えた男たち。
周辺には監視カメラを張り巡らせ、24時間、当局の取り締まりを警戒しています。




このグループは、世界中から勧誘した若者を次々とシリアに送り込んでいます。
中東出身のこの若者は、このグループを通じて勧誘されました。
シリアでの戦闘に加わると言います。




アルカイダ系 武装組織 戦闘員
「我々にはアッラーのご加護がある。
勝利の日まで戦い抜く。」




彼らが目指すのは、シリアのアサド政権を打倒し、イスラムの教えに基づいた新たな国家をつくることだと言います。


アルカイダ系 武装組織 司令官
「世界の国々は誰もシリアの人々を助けてくれない。
だからわれわれが中東だけでなく、世界にまたがる巨大なイスラム国家を築くべきなのだ。」

“イスラム国家”樹立 勢い増すアルカイダ


すでにこの地域には、世界中から集まった1万人以上のアルカイダの戦闘員がいると見られています。
去年、「イラクとシリアのイスラム国」の樹立を一方的に宣言。
シリア北部の広い地域で統治を始めました。
貧しい人々には食料を配布。
苦しい暮らしを余儀なくされている人たちから、一定の支持を得ていると見られています。



「あなたたちの勝利を祈ります。」







さらに学校を開き、聖典コーランの読み方などイスラム教を重点的に教え込んでいます。
たばこなどの、しこう品は堕落した文化の象徴だとして強制的に処分しています。
この組織を率いるのが、イラクで数々の爆弾テロ事件を引き起こしてきたアブバクル・バグダディ容疑者。
インターネットを通じて、民主主義国家よりイスラム国家のほうが、公平で平等な社会が実現できると呼びかけています。


『イラクとシリアのイスラム国』指導者 バグダディ容疑者
「アラブの春の結果を見よ、前よりひどい状態になった。
イスラム教に基づく国こそが世界を導くのだ。」





アルカイダの統治を支える資金集めも、活発化していることが明らかになってきました。
資金源の1つが、世界有数の産油国、クウェートです。
イスラム教スンニ派の聖職者アリ・ヘラン師。
毎週、集団礼拝に合わせて、シリアで戦う同じスンニ派の同胞への寄付を呼びかけています。



クウェート人 聖職者 アリ・ヘラン師
「困った人を助けるのはイスラム教徒の義務です。
神に愛してもらえるよう、たくさんの寄付をしてください。」




アリ師は、イスラム過激派を支持しているとして当局から活動を制限されています。
しかしシリアへの支援活動に賛同する人は後を絶たず、この3年間でおよそ12億円の寄付を集めたといいます。
背景には、湾岸産油国の人々がシリアのシーア派系のアサド政権を倒すため、同じスンニ派の反政府勢力を支援していることがあります。
集められた寄付の一部が、反政府勢力の中核の1つ、アルカイダにも渡っていると見られています。


クウェート人 聖職者 アリ・ヘラン師
「シリアでは、ただスンニ派というだけで無実の人が大勢殺されています。
資金援助をすることは、われわれクウェート人の義務なのです。」



シリアの内戦に乗じて勢力を増すアルカイダ。
しかし支配地域では、市民への厳しい弾圧が行われていることが明らかになってきました。
アルカイダの掲げるイスラムの教えに背いたとする市民を、次々と拘束しているのです。




これはNHKが入手したアルカイダの内部文書です。
拘束した人の名前が記され、組織的に弾圧が行われていることをうかがわせています。
シリア北部で見つかった150人の遺体。
そのほとんどに拷問の痕がありました。

アルカイダによる虐殺を調査する弁護士
「アルカイダにはスパイ組織があります。
難民キャンプやホテルを監視したり、インターネットを使ったりして、批判的な人物の洗い出しをしています。
いったん連れ去られると二度と戻ってきません。」

世界に広がる アルカイダの脅威


シリアのようなアルカイダの新しい拠点は今、世界各地に広がっています。
アメリカがイラクの混乱を収束させないまま撤退するなど、中東への関与を弱める中、アルカイダの押さえ込みはますます難しくなっているのです。




アメリカ軍 元テロ対策担当 スティーブン・オハン氏
「今や、アメリカ市民にとって直接的な利益がないかぎり、中東での軍事作戦はほとんど支持が得られません。
したがって、今後われわれはアルカイダの脅威にさらされ続けることになるのです。」

アルカイダはなぜ復活したのか

●アルカイダが急速に勢力を伸ばした背景とは?


