札幌圏ウォーク〜2010年代札幌台頭

みずさわ優が都市圏をルポします

海外発の最尖端文化

2010年02月09日 00時01分47秒 | 考察
 「東京発のトレンドは、東北を素通りして札幌にやってくる」と、昔は言われたが、最近は仙台に到達するほうが早いと思う。名古屋や大阪といった東京から距離が近い地域も、かなり東京化しているが、札幌や福岡はそうでもない。マスメディアが弱体化した影響で、トレンドの遠心力が落ちたのかもしれぬ。東京発の台風は、北海道上陸時には、熱帯低気圧になっているのだ。

 そういった東京発 → 札幌着のトレンドとは別に、海外発 → 札幌着という潮流がある。海外発の最尖端文化は、東京の市民生活に定着する前に、札幌で小さな動きが起こる。そんな現象が昔からあるのだ。
 もちろん、東京には情報に敏感な層がいるのだが、海外発の最尖端文化シーンといっても、革新的なイノベーターや、野心的なオピニオンリーダーといった、鋭敏な層が熱くなっているだけで、中間層(=消極的な市民)は冷めている。市民文化として定着するまでには、時間がかかるのだ。それと比べると、札幌や福岡の中間層は、かなりミーハー(=積極的な市民)である。


【1】フランスの文化シーン(=保守的なフランスの偏執者が覚醒する)

  ↓約9年後

【2】米英の文化シーン(=鬼才的な運動家に、フランス的思想を注入)

  ↓約4年後

【3】日本の文化シーン(=日本の革新的なイノベーターが、米英思想を輸入)

  ↓約3年後

【4】有識者や業界人(=野心的なオピニオンリーダーが、新文化を紹介)

  ↓約2年後

【5】北海道の文化シーン(=積極的な中間層が、新文化に飛びつく)

  ↓約3年後

【6】各都府県の文化シーン(=消極的な中間層が、ようやく動きだす)






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文化体験と観光

2010年02月07日 00時18分51秒 | 雑感
 私は小学生の頃、親に連れられて、たくさんの道内観光地を見て回ったはずなのだが、そのうち九割は忘却している。景色を眺めるだけの観光は、つまらなかった所為か、自然遺産知床半島も最近行ったときの記憶しかない。
 格好付けて「自然の叡智に学べ」などと言われても、抽象的すぎて私にはよく分からぬ。やはり創造的人材の叡智のほうが、学びがいがあると思う。

 現在行われている雪まつりに、初音ミクが登場している。雪像で登場するだけでなく、フィギュアやウィズユーカードとして販売されているのだという。私は初音ミクに興味はないが、こういう創造文化を紹介する試みは面白いと思う。雪まつりといえば、一度鑑賞すればもうお腹一杯、というイメージがあったので、雪像鑑賞以外のセールスポイントがほしいと思っていたところだ。できれば、道内のコンテンツ産業やアートなどを、紹介する場であってほしい。観光だけではなく文化体験・文化発進の場であってほしい。つどーむを有効利用すれば、もっと面白いことができるはずである。

 地域独自の文化を感じられぬ観光地は、全国的に多い。それに批判を投げかける声が多い。反省の声も多い。ところが、今度は途端に、ご当地ソング的なものを並べてしまう。露骨に地域性を前面に出し、観光客に媚びるのだ。もともと文化水準が低い町の場合、観光戦略も貧困になってしまうのであろうか。札幌は文化水準はけして低くはないから、いろいろやりようがあるはずだ。



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小売業の終わり

2010年02月05日 00時03分01秒 | 考察
 2月4日付け朝日新聞で、京都阪急百貨店につづき、河原町ビブレの閉店決定が報じられた。ススキノもそうだが、京都も歓楽街隣接地が苦しんでいる。駅ビル・郊外ロードサイド・大阪との競合もあって、生存競争は厳しさを増す。
 神戸にはバーニーズNYが進出する。だが、神戸はリステアが撤退しており、ハイブランド系は苦戦必至だ。近年はMR・流行通信・ハイファッションが廃刊し、都会的なハイブランドは元気がない。H&Mなどのファストファッションは、都会人の特権ではなく、郊外や田舎でも着れるリアルクローズだ。

