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コニッツの真骨調が聴ける名盤だ!

2010-04-28 02:58:23 | jazz & vocal
Lee Konitz Inside HiFi/Lee Konitz
(Atlantic 1258)


 クールジャズきってのサックスプレイヤー、リー・コニッツは取っ付き難い存在ですが初期のレニー・トリスターノの影響下のプレイが知られていますが、50年代中期そのプレイは徐々にその呪縛から開放され独特の歌心を発揮するようになります。音色やフレージングにおいて元々定評があった訳ですが、本日アップのインサイドハイファイはコニッツ的歌心が頂点に達したと思われる最高傑作である思っています。

 メンバーはかつてのトリスターノのバンドで同僚だったプレイヤーが中心です。サイドAはピアノレスカルテットでKonitz(as, ts), Billy Bauer(g), Arnold Fishkind(b), Dick Scott(ds)です。B面はKonitz(ts), Sal Mosca(p), Peter Ind(b), Dick Scott(ds)のカルテットですがコニッツのテナーがフィーチャーされているのが興味を惹きます。演奏曲に多くのスタンダードが選ばれており、いずれもコニッツ風に処理されていますが、他のアルバム以上に卓越した歌心には唸ってしまいます。A面の"Everything Happens To Me". "Sweet and Lovely", B面の"All Of Me", "Star Eyes", "Indiana"はいずれもジャズではお馴染みの楽曲です。しかしながら最もコニッツを感じるのはA-1の"Kary's Trance"ではないでしょうか?冒頭のバウアーのクールなギターのコードワークを聴くだけで痺れてしまいます。コニッツはas, ts両者を駆使してイマジネーション溢れるソロを展開してくれます。このアルバムのコンセプトを一曲で示したかのような名演ですよね。共演者のバウアー、モスカのプレイもクールな味わいで傾聴に値するものですね。

 所有盤はブラックラベルのAtlanticのモノラルオリジナルです。この時期の多くのコニッツのアルバムがトム・ダウドの録音になっていますが、本アルバムではRVGがエンジニアを務めているのも興味深く、いつになく瑞々しいアトランティックらしからぬ録音も注目ですね。


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