Get Up & Get It!/Richard "Groove" Holmes
(Prestige 7514)
こりずに、本日も泥沼の後期プレステッジ第3弾を行ってみましょう!今日は数多いプレステッジのオルガンアルバムからRichard "Groove" Holmesをアップしてみます。と言ってもホームズを聴こうと思ってアップしたのではなく,このアルバムではサイドメンに注目して欲しいですね。ホームズのアルバムはオルガン/ギター/ドラムスのトリオ盤が多いのですが,このアルバムはサイドメンを比較的名のあるプレイヤーで固めたメンバー構成が異色です。
67年の録音でRichard "Groove" Holmes(org), Teddy Edwards(ts), Pat Martino(g), Paul Chambers(b), Billy Higgins(ds)の五重奏団です。よく唄うギターソロを聴かせるマルティノ,鋭いリズムをたたき出すヒギンズのドラムもなかなかの好演ですが,個人的にはEdwardsの参加がこのアルバムの価値を一段と高めていると思います。Edwards作のA-2の”Lee-Ann"の美しい旋律は一聴の価値ありですよ!まるでジョビンかボンファの作品と思わせるメロディです。ふだんよりもひときわメローなテナーを披露するEdwards、ブラウン/ローチのインコンサートにもサイドメンとして名を連ねるEdwardsとはやや違ったイメージですが個人的にはこの一曲で泥沼から拾い上げたい一枚となってます。A-3の"Body And Soul"で聴かせるゆったりしたテナーもいつものテディらしいプレイでいいですね。チェンバースは居ても居なくても大勢に影響なしって感じで,個人的には蛇足としかおもえませんが・・・。
所有盤は御得意のブルートライデントのモノラルドリルホール盤です。とにかく”Lee-Ann"の美しい旋律だけで存在感を示した一枚ですね。
エドワーズのパシフィック盤、自分も思い入れがあって未だに入手できない一枚があります。”Sunset Eyes"です。
内容については、良く知らないのですが。とにかくジャケがメチャクチャいいですよね。何度も逃がしている一枚です。そろそろ自分のところにいいコンディションでやってきてくれることを期待しているのですが・・・。
「リー・アン」のボッサめいた美旋律イイですよね~。脱力系テディ・エドワーズの、鼻歌ふうに力の抜けた、ときに気ダルいブロウがブルージーで堪りません。そのテナーが優しく囁きかけるような「身も心も」なんて深夜のお伴にピッタリではないですか!クウゥ~ッとグラスを傾けたくなります。
ホームズも甘い物ずきが嵩じてあんな甘食みたいな体型になってしまったに違いない・・、彼のムーディなオルガン・プレイにはそんな妄想も膨らみます・・笑。
BreakN'Bossaさんもそうだと思いますが,こんな「リー・アン」のような曲調には,毎度やられっぱなしです。結局,ダニエルズのFelicidadにしてもそうですし,60年後半になり,ブラジルサウンドが広くジャズシーンに広がっていた様子がわかりますよね。ホームズの体型からは、リオの風は余り感じないのですが・・・。