 岩見沢・小樽・千歳も中心部が空洞化し、苫小牧はトピア・鶴丸・丸井・ゼウス・ダイエーが消え、ヨーカドーも閉店した。この街では、人と人が情報交換する場が、どこにあるのか。市民意識がバラバラで、駒苫が全国制覇したときにも、他人事と思っていた市民が多かったようだ。
 今後は二大アウトレットを持つ36号沿線が、成長するであろう。近年は都心回帰現象もみられたが、回帰すべき中心は、もはやサツエキしかない状態だ。

 従来型の小売業が、繁華街を主導する時代ではない。繁華街はモノを売るだけでなく、センスを売る場でもある。音楽・劇・意匠・食といった、創造性を競う場が必要だ。街歩きそのものがエンタテインメントであり、カルチャーとしての価値がなければ、都心に行く意味はない。その都市に住み、その都市の繁華街で遊ぶ場合でも、アーバンツーリズム的感覚が必要だ。



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高速道路無料化実験

2010年02月03日 00時25分51秒 | 交通
高速無料化、道内4路線 道東道が全線、道央道は岩見沢以北

 国土交通省は1日、2010年度の高速道路無料化について、道内では道東道の全線と道央道岩見沢インターチェンジ(IC)−士別剣淵IC間、深川留萌道と日高道の有料区間を対象とする方針を固めた。山陰道(島根県)など道外分を含めると、対象は全国で35区間程度。6月にも無料化を開始する。
 前原誠司国交相が2日に正式発表する。財政難から札幌−千歳など交通量の多い区間は対象から外れた。無料化が実施された場合、普通車で最大3950円(道東道・千歳東IC−足寄、本別両IC間)の値引きとなる。
 深川留萌道は深川ジャンクション−深川西IC間、日高道は苫小牧東IC−沼ノ端西IC間が通行無料となる。無料化はいずれも、自動料金収受システム(ETC)がなくても適用する方針。(北海道新聞)

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 高速道路の無料化実験は、道央に有利である。深川から旭川に行く買物客が増えるかもしれぬが、道北から道央に流出する顧客も増える。実験に成功し、恒常的に無料化すれば、利便性向上によって、札幌からの日帰り出張が増えて、旭川・帯広は道北・道東における拠点性を弱めるであろう。事業所の統廃合で、札幌圏への集約を進める企業が増えるはずだ。
 札幌市内は有料のままにするのであれば、札幌圏外縁部が無料区間と有料区間の境界となるので、岩見沢と千歳の周辺に、商業・物流機能の集積が進む可能性がある。既存の商業施設では、千歳アウトレットモールレラに追い風が吹く。滝川から岩見沢への通勤や、夕張から千歳への通勤も容易となる。そうすると札幌圏の玄関口として、江別岩見沢・恵庭千歳が浮上すると思われる。

 2010年代は石狩の次世代データセンター・大曲の商業集積・道東道十勝直通・新千歳空港ターミナルビル竣工・丘珠便の新千歳集約によるハブ機能充実などによって雇用効果が生まれ、まず札幌圏の外側から発展するであろう。もちろん、内側に還流する形で、札幌市内にも大なり小なり好影響をもたらす。
 だが、道外資本の大企業は、中枢管理機能を縮小することが予測されるので、あるていど相殺されてしまうであろう。2010年代初頭に札幌(市内)経済が、いきなり急上昇することは考えにくい。最初はゆっくりとした景気回復となる。バイオ・IT・コンテンツ産業など、知的産業の成長が加わって、札幌経済が上昇気流に乗るのは、2013年以降と予測する。