まず1つはアラブの春という3年前の出来事。
シリアは体制が不安定になり、エジプトなどが倒れたわけですね。
しかしそのあとに安定した体制が出来ているわけではない。
つまり、またシリアのように体制側が退かずに弾圧をし続けて、そしてそれを押しとどめる手段がないわけですね。
そこでやっぱりイスラム的なものが結局は代替し、オルタナティブなんだということが、一般的にそういう考えが一部で強まっているということですね。
そしてまたシリアの内戦の状況では、アサド政権に対抗するための支援をしてくれる勢力というものが少ないわけで、周辺諸国なども支援はしていますし、またアメリカも支援をすると言っていますけれども、あまりやっていないわけですね。
それに対してアサド政権のほうは、イランから、あるいはレバノンのヒズボラという組織から支援を明確に受けているわけで、そうしますと、世界中の、特にスンニ派の人たちがイランのシーア派に対抗するために、あるいはイランの脅威に対抗するために集まってくる、そういう現象があります。
そしてそのことをイランを脅威と感じる湾岸諸国、サウジアラビアとか、クウェートとか、そういった国の政府も支援しているわけですが、むしろ個人が支援する。
そういう形でシリアの内戦、いろんな勢力に、いろんな形で資金とか武器が集まってくる。
それによって内戦が永続化するわけですね。
そうしますと、混乱した状況下で、直接そういった周辺諸国から支持を受けていなくても、アルカイダにとっては非常に好都合な環境が生まれているわけです。
そしてアサド政権もまたそのような環境が生まれることを、むしろ好都合と考えている。
例えば2011年の紛争が始まった初期の段階に、アルカイダ系の指導者は、むしろアサド政権、たくさん釈放しているんですね。
(わざと釈放した?)
そうなんです。
むしろアサド政権の場合は、一般民衆が反政府行動をやっていると、それを弾圧するというのは、非常に国際的にも、そして国内的にも都合が悪いわけです。
ところが、相手がアルカイダのテロリストだということにしてしまえば、どんな弾圧をしても許される。
そういうことですから、むしろ初期の段階から、アルカイダ的な勢力を、実際に自分たちが刑務所に入れていた人たちも釈放したわけですね。
そういうわけで、政権側と反政府側の両方が、目的は違うんですけれども、この状況をそれぞれ作り出している。
そしてそのような状況を変えようという強い意志を、域外の大国、超大国、アメリカやロシアは見せていないわけですね。
むしろこのような内戦が永続化することをやむをえないと考えて黙認している、そのような雰囲気もあるということですね。

●アルカイダの復活はどのくらい広がっている?

われわれはアルカイダ、アルカイダって気軽に呼んでいますけれども、実際には1つの明確な大きな組織があるわけではないんですね。
しかもその組織は、過去10年の間にむしろ非常に弱まったわけです。
その中枢の組織はほとんど壊滅しました。
それは2001年の9・11事件で、それ以降、アメリカがもうグローバルに大規模な対テロ戦争をやったわけです。
それによってアルカイダの組織はほとんど壊滅したんです。
しかしそのあとに何が出てきたかというと、アルカイダが掲げたイデオロギーが残った。
そしてシンボルが残ったんですね。
ですからビデオの中でもあったように、世界共通の黒い旗を掲げる。
そしてアルカイダと直接つながっていなかった人たちも、その旗を掲げて、何かジハードをやるべきだと考える場所に行って何かやる、それをビデオに撮ってインターネットに載せると。
それを世界中の人が見て、あっ、この人はアルカイダだなというふうに認めると、またこれまでアルカイダを名乗っていた人たちも仲間に入れてあげるということをやる。
そういう形でネットワーク的、ソーシャルネットワーク的に広がっていく。
組織を作らないで、小規模な民兵集団を作って、あとからアルカイダとして認めさせていく、そういった分散的な組織としてアルカイダは今、育っているということだと思います。

●アルカイダの優位な状況、どうやって変える?

