日々是好日

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ
あれこれ雑記

八丈島実記

2016-12-07 17:12:20 | 日記

 宮本常一著の「辺境をあるいた人々」で近藤重蔵富蔵親子の功績と悲運のことを知りました。近藤重蔵についてエトロフ・クナシリの探検で有名でしたが、書誌学者であること、人柄が豪放であり、埒外な生活態度など知るところではありませんでした。この本はとくに子供向けに書かれたものではないようですが、読みやすい内容です。
 近藤富蔵は非凡な父親からは疎んじられていました。特に大阪で十六歳のとき、一歳下の少女への恋慕の情から武士の子息としての行動から外れた行為をしたことで親子に隙間が広がりました。そのことは後に殺人を犯した原因に結びついたのではないか、父親に自分への見直しを求めていたのでは、そのようにこの本から読み取りました。
 富蔵は殺人罪で一八二七年に八丈島へ送られ、その間に厖大な『八丈島実記』を書き残します。一八八〇年、赦免されて一旦は東京に帰ってはします。しかし東京の生活になじめず、二年後富蔵は八丈島に戻ります。島の人々は驚き、温かく迎え、三根村の大悲閣の堂守にしました。そして一八八七年に八十三歳で生涯を終えました。
 近藤富蔵の『八丈島実記』は六九巻に上りますが、「日本庶民生活史料集成第一巻」に抄録されています。「槍北実録」は島に送られるまでの経緯を富蔵が書き述べたもので読み物として面白いものです。
 わたくしは富蔵の和歌の思いが実によく分ります。
もう言わじ書かじと思ひ思へども
  またあやしくもしめす水茎
ジャンル:
ウェブログ
コメント (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 徳川家が見た戦争 | トップ | ハイブリド車 »

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (大佐野)
2016-12-08 15:00:09
大雪も過ぎたようで、寒くなってまいりました。ゴルフ以外は出無精になり囲碁教室も良く休んでおります。先日は現役プロ九段に同教室で指導碁を打って貰い、多くの置石の助けでなんとか勝って誉められました。また少しは勉強する気になりました。近藤親子の話は初めて知りました。良く勉強されていて、その博識に感嘆しきりです。

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事