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創造的産業の規模を拡大させる時代

2010年01月31日 00時03分17秒 | 2010年札幌台頭・13年札幌旋風
 ふだんは1960年代以降の曲を聴く機会は、少ないのだが、商業ビルのBGMで、1970年代後半の爽やかなヴォーカル曲を耳にすると、なんとなくうっとりする。オリビア・ニュートン=ジョンの『そよ風の誘惑』とか、フリートウッド・マックの『ゴー・ユア・オウン・ウェイ』とか、ABBAの『チキチータ』とか、キャンディーズの『やさしい悪魔』などは、結構好きだ。これらの曲は、私よりずっと上の世代が好む曲なのだが、それ以降の時代の曲を、ほとんど知らぬので、私が知っている曲の中では、比較的新しい部類である。
 そんなアナクロな人間は、時勢について語る資格はないのかな、と思いつつ、ついつい断言してしまう。


「これからは新千歳空港方面が成長する」


 そんなことを拙ブログで何度も書いている。「札幌は成長しないの?」という疑問を持つ方もおられると思う。
 仮に札幌圏が成長しても、新千歳空港方面の成長ばかり目に付き、札幌市は出遅れるかもしれぬ。今後は商社や問屋の低迷が顕著となり、中枢管理機能が更に縮小すると思われる。もし、新幹線が札幌まで延伸されれば、東北北部との交流人口が増えるが、それは早くて2020年代のことだ。

 1990年代中盤〜2000年代序盤の札幌は、中枢管理都市として行き詰まりを露呈した時代である。だが、数年の時間差を置いて、全国各都市も札幌の後を追いかけている。日本経済が悪化するときには、真っ先に札幌経済が沈み、良くなるときは真っ先に浮上するのだ。
 2000年代中盤〜終盤は、『中枢管理都市 + 耐久消費財産業の時代』から、『創造都市の時代』への転型期であった。そこでバイオ・IT・コンテンツの産業育成のために布石が打たれ、創造的クラスターの土壌づくりが行われた。
 2010年代序盤〜中盤は、創造的産業の土壌づくり期間を終えて、創造的産業の規模を拡大させていく時代だ。創造的クラスターとの相性が良い札幌は、少しづつ本領を発揮するかと思われる。

 おそらく、新千歳空港方面の成長が先行するであろうが、札幌市内の創造的産業が躍進することによって、札幌圏全体がバランス良く発展するであろう。



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次回の更新は一週間後、2月7日(日曜日)を予定しております。
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再開発と景気活性化

2010年01月24日 00時00分22秒 | 雑感
 東京都民であった頃、東京には興味がなく、故郷北海道が気になった。現在は北海道に住んでいるので、北海道を棚に上げて、東京の劣化を憂いたい。
 セゾン文化が消えた池袋。新宿伊勢丹も日本橋三越も不調。TX開業後も衰退が止まらぬ浅草。ファスト化する銀座。六本木ヒルズとミッドタウンは下火。裏原系以降の原宿は話題薄。高所得層の渋谷離れ。恵比寿系は死語。価格訴求型の店が増える吉祥寺。ロードサイド店に押される町田……。
 丸の内・汐留・お台場・品川東口といった、再開発が行われるたびに、既存の街が希薄化していく。新しいビル・新しい街ができても、肝心の経済が伸びておらぬので、東京全体の総合点は、高まることはない。

 2010年代の札幌は、いくつか再開発の予定がある。だが、再開発を行うだけで、景気上昇に結び付くほど甘くはない。札幌経済は2010年頃に底を打ち、緩やかに景気回復し、2013年頃から急上昇する、と私は予測するが、それは世界の動きに適応できずに、多くの都市が失速する中、逆に札幌は浮上すると考えているからだ。景気上昇の要因は、変化への適応力である。
 いま札幌に足らぬのは、オフィス床や商業床ではない。創造的活動の質は高いのに、対外的プロモーションどころか、市民の認知度すら低く、あと一歩のところで経済活性化に結び付けられずにいる。それが札幌の弱点だ。創造都市政策によって経済が軌道に乗ってからでも、再開発を行うのは遅くない。軌道に乗らぬうちに再開発ビルを建てても、空き室は埋まらぬであろう。



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次回の更新は一週間後、1月31日(日曜日)を予定しております。
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六種類の街