これ非常に難しいんですけれども、アルカイダっていうのは、やはり基本はイスラム的な観点から見て、不正義が各国にある、あるいは国際社会にあると、その不正義に対する憤り、そしてそれを正そうとする目的意識を人々が持つことによって生じるわけです。
そのような目的意識を持たないで済むような、そういう選択肢を国際社会が持つ、そのような意志を見せるということが第一歩だと思います。


未定
次の放送6月19日(月) 午後10時00分
未定

No.34892014年4月23日(水)放送
子どもの体に異変あり ~広がる“ロコモティブシンドローム”予備軍~
子どもの体に異変あり ~広がる“ロコモティブシンドローム”予備軍~
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整形外科医も驚く 子どもの体の異変


整形外科医 林承弘さん
「今、痛いとこない?」

埼玉県内で40年近く整形外科医をしている、林承弘さんです。
去年(2013年)林さんは、それまで見たことのない患者に出会いました。


整形外科医 林承弘さん
「ちょっとびっくりしたんですけど、両手首の骨折なんですよね。」

13歳の男子生徒のレントゲン写真です。
手首の骨が左右とも同時に折れていたのです。


男子生徒が思わぬけがをしたのは、体育の授業で跳び箱を跳んだとき。

けがをした生徒
「頭から前のめりの姿勢で落ちてしまった。」

バランスを崩して手をついた際、手首が十分に反り返らずに両手首を骨折してしまいました。


整形外科医 林承弘さん
「普通によけられるじゃないですか。
両手首を骨折なんて、ありえないですよね。
体の微妙な変化が、子どもたちに起こってきている。」




以前では考えられないような子どもの体の異変が増えているとして、埼玉のこの中学校では2年前から関節や筋肉など、運動器の状態を調べています。
検査の項目は、足首やひざなどの運動器を見るしゃがみ込み。
体幹の硬さをチェックする体前屈。
手首の動く範囲を調べるグーパー運動など。
5つの動きを見て運動器が正しく機能しているかを調べます。


整形外科医 林承弘さん
「はい、お願いします。
しゃがんでごらん。
おー、転倒か。」




男性
「かかとが浮いちゃう。
後ろに倒れちゃう。」

下半身の硬さが表れるしゃがみ込み。
実に14%の生徒ができませんでした。


整形外科医 林承弘さん
「グー、パー。」

また4人に1人が、手首が十分に反り返らないことも分かりました。





整形外科医 林承弘さん
「もっとこういかないと、けがするぞ。」

今回の検査の結果、52.8%の生徒の運動器が十分に機能していないことが分かりました。



整形外科医 林承弘さん
「やっぱり予想していたより硬いですよね、全般的に。
だから非常に体のバランスがアンバランスな子が多いかなと思っています。」

しゃがめない 曲がらない 運動量の多い子も?


宮崎では、さらに8,000人もの小中学生を調べたところ、23%の子どもが運動器に問題があると判明しました。
調査を行った、宮崎大学医学部の帖佐悦男さんです。





一体、子どもの体に何が起きているのか。
ふだん診察で使用している解析装置で、運動器の動きを見てみることにしました。
床に全く手が届かない男の子。
帖佐さんはその骨盤に注目しました。


宮崎大学医学部 帖佐悦男教授
「本来であればこの骨盤が前にかがまないといけないのが、全然かがまないので、これから先に進まなくなってしまう。」






実際床まで手が届く子どもは骨盤が90度近く曲がっているのに対し、体の硬いこの男の子はほとんど曲がっていないことが分かります。





そして、しゃがみ込み。
すぐに尻餅をついてしまいます。
解析装置で見ると、足首の運動器が硬く十分に曲がりきれていません。




宮崎大学医学部 帖佐悦男教授
「硬いため、運動器が動かないため、重心を前にもっていけませんから、しゃがもうとすると後ろにこのように転げてしまう。
足首が悪くなると、ひざが悪くなったり、反対側の足首に負担がかかって、変形性関節症というような病気になってしまいます。」


子どもの体は本来大人より柔軟に出来ています。
それは大人より軟骨部分が多く筋肉などが柔らかいためです。







しかし最近関節回りの筋肉などが大人と同様に硬くなる、いわゆる運動器の機能不全が増加。
放置するとロコモティブシンドロームになるリスクが高まるというのです。




宮崎大学医学部 帖佐悦男教授
「小さい頃からそういうことが起こっていることは、今事実なわけですから、そういう子どもたちが30、40になったら、もっといろいろな障害が。
子どもの頃からのロコモ予防は、まさしく大切だろうと思います。」


