中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
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Vol. 884 落ち葉・歌人河野裕子さんを思い出しました!

2017年11月04日 17時31分00秒 | 日記
   
   たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか
   河野裕子さんが21歳の時に詠まれた歌です。
   落ち葉の頃になると、いつも思い出す歌です。
   意味は、言葉の通り!

       
   君(この場合は恋人かなあ?)よ、たとえば降り積もった落ち葉をがさっと両手ですくうように、
   私をさらってどこかへ連れて行ってはくださいませんか。
   情熱的で正直な感性に裏打ちされた歌風。
  
   戦後の歌壇。
   女流歌人として、強い意志をもって
   リードなさった方のようです。
   
 
   河野裕子さんは
   1946年 熊本県生まれ
   2010年 8月12日没 享年64歳・・・早すぎますね
 
   亡くなる前日詠まれた歌
   すでにペンは執れず口実筆記となった歌だそうですが

   ◎あなたの気持がこんなにわかるのに言い残すことの何ぞ少なき(裕子)
   ◎さみしくてあたたかかりきこの世にて会い得しことを幸せと思ふ(裕子)  

   夫の和宏さんの詠まれた歌
   ◎一日がすぎれば一日減ってゆく君との時間もうすぐ夏至だ(和宏)
                   相聞歌・温かい夫婦愛が感じられますね

   ◎手をのべてあなたとあなたに触れたきに 息が足りないこの世の息が(裕子)辞世の歌


   自分の心を31音に載せて息尽きるまで詠まれた「歌人魂」
   朽ちる前の「葉」が一時「華やかに色付く」
   落ち葉を前にして・・・深い思いにとらわれた一日でした。

   
   家影に酔芙蓉の花が咲き残っていました。
   優しい色ですね。

   さて、本日ご訪問下さいました皆様ありがとうございました・・・
   

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