OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

これが日本語ロックだぜっ!

2014-10-20 15:29:24 | 日本のロック

思い出ぼろぼろ / 内藤やす子 (日本コロムビア)

殊更昭和40年代中頃から頻繁に議論されていた「日本語のロック」について、それじゃ~GSや歌謡ロックは、ど~なるのぉ……?

という気持ちを常に抱いていたのがサイケおやじの偽りの無い姿勢でしたから、昭和51(1976)年に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「想い出ぼろぼろ」こそは、そのひとつの決定打と思っています。

もちろん説明不要とは思いますが、歌っている内藤やす子はデビュー前にロックバンドをやっている時にスカウトされ、本人はてっきりバンドと一緒にロックシンガーとしてレコードを出せると思っていたところ、結果的に最初のシングル曲としてのレコーディングがフォーク演歌っぽい「弟よ」だった事から、バンドメンバーは彼女から去ってしまい……。

以降、卓越した歌唱力と芸能界反メジャー的な佇まいがジャストミートの個性はウケまくり、件の「弟よ」は忽ち大ヒットしたわけですが、次作として発売の「淋しい天使」も歌謡曲路線であった事から、当時は本音で意に沿わない活動に嫌気があったそうで、そんなこんなから、たまたま地下鉄の駅で出会った宇崎竜童にロックっぽい曲を書いてくれるように頼んで提供されたのが、この「想い出ぼろぼろ」という逸話は伝説になりましょうか。

とにかくハナからケツまで、気持ちが入ったとしか思えない内藤やす子の歌いっぷりの見事さは、作詞:阿木燿子作詞&作曲:宇崎竜童作の企図したところを完全に演じきったものと思いますし、ピコピコキーボードに演歌チックな合の手ギターも心地良い、これが歌謡ロックのお手本ともいうべき馬飼野康二のアレンジも素晴らしいですよねぇ~~♪

うむ、これは絶対「日本語のロック」だよなぁ~~~♪

そして当然ながら爆発的な大ヒットになったのは言わずもがな、後にはカラオケの定番であり、最近では中年おやじがジコマンと言われようとも、バンドを組んでやってみたい楽曲に入っている事は、それだけ強い印象が残された証と思うばかりです。

というのも、実は新たに最近入れてもらったおやじバンドでも、これが演目に入っていたもんですから、ついつい本日はこれを書いてしまったというわけで、一昨日の土曜日、初めて練習に参加してみれば、メンバーが皆、上手いんですよねぇ~~。

もう……、サイケおやじなどは足を引っ張るためだけに入ったような感じで、その場に居たたまれない気持ちではありますが、最近習っているロシア語の難しさに辟易している身としては、歌謡フォーク&ロックをやることによって日本語の素晴らしさに自然と気がつかされる時間でもあり、とにかく与えられたパートを必死で練習するのも楽しいかぎりです♪♪~♪

ということで、しかし内藤やす子は決して「想い出ぼろぼろ」だけが特別の歌手ではなく、前述した「弟よ」は言うに及ばず、なかなかフォーク調の歌謡曲「淋しい天使」にしても、最高に素晴らしい事を忘れてはなりません。

悪いクスリによる事件による逼塞、またカムバックして以降も健康問題からの活動停止等々は悔やまれるところですが、彼女もまた掘り下げたアンソロジー復刻が待たれる歌手だと思っています。

それと昔っから気になっているのが宇崎竜童つながりということで、山口百恵が「想い出ぼろぼろ」を歌っていたらっ!?

そんな願望も楽しい妄想なのでした。

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