一体なぜ子どもたちの間に、運動器の機能不全が広がっているのか。
帖佐さんは、日常生活の中で子どもたちの動きのバリエーション、多様性が減っていることが影響していると考えています。
中学校男子の授業以外での1週間の運動時間を示したグラフです。
1週間に7時間以上運動する子と、1時間未満の子で2極化していることが分かります。
1時間未満の子どもを分析すると、ゲームやネットなどで全く運動しない子が80%近くに上ります。
これでは、運動器の機能が十分に育まれないおそれがあります。
一方で積極的に運動をする子どもにも、意外なことに運動器の機能不全や障害になるケースが少なくないのです。


実は先ほどの男の子は、1週間に10時間以上サッカーに打ち込んでいる運動量の多い子どもでした。
日々の練習で足の筋力や持久力が鍛えられ、運動能力も高いと見られます。
ところが足首や腰はサッカーで使っているものの、ふくらはぎや太ももなどの筋肉が過度についてしまい、柔軟性や運動機能のバランスが損なわれているのではと、帖佐さんは見ています。


宮崎大学医学部 帖佐悦男教授
「そのときの自分たちの体の特徴にあった以上の負担をかけてしまう。
とにかく1か所しか使わないというのは、絶対によくないですね。
多様性といいますか、体全体をうまい具合に使えないという弊害が出てきているんです。」

国が方針転換へ 健康診断を見直し


文部科学省はこうした子どもたちの体の異変を重く見て、去年から抜本的な対策に乗り出しました。
運動器の機能不全や障害を早めに見つけ出し、適切な指導や治療につなげられるよう、学校の健康診断を見直そうというのです。
これまでほとんどの運動器は学校では検査されてきませんでしたが、来月(5月)改正される法令で、新たに運動器の状態も注意するよう明示される見込みです。
ちなみに長年続けられてきた座高測定やぎょう虫検査などは、時代に合わないとして廃止される方針です。


文部科学省 学校健康教育課長 大路正浩さん
「常にその時々の状況を的確に反映した検査項目のあり方というのは、常に考えていく必要があるのではないか。」

子どもの体に異変 広がる“ロコモ“予備軍

ゲスト武藤芳照さん(日体大総合研究所所長)
●子どもの基本的な運動機能の異変 どう実感しているか?


ひと言で言えば2極化だと思います。
運動習慣、あるいは生活習慣の2極化、それに伴って子どもの体も2極化してしまった。
その2極化した状況というのは、運動の不足に伴って起こる機能障害もあれば、運動が多すぎて起きている機能障害、両面あると思うんですね。
子どもたちにとって、成長、発達には、運動は大切ですし、運動が必要であることは間違いないですね。
でも少なければ運動の効果もないし、多すぎたり、与え方を誤ると、害、副作用があると思うんですね。
この運動の必要性なんですけど、運動には2つのポイントがあって、運動の質と運動の量。
運動の質は、いわば多様性なんですね。
いろんなことをやるということですが、運動の量については、3つのポイントがあって、運動の時間、運動の強度、運動の頻度、何回やるかということですね。
1日、あるいは1週間に何回やるか。


その運動の不足に伴う機能障害でいえば、例えば私どもの経験でいえば、これは京都府のグループの報告なんですが、肩を上げてくださいと子どもたちに言ったら、このぐらいしか上がらない、あるいはもうこのぐらいで止まってしまうというような、例えていえば小学生の五十肩状態の、運動の機能障害がある。
(肩の関節が硬いということか?)
硬いということですね。
本来ならもっといろんな動きをしていれば、あるいはいろんな量の運動をしていれば、十分に肩が上がったはずなんですが、本来ならできるはずのことができなくなってしまうぐらいの機能障害が起きている。
これを運動器の機能不全とか、いわゆる体の硬い子という言い方をします。

●肩というのは本来いろんな方向に回るはずだが?

おっしゃるとおり。
今、国谷さんがされたように、肩は前にも、あるいは後ろにも、横にも上げられるし、回すこともできる、非常に動きの範囲、あるいは動きの方向が多様な関節なんですね。
そして運動が過多の場合、多すぎる場合、これは一般的にいえば、スポーツ障害、スポーツ外傷という状況になりますけれども、私どもの経験で言うと、例えばこういう例がありました。
野球のひじの障害なんですが小学生段階で野球を短期間に集中的に、たくさんの投げる動作をたくさんやったところ、ひじを痛めてしまった。
ひじを痛めてどうなったかというと、骨と軟骨に損傷をきたしてしまって一部剥がれてしまった。
その結果、本来ひじってこのぐらい動くんですね、子どもたちは当然。


これはその子の場合には、前にも、伸ばすほうも曲げるほうも5度ぐらいしか動かなくなってしまった。
そういう運動習慣の2極化に伴って体の2極化、そして疾患障害の2極化が起きているというふうに捉えられると思います。

●子どもの体は本来柔軟性にあふれ、いろんな動作ができるはずだが?