2010年01月17日 00時01分40秒 | 考察
 リーマンショック以降の米国の量的金融緩和のおかげで、なんとか世界経済は延命できた。FRBの通貨量は、大幅に増えたが、金融機関から供給される通貨量は、ほとんど増えなかったそうだ。通貨が新興市場国に流入していることが原因である。その影響で、中国ではインフレが懸念されている。不動産バブル沸騰と消費低迷が同時進行し、貧富差拡大が飽和状態に近付いている。中国は年明け早々、金融引き締め政策に舵を切ったので、動向が注目される。
 だが、眼前の景気のことばかり話していると、視野が狭くなる。五年・十年先を見据えて、都市について考えてみたい。



◎都心周縁型住民[モダンな価値観]
【1-A】尖った雰囲気の裏街(=最尖端を競う前衛的な人種・刺戟的な街)
【1-B】澱んだ雰囲気の場末(=社会の落伍者の吹き溜まり・怖い街)

◎郊外型住民[ポストモダンな価値観]
【2-A】豊かな準郊外〜郊外住宅地(=文化志向が強い・普段着の遊び感覚)
【2-B】スプロール化した農工地帯(=非文化性が強い・弛緩した刹那的感覚)

◎田園型住民[プレモダンな価値観]
【3-A】田園都市(=更新的・サスティナブル)
【3-B】農業地帯(=停滞的・旧態依然)


 都市圏を六種類に区分してみた。数年前は、都心の空洞化と、大型商業施設の郊外化が問題視されていたため、【2】+【3】の存在が目立っていた。郊外化を嘆く知識人の声も大きかった。
 今後は第二次産業の衰退、郊外住民の高齢化によって、都心回帰が進む。そのときには【1】+【3】の時代がやってくると思われる。

 だが、いくら都心回帰が進んでも、都心周縁部に住む市民は、一握りである。重要なのは、都心と郊外を対立させることではない。【A】元気な街と、【B】元気のない街の格差を重視すべきである。たとえば、同じ郊外でも、【A】文化志向が強い住宅街と、【B】非文化性が強いスプロール地帯とでは、まったく土壌が違うのだ。
 札幌は【A】でも【B】でもなく、どっち付かずの街が多い。文化的公共性を磨くことによって、【A】元気な街を増やしたい。



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次回の更新は一週間後、1月24日(日曜日)を予定しております。
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道央と海外

2010年01月10日 00時00分42秒 | 2010年札幌台頭・13年札幌旋風
 1月4日から9日まで更新をさぼると、1月3日に宣言したので、その6日間のアクセス数は、激減したのかと思いきや、意外と直接アクセス数(=常連さん)が多いことに驚いた。1月3日付けの記事に反響があったので、米国を中心に見た、世界の動きを、少し時代を遡って整理してみた。



▼米国を中心に見た、世界の動き
ブラックマンデーが起こり、A.グリーンスパンがFRB議長に就任した1987年以降

1987〜90年 欧州バブル沸騰(=単一欧州議定書発効) → インフレ懸念 → 金融引き締め
  ↓
1990〜94年 欧州バブル崩壊(=EMS危機・ポンド危機) → 金融緩和
  ↓
東アジアに投資が移る

◎東アジアの奇跡

1994〜97年 東アジアバブル沸騰(=LTCM設立) → インフレ懸念 → 金融引き締め
  ↓
1997〜99年 東アジアバブル崩壊(=LTCMショック・アジア通貨危機) → 金融緩和
  ↓
.comに投資が移る

◎NYシリコンアレー・マルチメディアガルチ・渋谷ビッドバレーの登場

1999〜00年 .comバブル沸騰(=米国経済のピーク) → インフレ懸念 → 金融引き締め
  ↓
2000〜01年 .comバブル崩壊(=投資家の株式離れ・9.11事件) → 金融緩和
  ↓
住宅・資源・欧州辺境の弱小国に投資が移る

◎LOHASな住宅熱・ガーデニングブーム
◎サハリン・ドバイなど
◎欧州辺境の弱小国が躍進(=フィンランド・バルト三国・アイルランド・アイスランドなど)

2001〜07年 住宅・資源・欧州辺境バブル沸騰(=原油価格が急騰) → インフレ懸念 → 金融引き締め
  ↓
2007〜09年 住宅・資源・欧州辺境バブル崩壊(=世界金融危機・ドバイ・アイルランドなど) → 金融緩和
  ↓
新興市場国に投資が移る

◎BRICs(=ブラジル・ロシア・インド・中国)などの新興市場国

2009〜10年 新興市場国バブル沸騰(=不動産や設備投資など) → インフレ懸念 → 金融引き締め?
  ↓
2010〜11年 新興市場国バブル崩壊?(=1990年代にブラジル・ロシア・アジアで起きた通貨危機が再来?)
  ↓
恐慌状態?


