Hanana

絵と自然に彷徨うクマの一時保管庫。見たもの思ったこと、そのまま入れてあります。

全生庵「幽霊画展」と千駄木散歩

2017-08-13 | Art

谷中の全生庵の「幽霊画」の公開を見てきました。http://www.theway.jp/zen/yuureiga_goaisatsu.html

8月1日~8月31日(土日祝祭日も開館) 午前10時~午後5時迄、入館料:500円

掛け軸が40点ほど。美しいの、怖いの、妙なの、グロいの、勢ぞろい。

でも総じて、重くなくすうっと、涼やか。やはりコレは夏にこそ。少しですが、絵ハガキが売られていました。

丸山応挙は、元祖・足のない幽霊。静かな笑みに高雅さを保ちつつ、すうっとそこにたたずんでいる。特に恨みを残してなさそうで、ほッ。

 

・おおっと見惚れたのは、渡辺省亭。(こちらの3Pめの右端)。 火鉢の前で、よよと泣き崩れる幽霊。どんなに悲しい思いを残して亡くなったんでしょう。袖で覆った顔は見えないのに、美人画といっても過言ではない美しさ。火鉢の火があやしく赤く、けむりがあの世かこの世か。かすかに着物から手の指と、座り込んだ足のかかとと足の裏が見えて、その美しいこと。

 

・さすが師匠、上手い!と拍手したくなったのが、松本楓湖「花籠と幽霊」1875 

今村紫紅や速水御舟ほか300人の師。片手では髪をつかみ、もう片手では花籠から恨みに任せてカーネーションをむしり取る。長押に掛けた画の月の光が、幽霊を浮かび上がらせる。線がたいへんに緻密に美しく、墨の濃淡も絶妙で、溜息ものでした。楓湖のお墓はこの全生庵にあるそうな。

 

・見られてうれしかったのが、飯島光峨。(こちらの1Pめの右端)。木魚が置かれているのだけど、不気味にどくろのよう。よく見ると、下方には無念さをストレートに放つ目が描かれている。これはむしろ付喪神とのこと。暁斎記念館で、当時は花鳥で売れっ子絵師だったそうなのに、なかなか見る機会がなく、ここで光峨にあえて良かった。

全生庵のHPを読むと、明治8年に柳橋の料亭「柳家」で円朝が怪談会を催し、会場に飾る幽霊画を、当時円朝が親交を結びはじめた光峨に依頼した、という。幽霊画はそういう催しの用途があったのね。

他にも円朝の旧蔵の幽霊画からは、円朝の交友関係が読み取れるそう。川端玉章、光峨、永湖、暁斎、柴田是真、勝文斎は当時の「日本橋区」で円朝のご近所さん、そして彼らの弟子筋の幽霊画で構成されているよう。

 

月岡芳年も、暁斎の師国芳の弟子というつながり。「宿場女郎図」

確かどこかの宿場で実際に見かけた女郎と解説が。幽霊というよりも、病み、老いたものの無念さと悲しさに現実感が。

 

歌川芳延も国芳の門人。「カオナシ」みたいな「うみぼうず」。

浅草にたぬき汁の店を開いたっていう逸話も頷けるかも。円朝の落語に海ぼうずってあるのかな?。

 

高橋由一の幽霊画が見られるとは。「幽冥無実の図」

由一は幼少期にから狩野派に学んでいただけあって、掛け軸の縦の余白などこなれているのかな。それにしても、この情けない感じの男性の幽霊と女性との関係は??。女性は遊女かな?。コメントをくださった方に、西洋では男性の幽霊のほうが多いと教えていただいた。由一が西洋画を描いていたってこと関係はないのでしょうけど。

それにしても由一の息子の源吉も浅草寺の大絵馬を描いていたし、高橋親子の地元とのつながりがどのようなものだったか、興味あるところ。

 

最後に、私的に一番怖いのはこれ。中村芳中「枕元の幽霊」。

ふと目を覚ますと、枕元の上でに~っと笑ってられるのが一番いやだ~。

こちらのご本尊は江戸城由来の葵の御紋の「葵正観世音」とのこと。この期間は本堂も上がっていいと教えて下さったので、お参りしてきました。

この日はたいへん涼しい日で、千駄木駅から全生庵経由で、東京国立博物館まで散歩。

前から言ってみたかった、千駄木の古民家のイタリアン「露地」。ランチAに、生ハムとプラム、フォカッチャ付きを選択。おいしい~

谷根千エリアでも、日暮里から夕焼けだんだん界隈は行ったことがありますが、千駄木界隈は初めて。

お寺が多く静か。その合間に、小さなお店が点在していて楽しい。

創業明治元年の桐箱屋さん「箱義桐箱店 谷中店」(写真も、快くいいですよとおっしゃって下さいました)。

桐箱が並ぶと清々しいです。

お土産😊。

軽さにびっくり!桐は、木でなく草の仲間だそう。小箱でも、隙間やゆがみもなく、ぴったりとしまっています!

一目ぼれ。口がぱくぱく動く~。

お寺が多い界隈は静かでいいなあ~

カヤバ珈琲も一度は行ってみたいですが、並んでいました。

「谷中ビアホール」

共用スペース「みんなのざしき」

なんとなく東博到着。

紅白のさるすべりが満開。

楽しい散歩でした。

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