OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

蘇れ! 番格ロック!

2013-09-20 15:46:16 | 日本のロック

涙のテディ・ボーイ c/w 番格ロックのテーマ / キャロル (フィリップス)

この季節、この時期になると思い出す歌のひとつが、本日掲載のシングル盤に収録された「番格ロックのテーマ」です。

それはこの歌がタイトルどおり、昭和48(1973)年9月に公開された東映映画「番格ロック(内藤誠監督)」のテーマ曲であって、サイケおやじがリアルタイムで鑑賞し、シビれまくったからに他なりません。

歌っているキャロルについては説明不要、ジョニー大倉(vo,g) と矢沢栄吉(vo,b) を中心に、内海利勝(g)、相原誠(ds)、ユウ岡崎(ds) 等々が参加して、昭和47(1972)年に公式デビューしたロックバンドであり、特筆すべきはオールディズ調のR&Rポップスに英語と日本語をゴッタ煮とした歌詞を融合させるという、まさに当時の論争であった「日本語のロック」云々という、些か答えの難しい問題に、あっさりと決着をつけた功績は偉大だと思います。

もちろん皮ジャンにリーゼントというオールドロッカーのスタイルは、忽ち模倣されたとおり、ルックスが既にロケンロール!?!

というイキの良さが人気のポイントだった事も否めませんが、しかし天の邪鬼なサイケおやじにはキャロルの全てが、どうにも自分の感性に合っていないという本音がありました。

さて、そんな時代の真っ只中、サイケおやじは前述した映画「番格ロック」を劇場鑑賞したわけですが、そんなところにキャロルが出ているとは知らずにと言うよりも、もしかしたらそういうインフォメーションがあったのかもしれませんが、キャロルにはほとんど感心が無かったサイケおやじですから、お目当ては東映十八番のスケバンアクションとエロティックバイオレンス、そして出演者の山内えみ子や片山由美子等々の怖くて綺麗な女優さんを観ることが第一義!

当然ながら内容は、それまでのプログラムシリーズの定番である不良女子グループの対立から、実はそれを利用して、悪辣な商場で儲けているヤクザ組織との最終決着戦という、本当に面白くて、胸キュンと痛快なアクションが炸裂した青春映画の大傑作が「番格ロック」と確信を得た時、そこにあったのがキャロルの「番格ロックのテーマ」でありました。

 あ~ぁ~ あ~ぁ~ アイム ジャスト ア ロンリ~ガァ~~ル
 恋はぁ~ うそつきぃ~
 すべては消えたぁ~

靄ったストリングスとハープシコードのイントロから、ジワッと歌われるミディアムスローの流れから、中間部ではブラスも入れたメリハリの曲展開は、随所で得意のビートルズっぽさを隠そうともしない矢沢栄吉の潔さなんですが、やっぱり大倉洋一=ジョニー大倉の作詞が最高に映画の世界にジャストミート!

何度聴いても、傑作映画「番格ロック」のあの場面、この場面が蘇ってまいります。

ちなみに同時上映の「仁義なき戦い・代理戦争(深作欣二監督)」が、些か複雑な人間関係と錯綜する物語展開ゆえに、一度観ただけでは納得出来ないモヤモヤの仕上がりであればこそ、実質的な添え物扱いの「番格ロック」が目的意識の高いストレートな纏まりに感じられるのは当然で、何故ならば、その時に鑑賞していたサイケおやじは高校生でありましたからっ!

翌年2月に発売された掲載のシングル盤をゲットしたのは、思わず強い印象を与えられた自分なりの決意表明、それゆえの事でした。

そして話は逆というか、あえてカップリングとさせていただきたい「涙のテディ・ボーイ」は作詞作曲が矢沢栄吉の独り舞台で、それは制作時にジョニー大倉が例の問題で失踪していたからでしょうか?

ジャケ写にジョニー大倉が入っていないのも、その所為と思えば、納得する他はありません。

ただし、それでも「涙のテディ・ボーイ」は大野克夫のアレンジも秀逸な、せつなくも熱い名曲名唱と思います。

ということで、既に述べたとおり、なんだかなぁ……、と思っていたキャロルに対し、幾分の偏見が取れたのは、このシングル盤であり、つまりは映画「番格ロック」を観たからです。

もちろん劇中でキャロルが演奏する場面もきっちりあり、「ルイジアンナ」と「ファンキー・モンキー・ベイビー」をやっていたんですが、悲しいかな、それがあるので、肝心の映画「番格ロック」がキャロル側≒矢沢栄吉からの許諾が得られず、未だパッケージ化は叶わず……。

そりゃ~、キャロルにはキャロルの言い分や内部事情があるのは理解出来ますが、夥しいファンが何を望んでいるのか、そこを少しは斟酌して欲しいですよっ!