▼米国のスパイラル

【A】バブル沸騰
  ↓
【B】インフレ懸念
  ↓
【C】金融引き締め
  ↓
【D】バブル崩壊
  ↓
【E】金融緩和
  ↓
【F】新たな投資先を探す
  ↓
【A〜F】の繰り返し


 これを見ると、米国はバブルを沸騰させては、崩壊させてきたことが分かる。しかも、バブル度が雪だるま式に膨らんでいる。2010〜11年は米国の住宅価格が下がり、不良債権が拡大する可能性がある。原油が再び高騰する可能性もある(=これは微妙なところ)。だが、やはり新興市場国のバブル崩壊が怖い。ロシアと中国は、北海道とは経済的に遠い地域なので、たとえバブルが崩壊しても、北海道が被る影響は、小さいと思うが……。
 北海道の日本海側は、大陸に近いのだから、ロシアや中国の新興市場に目を向けるべき、という声をよく聞く。だが、米国の民主党は、伝統的に東側諸国とは相性がわるい。メドベージェフは「冷戦再発も辞さず」と言っていたこともある。ロシアはサハリンの資源開発でも、傲慢に振る舞っていた。
 中国は周辺諸国(=台湾・韓国など)を振り回してきた過去を持つ。北海道が巻き込まれるのは怖い。瀋陽や大連と友好関係を保つていどにとどめたい。

 札幌は日本海に近いが、高速道路の所要時間を考えると、太平洋もそう遠くはない。石狩にデータセンターを集積し、海外に開かれた千歳・苫小牧エリアに、物流機能を集積させたほうが良いと思う。
 紙媒体からネットへの移行が進むと、苫小牧の製紙産業が苦しくなる。現在はEV車開発競争の話題で覆い隠されているが、自動車のような耐久消費財産業も、いずれ斜陽化する。旧来の製造業は、円高がつづくと地域のお荷物となる。苫小牧は生まれ変わるべき時期だ。



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2010年を予測する

2010年01月03日 00時00分56秒 | 2010年札幌台頭・13年札幌旋風
 2007〜10年は団塊世代が退職する時代だ。就業人口は減り、消費が低迷する。実働層の中での最大派閥は団塊Jr.世代となるので、市場心理は変化する。すでに団塊色は2007年頃から薄れてきた。たとえば、以前はJ.レノンがノスタルジックに神聖視されていたが、最近はM.ジャクソンが神聖視されている。
 2010年は世界経済が変わる年、荒れる年、と予測している本が、書店にたくさん並んでいる。私もそうなると睨んでいる。


▼米国の動き

1999〜00年 ITバブル沸騰(=インフレ懸念) → 金利引き上げ
2000〜01年 ITバブル崩壊(=株式市場下落) → 金利引き下げ → 住宅に投資が流れる

2001〜06年 住宅バブル沸騰(=インフレ懸念) → 17回連続金利引き上げ(=円安で日本経済回復)
2006〜07年 住宅バブル崩壊(=サブプライム) → 金利引き下げ → 原油に投資が流れる

2007〜08年 原油バブル沸騰(=インフレ懸念) → 米長期債利回り上昇
2008〜09年 原油バブル崩壊(=リーマン) → 金融緩和策 → アジア新興市場に投資が流れる

2009〜10年 新興市場バブル沸騰・中東情勢悪化で原油高騰?(=インフレ懸念) → 金融引き締め?
2010〜11年 新興市場バブル崩壊?(=アジア金融危機やドバイショックの再来)・原油と住宅の価格崩壊? → 恐慌状態?


