二胡歴五年七転八倒

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//5年目のいましか書けない事//

アナトリア・イランの旅2-----チグリス・ユーフラテス川源流を行く

2015-08-23 10:13:25 | 旅行

今回の楽しみの一つはトルコ東部のメソポタミア源流地域に行けるということでした
ここは小麦栽培の発祥の地
約1万年前から小麦栽培しているチャヨヌ(チャユヌ:Chayonu)遺跡があります。なんと延々3000年にわたって人が住み続けたとのこと
麦を作っていたという証拠の遺跡でこれほどの大規模なものはないそうです
参考にした本によると下流で栽培するようになるのはずっと後であるとのこと

この遺跡は多分まだ観光客に公開とまではいってないと思われます。ネットではここに行ったという旅行ブログはありませんでした
(注:参考にした資料は2000,2002年ですので、最近は別のところが注目されているのかもしれません 価値のある遺跡には間違いないので載せます))
場所としてはコース途中のディヤルバクルという町の北西40kmほどのところ、Erganiという町の南5km、Yayvantepeの集落付近にあります google mapなら場所と写真が見られます 遺跡の名前はergani hilar megaralanというようです
パックツアーゆえ時節柄、気軽に寄り道という訳にはいきません
バスの窓からそちらの方に向けてカメラを向けるのみでした



ディヤルバクル郊外 枯れた草は全部小麦 黒いのは土地を耕しているため 左奥がチャヨヌ方面
標高670m 気温42度



野生の小麦 残念ながら写真はイラン側のザンジャン近郊で撮ったもの

野生種はホントに背の低い20cmくらいのものでした。現在の小麦と違って粒がたくさん付いていません
いくつもの遺跡を回りましたが、周りはどこも麦畑。ただし今は乾期で刈り取った後ですので枯れた20cm以下の草しかありません
緩やかな起伏があるので水を潤すのは簡単でしょうし、雑草もなく、農耕具や土木の手段の限られた古代の人たちにとって最高の場所であると言えます



チグリス川 ディヤルバクルの城壁が見えます


チグリス川にかかる橋



ユーフラテス川源流にあるアタチュルク湖 橋ができて渡し船が朽ちていた 



ユーフラテス川源流の支流にかかるローマ時代のジェンデレ橋



ユーフラテス川源流の別の湖 洞窟はアッシリア時代のもの

アッシリアなんて覚えてますか?
紀元前1400-612年バビロニアのあと、ギリシアより前に成立した国




ユーフラテス川源流地域の盆地風景


参考
松本健:四大文明[メソポタミア] NHK出版 2000
本郷一美:狩猟採集から食料生産への緩やかな移行 - 国立民族学博物館調査報告33:109-158(2002) ネットで見れます


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