ゲオスミン

先日雨に濡れそうになった。傘を取り戻ろうと思案していたら、ゲオスミンの匂いがして、忘れかけいた匂いことが思い出された。
広島市で土砂崩れの災害が発生した時のことである。二階住まいの被害者が異様な匂いに気づいて、二階窓から乗用車の流れそうになる異変に気付き、家屋を離れて、難を免れた 体験をニュースで話していた。そのときゲオスミンという有機化合物ことを初めて知った。
光学異性体というものであり、「大地の臭い」を意味し、ヒトの鼻はゲオスミンに対して敏感であるそうだ。雨によって土中から大気中に拡散し、独特の雨上がりの臭いの基ととなる。
鯉や鯰など水底に住む淡水魚が持つ泥臭さのもととなるそうである。もっとも鰻鯰の類は加熱料理であるから、ゲオスミンの臭気からは遠ざかっている。古人の料理智慧でしょうね。