子どもの体は非常に柔らかいんですけれども、例えばここに子どものひざ関節という、ひざ関節と、大人のひざ関節があります。
これ、大人のひざ関節、大たい骨、けい骨、ひ骨という、まあ骨なんですが、これと比べますとずいぶん開いてますね。




ここに線があります。
ここは本当は軟骨があって、だんだん成長してきているので、大人のしっかりした骨になります。
(軟骨の部分が非常に多いが?)
私たちは子どもは軟骨人間と言っています。
子どもの骨は約350個ぐらいあって、大人になると206個ぐらいになるんですが、成長・発達の過程でしっかりした1つの大きな骨になっていくので、だんだん骨の数が減っていくんですけれども、例えば赤ちゃんは、頭が柔らかくって、べこべこ触ることができますけれども、そうした軟骨人間がだんだんしっかりした体になっていくのですが、例えば骨が急速に伸びる、女の子ですと12歳くらい、男の子ですと14歳くらいの成長期がありますね。
1年間で例えば15センチとか、1年間で20センチぐらい身長伸びる子がいますが、その時期っていうのは、何が伸びるかっていうと1番伸びるのは骨なんですね。
骨がどんどんどんどん伸びていく。
じゃあ筋肉やじん帯、骨に付いている筋肉やじん帯、けんはどうかというと骨ほど急速には伸びないですね。
そうすると当然骨に付いているので、その筋肉、じん帯、けんは突っ張った状態になってしまうので、成長が著しい時期はその時期には運動、特に筋伸ばし体操というストレッチングをしっかりやらないと、骨がぐんぐん伸びていて、ストレッチングは本当はどんどんやってもらわなきゃいけないんですが、足らないと骨を痛めたり、軟骨を痛めてしまって、出っ張ったり、機能障害を起こしてしまうという障害が生まれるんですね。

異変をどう見つけるか 学校現場の模索


宮崎市内のこの小学校では、国の方針に先駆けて4年前から運動器検診を実施しています。
検診を行っているのは、先ほどのVTRで子どもたちの運動器を調べていた宮崎大学の整形外科医、帖佐悦男さんです。
1学年90人の検査に割り当てられた時間は、僅か1時間。
運動器の検査をする医師は帖佐さん1人のため、子ども5人を1度にチェックします。


宮崎大学医学部 帖佐悦男教授
「どこか痛い?
足首がつけないんだね。
4番、タイトネス(極端に硬い)。」




その隣では、別の医師が。
こちらは学校医の小児科専門の医師です。
従来どおりの内科検診を行っています。
学校医の多くは内科医や小児科医で、運動器の詳しい知識はありません。
正確な検診の実施となると戸惑いもあります。


「運動器検診を自分がやるとなったらどうですか?」

学校医(小児科医) 小野武己さん
「小児科医にはできません。
とても整形など専門的なものはできません。
運動器はとても無理ですね。」


そこで整形外科以外の医師でも運動器検診が行えるように、基礎知識を持ってそのサポートをする、健康スポーツナースの育成に取り組んでいます。





宮崎大学医学部 帖佐悦男教授
「知識を持った人(健康スポーツナース)が手伝ってくれますので、よりスムーズにできる。
こういうことを少しずつ、大変ですけど広めていかないと。」

異変をどう見つけるか 家庭と学校の連携


一方家庭の協力を得ることで、運動器検診を効率的に行っている地域もあります。
島根大学医学部の内尾祐司さんです。
このマークシートを家庭に配る、通称・島根モデルと呼ばれるユニークな検査方法を編み出しました。


