惜別の辞としての人生最後の年賀状をいただきました

年賀状といえばおめでたいものです。
たいがい、新年のあいさつと、きたる一年の多幸を祈るものです。

そのような年賀状の中で、
今も忘れられない内容の年賀状を受け取ったことがあります。

その年賀状を書いたのは、私が学生時代にいろいろお世話になった方です。
ここでは、Aさんとしておきます。

Aさんにお世話になっていた時期は、場所的にも直接お会いできる関係だったのですが、
その後、お互いの活動場所が遠ざかるにつれ、お会いすることもなくなっていきました。

ただ、直接会うことがなくなってからも、年賀状のやりとりだけは、
その後15年くらいは続きました。
しかし、それもいつしか途絶えてしまいました。

そしてそれから、20年以上がすぎました。

あるとき、仕事の関係で、ひょんなことからAさんと再会しました。
うれしかったですね。

しかし、このご時勢です。
再開したといってもインターネット上でした。
その後、ある程度ひんぱんなやり取りはありました。
年賀状のやり取りも再開しました。

ただ、お互いが住んでいる場所が離れていたため、
直接お会いできる機会はありませんでした。

再会して5回目の年賀状がきました。
その年賀状には、Aさんの近況が、細かな字でやや詳しく書かれていました。

体調を崩していること、残りそうだった仕事はほぼ片付けられたこと、
年内はもつかもしれないが、いつ自分のからだが駄目になるか分からないこと、
などなど。

そして最後に、年賀状を書くのがつらくなっているので、
今回をもって最後の年賀状としたい、とありました。

これは年内にお見舞いにいかなければいけないな、と考えていました。

しかしそれからしばらくして、Aさんの奥様から手紙をいただきました。
それには、桜が咲くころ、Aさんが永眠されたということが、書かれていました．．．

最近は年賀状を出す枚数が少なくなりました

最近、年賀状を出す枚数が極端に少なくなりました。
私の場合今年出した年賀状は25枚程度です。

多い時は60枚程度書いていたのですが、
最近何故少なくなってきたかというと、
仕事関係は直近の上司位なものです。

一昔前は職場のほぼ全員に送っていたのですが、
今はもう送っていません。
また昔からの友達も年々出す人が限られてきました。

私は48歳になりますが、この年になると友達もだんだんと少なり、
それに比例して年賀状の数も少なくなってきます。
本当の親友くらいしか年賀状を送っていません。
このように年々枚数が少なくなってきました。

後はスマホなどでメールで「あけましておめでとうございます」
などのメッセージを送ることが増えてきました。

最近、お付き合いがない知人などは
メールやラインなどで十分だと思います。

年賀状に比べると、あっさりしているように感じますが、
相手も年賀状を送ったところで、
どれくらい熱心に送ってくれているかわかりません。
ちょっと年賀状を見てそれで終わりであれば悲しいことです。

このような人には、メールやラインで済ます方がよいと感じます。
確かに年賀状では、心が伝わるかもしれませんが、
時代はハイテク機器のメールやラインに確実になっています。

心が届かない年賀状はNO！気持ちを込めて書いてみましょう

以前通っていた美容院が閉店してしまったため新しい美容院へ行くようになり、
20代前半の美容師さんにカットをお願いしています。
通い始めて半年くらいだったと思います。

お正月にその美容師さんから年賀状が届きました。
普通、お店からいただく年賀状は印刷されたものがほとんど。
担当の美容師さんから一言あいさつがかいてあるかどうかといったところです。

ところが、届いた年賀状は全く違うものでした。
ベースはお店の名前が印刷してある年賀はがきなのですが90％は手作り。
マスキングテープやさまざまな色のペンを使って
個性あふれる年賀状に仕上がっていました。

次にお店に行ったとき美容師さんに尋ねたら何と友人や同僚だけでなく、
自分が担当しているお客様にも一人ひとり違った手作り年賀状を出しているとのこと。

友達や同僚もお客さんも自分にとって大切な人であることには変わりないと言うのです。
彼女の考えを聞いてなるほどなぁと感心すると同時に、
お客さんとして大切にされているのだと嬉しくなりました。

年賀状は新しい年に手元へ届くもの。
心を込めて書いて投函するべきものなのだと改めて感じました。

印刷したとしても、出す相手の顔を思い浮かべて一言添え、
受け取って良かったと思える年賀状にしたいものです。