▼現在の米国は、スパイラルに陥っている

【A】バブル沸騰(=インフレ懸念)
  ↓
【B】金利引き上げ・金融引き締め
  ↓
【C】バブル崩壊
  ↓
【D】金利引き下げ・金融緩和
  ↓
【E】投資熱の高まり
  ↓
【A〜E】の繰り返し


 2008年にリーマンショックが起き、2009年は一時しのぎ状態(=在庫整理・生産調整・景気刺戟策)であったが、2010年には正念場が訪れるはずだ。過去の恐慌では、崩壊の反動で、翌年は一時的に景気が上向くが、再び下落に転ずることが多い(=二番底)。しかも2010年は特需終了が重なる。


▼2010年に終わる特需

◎需要先食いによる日本のエコ特需
◎カナダのバンクーバー五輪特需
◎南アのワールドカップ特需
◎中国の上海万博特需
◎中国の巨大公共投資による特需(=生産能力の過剰問題が再発している)


 もし、原油価格が高騰したとき、北海道経済への影響が大きいが、その後、市場が暴落したときに、最も打撃を受けるのは、中央(=関東甲信越・北陸・東海の大企業と、その下請け企業)であろう。中央の経済悪化によって、道内の観光業にも悪影響をもたらすが、それはあくまでも間接的なものに留まる。

 札幌経済がいちど2010年に底を打ったあと、最初は静かに台頭し、そして緩やかに加速していくと予測する。戦後、日本が再出発したとき、まず北海道が解体・再生された。北海道の成長は、過去の遺物の上に創造されねばならぬ。





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 唐突ですが、保養旅行に出かけるので、しばらく札幌を離れます。いままで見たことがないものを見たり、出会ったことのない人に出会ったり、したことのない仕事をしてみたい気持ちがつのっております。
 次回の更新は一週間後、1月10日(日曜日)を予定しております。
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札幌市電延伸

2010年01月02日 00時00分32秒 | 交通
札幌市電延伸へ 都心部など 4地区候補 新年度ルート決定 (01/01 06:50)

 札幌市は、市内中心部を走る路面電車(市電)を延伸する方針を固めた。延伸で利便性を高めて都心部や沿線の活性化を図るとともに、車の乗り入れを抑制して「環境を重視したまちづくり」を目指す。延伸先は現路線から北方向のJR札幌駅や東方向の創成川東・苗穂など4地区が候補で、1月中に各地区に延伸した場合の収支を推計。市民の意見を聞いた上で2010年度中に具体的なルートを決定する考えだ。(北海道新聞)

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 最近、札幌圏の再開発の動きが多いが、このニュースは、あまり心がときめかなかった。市電の延伸自体は、わるいニュースではないが、北方向のサツエキ、東方向の創成川東や苗穂への延伸では、あまり経済効果はなさそうだ。

 サツエキ方面に延伸すると、大通以南の中央区住民が、大通界隈を素通りして、サツエキ界隈に流れていくと思われる。市電の利用者は増え、市電沿線の不動産人気が高まるとは思うが、サツエキで乗り換えて、市電で大通方面に南下するJR沿線住民は、微々たるものであろう。不振の大通界隈は、もがけばもがくほど、強いほう(=JRタワー)にストローされていく……。

 創成川東はマンション街というより、都心周縁の殺伐とした中小企業街である。東京の馬喰町付近、名古屋の東別院付近、大阪で言えば西長堀付近のような街だ。しかも、創成川・豊平川・自衛隊・JR苗穂工場・ビール園・卸センターに囲まれ、経済的にも心理的にも、地域が孤立しやすい。その割に都心が近く、地価に割高感があり、夜間人口は少ない。集客装置はファクトリーしかないので、街のベクトルは弱いが、ファクトリー自体のベクトルも弱い。
 市電を整備すれば、地価が上がると思われる。だが、創成川東地区の西半分は、わざわざ市電に乗るほど都心とは離れておらぬので、マンション人気が高まるかどうかは微妙だ。アリオ → 苗穂駅 → ファクトリー → 大通駅 → 桑園駅、という100円バス路線を開設すれば、市電を延伸するまでもなかろう。



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