検査を受けた田中萌さん、13歳です。
この日、萌さんは学校で配られたマークシートをお母さんに渡しました。





母 理江子さん
「運動器検診問診票。」

田中萌さん
「見た目で左右の肩の高さが同じですか?」



子どもの運動器の状態をあらかじめ家庭でチェックすることで、そのあとの学校での検診を短時間に、また専門医でなくてもきちんと行えるようにというものです。




田中萌さん
「足の裏を全部床につけて、完全にしゃがめますか?」


リレーの学校代表選手に選ばれた萌さん。
しゃがんでみると…。

母 理江子さん
「転んでる。
できてないよ。」


母 理江子さん
「草取りするときだって、こうして。
かかと上げてるんだ、草取りするとき。
すごい力がいるね。」

家での事前チェックの結果、お母さんは萌さんがしゃがめないということに初めて気が付きました。


母 理江子さん
「まじまじ見ることがなかったので、とても良かったなと思います。」





家庭で記入されたマークシートは、検査前に読み取り機へかけられます。
すると瞬時に、運動器に異変の疑いがある子どもが判別されます。
それによって医師は懸念のある子どもを重点的に検査し、早期発見、早期治療につなげることができるのです。


島根大学医学部 内尾祐司教授
「ひざのことで病院とかは行ったことある?」

田中萌さん
「はい、行きました。」

島根大学医学部 内尾祐司教授
「できれば(かかりつけの)整形外科の先生に診てもらったほうがいいと思います。」


島根大学医学部 内尾祐司教授
「本人だけでなくて、保護者だけでなくて、周りの大人たちみんなが、それ(運動器の健康)を支えていくような運動につなげていきたい。」

早期発見で改善? 子どもの体の異変

●学校での検診の導入 限られた時間の中、どう合理的に行うかが課題?


おっしゃるとおりで、学校医の先生、養護教諭の先生の主体ではあるんですけど、家庭、地域、みんなが協力し合って合理的な仕組みを作ることが大切だと思います。

●子どもたちの体の異変 どう改善し、予防するか?

ふだんから長くできる、簡単な体操から始めましょうか。
では3つの体操をお伝えします。
お勧め健康ストレッチングトップ3であります。


1つ目は、かもいを使って、ラジオ体操の基本の姿勢、あるいは万歳の姿勢になりますけれども、これによって、脇の下、あるいは胸の上のあたり、肩回りのストレッチングになります。
弾みをつけない、息を止めない、同じ姿勢を15秒から20秒ほど、これで続けてもらいます。
もし子どもさんが小さくて、このかもいに届かない場合には、親御さん、保護者の方が少し支えてあげて、この姿勢が続くように協力をしてあげてください。


2つ目にいきます。
壁押しという、いわゆるよく運動部が行うストレッチングですが、このときに大事なのは、今やるとあれですが、弾みをつけない。
弾みをつけてください。
こういうのは間違ったストレッチングですので、この壁をしっかり押して、この姿勢を保つようにして、お尻から太ももの裏側のハムストリング、あるいはひざの裏側、ふくらはぎを順番に15秒から20秒伸ばします。
ふだん歩く、またぐ、上って下りるなど、さまざまな下半身の動きをしていますが、筋肉は収縮して縮んでしまっているので、それをよく伸ばしてやるストレッチングです。
今はひざを伸ばしていますが、そのひざを曲げたパターンにしますと、今度はアキレスけんの上のふくらはぎの奥の筋肉、そしてそくていという、足の裏側の筋肉を伸ばすストレッチングになります。


3つ目のストレッチングにいきます。
おうち、あるいは学校、オフィスで、行うことができる簡単なストレッチングですが、猫が朝起きると、必ずストレッチングをしています。
猫のポーズとわれわれは呼んでおりますが、この場合はいすを使います。
お布団のうえで、床の上で、あるいは同じようなポーズをすることができますが、頭を下げないようにして、息を止めないで、弾みをつけないで、脇の下、そして肩周り、背中、腰、お尻、そして太ももの裏側のハムストリングがずっと伸びていきます。
この姿勢だけで、上半身から下半身全体の筋を伸ばすストレッチングになります。
以上が健康ストレッチングのお勧めトップ3であります。

●子どもの健全な成長のため、ケアしなければならない時代に?

生活環境の変化がありますし、子どもたちの体自身の変化もあると思うんですが、まずは遊びが足らない、外遊び、運動遊びが足らない。
その状態で運動の不足の子どもたちが生まれ、スポーツの種目の訓練はするけれども、遊び的な要素の入った多彩な動きを含めたスポーツ指導とか、運動訓練がなくなってしまった。
いずれも原因と対策は外遊び、運動遊びの不足だと思います。


未定
次の放送6月19日(月) 午後10時00分
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