ある露店でのこと。
隣の古美術を専門に扱う骨董商がつぶやいた。
「俺は何十年とこの商売やってるけど、お客さんの方がよく知ってるよ。
コレクターはよく勉強してるよ。その分野の専門家だ。
彼らコレクターから教えてもらうことの方が多いね。
じぶんじゃあ、勉強しないから」といって笑った。
謙遜もあるだろう。蔵出しで、古いものを体感し、
競り市場で失敗して、感覚が身についているだろうから。
でも、すべてのプロになれない。
僕も、たとえばレコードを売るときは、コレクターに出し抜かれる。
「ビートルズナンバー5のレコードでも、帯の色で値段が違う。初版かどうかわかるし
英国製は高くて、日本製は安いよ」とか、
いろいろ同業も含めて商売の場で教えてもらうことが多い。
ガラスだったら、ポンテ痕のカットの鋭さで和といまどきのチャイナ製を見分け、
武具だったら、叩いた音がチーンというかで古い鍔かどうかを判断し
浮世絵だったら、赤の色が薄ければ江戸期、濃ければと明治期がわかる。
作家モノもコレクターの方が断然詳しい。
中古のブランドバッグも、コンディションのチェックは女性客の方が半端なく厳しい。
塗り物だったら、蒔絵の仕方(研ぎだしたものはツルツルでデザインがカッコイイ。しかし手間暇かかる)とかを、コレクターに学んだ。
銅器ならば一点ものか、型ものかなどの見分け方。
◆もので満ち溢れる大海で、本物をすばやく見分けるコツとはなんでしょう…
専門のコレクターの身に付けた
膨大なカネと時間をつぎ込んで出来上がった物差しを
タダで分けてもらうことなのか。
逆に知らない方が、教えてもらえたりするので、そこそこでいいのかもしれないなあ。
プロが全分野を完璧に知っているものだと思ったら大間違い。当たらずとも遠からずに着地できる感覚がプロ。
だとすれば、これから社会に出る学生は臆することなど何もないのだ。
リラックスして自称プロを目指せばよいのだから…
隣の古美術を専門に扱う骨董商がつぶやいた。
「俺は何十年とこの商売やってるけど、お客さんの方がよく知ってるよ。
コレクターはよく勉強してるよ。その分野の専門家だ。
彼らコレクターから教えてもらうことの方が多いね。
じぶんじゃあ、勉強しないから」といって笑った。
謙遜もあるだろう。蔵出しで、古いものを体感し、
競り市場で失敗して、感覚が身についているだろうから。
でも、すべてのプロになれない。
僕も、たとえばレコードを売るときは、コレクターに出し抜かれる。
「ビートルズナンバー5のレコードでも、帯の色で値段が違う。初版かどうかわかるし
英国製は高くて、日本製は安いよ」とか、
いろいろ同業も含めて商売の場で教えてもらうことが多い。
ガラスだったら、ポンテ痕のカットの鋭さで和といまどきのチャイナ製を見分け、
武具だったら、叩いた音がチーンというかで古い鍔かどうかを判断し
浮世絵だったら、赤の色が薄ければ江戸期、濃ければと明治期がわかる。
作家モノもコレクターの方が断然詳しい。
中古のブランドバッグも、コンディションのチェックは女性客の方が半端なく厳しい。
塗り物だったら、蒔絵の仕方(研ぎだしたものはツルツルでデザインがカッコイイ。しかし手間暇かかる)とかを、コレクターに学んだ。
銅器ならば一点ものか、型ものかなどの見分け方。
◆もので満ち溢れる大海で、本物をすばやく見分けるコツとはなんでしょう…
専門のコレクターの身に付けた
膨大なカネと時間をつぎ込んで出来上がった物差しを
タダで分けてもらうことなのか。
逆に知らない方が、教えてもらえたりするので、そこそこでいいのかもしれないなあ。
プロが全分野を完璧に知っているものだと思ったら大間違い。当たらずとも遠からずに着地できる感覚がプロ。
だとすれば、これから社会に出る学生は臆することなど何もないのだ。
リラックスして自称プロを目指せばよいのだから…