ON  MY  WAY

50代を越えても迷えるキツネのような男が、スポーツや草花や人の姿にいやされながら、生きている日々を綴ります。

父を送る言葉を語る人…

2017-04-29 21:39:21 | ひと
自分の言葉で父を送りたい!

通夜でも告別式でも、先日参列していて、その人の思いが伝わって来た。
静かながら迫力を感じた。

終いのセレモニーを司ることを自らの仕事としているその人は、亡くなった方の娘であった。
娘として、本来なら悲しみの席の中に埋もれていても不思議はないのだが、彼女はそれを選ばなかった。
選んだのは、愛し尊敬していた父にしてあげられる最後の親孝行として、自分の仕事をすること。
日常行っている自分の仕事に対してはプライドを持っている。
父のために、自ら行うことを選んだ。
それは、父への最大の敬意を込めて、送る言葉を語ることだった。
そして、心を込めてそれを行うことは、その父を愛し寄り添って来た母に対する、最大の親孝行でもあった。



導師の入場の前に、葬送のセレモニーの始まりを告げながら、参列した人々に向けて語りが始まった。
淡々と始まった語りは、その人が亡くなった方の娘とは思えないほど落ち着いたものだった。
その内容も、娘でなければ語れない内容であり、亡くなった父への敬愛に満ちていた。
父の人生を語り知らせる声は、しめやかであったが震えることもなく、式場の人々の胸に響いていた。
通夜でも告別式でも、感情が高ぶって言葉につまるようなこともなく、その語りは終わった。

かつて家族として過ごして来た日々の終わりは、悲しい。
子どもとして、親を見送る時、できる限りのことをしたいと思うその気持ちは尊い。
その一つの形を見せていただいた気がした。

そして、60歳を過ぎた身には、しみじみと心に染み入るものを感じたのであった。

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