何よりも「番格ロック」という傑作映画が、特に現代の若者に観られないというのは、悲劇というよりも、犯罪じゃ~ないかと思うほどです。

最後になりましたが、その「番格ロック」に出演された片山由美子のプログには、当時の逸話のあれこれがスチールカット入りで紹介されていますので、ぜひともご訪問下さいませ。

あぁ、今も胸に残る「番格ロック」の残滓が……(敬称略)。

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8 コメント

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見ました。 (ちんたろ男)
2013-09-20 18:02:09
初めまして。音楽への造詣の深さに感服します。番格ロックはこの間スカパーでやってたんでキャロルのとこだけ切り取って残してます。高校二年の時に同志社大学でライブがあって学校帰りに見に行きました。「ステージに750で出てくるらしいぜ。」とか言うたあいのない噂を信じこんでました。前座が桑名のファニカンです。たぶんほとんどの人がキャロルが見たくて来てるなかで「時間を気にせず一杯やるぜ」みたいなことを言う桑名に場内はシーンと無反応でした。とにかくちょっと悪なことに憧れる高校生でしたから、永ちゃんは傷だらけの天使のショーケンとともに当時のヒーローでしたね。全然関係ないですが、良ければジュディ・オングの「チャームで踊ろう」を取り上げてください。楽しみにしています。
タイトルの不思議 (セブン)
2013-09-20 23:33:21
この曲を聴いたとき何処がどうして番格ロックなのか?でした。

キャロルは他にも恋の救急車?とか緊急電話とか凡そ曲のイメージから程遠い感じのタイトルの曲が多かったように思いますけど、当時日本で出てた外タレ・アーティスト、例えばビートルズの邦題とかも変なのが多かった(「こいつ」とか「みんな良い娘」とか)ので、それに影響されてワザとそんなタイトルにしてるんじゃないかと思っておりました。

>サイケおやじにはキャロルの全てが、どうにも自分の感性に合っていないという本音がありました。

これはよくわかりますよ。
私も永ちゃん(ちなみに矢沢永吉ですよ)贔屓の友人がいなかったら聞いてなかったでしょうね。

そもそもあの時代はエレキはヤクザが持つもんで不良だ!とする学校側の言い分を当に地で言ってる感じのバンドでしたしね。
Unknown (毎日がYukiYuki)
2013-09-21 14:32:59
矢沢永吉のせいで昔の演奏するシーンが見られないと、私のブログにコメントする人はよく怒ってます。
私は知りませんでした。
当時はキャロルもいいがサディスティック・ミカバンドの方にかなり気をとられていましたので。
昔はアマチュアでも既にプロの実力のあるグループが出て来て驚かせたものです。
キャロルとかシャネルズとか。

ブログは「 毎日がYukiYukiのつぶやき」一つにして、アメーバの「 毎日がYukiYukiのブログ」やめます(更新しない)のでよろしく。
キャロル体験 (サイケおやじ)
2013-09-21 14:54:54
☆ちんたろ男様
こちらこそ、初めまして♪ コメント感謝です。

当時のキャロルは世間に蔓延していた歌謡フォークに対するロックの逆襲、あるいは本質的にロックが持っている反逆精神を分かり易く演じていたと思います。
個人的な見解なんですが、ジョニーの「クールな熱気」に対し、矢沢の「ふてくされ」はショーケンに共通する魅力だったのかもしれませんねぇ。
何れにせよ、リアルタイムでキャロルを体験出来たことは、人生の至福でしょう。

ジュディ・オングの「チャームで踊ろう」はシングル盤を持っていますが、実家に置いてあるので、しばらくお待ちくださいませ。

これからも、よろしくお願い致します。
不良と落ちこぼれ (サイケおやじ)
2013-09-21 14:59:29
☆セブン様
コメント感謝です。

そういえばキャロルには「ズッコケ娘」っていう歌もありましたですねぇ(笑)。バンド内で誰が曲名を考えていたのかは不明ですが、案外プロデューサーのミッキー・カーチスか? なぁ~んて思う時もあります。

また当時の「日本のロック」は真っ当に生活していけない代名詞であり、不良というよりも落ちこぼれに近い扱いをされていたように思います。
だからこそ、「成りあがり」なわけですが。
キャロル~ミカバンド (サイケおやじ)
2013-09-21 15:03:30
☆毎日がYukuYuki様
コメント感謝です。

当時のキャロルはミカバンドと並んで、久々に日本のロックを復権させた存在でしたが、個人的には外道が大好きでしたねぇ~~。

ミカバンドはテクニック的にも既にアマチュアが容易にコピー出来ない演奏をやっていましたですね♪
何れ、書きたいと思っています。
Unknown (プレイボール)
2013-09-21 15:15:54
ガールズロックではカルメンマキがそれまでのフォークからイメージチェンジしてオズなどで活動してますが「不良」という言葉は全くあてはまらないですね。むしろ真のガールズロックという感じです。むしろ前にもかきましたが当時のりりィの方が「孤高を背負った不良少女」という感じで大映テレビ制作の一連の不良学園ものに出てくるような不良少女を思いうかべます。「おやしらず」なんかは主題歌にぴったりあってます。
マキとりりィ (サイケおやじ)
2013-09-22 11:27:57
☆プレイボール様
コメント感謝です。

カルメン・マキは、そのまんまスタアであり、犯しがたい気品があるんですよねぇ~♪
それは別に歌謡曲でヒットを出していたからではなく、彼女の資質ですから、不良とかスベ公なぁ~んていう言葉とは無縁と思います。

個人的には孤高というか、それもロックのひとつの方法論であり、しかし誰も真似出来ない世界と確信している次第です。

一方、りりィは背負っているものが違いますからねぇ~。ちょっぴり居直ったような感じが、私は好きです。

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