OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

このジャケ写にして、オックスは歌謡ロックじゃ~ないかっ!

2017-08-08 17:34:08 | 歌謡曲
神にそむいて c/w 夜明けの光 (日本ビクター)

GSブームも衰退期に入った昭和44(1969)年頃には、きっちりロックっぽいレコードを出していたグループがそこから距離を置き、歌謡フォークやムード歌謡コーラスの如きシングル曲を演じていた中にあって、それでも洋楽最前線の流行であったソフトロックやフォークロックに活路を見出すバンドも確かにありました。

もちろん、当時のロックに限って言えば、本当はサイケデリックやブルースロックが主流だったわけですが、そこまでハードな姿勢は我が国の一般大衆、つまり歌謡曲や流行歌に馴染んでいたリスナーには敷居が高く、そこで発見されたのが、欧州系教会音楽やクラシック調を入れた、例えばタイガースが大ヒットさせた「花の首飾り」とか、ちょっぴりプログレも感じさせる、あの路線だったとしたら、本日掲載したオックスのシングル盤は、そのジャケ写デザイン共々に秀逸な1枚かと思います。

それはまずA面「神にそむいて」からして、作詞:なかにし礼&作曲:鈴木邦彦というヒットメーカーコンビの手腕が冴えたミディアムテンポのソフトロック歌謡であり、リズムアレンジはそれなりにロックぽい中にあって、コーラスやストリングスがバロック調の洋楽ポップスという凝りようは、渋谷毅の良い仕事♪♪~♪

そして如何にもオックスを象徴する野口ヒデトのベタベタした節回しがジャストミートするんですから、好き嫌いは十人十色だとしても、なかなか面白い味わいが出ていて、サイケおやじは好きなんですよ、これが♪♪~♪

また、B面「夜明けの光」も同じ製作スタッフが担当した、これが演歌ロックとも言うべき哀愁どっぷりの仕上がりで、イントロからのギターのフレーズや音色、青春ドラマっぽい歌詞の中味やリードボーカルとコーラスのコントラストもせつなさ全開で、特にサビからの盛り上がりが絶妙に下世話な感じで、本当に好きでよ、サイケおやじは♪♪~♪

告白すれば、ギターのフレーズも含めて、若かりし日にコピーまでしていたとほどです。

うむ、こ~ゆ~世界って、まさにオックスならではっ!?

そして、野口ヒデトはもっともっと評価されるべきボーカリストじゃ~ないでしょうかっ!?

本当にそう思うばかりの大好きレコードというわけです。

ということで、GSマニアの間じゃ~、オックス後期の楽曲は「歌謡曲」扱いで、評価も低いみたいなんですが、サイケおやじは節操が無いのか、ある意味ではオックスほどGSを体現して、後世に伝えたバンドは無いと思うんですが、いかがなものでしょう。

そりゃ~、純粋に「日本のロック」とは言えないかもしれませんが、「歌謡ロック」の名バンドがオックス!
 
と、認める事に吝かではない気持ちであります。
コメント (1)
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